CRYSTAL MEMORY STORY

第二部 武器と運命の物語
第十話B 光と闇、清らかな想い


ジタンが新たな仲間に出会った頃、ビビとエーコはアルテマを求めダゲレオへ向かっていた。

エーコ「ねぇビビ。」

ビビ「どうしたの?」

エーコ「今さらだけどさ・・・あたし達ってキスした事ないよね。」

ビビ「はいっ!?」

エーコ「ちょっとなんとな〜く思ったんだけど・・・」

ビビ「そ、そりゃね〜・・・」

ビビの回想

エーコ「ねぇ・・・」

ある日ビビとエーコは街の風車の近く(意外(?)なプロフィールのあそこ)にいた。

ビビ「どうしたの?」

エーコ「何かさ・・・キスしたいな・・・って思って・・・」

ビビ「うん・・・いいよ・・・」

そして二人は目を閉じて顔を近づけた。

ビエ「・・・」

二人の鼓動が高くなる・・・が。

コウ「へぇっくしーーー!!ぁらいーーー!!(?)」

ビエ「!!」

コウが二人の下でどでかいくしゃみをした。

エーコ「・・・台無しよあの馬鹿〜・・・」


そのニ


エーコ「綺麗だね・・・」

二人はトレノの一番景色が綺麗な場所にいた。

ビビ「そうだね・・・でも、エーコの方が綺麗だよ・・・」

エーコ「ありがと・・・ビビ・・・」

そしてまた二人は顔を近づけた・・・が。

ダガー「ドロボーーーーーー!!」

ダガーがまた財布を盗まれていた。

ビビ「お姉ちゃん・・・」


その三


ビビ「風が気持ちいいね・・・」

エーコ「うん・・・」

二人は船の国リンドブルムの展望台にいた。

エーコ「あの二人もここでしたんだろうね・・・」

ビビ「多分ね・・・じゃ、僕らも・・・」

そして今度はビビがエーコを抱き寄せてビビの方から顔を近づけた。しかし。

ヒルダ「あなたーーーーーーー!!」

シド「許してくれーーーーーー!!」

シドがヒルダにお仕置を喰らっていた。

エーコ「お父さん・・・お母さん・・・」

ビビ「はぁ〜・・・」



ビビ「だもん・・・」

エーコ「読者言って置くけどね!!これまだ一部だから!!」

だそうです。

エーコ「でも今は誰もいないし・・・」

二人はヒルダガルデ三号のデッキにいた。

ビビ「そうだね・・・」

二人は今度こそキスしようと顔を近づけた・・・が。

エリン「いいとこ邪魔して何なんですが・・・ダゲレオですよ〜・・・」

ビエ「はっ!!」

近くにエリンがいた。

エーコ「そ、そう!?あ、ありがとね!!」

飛空挺はダゲレオに到着していた。

ダゲレオ

前にも説明したようにダゲレオは忘れられた大陸の南にある島々の一つにある大きな図書館で高い場所の山の中にあるのだ。

ビビ「名前は知ってるけど・・・来るのは初めてなんだよね。」

エーコ「あたしもなの。」

エリン「私もです。」

エーコ「あれ?何でエリンがついて来てるのよ!?」

エリン「駄目でした?」

エーコ「こう言うのは二人っきりにして置くべきでしょ!!」

エリン「いいじゃありませんか〜探し物は人が多いほど有利なんですから〜」

エーコ「うっ・・・それはそうだけど・・・」

ビビ「エーコ、エリンにも協力してもらおうよ。」

エーコ「ビビがそう言うなら・・・(ちぇ・・・二人っきりであんな事やこんな事したかったのにな〜)」





コウ「ん?」

ダガー「悪気感じたの?」





エーコ(危ない危ない・・・こんな事考えてたらコウに殺される・・・)

ビビ「どしたの?」

エーコ「何でもないよ。じゃあエリンもお願いね。」

エリン「はい。」

そして三人はダゲレオの中に入った。

ビビ「ダゲレオってこんな感じなんだ。」

エーコ「水浸しだ〜」

ダゲレオの中の床の一部は水が張っていた。

エーコ「靴濡れちゃうよ〜・・・」

エリン「RPGキャラがそんな事気にしてどうするんです・・・」

ビビ「我慢しようよ。」

エーコ「うぅ〜・・・」

ビビ「じゃ、探そうよ。」

エリン「ええ。」

そして三人は散って目的の物、アルテマに関する本を探し始めた。

ビビ「えっと・・・何処かな〜・・・」

ビビは右ホールを散策していた。

ビビ「あ、古そうな本。」

ビビは古そうな本を取った。

ビビ「・・・クッキ○グパ○第一巻?何でこんな物が・・・」

ちなみに今も連載中。

ビビ「まったく・・・ん?今度こそ本当に古そうな本・・・」

ビビはまた古そうな本を取った。

ビビ「ド、ドラえ○ん第一巻・・・オマケに・・・」

ビビの目の前にはこ○ら葛飾○亀有公○前派○所の一巻があった。

ビビ「何でこんな物が・・・」







エーコ「うぅ〜・・・かっこいい〜・・・」

エーコは左ホールでスラ○ダン○の最終巻を読んで感動していた。

エーコ「あ〜面白かった・・・うわっ!!世紀末リー○ー伝タケ○何て懐かしい!!これ作者が馬鹿やって連載禁止になったのよね。」

・・・何故十歳のエーコがそんな事知ってるのか・・・それは・・・

エーコ「乙女のひ、み、つ。」

だそうです。

エーコ「オマケにジョジョ○奇妙○冒険の一巻だ。当初はスタ○ドじゃなくて波紋だったのよね〜それにみど○のマキバ○ーとるろ○に剣○の一巻だわ。懐かしい〜」

だから何故十歳のエーコが?







