CRYSTAL MEMORY STORY
第二部 武器と運命の物語
第十話A 閉ざした心、八人目
ジタンが新たな仲間に出会った頃、スタイナー達四人は別の星に向かっていた。
スタイナー「どうやらこのコロシアムでいいようであrな。」
四人はかなりでかいコロシアムの前にいた。
フラットレイ「あの手紙に書いてある事が本当ならば、ここに十七の武器を持った者がいるのだな。」
クイナ「あの手紙信用出来るアルか?」
サラマンダー「普通ならそうだが、十七の武器何ざ知ってる奴はそうそういねぇ・・・」
スタイナー「この手紙か・・・」
スタイナーの手には手紙が一つあった。
フラットレイ「『十七の武器と時の糧の武器、究極の武器を持ちし者達よ。この事を信じるか否かはこれを読んだ者次第だが、十七の武器を携えた鳥が翼を取られた。我は救出せんと向かう。これを読んだ者達よ、どうするかはそなた達に託す。』・・・そしてその鳥がいるのがこのコロシアムと言う事か・・・」
クイナ「でも結構堅苦しい文章アル・・・サラ分かるアル?」
サラマンダー「俺が分かると思うか?」
クイナ「自慢げに言わないで欲しいアル・・・」
フラットレイ「『十七の武器』はそのまま十七の武器。『時の糧』は分からぬが『究極』はアルテマウェポンだろう。」
スタイナー「そして『携えた鳥』とは我らと同じ武器を持つ者、だろう。」
フラットレイ「『翼を取られた』は捕らえられたと言う事だな。」
スタイナー「しかしそれとこのコロシアムと一体どう言う繋がりがあるのだ?」
フラットレイ「それは分からぬが、行って見る価値はあるだろうな。」
スタイナー「ああ。」
クイナ「でも罠だったら?」
サラマンダー「その時はその時。だろ?」
フラットレイ「その通りだ。行くぞ。」
スタイナー「うぬ。」
そして四人はコロシアムの中に入って行った。
クイナ「そう言えばこのコロシアム、今日何やってるアル?」
サラマンダー「そう言えばそうだな。何があんだ?」
スフ「うぅ〜・・・」
四人は何も知らないで来てしまった様だ。と。
?「今日は頭の悪い金持ちが暇つぶしに開いた娯楽的なバトルみたいなもんさ。」
スクサフ「ん?」
四人に話しかけたのは黒い瞳に青い長髪をピンクのリストバンドみたいな物で結び、黒のズボンに革の二重ベルト、白いシャツに藍色の長袖の膝ぐらいまであるロングコート、両手に掌の部分と内側(普通にしてて体の方)がラバー製で手の甲と外側(普通にしてて外の方)が木製の小手と普通の靴を履いた変わった青年だった。
青年「ここでは専らどうでも良いような物を景品にしてそれに食いついてきた奴を戦わせるってよ。」
スタイナー「それではお主もその一人ではないのか?」
青年「俺はそんなんじゃねぇよ。時々レアな景品が出る事があるから、それ狙いよ。」
フラットレイ「そうなのか。」
青年「まさかお前ら全然知らないで来たのか?」
サラマンダー「まぁな。」
青年「なら俺が教えてやるよ。今日のルールは二十の予選をするんだ。予選の形式は五十人でのバトルロワイヤル形式でその中で一番勝ち上がった奴が決勝のバトルロワイヤルに出て勝ち残った奴が優勝って訳だ。予選も決勝も勝敗の判定は戦闘不能とみなされたらそこで終わりだ。」
クイナ「予選が五十・・・時間大丈夫アルか?」
青年「予選はこことは別の場所でやるんだ。初めにくじで選ばれてそれぞれの場所へ転移装置があるからそれで向かって、最後にここで戦うんだ。」
スタイナー「なるほど。で、景品とは?」
青年「確かとんでもない力を持ってるって言う武器だそうだ。」
クイナ「もしかして・・・」
フラットレイ「だな。」
青年「ま、頑張りな。」
そう言って青年は何処かに歩き出した。と。
サラマンダー「あいつ・・・只者じゃないな。」
サラマンダーが何かに気付いた。
クイナ「どしてアル?」
フラットレイ「あの武器か?」
青年の背中にはクレイモアタイプ(両手持ちの大きい剣)の剣がベルトで結んで背負っていた。
サラマンダー「予選であいつとは当たりたくないな・・・」
スタイナー「うぬ。では我らもエントリーするか。」
フラットレイ「ああ。」
そして四人も受付でエントリーした。
スタイナー「自分はJブロックである。」
フラットレイ「私はBだ。」
クイナ「Fアル。」
サラマンダー「Lだ。全員かぶらなかったな。」
偶然にも四人はかぶらなかった。
スタイナー「では決勝で会うとするか。」
フラットレイ「その時は本気を出すからな。」
クイナ「みんなも負けるなアル。」
サラマンダー「じゃあな。」
そして四人はそれぞれのブロックのコロシアムに向かった。
スタイナー「ジャングル・・・であるか・・・」
スタイナーのブロックはジャングルだった。
スタイナー「気を抜いたら一巻の終わりであるな・・・」
そう思いスタイナーはエクスカリバーを手に取った。
スタイナー「さて・・・何処からでも・・・」
スタイナーは辺りに気を配った。
スタイナー「来るである!!てやぁ!!」
参加者1「何!?」
スタイナーの後ろに参加者がいてスタイナーに攻撃を仕掛けようとしていた。しかし。
ガチャン!!
参加者1「うおっ!!」
すぐに気付いてスタイナーは参加者の持っていた剣を弾いた。
スタイナー「もう一つ!!」
バギン!!
スタイナーは参加者の剣をエクスカリバーで砕いた。
スタイナー「すまぬな。自分も勝たねばならないのでな。」
参加者1「畜生・・・」
スタイナー「しかし腕は悪くない。もっと鍛えれば強くなろう。」
参加者1「ほんとか!?」
スタイナー「ああ。今後も精進するのだ。」
参加者1「ようし、次は優勝してやるぜ!!」
そう言って参加者1は何処かに向かった。
スタイナー「しかし五十人は多いな・・・後四十八か・・・」
そう呟いてスタイナーはまた辺りに気を配った。
スタイナー「何処かでやり合って残った奴を倒すと言うのもあるが自分的にはな・・・ぬっ!?」
スタイナーは後ろに気配を感じた。そして。
スタイナー「ストックブレイク!!」
その場所にストクブレイクを放った。
ボーーーン!!