エリン「北○の拳・・・こんな物が・・・」

エリンも二階で探していたがまた懐かしい本が出てきた。

エリン「それにドラゴ○ボール・・・あれ?これは・・・」

エリンはあまり古そうでない本を見つけた。

エリン「北海道様似高等学校卒業アルバム?これ作者のじゃ・・・それに飯○里穂写真集プールとクロール・・・これも作者の・・・ネタ尽きた?」



作者「オフラインは辛いな〜資料が少ないから・・・」



エリン「やっぱり。」

エーコ「お、エリ〜ン。」

エリン「エーコ姫。どうでしたそっちは?」

エーコ「駄目ね。懐かしい本ならあるんだけど・・・」

エリン「こっちもです・・・」

エーコ「所でさエリン。」

エリン「はい?」

エーコ「アンタ好きな男いるの?」

エリン「ええ!?」

エーコ「何かエリンって恋してなさそうだから・・・」

エリン「・・・」

エーコ「どなのどなの!?」

エリン「好きな人は・・・います・・・」

エーコ「おおーーー!!誰誰!?」

エリン「そ、それは・・・秘密です・・・」

エーコ「ええ〜〜〜!!教えてよ〜〜!!」

エリン「だ、だって・・・」

エーコ「シナの事なんか気にしなくて良いってば!!」

エリン「シ、シナさんは友達ですから・・・」

エーコ「うわっ・・・一番悲しいパターン・・・そう言や作者も経験してるのよね・・・いだっ!!」

エリン「どうしました?」

エーコ「や・・・やっぱ創設者の悪口は身を滅ぼすのね・・・」

エリン「はい?」

エーコ「何でもないわよ・・・」

エリン「じゃ、アイコですね。」

エーコ「聞きたかったな〜」

エリン「それじゃあビビ君と何処まで行ったかを先に教えてくれたら言います。」

ビビ「呼んだ?」

エーコ「わわっ!?」

ビビ「僕の事呼んだ?」

エリン「あ、いえ何でも無いです。」

ビビ「で、どうだった?」

エーコ「駄目ね。一通り見たんだけどそれっぽいのはさっぱり・・・」

エリン「ありませんでした・・・」

ビビ「う〜ん・・・こうなったら人に聞いてみる?」

エリン「ですね。」

エーコ「てかさ。ここ館長とかいるの?」

ビビ「どうなんだろう?」

エリン「あの人に聞いて見ませんか?」

三人の近くに老人が一人いた。

ビビ「すいませ〜ん・・・」

老人「はい?」

ビビ「ここって館長さんとかいるんですか?」

老人「ワシがそうじゃよ。」

ビビ「あ、そうなんですか。」

館長「で、何か用かの?」

ビビ「ここに強力な魔法の事が記されてる本があるって聞いたんですが・・・」

館長「!!」

ビビ「何か知りませんか?」

館長「・・・」

ビビ「館長さん?」

館長「若いの・・・」

ビビ「?」

館長「お主は何の為に力を欲する?」

ビビ「そ、それは・・・」

エーコ「ああじれったいわね!!またこの世界が危なくなるかもしれないの!!だから必要なの!!」

館長「お嬢ちゃん・・・世界を救うのに一番必要な物は何だと思う?」

エーコ「もちろんちかっ」

ビビ「エーコ、それは違うよ。」

エーコ「えっ?」

館長「お主は分かってるようじゃの・・・」

ビビ「はい・・・」

エーコ「どう言う事よ?」

ビビ「確かに力は必要さ。でも・・・一番大切な物を無くした力は救いだけでなく破壊にもつながる・・・」

エーコ「あ・・・」

ビビ「一番大切なのは・・・心です・・・」

館長「それを分かった上でお主は力を欲するのか・・・」

ビビ「はい。」

館長「・・・そうか。では一つ忠告しておこう・・・」

ビビ「何です?」

館長「力を得た者の中にはそれが故に全てを失った者もいる・・・力を求めると言う事は・・・何かを失うかも知れぬと言う事だ・・・」

ビビ「・・・忠告ありがとうございます。でも、それでも僕はこの道を進みます。たとえ何かを失おうとも・・・一番失いたくない物を・・・守る為に・・・」

館長「お主がそう思ってもそれが失われるやも知れん・・・それでもか。」

ビビ「覚悟は決めてます。」

エーコ「ビビ・・・」

館長「・・・お主になら良いだろうな・・・よかろう。ついて来るが良い・・・」

そう言って館長は歩き出した。

ビビ「行こう。」

そしてビビ達三人は館長の後を追った。と。

バン!!

エーコ「あうっ!!」

?「きゃっ!!」

通りかかった少女とエーコがぶつかった。

エーコ「ちょっと何処に目つけてんのよ!!」

少女「すいません!!」

少女は髪と瞳が共に水色で少し長めの髪を三つ編みにしてあり、一箇所ピンッと立ったアンテナのようなアホ毛(ハ○錬のエ○以上FFTAの○ーシュ以下)と左の耳の上辺りつけたレンズのような髪飾りが特徴的な子だった。(他はコートを羽織ってるので分からない)

ビビ「エーコ言いすぎだよ。こちらこそすいませんでした。」

少女「いえ・・・本当にすいません・・・」

謝りながら少女はその場を去った。

エーコ「まったく!!」

ビビ「エーコ。今のは君が悪いよ。」

エーコ「何でよ!?」

ビビ「確かにぶつかったけどあの人は謝ったのに君は謝らなかった。この違いは分かるよね?」

エーコ「うっ・・・」

ビビ「少しの事で人は傷つくんだ。今の子見たいに・・・」

エーコ「ごめん・・・」

ビビ「分かってくれれば良いんだよ。さ、行こうよ。」

そう言ってビビはエーコの手を取った。

エーコ「うん・・・」

そして二人は館長の後を追った。(エリンは先に向かっている。)

館長「おかしいの〜・・・」

ビビ「どうしたんです?」

館長「確かにこの部屋のこの場所に置いてあったのじゃが・・・」

エリン「無くなってるんですよ。」

エーコ「誰かが持ってったんじゃないの?」

館長「いや、あの本とこの部屋についてはワシしか知らないはずじゃ。」

エーコ「じゃあただ単に無くしたんじゃないの?」

館長「いや、この部屋は普段から鍵を掛けておる。あまり入る事も無いし鍵はワシしか持っておらん・・・」

ビビ「もしかして盗まれた・・・?」

エリン「可能性で言えばそれが一番高いですね。」

エーコ「それじゃあ大変じゃない!!」

館長「しかし大丈夫じゃ。あの本はそう簡単には読むどころか開く事も難しい物なのじゃ。」

ビビ「どうしてそんな事を言えるんです?」

館長「あの本は封印が施されてるのじゃ。オマケに特定の人物にしか読む事も出来ぬしな。」

ビビ「それでも探したほうが良いですよね。後参考までに聞きたいんですが・・・やっぱりアルテマなんですか?」

館長「左様・・・あの本に記されてあるのは究極魔法アルテマじゃ・・・」

エーコ「当たったね。」

エリン「では探しましょう。」

ビビ「うん。」

そして三人は失ったアルテマの本を探し始めた。







少女「ふぅ〜・・・」

先程の少女はダゲレオから出てセイクロブレス島(ダゲレオがある島)の飛空挺乗り場にいた。(戦乱後シドが開発を進めて作った。)

少女「・・・これで・・・良かったんだよね・・・」

何かをしたらしく、自分がやった事に少々疑問を抱き、空を見上げた。

少女「僕は・・・こうするしか・・・道は無いんだよね・・・ジタン・・・」

少女は何故かジタンの事を知ってるようだ。

少女「あなたは・・・『道が無かったら自分で切り開けば良い』って言ったけど・・・僕にはそんな事は出来ないよ・・・」

そう呟いて少女は顔を下げた。と。

ビビ「あれ?あの人・・・」

エーコ「あ・・・」

少女の近くにビビがいた。

エーコ「・・・ビビ、謝りに行ってもいい?」

ビビ「もちろん。」

そして二人は少女に近づいた。

エーコ「あ、あの・・・」

少女「!?」

少女は驚きその場に立ち上がった。

少女「あ、さっきの・・・」

エーコ「さっきは・・・ごめんなさい・・・」

少女「ううん・・・僕も悪いよ。人にぶつかったって事で・・・」

エーコ「いいえ。あたしも悪いのよ・・・ぶつかったのに謝るどころか怒っちゃって・・・」

少女「そんな事・・・」

ビビ「僕はビビ。この子はエーコ。あなたは?」

少女「僕・・・ですか・・・?」

ビビ「うん。」

少女「・・・クルー・・・」

ビビ「クルー。変わった名前ですね。」

エーコ「ごめんさない・・・クルー・・・」

クルー「もう謝らないで下さい。所でどうしたんですか?」

ビビ「あ、すいませんが・・・こんな感じの本知りませんが?」

そう言ってビビはアルテマが記されてる本の絵を描いた紙を出した。

クルー「こ、これっ!!」

ビビ「知ってるんですか!?」

クルー「あっ・・・いえ、僕の勘違いです・・・」

エーコ「この辺にいるのはクルーくらいしかいないし・・・ダゲレオへの行き来は二時間おきに来る飛空挺と四時間おきの船くらい・・・今二つとも無いからまだこの島にいると思うんだけど・・・」

クルー「ど、どうしたんですか?」

ビビ「僕達が探してる本が無くなっちゃって・・・盗まれたかもしれないから色々と探してるんだ。」

クルー「そ、そうなんですか・・・」

エーコ「どうしたのクルー?」

クルー「な、何でも・・・無い・・・です・・・」

エーコ「それよかアンタそんな格好で熱くないの?」

クルーの格好は明らかに熱そうな黒コートを羽織っていた。

クルー「へ、平気ですよ。」

エーコ「いからそんなの脱ぎなさいよ!!」

そう言ってエーコは無理矢理クルーのコートを剥いだ。

クルー「うぅ〜・・・」

エーコ「ちゃんと下に服あるのに何でこんなの羽織ってるのよ。」

クルーの格好はスネ辺りまである水色のスカートと白いシャツに水色のカーディガンと普通の女の子らしい格好をしていた。

クルー「い、いいじゃないですか・・・」

エーコ「まぁそうだけどさ・・・何か同じ女としてほっとけないのよね〜」

ビビ「エーコ行こうよ。」

エーコ「あ、うん。じゃあね〜」

そう言ってコートを返して二人はまたダゲレオに向かった。

クルー「・・・ほっ・・・ばれなかった・・・」

安心したクルーはコートを調べた。そこには・・・

クルー「どうしよう・・・」

アルテマの本があった。

クルー「・・・」







ビビ「どうだった?」

エリン「こっちには無いそうです・・・」

ビビ「何処にあるんだろうね〜・・・」

エーコ「うん・・・」

三人はクルーが持っている事を知らずにずっと探していた。

エーコ「まったく・・・何処に行ったのよ・・・」

ビビ「もう一度よく探そうよ。」

エリン「そうですね。」

三人はまた本を探し始めた。と。

クルー「・・・」

クルーが複雑な心境で三人を物影から見ていた。と。

ビビ「あれ?クルー?」

クルー「!!」

ビビがクルーに気付いた。

ビビ「どうしたの?」

クルー「あ、あの・・・僕も手伝おうかなって・・・」

ビビ「え?」

クルー(ぼ、僕何言ってるんだ!?)