参加者2「どわぁーーー!!」
すぐ後ろに参加者がいてストックブレイクは思いっきり命中した。
参加者2「かはっ・・・」
スタイナー「手加減はしてやった。安心せい。」
しかし参加者2はボロボロだった。
スタイナー「うぬぅ〜・・・手加減してもこの威力・・・さすがエクスカリバー・・・しかし後何人いるのだ?」
後何人かが気になるがスタイナーは再びジャングルを彷徨い始めた。その頃。
フラットレイ「はっ!!」
参加者3「何の!!ってああぁーーーー・・・」
フラットレイ「危ない所だった・・・」
フラットレイのブロックはやたら高い崖だった。
フラットレイ「上の方にちゃんとした場所があるらしいが・・・これでは上に着く前に何人脱落するのだ?」
フラットレイは上を目指して大ジャンプした。と。
参加者4「おわぁーーー!!」
フラットレイ「なっ!?」
上の方からまた参加者が落ちてきた。
参加者4「助けてくれぇーーー・・・」
しかし参加者4は無残にも下に落ちて行った・・・
フラットレイ「すまない・・・」
フラットレイは今落ちて行った参加者4に向けて十字を切って再び上を目指した。
クイナ「あ、あぢぃアルぅ〜・・・」
クイナのブロックは砂漠だった。
クイナ「こんなんじゃやる気でないアル・・・」
クイナは思いっきりだれていた。
クイナ「でもだれてたら狙われてしまうアル・・・しゃきっとしなきゃアル・・・ルル?」
しゃきっとやる気を出したクイナは何かを見つけた。それは。
参加者多数「あうぅ〜・・・」
砂漠の熱で完璧にだれてる他の参加者たちであった。
クイナ「・・・何か腹立ってくるアル・・・ホレ。」
ズドドドドーーーーン!!
参加者多数「みぎゃーーー!!」
クイナはだれてる参加者に十万ボルトをたっぷり放った。
クイナ「しゃきっとするアルよ・・・あづぅ〜・・・アルぅ〜・・・」
サラマンダー「危なっ!!」
一方サラマンダーは足元に何かが放たれ、物陰に飛び込んで隠れた。
サラマンダー「市街戦ってのは地味にきついな・・・」
サラマンダーのブロックは若干崩壊した街だった。
サラマンダー「しまも上から銃で狙い撃ちかよ・・・アレがコウが言ってたスナイパーって奴か・・・」
サラマンダーはスナイパーに見つからないように建物の影を体制を低くしてコソコソと移動した。と。
参加者5「げっ!!」
サラマンダー「うおっ!!」
サラマンダーは同様にスナイパーに目を付けられた参加者とばったり会ってしまった。
参加者5「なろっ!!」
参加者5は持っていた手投げ斧をサラマンダーに向けて投げつけた。
サラマンダー「何の!!」
サラマンダーは難なく避けた。しかし。
チュン!!
サラマンダー「ぷおっ!?」
サラマンダーの顔を銃弾がかすった。
サラマンダー「あ、危ねぇ・・・じゃねぇかバカ野郎ーーー!!」
ボコボコボコボコボコボコボコボコ!!
参加者5「ヌバヌバヌバヌバヌバヌバヌバヌバッ!!」
逆ギレしたサラマンダーは参加者5をボコボコに殴った。
サラマンダー「おめぇもだこの野郎!!」
続いて辺にあったガレキをサラマンダーはスナイパーに投げつけた。
バゴン!!
参加者6(スナイパー)「あべしっ!!」
見事にガレキは命中し、スナイパーは気を失った。
サラマンダー「ったく・・・危ないったらあらせん・・・」
妙な口調になったサラマンダーはその場をコソコソと去った。
スタイナー「チェストォーーー!!」
参加者7「ごあっ!!」
スタイナーはジャングルの奥地にあったちゃんとした正方形状のフィールドで戦っていた。
スタイナー「ぜはぁ・・・ぜはぁ・・・まだ・・・こんなにいたとは・・・」
ジャングル内で多数脱落した者もいるが、フィールドにはまだ二十人近くいた。
参加者8「このっ!!」
参加者9「何の!!」
辺りでは参加者どうしでも戦い、次々と数が減って行った。
スタイナー「これでは誰に向かってよいのか・・・うおっ!!」
ガギン!!
参加者10「ちぃっ!!」
スタイナー「おのれっ!!たぁ!!」
ドスッ!!
参加者10「ごふっ!!」
スタイナーはエクスカリバーの柄で参加者10の溝を突いて気絶させた。
スタイナー「あと少しであるな・・・はぁーーー!!」
参加者11「おっと!!」
スタイナー「負けないのだーーー!!」
参加者11「そうかよ!!そらぁ!!」
スタイナー「くっ!!こうなったらいたし方あるまい・・・ショック!!」
ドシューーーーーン!!
参加者多数「どわぁーーー!!」
スタイナーは参加者が一番溜まっていた場所に思いっきり力を込めたショックをぶっ放しかなりの数を吹っ飛ばした。
スタイナー「後四人である!!」
残りはスタイナーを含めたら五人だけとなった。
参加者12「なろっ!!」
参加者13「おらっ!!」
バシシン!!
参加者12「ナウッ!!」
参加者13「ドゥワッ!!」
参加者12と13は相討ちで倒れた。
参加者14「でやぁーーー!!」
参加者15「その程度!!」
ガギン!!
参加者15が14の剣を斬り砕いた。
参加者14「げっ・・・」
参加者15「ドラッ!!」
ゴスッ!!
参加者14「ごぶっ・・・」
15の溝撃ち蹴りで14も脱落した。
参加者15「後はてめぇだけだ!!はっ!!」
スタイナー「何の!!」
ガギン!!
スタイナーは参加者15の剣を受け止めた。
参加者15「優勝は・・・俺が貰う!!」
スタイナー「すまぬが・・・それは自分が貰うわ!!」
参加者15「うおっ!?」
スタイナーが参加者15の腕をかち上げ隙を作らせた。
スタイナー「そこだ!!突撃じゃーーー!!」
ドゴン!!
参加者15「ガヴォッ・・・!!」
スタイナーの渾身の突撃で参加者15も脱落した。
スタイナー「よし、これで自分の決勝進出が決定したな。」
スタイナーは予選を勝ち抜き最初のコロシアムへ向かった。その頃。
フラットレイ「てやっ!!」
バシン!!
参加者16「どぉっ!?お、おおおおおぁーーーー・・・」
フラットレイもまともなフィールドに着いて戦っているがフィールドから足を踏み外せば一気に下へ落ちてしまう状況だった。
フラットレイ「もう一つ!!」
バシン!!
参加者17「なっ!?あ、あああああぁーーー・・・」
フラットレイは華麗(?)なムーンサルトキックで参加者を次々とフィールドから落としていた。
フラットレイ「こんな所でジャンプなどしたらどうなる事か・・・」
オマケにフィールドは地盤が悪いらしく、滅茶苦茶不安定だった。そのため。
参加者多数「ああああぁーーーーー・・・」
ちょっとの事で大量の参加者が下に落ちて行った。
フラットレイ「しかし戦わなければ!!桜花狂咲!!」
バーーーン!!