ビビ「気持ちはありがたいんですが・・・」

クルー「いいですよ。僕も手伝います。」

ビビ「・・・すいません。ありがとうございます。」

クルー(はぁ〜・・・僕また・・・)

クルーは何を考えてるのか分からないままビビ達と一緒に本を探す”フリ”を始めた。

ビビ「どう?」

エーコ「こっちは駄目だわ。」

エリン「こちらもです・・・」

クルー「こっちもありません・・・(当たり前だけど・・・)」

ビビ「どうしようか・・・」

エーコ「難しいね〜・・・」

クルー「ええ・・・」

クルーは自分が隠し持っている事を黙っており、かなり複雑な心境だった。

ビビ「どうしたの?顔色悪いけど・・・」

クルー「ううん。大丈夫です・・・」

エーコ「何かそんな感じには見えないけど・・・」

クルー「大丈夫ですから・・・」

エーコ「ならいいけどさ。」

クルー「・・・」

しかしクルーの表情は暗かった。

館長「どうじゃった?」

ビビ「館長さん。こっちにはありませんでした。」

クルー「・・・」

懸命に本を探しているビビ達の姿を見てクルーの心は痛んでいた。

館長「しかしどうやってあの部屋に入ったのか・・・あそこは封印されてると言っても過言ではないほど厳重に閉まってあったはずなのにのう・・・」

ビビ「そう言えばどうしてそこまで?」

館長「あそこにはアルテマの本以外にもある物が封印されているのじゃ。」

エーコ「封印?」

館長「名をオメガ、古代に作られた恐ろしい兵器じゃ。」

ビビ「オメガ・・・?」

エーコ「兵器って。ガイアってそんなに文明が発達して無いじゃない。」

館長「左様・・・しかしかつてはそれは凄い文明があったのじゃ・・・」

エーコ「ん?ガイアって結構若い星なんじゃ・・・?」

館長「確かにそうじゃ。しかし若いと言ってもニ十億年生きてるのじゃ・・・」

エーコ「に、にじゅうおく!?」

館長「あの出来事さえ無ければ・・・ガイアの道は変わってたやも知れぬ・・・」

ビビ「あの出来事?」

館長「五千年前の・・・テラの融合じゃ。」

ビビ「えっ!?どうしてその事を!?」

館長「お主らは知っておるようじゃな・・・よかろう。全てを話そう。ついてくるがよい。」

そして四人は館長の話を聞くために館長の部屋に来た。

館長「では話そう。ガイアは生まれて十億で人の祖先が生まれたとされてるのじゃ。」

ビビ「そんな・・・普通は何十億とかかるのに・・・」

館長「それから長い時間をかけて人や様々な種族が生まれた。人間、エルフ、ドワーフ、モーグリやク族にブルメシアの民も生まれたの・・・」

エーコ「そうなんだ・・・」

館長「その時一番発達してたのは現の忘れられた大陸じゃ。人間が中心となり発達を進めたのじゃ・・・エルフとドワーフは今と同じ外側の大陸、ク族とブルメシアの民は霧の大陸、モーグリは閉ざされた大陸にいたのじゃ。」

ビビ「・・・」

館長「そしてある時、力を欲する輩が現れ始め、オメガが創られたのじゃ。」

ビビ「そのオメガってどう言う物なんですか?」

館長「敵と見なす者全てを破壊する意志を持った最悪の兵器じゃ。しかし創った奴らの手違いでオメガは暴走、全てを破壊し始めたのじゃ。」

エリン「酷い・・・」

館長「その暴走を止めようと人々はある武器を作った。それがオメガウェポン・・・最強の武器じゃ・・・」

ビビ「ウェポン?」

館長「それと同時にある魔道士が時を操る武器を創り、そして古より存在したとされる武器を持ちてオメガに立ち向かったのじゃ・・・」

ビビ「・・・」

館長「その時から別の星との交流があったらしく、別の星から来た二人の男にも手伝ってもらい、オメガウェポンと時の武器、そして古の武器を使いオメガに立ち向かった。」

エーコ「その時から別の星と・・・」

ビビ「でも今の話からすると最低で三人じゃ・・・」

館長「いや、戦ったのは全部で八人じゃ。」

ビビ「八人?」

館長「オメガウェポンを持つ別の星の男、もう一人の別の星の男は神の使いなる者から借りた力を使い、時の武器はガイアにいた剣士、その他の五人は古の武器を持ちて戦ったのじゃ・・・」

ビビ「・・・」

館長「その武器はいつ何処で誰が作ったのかは知らぬ。しかしガイアにもあり、その時持っていた五人が共に戦ったとされてるのじゃ。」

エーコ「・・・」

館長「しかしそれでもオメガには苦戦したらしく、古の武器を持った剣士が命がけの一撃を放ち、オメガを沈める事が出来た・・・剣士の命と引き換えにな・・・」

エーコ「そんな・・・」

館長「それからオメガは封印され、その時戦った戦士、オメガの英雄達は力のあり方を見直した・・・そしてその時出された答えが力の使い方・・・一人は戦う事を止め、古の武器を別の者に渡し、オメガの封印を見守る事にした。武器を持ったうち三人は二人と一人に別れガイアを去った。その一人が戦いを去った者の武器を持ってな・・・」

エリン「他の方々は?」

館長「神の力を借りた男はその力を返した。オメガウェポンはオメガと変わらぬ力を持ち、危険視されて九つに分け、オメガウェポンを持ってた者と神の力を借りた男に一つずつ渡され、残りを別の星に飛ばした・・・アルテマウェポンと名をつけてな・・・」

ビエ「アルテマウェポン!?」

館長「時の武器は同じく危険視され、武器の繋ぎとして短剣と勾玉、鏡と、力として六つの武器、剣、レイピア、刀、弓、斧、槍に分けたのじゃ。」

クルー「それでどうしたんです?」

館長「時の武器を持ってた者は短剣、勾玉に鏡とレイピアに刀を持って文明が未発達で機械や魔法などありもしない星に渡ったらしいのじゃ。名をチキュウと言うらしいがの・・・」

エーコ「チキュウ・・・」

館長「剣は現の霧の大陸の何処かに封印され、弓はエルフ、斧はドワーフ、槍はブルメシアの民とク族、閉ざされた大陸から来たモーグリ達が共同で管理、封印したらしいがその後は知らぬのじゃ。」

エリン「そんな事があったなんて・・・」

館長「それからテラが融合をし、全ての文明は滅んだ・・・しかしオメガの英雄や一部は生き残ってたらしく、ガイアを再び発達させ始め、今に至るのじゃ。」

エーコ「ガイアにそんな事があったなんて・・・」

ビビ「でもどうして館長さんはその事を?」

館長「それは・・・ワシが・・・」

館長が何かを言おうとした。と、その時。

「きゃぁーーーーー!!」

ダゲレオ内に悲鳴が響いた。

ビビ「何!?」

エーコ「悲鳴!?」

と、館長の部屋に男性が一人入ってきた。

男性「か、館長さん大変だ!!」

館長「何事じゃ!?」

男性「大量に武装した変な奴らがやって来てあの開かない扉の中に入って行ったんだ!!」

館長「開かない場所とは封印の間の事か!?」

男性「良く分かりませんがいつもは鍵がかかってるあの部屋です!!」

ビビ「一体何の目的で・・・」

館長「まさか奴ら・・・!!」

館長は何かを悟ってアルテマの本があった場所に走り出した。

ビビ「僕らも行こう!!」

エーコ「うん!!」

エリン「私も行きます!!」

クルー「ぼ、僕も行く!!」

そして四人は後を追った。

ビビ「館長さん!!」

館長「な、何て事じゃ・・・!!」

アルテマの本があった場所に扉があり、開かれていた。

エリン「こんな場所に扉があったなんて・・・もしかして!?」

館長「オメガの封印場所はこの奥じゃ・・・」

ビビ「それじゃあ・・・」

館長「いかん・・・いかんぞ!!」

館長は封印場所に向かった。

ビビ「行こう!!」

エーコ「うん!!」

そしてビビ達も後を追った。

ビビ「それにしてもあの館長さん・・・見た目からして七十行っててもおかしくないのに何でこんなはやく走れるんだろう?」

エーコ「後で聞いたら!?」

クルー「いた!!館長さんだ!!」

ビビ「館長さん!!」

エーコ「ちょっ!!何アレ・・・!?」

館長の前には押し入ってきたと思われる集団と家屋と同じくらいの大きさの鎖に結ばれた一台の機械だった。(Xのデザインのまま)

ビビ「アレが・・・オメガ・・・」

館長「貴様ら何者じゃ!?何故オメガの事を!!」

謎の集団A「俺らはちょっとこいつの力が必要となっただけだ。こいつは貰ってくぜ。」

館長「オメガを操る事など出来ぬ!!早々に立ち去れ!!」

謎の手段B「別に操るつもりなんかねぇよ。ただこいつを封印から覚ませて暴れて貰うだけよ。」

館長「お前らはオメガの力を見くびっておるな!?そいつはのさばらせれば全てを破壊する悪魔なのじゃぞ!!」

謎の集団C「うっせージジィだな!!てめぇには関係無いだろうが!!」

館長「関係なら十分にあるぞ!!その悪魔を・・・オメガを創った者としてな!!」

ビビ「!?」

エーコ「どう言う事!?」

館長「お、お主ら・・・」

エリン「一体どう言う事なんです!?」

館長「そ、それは・・・」

謎の集団D「よし今だ!!」

館長「しまった!!」

謎の集団がオメガの封印を解こうとした。

謎の集団E「邪魔するな!!死ね!!」

ドシュウ!!

謎の集団の一人が大砲のような筒状の物から何かを発射した。

ビビ「何アレ!?」

館長「下がってなさい!!」

エーコ「どうするつもりなの!?」

館長「いいから下がっておれ!!」

ビビ達は言われるがまま館長の後ろに下がった。そして筒から発射された物はもう目の前に来ていた。

ビビ「危ないです!!」

館長「大丈夫じゃ!!」

そう言って館長は両腕を前に出した。

館長「シールド!!」

シュパッ!!

館長が魔法のような物を唱えると目の前に光の壁が現れた。そして。

ドゴーーーン!!

エーコ「きゃあーーー!!」

発射された何かは光の壁に当たり大爆発を起こした。しかし。

ビビ「あ、あれ無事?」

ビビ達は全員無事だった。しかし。

謎の集団F「封印解除!!」

謎の集団の一人がオメガの封印を解いた。

館長「しまった・・・」

謎の集団G「目的は達成した。戻るぞ!!」

そう言って謎の集団はその場から消えた。

ゴゴゴゴゴ!!

ビビ「封印が・・・」

辺りが揺れ、オメガを縛っていた鎖がちぎれて行った。

館長「まずい・・・ここから出るぞ!!」

そしてビビ達は上に戻った。

館長「皆を避難させなければ!!」

エリン「私がヒルダガルデで避難させます!!」

エーコ「お願いエリン!!」

そしてエリンはダゲレオにいた人達をヒルダガルデまでに避難させた。

エーコ「クルーも非難して!!」

クルー「ううん。僕も手伝います!!僕は水を操る事が出来るので!!」

エーコ「じゃあ信じるね!!」

館長「来るぞ!!」

ザバーーーーン!!