参加者18「おわぁーーー!!」
フラットレイ「おっとと!!」
フラットレイは一瞬バランスを崩した。
フラットレイ「危なかった・・・しかしまだ十人近くいるのか・・・」
参加者19「どりゃーーー!!」
参加者20「おいよせ!!な、ああああぁぁーーー・・・」
参加者19「のわあああぁぁーーー・・・」
フラットレイ「手を出さない方が身のためか・・・うおっ!!」
ガシャン!!
参加者21「このやろっ!!さっさと落ちやがれ!!」
フラットレイ「それは・・・お前だ!!てあっ!!」
参加者21「ふぉっ!!しまっ!!」
フラットレイ「はあっ!!」
ドスッ!!
参加者21「ごふぁーーー・・・」
フラットレイはミストルテインの柄の先で参加者21を下に突き落とした。
フラットレイ「こうなったら一か八か!!たぁっ!!」
フラットレイはフィールドの端っこで、ミストルテインを地面に突き刺した。そして。
フラットレイ「竜の紋章!!」
なんと竜の紋章を放った。
ゴヴァーーー!!
参加者全員「はぁっ!?」
フラットレイが放った竜の紋章によりフィールドが完璧に傾き落下を始めた。
フラットレイ「竜の紋章を発動するとその場所に多大な効力が生じる・・・こんな場所でやれば一気に下へ・・・だ。とう!!」
フラットレイは落ちる前に大ジャンプでまともな足場のある場所に飛んだ。
参加者全員「うわあああぁぁぁぁぁーーー・・・」
フラットレイ以外の参加者は皆下に落ちて行った。
フラットレイ「ま、これで良いか。しかし・・・どうやって戻れば良いのだ・・・これ・・・」
フラットレイはその場でどうしようもなくただ立っていた。
クイナ「ルルルルルルルルルルルルーーーーー!!」
クイナは砂漠で何故か思いっきり走っていた。その訳は・・・
クイナ「流砂アルゥーーーーーー!!」
クイナは流砂に飲み込まれかけていて全力で逃げようとしていた。ちなみに。
参加者22「いやぁーーー・・・」
参加者23「助けてぇーーー・・・」
クイナと同じブロックの参加者みんなはまっていてバトルどころでは無かった。つまりそんだけ流砂はデカイ。
クイナ「ま、負けるかアルゥーーー!!」
クイナは必死に抜け出そうと走った。と。
参加者24「おおおおお、おりゃあああああ!!」
クイナ「フヌヌッ!?」
参加者24が脱出を試みながらクイナに襲い掛かった。
クイナ「このアル!!」
ガチャン!!
クイナは参加者24の剣での攻撃をルーンアクスで受け止めた。そのため。
クイナ「アワワワーーー!!」
参加者24「どおおおお!!」
二人は一気に下の方に滑ってしまった。
クイナ「フヌヌヌヌヌヌ!!」
しかしクイナは何とかまた上に向かい走り出した。
参加者24「た、助けてくれぇーーー・・・」
参加者24はそのまま砂に飲み込まれてしまった。
クイナ「こ、これはもう!!流砂から這い上がった者が勝ちアルーーー!!」
そして全員飲み込まれないように必死に這い上がろうとして全力で走った。
サラマンダー「おらおら!!もう終わりか!?」
参加者25「もう・・・勘弁してちょ〜・・・」
サラマンダー「けっ骨の無い奴らだぜ。」
参加者全員「あうぅ〜・・・」
サラマンダーはそのブロックの参加者を全員ボコって既に予選突破していた。
サラマンダー「ここ最近いいとこ無しだからもうちっとやりたいんだがな・・・決勝で我慢するか。」
そう言ってサラマンダーは最初のコロシアムに戻った。
サラマンダー「さてと・・・あいつら今頃何してんだか・・・お?」
サラマンダーはとあるブロックの戦いが映されてるモニターを見た。
サラマンダー「クイナじゃねぇか。あいつもがんば・・・あり?」
サラマンダーはモニターに映ってるクイナらしき人物(?)に注目した。
サラマンダー「あいつ前と同じようなフォーク使ってやがる・・・ルーンアクスじゃねぇ・・・オマケに地味に服も違うような・・・おろ?」
サラマンダーはさらに何かに気付いた。
サラマンダー「ここSブロックじゃないか。どう言うこった?」
サラマンダーは頭を抱えた。そして。
サラマンダー「すんませ〜ん。」
受付嬢「はい。何か?」
受付嬢に聞く事にした。
サラマンダー「あの〜Sブロックで戦ってるあの・・・何て言うか・・・その〜・・・」
サラマンダーは何て言えば良いか悩んでしまった。と。
受付嬢「クウカ=クゥエンさんですか?」
サラマンダー「へ?」
受付嬢が先程のク族の名前と思う名を言った。
サラマンダー「クウカ・・・クゥエン?」
受付嬢「はい。あの方が何か?」
サラマンダー「あ、いあ、何でもないんだ。どうもな。」
そしてサラマンダーは歩き出した。
サラマンダー「クゥエンってクイナと同じ性・・・あいつに兄弟なんかいたのか?ま、後で聞きゃ良いか。お。」
スクフ「・・・」
サラマンダーの前方に三人がいた。
サラマンダー「お〜いお前ら〜」
スクフ「お。」
三人もサラマンダーに気付いた。
サラマンダー「どうしたんだ?そんなしかめっ面で。」
クイナ「ちょっとこいつの強さを・・・アル・・・」
サラマンダー「こいつ?お、こいつさっきの。」
四人の前のモニターには先程色々と教えてくれた青年がいた。
サラマンダー「こいつがどうし・・・おおっ!?」
スタイナー「・・・明らかに強い。」
青年はかなり強く、かなりの速さで予選突破した。
フラットレイ「これは二十分前の映像だ。」
サラマンダー「二十分前って事は・・・俺らと別れて五分も経ってないだろ?」
フラットレイ「つまり私達と別れてこのブロックに来てすぐに勝ち抜いたって事だな。」
サラマンダー「あいつと当たらなくて良かったぜ・・・」
スタイナー「しかし強力な奴はまだいたぞ。」
クイナ「そう言えばいたアル・・・」
スタイナー「Aブロックにネリクとマックスの武器に似ていた武器を持っていた男がいたぞ。」
クイナ「Kブロックに黒いコートで全身隠してよく分からなかったアルがやたら強い奴がいたアル。」
サラマンダー「そうだクイナ。一ついいか?」
クイナ「フヌ?」
サラマンダー「お前って兄弟とか親戚いるのか?」
クイナ「それなら一人いるアルよ。ワタシ二人兄弟の上アル。」
フラットレイ「つうかお前性別どっちよ・・・?」
スタイナー「一番簡単なのはカタツムリと同じ・・・」
クイナ「でも何でいきなり聞いたアル?」
サラマンダー「あ、何でもないんだ。」
クイナ「そうアルか?」
スタイナー「しかしいつになったら決勝が始まるのだ?」
フラットレイ「確かにな・・・」
ちょうどその時。
アナウンス「ただいま全ての予選が終わりました。決勝は今から十五分後。それまで勝ち上がった参加者は休息を取るなり自由とします。」
フラットレイ「後十五分か。」
クイナ「その後は決勝アルね。」
スタイナー「バトルロワイヤルと言う事はお前達とも戦うことになるからな。」
サラマンダー「言っとくが負ける気なんざねぇからな。」
クイナ「モチアル。」
スタイナー「手加減はしないからな。」
フラットレイ「本気で戦おうぞ。」
サラマンダー「おう。」
そして十五分後。
実況「さぁーーー盛り上がりに盛り上がったこのコロスィアーーーム!!今日もここで大量の戦士達が己の力と景品を目指す欲望の為に戦い、そしてここに勝ち残った二十人の戦士が集結したぞーーーーー!!」