館長が言ったとほぼ同時に近くの海からオメガが現れた。

オメガ「テキ・・・スベテ・・・ハカイ・・・」

ビビ「アレが・・・オメガ・・・」

オメガ「モクヒョウ・・・サッチ・・・」

オメガがダゲレオに向かって来た。

エーコ「来た!!」

ビビ「ようし!!フレッ!!」

館長「まてっ!!」

ビビ「えっ!?」

館長がビビを止めた。

館長「奴は弱い魔法を無効化にする事が出来るのじゃ!!お主の魔力でのフレアなんぞ簡単に無効化されてしまうぞ!!」

ビビ「つまり魔力がとても高くなきゃいけないの!?」

館長「おそらく今のお主では通じないぞ!!」

ビビ「そんな・・・」

エーコ「じゃあどうするの?」

館長「ワシの見立てが当たってればお主ら魔法タイプじゃの。」

ビエ「はい。」

館長「ならば任せろ。」

そう言って館長は二人の頭に手を置いた。

館長「この者達の力を上げよ・・・オーラ!!」

館長は魔法のような物を唱えたが特に何も変わりはしなかった。

ビビ「特に何も変わってないような・・・」

エーコ「うん・・・」

館長「では試しにファイアでも使って見なされ。」

ビビ「はい。ファイア!!」

ビビはファイアを唱えた。と。

ヴォウッ!!

ビビ「うわっ!?」

エーコ「何!?」

ビビ「魔力が・・・上がってる?」

館長「オーラは古に消えた魔法の一つじゃ。体力、魔力、全ての力が上がるのじゃ。先程のシールド同様古に消えた魔法の一つじゃ。」

ビビ「何で館長さんは使えれるのですか?」

館長「後で教えるわ!!くゆうぞ!!」

エーコ「はっ!!」

オメガ「ハカイ・・・スベテ!!」

オメガが突進してきた。

館長「甘いわ!!シールド!!」

館長はまたシールドを張った。

バン!!

館長「ぐう!!」

オメガはシールドに突撃したが弾かれて近くに着地した。

館長「ふう・・・やはり歳はとりとう無いわ・・・」

オメガ「ヒョウテキ・・・サッチ。」

オメガの背中から何かが出てきた。

館長「ミサイルか・・・アポカリプス!!」

ドシュシュ!!

館長の魔法と同時にオメガが背中からミサイルを六発発射した。と。

ドドドドドドーーーン!!

ミサイルが炎弾と氷の槍と小さな水流と雷と風の刃と岩石で破壊された。

館長「まだまだじゃ!!シェイド!!」

館長が続いて唱えるとオメガを囲むように柱が現れ、オメガの動きを封じた。

館長「ふう・・・」

ビビ「す、凄い・・・」

エーコ「一体あの魔法は・・・?」

クルー「あれは全て古に消えたとされる魔法です・・・あの館長はどうして・・・?」

館長「驚いてる暇があればやらぬか!!」

ビエ「あ、はい!!」

二人は一喝され魔法の詠唱に入った。しかし。

オメガ「ハカイアルノミ!!」

オメガがシェイドを破った。

館長「やはり歳を取りすぎて魔力が弱まっとるか・・・ミラージュの賢者も落ちたもんじゃの・・・」

オメガ「ハカイ・・・」

オメガは今度は体の下から小さな筒のような物を出した。

館長「レーザーか・・・シールッ!?ゴホッゴホッ!!」

クルー「館長さん!!」

館長「やはり・・・歳じゃの・・・」

パシュ!!

オメガが館長に向けてレーザーを発射した。

館長「潮時かの・・・」

クルー「それはまだです!!」

クルーが館長の前に立った。

クルー「水よ!!僕達を守って!!」

ザバン!!

クルー「くっ!!」

クルーが前に手を出すと水が発生して壁を作り、レーザーを弾いた。

クルー「今です!!」

ビビ「うん!!フレア!!」

エーコ「ホーリー!!」

二人同時に魔法を放った。

バガーーーン!!

オメガ「・・・」

二人の魔法はオメガに命中した。

エーコ「よしっ!!この調子で・・・!!」

オメガ「ジコサイセイ・・・」

エーコ「ええ!?」

オメガは今喰らったダメージを一瞬の内に治した。

オメガ「プロメテウス・・・キドウ・・・」

オメガは体から機械のアームを四つ出し、ビビ達に向けて四角が出来るようにセットした。

館長「くぬっ!!」

するとそのアームの先から光が生じ、オメガの前で光が一つに集まり始めた。

館長「そうはさせんぞ!!メルトン!!」

館長も何かの魔法を唱えた。そして。

バシューーーーー!!

オメガも館長も光の塊を発射した。

ドゴゴゴーーーン!!

そして二つは当たり、大爆発が起こった。

館長「ぬごっ!!」

ビビ「館長さん!!」

オメガの方が強かったらしく館長は後ろに吹き飛ばされた。

エーコ「待ってて!!今治すから!!」

館長「ま、待つのじゃ・・・オメガが・・・」

オメガ「ハドウホウ・・・チャージ・・・」

オメガは何かをため始めた。

館長「あ奴め・・・!!波動砲を使うつもりか!!」

ビビ「なんですそれ?」

館長「オメガの最終兵器じゃ・・・」

エーコ「滅茶苦茶やばそう・・・」

館長「ワシがとめっ・・・ぐっ!!」

ビビ「エーコ。」

エーコ「うん!!」

二人は館長とクルーの前に立った。

ビビ「僕達がやります。二人は下がってて。」

クルー「大丈夫ですか!?」

エーコ「大丈夫だって。」

館長「よすのじゃ・・・!!波動砲は・・・そんな生易しい物では無い・・・!!」

オメガ「チャージ・・・カンリョウ・・・」

チャージし終わったらしく、オメガの前方の真ん中に大砲のようなものが出てきた。

ビビ「行くよ!!」

エーコ「うん!!」

そして二人は詠唱した。そして。

ビビ「ダークネス!!」

エーコ「シャイニング!!」

ドシューーーー!!

ダークネスとシャイニングを放った。と同時に。

オメガ「ハドウホウ・・・ハッシャ!!」

バシューーーーー!!

オメガも波動砲を発射した。

ドゴゴゴーーーーーン!!

全て当たり大爆発が起こった。が。

エーコ「嘘!?」

波動砲は二つの魔法を突き破り二人に迫っていた。

ビビ「くそっ!!」

ビビはとっさにメイスオブゼウスを出した。

館長「そ、それは!!」

エーコ「えいっ!!」

そしてエーコもフェアリーテイルを出した。

館長「お、お主らが・・・」

ビビ「古の十七の武器よ!!」

エーコ「あたし達を守って!!」

ドゴゴーーーー!!

波動砲が四人を直撃した。しかし。

ビビ「つつつっ・・・大丈夫?」

エーコ「な、何とかね・・・」

皆ダメージはあったが無事だった。

オメガ「チャージ・・・カイシ・・・」

そしてオメガはまたチャージし始めた。

ビビ「次喰らったらお終いだろうね・・・」

エーコ「かもね・・・」

ビビ「アルテマがあれば・・・」

クルー「・・・」

クルーはビビとエーコの姿を見て自分が情けなくなった。

クルー(僕は・・・くっ!!)

意を決したクルーは何かを出した。

クルー「ビビさんこれを!!」

ビビ「え!?」

クルー「アルテマの本です!!」

クルーはビビにアルテマの本を受け取った。

ビビ「どうしてクルーが!?」

クルー「そ、それは・・・」

ビビ「いや、いいよ!!ありがとう!!」

クルー「これで良かったんだよね・・・」

そしてビビはアルテマの本を読んだ。

エーコ「アルテマはどうやったら使えれるの!?」

ビビ「えっと・・・詠唱は『全ての光を飲み込む闇よ、全ての闇を照らす光よ・・・』・・・」

エーコ「それシャイニングとダークネスじゃ!?」

ビビ「待ってまだある!!えっと・・・」

ビビはまだ読んでない場所を読もうとした。と。

ドゴーーーン!!

ビビ「ぐあっ!!」

エーコ「ああっ!!」

二人の付近で爆発が起こった。

クルー「ビビさん!!エーコさん!!」

クルーは近くを見渡した。と。

クルー「お前は!!」

近くに先程の集団の一人がいた。

謎の集団A「これでアルテマは使えねぇって事だ。諦めな!!」

そう言ってAは消えた。

エーコ「ビ、ビビ・・・」

ビビ「エーコ・・・無事・・・だね・・・」

エーコ「うん・・・でも・・・本が・・・」

本は先程の攻撃で吹き飛ばされてばらばらだった。

ビビ「ここまで来て・・・」

エーコ「終わりなの・・・」

オメガ「チャージ・・・カンリョウ・・・」

オメガもチャージが完了してしまった。

クルー「どうしたら・・・」

館長「・・・合わせるのじゃ・・・!!」

ビエ「!?」

館長「シャイニングと・・・ダークネスを・・・合わせるのじゃ!!」

ビビ「シャイニングと・・・」

エーコ「ダークネスを・・・」

ビエ「合わせる?」

館長「良いから早くするのじゃ!!」

オメガ「ハドウホウ・・・」

オメガは波動砲を発射しようとした。しかし。

クルー「水よ!!奴の動きを抑えて!!」

ザヴァーーーン!!

オメガ「!?」

クルーが水の力でオメガの動きを抑えた。

クルー「今です!!」

ビビ「エ、エーコ・・・」

エーコ「ビ、ビビ・・・」

二人は立ち上がり、再び詠唱に入った。

ビビ「す、全ての光を・・・飲み込む闇よ・・・」

エーコ「全ての・・・や、闇を照らす光よ・・・」

二人の手元に黒と白の光が現れ始めた。そして。

ビエ「今一つとなりて究極の力を解き放たん!!」

そう言って二人は二つの魔法を合わせた。すると光が交じり合い、凄まじい魔力が生じた。

ビエ「究極魔法!!アルテマーーーーー!!」

バシューーーー!!

そして二人は力を合わせてアルテマをオメガに向けて放った。

オメガ「!!」

バガガガーーーーン!!

オメガ「!!!!!」

アルテマはオメガを直撃し、そのまま海に突き落とした。

ビエ「はぁ・・・はぁ・・・」

クルー「す、凄い・・・」

ビエ「か、勝てた・・・」

そして二人は力尽き、その場に倒れた。

クルー「ビビさんエーコさん!!」







ビビ「ん・・・」

館長「気がついたようじゃの。」

ビビが目を覚ました。

ビビ「館長さん・・・僕は・・・!!エーコは!?オメガは!?」

館長「お譲ちゃんは横で寝とるよ。」

エーコ「・・・」

ビビ「よかった・・・」

館長「オメガはお主らのアルテマで海に沈んだよ。」

ビビ「それでは・・・」

館長「しばしは大丈夫じゃ。」

ビビ「そうですか・・・」

エーコ「ん・・・」

そしてエーコも目を覚ました。

ビビ「エーコ大丈夫?」

エーコ「ビビ・・・あたしは・・・オメガは・・・」

ビビ「オメガは倒したよ。」

エーコ「そう・・・良かった。」

ビビ「そう言えばクルーは?」

館長「あの子ならこの手紙を置いて何処かに行ったぞ。」

そう言って館長は二人に二通の手紙を渡した。

ビビ「どうしてクルーは・・・」

館長「詳しくは分からぬが一つはお主ら、もう一つはお主らの仲間のジタンとか言う者にと言っておったぞ。」

エーコ「へ?クルーってジタンと知り合いだったの?」

ビビ「さぁね・・・じゃあ読むよ。」

ビビはクルーの手紙を読んだ。

ビビさん、エーコさん。オメガを倒せた事と、アルテマを手に入れれた事におめでとうと言っておきます。アルテマの本を盗んだのは実は僕なんです。避けられない事情の為に盗み、それを隠しながら探すフリをしていた僕を許してくれとは言いません。いつかまた会う日が来ると思います。その時は迷わずに僕を撃ってください。クルーより。