観客「わぁーーーーーーー!!」
実況「実況は私!!世界に名を轟かす!!車、車、車!!車三つにさらに三つ。轟轟(とどろき=ごう)どぇーーーす!!」
解説「解説は私、あんな事からこんな事まで、全てを解説しちゃう百乃木桃子(もものき=ももこ)でぇ〜〜〜す!!」
観客男「ももちゃーーーーーーーーーーん!!」
轟「さぁてももちゃん!!今日はどんな戦いが起こると思うかい!?」
百乃木「そうですねぇ〜・・・今日はぁ〜みんな凄い人がいるな〜って思いま〜す。」
轟「その中でもももちゃんが一番良いと思った選手は!?」
百乃木「えっとぉ〜・・・Aブロックを勝ち抜いた選手かしら〜?とってもカッコ良くて〜イケメンで〜ももの好みかしら〜?」
観客男「ぬおぉーーーーーー!!(激悲泣)」
百乃木「大丈夫だよみんな〜もものパートナーはみんなだから〜〜〜」
観客男「ももちゃぁーーーーーーーーーん!!(激嬉泣)」
轟「ではそろそろ選手を紹介しようか!!どうだみんな!?」
観客「いぇーーーーーーーーい!!」
轟「では行くぞーーー!!Aブロック!!イケメンでももちゃん好み!!謎の武器を使う剣士!!キスカーーーーフローーーントーーーーー!!」
実況の挨拶とほぼ同時にコロシアムに白いズボンに白い上着と白いマントと、服全て白で青い瞳に黄色の髪のイケメン青年が現れた。
百乃木「あぁ〜〜〜ん!!やっぱりかっこい〜〜〜!!」
キスカ「ありがとう。可愛らしい解説さん。」
そう言ってキスカは百乃気に投げキッスをした。
百乃木「いやぁ〜〜〜ん!!」
観客男「てめ死ねーーーーーーーーーーー!!」
キスカ「まったく・・・気晴らしに来ただけと言うのにこんな事言われるとはな・・・まいったな。」
轟「続いてBブロック!!ネズミの亜人で超人的な跳躍力!!槍を片手に戦う騎士!!フラットレイーーーーハーーーイウイーーーンドーーー!!」
そしてフラットレイも現れた。
百乃木「ネズミの亜人って珍しいですねぇ〜でも結構カッコいいですぅ〜」
フラットレイ「結構・・・か・・・」
少し飛ばして。
轟「続いてはFブロック!!ピエロの様な井出達だが見たことも無い魔法で全てを一掃!!斧と魔法の使い手!!クイナーーーークゥーーーエーーーンーーー!!」
そしてクイナも現れた。
クイナ「ピエロは余計アル・・・」
百乃木「ももはよく分かんないけどぉ〜このピエロさんも結構すごいみた〜い〜」
クイナ「ハァ〜・・・」
また少し飛ばして。
轟「さぁ一気に行くぞJブロック!!古臭い鎧を着てるがその剣の腕はぴか一!!頑丈そうな騎士!!アデルバーーーードスターーーイナーーーーー!!」
スタイナーも登場した。
スタイナー「やはり古いのか・・・」
百乃木「何だかおとぎ話に出てきそうな騎士さんですねぇ〜顔が面白いですけど〜」
スタイナー「ごつくて悪かったな!!」
轟「親父はほっといて次Kブロック!!コートでまったく分からないがその強さは本物!!謎の男!!ウィンーーードラゴーーーンーーー!!」
ウィン「・・・」
百乃木「あのコートで全然分かんな〜い・・・もも悲しいよぉ〜・・・」
観客男「てめふざけんじゃねぇそーーーーーーーー!!」
フラットレイ「・・・あいつ。」
クイナ「どうしたアル?」
フラットレイ「あの名は本名じゃないな。」
スタイナー「それは何故?」
フラットレイ「ドラゴンという性なぞそうそういる訳が無い。愛称ならともかくそのまま『ウィン』ってのはおかしい。私の勘が当たってれば奴は翼竜と関係があるだろうな。」
スタイナー「ウィンとは翼、ウイングから取ってると?」
フラットレイ「さあな・・・」
轟「まだまだ行くぜLブロック!!その格闘術は今大会一かも知れない!!ナマコヘッド!!サラマンダーーーーコーーーーーーラルゥーーーー!!」
サラマンダー「ナマコ言うな!!」
百乃木「凄い頭ですね〜ナマコみた〜い。」
サラマンダー「うぅ〜・・・みんなして俺を・・・」
サラマンダーはほっといてまた飛ばし。
轟「さぁあと少しだSブロック!!フォークを武器にした本気なのか分からない変な奴!!ピエロ二号!!」
クイナ「フヌ!?」
轟「クウカーーーーークゥーーーエーーーンーーー!!」
轟が呼ぶとクイナそっくりのク族が現れた。
百乃木「何かさっきのピエロさんとそっくり〜」
スタイナー「何故ク族が?」
フラットレイ「クイナ、知ってるの・・・クイナ?」
クイナ「あ・・・あ・・・」
クウカ「やぁやぁどうもアル〜フヌ!?」
スタイナー「どうした?」
何故か二人は目が合ってから時が止まったかのように固まった。そして。
クイナ「クウカーーー!!」
クウカ「兄者ーーー!!」
二人は駆け寄り抱き合った。
クイナ「ウォーーー!!今まで何処行ってたアルかーーー!!」
クウカ「兄者ーーー!!ワタシはずっと会いたかったアルーーー!!」
轟「どうやらこの二人は本当に兄弟のようだーーー!!てかお前ら性別あんのか!?」
百乃木「あうぅ〜・・・生き別れた兄弟の再会・・・涙が溢れるぅ〜・・・」
スタイナー「・・・あいつ男だったのか?」
フラットレイ「ク族に性別ってあったのか・・・」
サラマンダー「どうせヨ○シーと同じだろ?どちらか分かんないって奴。」
スタイナー「お前全然隠して無いぞ。」
フラットレイ「しかしそれは当たってるだろうな。つまりこの場合クウカがクイナの事どう言うかはクウカの勝手と言う事か。」
スサ「まだ謎が深い・・・ク族・・・」
轟「兄弟の再会に涙を流した後は最後の選手だTブロック!!この大会で記録に残るほど速く決勝に勝ち進んだ男だ!!めちゃんこ強い剣士!!シルフーーースカーーーレーーーットーーー!!」
そして一番最後にあの青年が現れた。
百乃木「シルフさんは一番速くに勝った方なんですよ〜でも顔にまだ幼さが残ってるのがちょっと残念かな〜?」
シルフ「生まれつき童顔なんだから仕方ないだろ。」
百乃木「でもももは年下の子って嫌いじゃないし〜と言うかむしろ好きかも〜」
観客男「消えろ馬鹿やろーーーーーーー!!」
シルフ「俺は十八だっての!!って十分年下か?」
轟「さぁて今全員が揃ったぞーーー!!それでは決勝を始めようか!!」
スタイナー「よし。」
フラットレイ「始まるか。」
クイナ「ワタシは手加減しないアルよ。」
クウカ「分かってるアル。」
サラマンダー「負けねぇぞ。」
キスカ「手応えはあるだろうな。十七の武器を持つあの四人は・・・」
ウィン「・・・」
シルフ「そろそろか・・・」
その他「・・・」
轟「ルールはいつも通りバトルロワイヤル形式だ。もし審判が戦闘不能とみなしたらその時点でその選手は脱落。最後まで残ったのが優勝者だオッケイ!?では審判の登場だ!!カモン!!ジャッジボンバー高林!!」
轟が呼ぶと戦士達がいる場所の中央に一人の男が現れた。
男「流れた水は戻りはしない・・・過ぎた時間は忘却の彼方・・・後戻りできぬこの世界・・・お前達は何のため生きるのだ!!審判はこの俺!!伝説の審判、高林城太郎(たかばやし=じょうたろう)ことジャッジボンバー高林!!」
ドーーーン!!
審判の紹介が終わると突然爆発した。(演出)
天からの声「呼び方はジャッジボンバー高林な。ちゃんとジャッジいれろよ。」
轟「では審判も紹介した所で、この大会の主催者のキュライヤ様に登場願おう!!どうぞ!!」
轟が言うと観客席の特等席のような場所に中年の親父が出てきた。
キュライヤ「二十人の戦士よ。今日はワシが主催したバトルに参加していただきありがとう。優勝者にはこれを授けようではないか。」
そう言うとキュラはちょうど同じくらいの高さの塔のような棒の一番上にかけてあった布を取った。そこにあったのは。
スタイナー「か、刀か?」
ちょうど長すぎず短すぎない刀があった。
キスカ「形からすれば忍者が使うような刀ですね。」
キュライヤ「この刀には強大な力が眠ってる。さぁこれを求め、戦うのだ戦士達よ!!」
カーーーーン!!
キュライヤが喋り終わったと同時にコングが鳴った。
スタイナー「なっ!?今のが始まりかい!?」
キスカ「そのようですね!!はぁっ!!」
スタイナー「ぬっ!?」
ガギン!!
キスカが刃が雷で出来たレイピアでスタイナーに斬りにかかった。
スタイナー「レイピアで斬りとはやるな!!」
キスカ「褒め言葉ありがとう!!ていっ!!」
スタイナー「何のっ!!」
フラットレイ「つぁっ!!」
サラマンダー「おっと!!」
フラットレイ「ちぃっ!!腕を上げたな!!」
サラマンダー「なめてもらっちゃ困るっての!!おらっ!!」
サラマンダーはブーメランを三個フラットレイに向けて投げた。
フラットレイ「この程度!!」
フラットレイは難なくブーメランを避けた。が。
フラットレイ「なっ!?」
ブーメランが再びフラットレイに向かってきた。
フラットレイ「抜かった!!この手のタイプは投げたら戻ってくる奴か!!ていっ!!」
ガキキキン!!
フラットレイは何とか三個ともミストルテインで叩き落した。と。
サラマンダー「隙ありだ!!」
サラマンダーがミッシングクローをつけて斬りかかった。
フラットレイ「まだまだ!!」
ガヂャン!!
フラットレイはサラマンダーの攻撃を受け止めた。
サラマンダー「腕上げたじゃねぇか・・・!!」
フラットレイ「お前もな・・・!!」
クイナ「いやぁ〜凄いアルなあの二人・・・」
クウカ「隙ありアル!!」
クイナ「何処がアル!!」
ガギン!!
クウカ「ヌヌ!?」
クイナはルーンアクスでクウカのフォークを受け止めた。そして。
クイナ「アチョーーー!!」
ベシン!!
クウカ「フゴッ!!」
そのままクウカを地面に叩きつけた。
クイナ「まだまだアルよ!!」
クイナ「ククッ・・・やはり強いアル・・・」
クイナ「そんなのではまだいけないアルよ!!ワタシに勝てると思うのならもう一度来るアル!!」
クウカ「では行くアル!!アチョーーー!!」
シルフ「じゃあ俺はこいつか。」
ウィン「・・・」
シルフ「ま、手合わせお願いします。と。」
そう言ってシルフは背中の剣を抜いた。
ウィン「・・・」
そしてウィンはコートの中から槍を出した。
シルフ「槍か・・・ま、相手にとって不足無しだな。とうっ!!」
剣を構えたシルフはウィンに向かって飛び掛った。
ウィン「・・・」
そしてウィンも何も言わずにシルフに向かい飛び掛った。
シルフ「掛かったな!!」
ザグッ!!
ウィン「!?」
シルフは剣を地面に突き刺しブレーキを計った。(地面は舗装無しの土の地面)
シルフ「そこだっ!!」
そしてシルフはウィンに斬りかかった。
ウィン「その程度・・・」
ガギン!!
ウィンは槍を突き出してシルフの剣を弾き、そのまま飛び掛った勢いでシルフの後ろにまわった。
ウィン「終わりだ・・・」
そしてシルフに向かい突き出した。
シルフ「甘い!!」
ガスッ!!
ウィン「なっ!?」
シルフは左腕の小手で槍を受け止めた。
シルフ「木だからってなめんなよ!!」
そしてシルフは右手に持ってる剣を握り締めウィンに斬りかかろうとした。
ウィン「なるほどな・・・」
ウィンはシルフが仕掛ける前に槍を抜いて後ろに下がった。
シルフ「やるじゃないか。」
ウィン「多少見くびってはいたが、お前も奴と同じ、いやそれ以上の強さかも知れぬな・・・楽しめそうだ。」
シルフ「そいつは嬉しいもんだね。」
完全に戦いはこの組み合わせで行われていた。ちなみに他の選手は・・・
決勝参加者1「絶対あいつらには手を出さん!!おらおら!!」
決勝参加者2「無駄無駄!!」
名前がある八人には手をほとんど出そうとしなかった。
轟「しかし凄いねあの八人は。もう完璧に自分たちだけの戦いになっちゃってるよ。」
百乃木「もう他の皆さんはOutof眼中って感じですね〜」
轟「ももちゃんそれ死語だよ。」
百乃木「そんなの気にしないの☆」
スタイナー「何か頭にくるなあの解説・・・」
キスカ「よそ見してる暇がありますか!!」
キスカがスタイナーに突きにかかった。
シルフ「どりゃあ!!」
ウィン「!!」
シルフもウィンに斬りかかった。
フラットレイ「とぁーーー!!」
サラマンダー「ちぃっ!!」
フラットレイも突きにかかった。
クウカ「チェストアルーーー!!」
クイナ「ルルッ!!」
クウカもクイナに突きにかかった。と。
決勝参加者3〜10「てめぇを倒して俺の強さを見せてやる!!」
それぞれに一人ずつ攻撃を仕掛けた。しかし。
キスカ「私達の戦いに!!」
スタイナー「横槍を刺すな!!」
フラットレイ「邪魔だ!!」
サラマンダー「引っ込んでろ!!」
クイクウ「どいてるアル!!」
シルフ「手を出すな!!」
ウィン「雑魚が・・・!!」
ズドドドドドドドン!!