エーコ「一体どう言う事なの?」

ビビ「分かんないよ。でも、クルーは最後に本を僕達に渡してくれた。それは本当の事だ。」

エーコ「そうよね。」

館長「しかしお主らには驚かされたわ。まさかあの武器を持ち、アルテマを二人がかりで放つとはの・・・」

ビビ「あの武器?」

エーコ「それに二人がかりって?」

館長「一つ一つ話そう。アルテマは元々ワシのような賢者、または白魔法と黒魔法が両方使えれる者しか使えぬ魔法なのじゃ。」

ビビ「館長さん賢者だったんですか?」

館長「そうじゃよ。かつてはミラージュの賢者と呼ばれるほどの実力があったのじゃがの・・・」

ビビ「ミラージュの賢者・・・」

館長「そう言えばワシの名を言ってなかったの。ワシはクラーク。クラーク=アリオン=ヤービンじゃ。」

ビビ「クラークさんですか。所であの時言ってた『オメガを創った者』ってどう言う事ですか?」

クラーク「そのままじゃよ。オメガはワシらが創り、ワシらの手で封印したのじゃ。」

エーコ「いや、じゃ無くて・・・って・・・えええーーーー!?一体いくつなの!?」

クラーク「さぁの〜・・・かれこれ・・・ン億年生きておるからの〜・・・」

ビビ「エルフでもそこまで長生きしないのに・・・」

クラーク「ワシはオメガを創った者の一人じゃ。ワシはオメガが完全に消えてなくなるまでワシは死ぬ事は出来ん。ワシは自分にオメガの見張りとしての役目を受け、死を許されなくしたのじゃ。」

ビビ「その時から今まで・・・」

エーコ「ん?ちょっと待って。おじいさんがオメガの封印を見守る事にしたって事は・・・おじいさんはオメガの英雄の一人?」

クラーク「そうじゃ。そして、メイスオブゼウスの前マスターじゃ。」

ビビ「え!?」

クラーク「若いワシは古の武器を手に入れてもなお力への欲望は消えなかった。そしてアルテマを覚えた。メイスオブゼウスの魔力は計り知れぬ。オメガのあの力は古の武器の力が加わってるからじゃ。」

エーコ「・・・」

クラーク「そしてあの戦いで死んだのが・・・ワシの恋人・・・フェアリーテイルの前マスターじゃった・・・」

エーコ「フェアリーテイルの・・・?」

クラーク「あいつは・・・ワシが力なんぞに魅了されなければ・・・死ぬ事も無かった・・・ワシが生き続ける理由の一つは・・・その償いじゃ・・・」

ビビ「クラークさん・・・」

クラーク「若いの。名を何と言う?」

ビビ「ビビ=オルニティアです。」

クラーク「お譲ちゃんは?」

エーコ「エーコ=キャルオル=ファーブルです。」

クラーク「キャルオル・・・そうか・・・お主が・・・」

エーコ「?」

クラーク「いや、ワシの独り言じゃ。ビビとエーコよ。」

ビエ「はい。」

クラーク「力のあり方、そして使い方を間違えてはならぬぞ。」

ビビ「はい。」

エーコ「分かりました。」

クラーク「では行くがよい。ワシはまだここにいるからの・・・」

ビビ「ではまたいつか来ます。」

クラーク「楽しみにしてるぞ。」

エーコ「それじゃ。」

そして二人は飛空挺乗り場に向かった。

クラーク「あの子達なら・・・力を正しき方に示してくれようぞ・・・」







クルー「ヒルダガルデが出発した・・・」

クルーはダゲレオの上の方にいた。

クルー「結局アルテマを与えてしまった・・・でも・・・でも間違った事だなんて思えないのは何でだろう・・・ジタン・・・」

クルーはまたジタンの名を呼び、その場から消えた。







エーコ「ねぇビビ・・・」

ビビ「どうしたのエーコ?」

二人はまたデッキに寄り添っていた。

エーコ「あたし、一つ気になる事があるの・・・どうしてアルテマが使えたのかって・・・」

ビビ「それは・・・」

エーコ「おじいさん言ってたよね。『賢者か白魔法黒魔法両方が使える者にしか』って・・・」

ビビ「そう言えばそうだよね。」

エーコ「どうしてかな・・・?」

ビビ「・・・悩んでもしょうがないよ。でも、あえて理由をつけるんだとしたら・・・」

喋りながらビビはエーコを抱きしめた。

ビビ「僕達の心が・・・一つに重なったからじゃないかって僕は思うよ・・・」

エーコ「あたしも・・・同じ事考えてた・・・例え別々の命でも・・・」

ビビ「心は一緒・・・一つになれる・・・そうだよね・・・?」

エーコ「うん・・・」

ビビ「エーコ・・・」

エーコ「ビビ・・・」

そして二人は目を閉じて互いの唇を近づけた。

ビエ「・・・」

輝く夕日に伸びた影が、一つに重なっていた。




究極魔法アルテマを手に入れたビビとエーコ。しかし謎の行動を見せるクルー、クラークが語った戦い。パズルのピースが全て揃うまでまだ時間はかかりそうだ。




続く










あ と が き
オフライン時四作目及び三話同時作のニ話。
久々のビビエーです。
色々と謎が増えてきたぞ〜
しかし最後には全てつながります。
第九話へ
第十話Aへ
第十話Cへ
第十一話へ
第二部TOPへ

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