決勝参加者3〜10「うわぁーーーーー!!」
八人同時に皆吹っ飛ばされた。
ジャッジボンバー(以下JB)高林「おおっと!!一騎打ちに夢中になってる八人に攻撃を仕掛けた八人が一気に脱落だ!!」
決勝参加者11「お、おっかねぇ〜・・・」
優勝参加者12「駄目だ・・・勝てる気しない・・・」
決勝参加者残り「リタイヤします!!」
そして残りの普通の参加者もリタイヤしてその場から逃げた。
JB高林「この臆病どもめが!!しかしこれで残るはこの八人だけとなったぞ!!」
キスカ「さてと・・・」
サラマンダー「邪魔者は・・・」
ウィン「雑魚は消えた。」
クウカ「残るはワタシ達のみ。」
スタイナー「ここから本番だな。」
クイナ「ではそろそろ。」
フラットレイ「本気を出すと・・・」
シルフ「するか!!」
そして八人は先程の組み合わせのまま一気に戦いを始めた。
轟「す、凄い!!凄すぎるぜーーーー!!」
百乃木「凄い凄い〜〜〜!!なんかどう言えば良いかもも分かんないかも〜〜〜」
轟「私は今とても悔しい!!実況者としてこの素晴しい戦いをどう言う風に実況すれば良いのか!!コメントが見つからない!!」
観客全員「おおぉーーーーーー!!」
決して手抜きでは無いがつまりどう表現すれば良いのか分からないほど八人の戦いは凄かった。と。
キュライヤ「そこまでだ戦士達よ!!」
八人「!?」
キュライヤが八人の戦いを止めた。
キュライヤ「このままではらちが開かん。そこでどうだ?この勝負を後日、新たなルール形式でトーナメント方式で戦うというのは。」
轟「な、何とキュライヤ様自ら戦いのルールを作り、この八人の決着をつけようと考えてるぞ!!」
百乃木「でもぉ〜それだったら誰が一番か決まりますよね〜いんじゃないでしょうかみなさ〜ん?」
スタイナー「ま、自分は良いがな。」
クイナ「同感アル。」
フラットレイ「私もだ。」
サラマンダー「勝手にしな・・・」
キスカ「それも良いか。」
クウカ「ワタシはいいアル。」
ウィン「好きにするがいい・・・」
シルフ「あんたらに任せるわ。」
轟「選手もいいそうなのでそう言うことにしよう!!この決着は明日!!それまで戦士達は休んでくれ!!」
キュライヤ「今宵はワシの館に招待しよう。あいにく空き部屋は一つしかないがその代わり八人で十分な部屋だ。来てくれたまえ。」
轟「では今日はこの辺でお開きだ!!実況は私轟轟!!」
百乃木「解説は百乃木桃子でした〜」
JB「そして審判はジャッジボンバー高林!!」
百乃木「それではごきげんよう〜」
観客全員「わああぁぁぁーーーー!!」
そしてこのバトルは終わった。そして数時間後。
シルフ「いやすっごいな〜〜!!」
八人はキュライヤの館のある一室にいた。
フラットレイ「一つしかないと聞いて心配だったがこれは八人一部屋であろう。」
八人の部屋は結構広く、フカフカのベットなどもついていた。
キスカ「それにワインやチェスやトランプなどもあるね。これで夜は暇しないですみそうだ。」
ウィン「・・・」
クイナ「そう言えばみんなはどうしてこの大会に?」
シルフ「俺は待ち合わせだな。ここである奴らを会う約束してるんだ。」
スタイナー「約束であるか?自分らもそうだが一体誰か分からなくてな・・・それよかお主、コートと小手はどうした?」
今のシルフの格好はコートを脱ぎ、両腕の小手を外した格好だった。ちなみに両腕にリストバンドしていた。
シルフ「ずっと着てたら疲れるだろ。コートはともかくあの小手は熱いんだよ。ずっとつけてると湿気が凄くて・・・でもラバーは滑り止めになって剣をしっかり握れるし、木は結構丈夫でガード出来るから使えれるんだ。」
スタイナー「そ、そうであるか・・・」
ウィン「我はある者達の視察と腕試しに・・・」
フラットレイ「視察?」
ウィン「それ以上は話すつもりは無い・・・」
キスカ(やっぱりか。)
サラマンダー「キスカだったか?てめぇはどうしてだ?」
キスカ「私も気になる事があって来て見たのさ。別に大会に参加するつもりは無いのだがね。」
サラマンダー「で、その武器はなんだ?」
キスカ「(するどいな・・・)実は良く知らないんだ。でも何となく使えれて・・・」
サラマンダー「そうか。」
クウカ「ワタシは一人旅で行き着いたのがここだっただけアル。」
フラットレイ「しかしクイナに兄弟がいたとはな・・・」
クイナ「十年前に行方不明になったアル・・・」
スタイナー「行方不明?一体何処に行ってたのだ?」
クウカ「良く分かんないアルが・・・かなり嵐が凄かった日、頼まれて買い物に行った帰りに突然目の前が真っ白になって気付いたらガイアとは違う星に・・・」
フラットレイ「あの装置を無しに星を移動したのか!?」
サラマンダー「しかしそんな事出来るのか?」
スタイナー「帰ったらコウに聞こう。あ奴はそう言うのに詳しいだろうからな。」
キスカ「コウ?」
スタイナー「自分らの仲間である。コウ=エルフレイと言う学者で結構物知りで代わった奴であるが頼りになるのだ。」
キスカ「そうか・・・」
スタイナー「どうした?」
キスカ「いや、何でもない・・・」
キュライヤ「八人はどうしておる・・・?」
館の人間A(男)「今は全員部屋にいます・・・」
主催者「奴らが寝たら実行するのだ・・・いいな。」
館の人間A「承知しました・・・」
キュライヤ「フッフッフッ・・・フッハッハッハーーー!!」
フラットレイ「・・・」
スタイナー「どうしたフラットレイ。窓の外を眺めて?」
フラットレイ「・・・いや、気のせいだろう・・・」
シルフ「あんまり神経使うなよ。明日の事もあるからな。」
フラットレイ「ああ・・・」
キスカ(しかし・・・)
シルフ(何かあるな・・・こりゃ・・・)
キスカとシルフは同時に何かを感じ取っていた。そこに。
館の人間B(女)「失礼します・・・」
館の人間が入って来た。
館の人間B「キュライヤ様が申しておりました・・・『明日は大事な戦いだ。今日は早く休まれよ。』と・・・」
スタイナー「それはすまないな。どうもありがとうであります。」
館の人間B「それでは・・・」
そして館の人間は部屋から出た。
ウィン「・・・お前は何も気付いてないのか?」
スタイナー「は?」
ウィン「呆れたな・・・何も感じてないとは・・・」
スタイナー「一体何の事を?」
サラマンダー「・・・この館の人間全てが・・・だろ?」
ウィン「そうだ。」
スタイナー「この館の人間がどうしたと?」
サラマンダー「ここに来てからあった奴ら全員、生気が一欠けらも感じれねぇだろう・・・」
スタイナー「そう言えば・・・」
シルフ「こりゃあ・・・用心したほうが良いかな?」
クウカ「それより早く寝ようアル・・・」
フラットレイ「確かにそうだな。皆寝るとするか。」
キスカ「ええ。」
クイナ「じゃ、おやすみアル〜」
そして八人は就寝した。
館の人間C(男)「準備・・・出来てる・・・」
館の人間D(男)「用意・・・出来てる・・・」
館の人間E(女)「キュライヤ様為・・・失敗・・・許されない・・・」
かなりの深夜、丑三つ時に八人の部屋の前に何故か喋りが片言の館の人間が三人何かをしようとしていた。
館の人間E「開始・・・」
一人が命令すると他二人が部屋の中に何かを投げ込んだ。すると。
シュゥ〜・・・!!
投げ込んだ物から煙が噴出し、あっという間に部屋を煙で包み込んだ。
館の人間C「少し待つ・・・奴ら動けなくなるまで・・・」
何やら怪しい事を企んでいるようだ。そして数分経ち、煙も薄れてきて三人は中に入った。しかし。
館の人間D「奴ら・・・姿無き・・・」
八人の姿は何処にも無かった。
キュライヤ「何だと!!奴らが消えただと!!」
館の人間A「いかが・・・しましょう・・・」
キュライヤ「全ての出入り口は塞いである!!徹底的に館内を探し出すのだ!!」
館の人間A「御意・・・」
そして館の人間は何処かに行った。と。
?「なさけないもんだね・・・せっかく捕まえたいい獲物に逃げられるなんて・・・」
暗くてよく分からないがキュライヤの近くに手首を縛って上から吊るされてる少女がいるようだ。
キュライヤ「ぐっ!!」
バチーーーン!!
少女「うくっ!!」
キュラは思いっきり少女をムチで引っ叩いた。
キュライヤ「口答えすると命は無いと思うのだな。」
少女「お断りだね・・・アンタなんかに殺されるかっての・・・プッ」
少女はキュライヤの顔に唾をかけた。
キュライヤ「・・・」
ドスッ!!
少女「ぐふっ!!」
キュライヤは少女に溝打ちをした。
キュライヤ「物分りが・・・足りないようだな!!」
そう言ってキュライヤは少女を殴る蹴るなど暴行した。
キュライヤ「まぁいい。貴様には後で役に立ってもらうからな。」
少女「・・・」
館の人間C「命令・・・」
館の人間D「奴ら探す・・・」
館の人間E「行動開始・・・」
そして三人は消えた八人を探す為に部屋を出た。と。
フラットレイ「どうやら行ったな・・・」
スタイナー「そのようであるな・・・」
何と八人はその部屋の天井裏にいた。
キスカ「さっきのガスは睡眠と麻痺を起こすガスのようですね。」
クウカ「気付いてよかったアルね・・・」
クイナ「シルフとキスカのおかげアル。」
一体どう言う事なのか。襲撃少し前に戻ろう。
ほぼ全員「ZZZZ・・・」
その時皆は眠っていた。と。
パァ〜・・・
シルフの荷物とキスカの懐から微かに光が生じた。
シルフ「・・・何だ?」
キスカ「・・・もしかして・・・」
二人は同時に光った何かを見た。ちなみに二人揃って互いに起きてる事を知らない。
シルフ「・・・来たな。」
キスカ「やっぱりか・・・」
シルフ「みんな起きろ・・・!!」
キスカ「起きてください・・・!!」
二人は同時に小さい声で皆に呼びかけた。
スタイナー「うぅ〜・・・何であるか・・・?」
シルフ「いいからさっさと自分の荷物まとめろ・・・!!」
クウカ「一体どうしたアル・・・?」
キスカ「後で話しますから・・・!!」
サラマンダー「とりあえずやっとこうぜ・・・」
そして八人は自分の荷物をまとめた。
キスカ「フラットレイさんあそこにジャンプしてください。出来る限り静かに・・・」
フラットレイ「構わないが・・・どうしたのだ?」
シルフ「ちゃんと話すから頼む・・・!!あそこの天井の板を外してくれ・・・!!」
フラットレイ「わ、分かった。」
そしてフラットレイは静かにジャンプし、天井の板を外した。
シルフ「よし・・・この部屋の物を使えば天井に届くだろう・・・静かに且つ急いで足場を作ろう・・・」
クイナ「どうしたアル?」
キスカ「いいから・・・」
とりあえず八人は足場を作った。
キスカ「急いで天井裏へ・・・」
スタイナー「あ、ああ・・・」
ウィン「我は大丈夫だ・・・」
そう言ってウィンは先に天井裏にジャンプした。
シルフ「フラットレイは最後に部屋の物を元の位置に戻してこっち来てくれないか?」
フラットレイ「人使いが荒いが・・・それなりに大変なことなのだろう・・・」
キスカ「ええ・・・」
そしてフラットレイ以外天井裏へ行き、フラットレイも部屋を元に戻して天井裏へジャンプした。
シルフ「閉めるぞ・・・」
そう言ってシルフが天井の板を元に戻した。
スタイナー「しかし良く気付いたな・・・」
キスカ「アガスティアの葉のおかげですよ。」
クイナ「ア、アガス?」
キスカ「この葉は持つ人の運命を記し、何かを記す事もあれば未来も予知できる物なんです。」
スタイナー「アガスティアの葉・・・か。」
シルフ「俺も持ってるぜ。」
クウカ「その葉って何枚あるアル?」
キスカ「全部で五枚だけだそうですが・・・」
スタイナー「つまり後三枚か。」
サラマンダー「それよりも何であいつらは俺らを襲おうとしたんだ?」
キスカ「それに関して気になる事があるんです・・・」
シルフ「それは何を?」
キスカ「こんな場所では何なんで・・・」
そして八人はそこから移動し、館の廊下に出た。
キスカ「では話します。私がここに来たのはある事について調査しようと思ったからです。」
フラットレイ「調査?」
キスカ「ここのキュライヤと言う者が開く大会・・・あれに参加し、なお且つ上位十位までの人間が大会を期に行方不明になってるのだ。」
スタイナー「行方不明?」
キスカ「共通点は大会後にキュライヤの館に招待させられたと言う事だけだ。」
クイナ「ちょうど今のワタシ達アルね・・・」
サラマンダー「大体読めてきたぜ・・・」
シルフ「とりあえずキュライヤをとっちめようぜ。」
ウィン「だが、簡単には行かないな。」
クウカ「ゲッ!!」
館の人間F(女)「目標・・・見つけた・・・」
館の人間G(女)「確保・・・開始・・・」
遠くから館の人間が二人走ってきた。
ウィン「ここは逃げるぞ!!」
サラマンダー「そうだな!!」
そして八人は逃げるために走った。
クウカ「一体何アルあいつら!?全然人間っぽくないアル!!」
クイナ「ワタシにも分かんないアルよ!!」
サラマンダー「それよりもよ!!少し増えてきてるぞ!!」
八人を追ってくる人の数が段々と増えていた。
スタイナー「このままではまずくないか!?」
キスカ「一つ方法がありますが・・・まだ核心には至ってないから効果があるかどうか分かりませんが・・・」
フラットレイ「何かあるのか!?」
シルフ「どうだっていいから何でもやってくれ!!」
キスカ「はい!!」
そう言うとキスカは懐から何やら赤い液体が入ったビン数本を取り出して追ってくる人に向けて投げた。そして。
キスカ「当たれ!!」
ガン!!ガン!!ガン!!
また懐から出したオートマチックハンドガンでそのビンを狙った。
バリーーーン!!
その内の一つが割れ、中に入ってた液体が辺りに飛び散った。と。
館の人間H(男)「血・・・チダ!!」
館の人間I(男)「チ!!オレノチだ!!」
館の人間J(女)「アタシノチヨ!!」
八人を追っていた人達は狂った様に飛び散った血を舐めたりまだ割れていないビンを奪ったりしていた。
スタイナー「な、何をしてるんだ!?」
キスカ「静かに!!」
館の人間K(男)「ヨコセ!!チヲヨコセ!!」
館の人間L(女)「コノチハワタシノチダ!!」
館の人間K「ウルサイ!!」
いきなり人間KがLの首筋に噛み付いた。すると。
館の人間K「アッア・・・」
人間Kが段々しおれる様に渇いて行き、最終的に骨と皮だけの物体になった様にその場で崩れた。
クウカ「ウ、ウプ・・・」
フラットレイ「な、何だあいつらは・・・!?」
キスカ「それより早く逃げましょうよ。また追ってくるかもしれませんし。」
サラマンダー「ちょうどここに部屋があるぜ。」
シルフ「そこに入ろう。」
そして八人は近くにあった部屋に入った。
クイナ「しっかり鍵を閉めてっとアル・・・何アルここ?」
八人が入った部屋は明かりが無くて真っ暗だった。
スタイナー「明かりは・・・何処であるか?」
シルフ「えっと・・・これだな。」
シルフが部屋の電気をつけた。と。
サラマンダー「な、何だこれは!?」
その部屋には液体に付けられた骨と皮だけになったような人間のような物が入ってるカプセルが大量にあった。
シルフ「な、何だよこれ・・・」
キスカ「やっぱり・・・」
クウカ「何か知ってるアル!?」
キスカ「静かに!!・・・私が来た理由の中に、キュライヤは人間ではないと言う噂の確認があるんです。」
スタイナー「キュライヤが人間でない?」
キスカ「噂では古代に存在した最悪の種族・・・
吸血鬼
の生き残りだとか・・・」
クイナ「きゅ!?きゅうけ!!」
キスカ「静かに!!」
クイナ「おっとアル・・・で、吸血鬼って・・・」
フラットレイ「生きる者の血を吸って生きる種族だ。吸われた対象が人間で完全に吸われなかった場合にはその者も吸血鬼になってしまうと言う・・・そのせいで互いの血を吸い、滅びたとされる・・・」
スタイナー「その話は自分も知ってるぞ。と言う事は・・・もしや!!」
ドンドンドン!!
サラマンダー「はっ!!」
先程の人間が部屋の扉を叩き出した。
スタイナー「この屋敷の者は皆吸血鬼と言う事か!?」
クイナ「そしてこいつらはキュライヤに完全に血を吸われた大会の上位者・・・」
ウィン「力がある者の血を吸えばその力を得る事が出来る・・・大方あの親父は力をつけて支配しようって事だろうな・・・」
クウカ「つまりこのままじゃワタシ達も・・・」
サラマンダー「だったら早い内にあの野郎を潰すとするか。」
バダン!!
吸血鬼達「ウアァ〜・・・!!」
シルフ「だな!!」
吸血鬼達が扉を突き破ったと同時に八人は別の扉から逃げた。
クウカ「って!!すぐ近くにいるアル!!」
吸血鬼達「ウアァ〜・・・!!」
シルフ「そこの部屋に入ろう!!」
すぐに八人は近くの部屋に飛び込んだ。しかし。
スタイナー「おい!!ここ扉が一つだけだぞ!!」
飛び込んだ部屋には出入り口の扉は入って来た場所一つだけだった。
フラットレイ「しかし後ろにも来てるぞ!!」
ウィン「閉めるしかないぞ!!」
サラマンダー「クイナクウカ手伝え!!」
クイクウ「アル!!」
そして三人で扉をその辺に合った板や椅子、モップなどでギチギチに扉を固めた。
ドンドン!!ドンドン!!
サラマンダー「こりゃあ長く持たないな。」
ウィン「逃げれるかどうか分からないが窓ならあるぞ。」
確かに一メートル四方の窓が一つだけあった。
フラットレイ「しかしここ三階だぞ。建物は五階建てだし・・・大丈夫なのか?」
キスカ「でも行くしか無い・・・でしょ?」
シルフ「ああ。それじゃ・・・」
キスカ「気合入れて・・・」
シルフ「行くか。」
そう言ってキスカはマントを羽織り、シルフはコートを着込み、小手を装着した。
ウィン「今の内に武器を装備しておいた方が良いな。」
クウカ「そうアルね。」
そして全員装備をつけた。
クイナ「関係ないけどここトイレだったアルね・・・しかも女・・・」
シルフ「下は危険だろうからな。上に行くしかないな。」
キスカ「ロープならある。ただ誰が行くか・・・ウィン、行けるか?」
ウィン「出来ない事は無いだろう・・・分かった。」
そう言ってウィンはロープを貰い、窓から身を乗り出した。
ウィン「ニ、三分待ってろ。」
スタイナー「で、出来る限り早くしてくれ!!」
スタイナーとクイナは必死に扉を押さえていた。
ウィン「くっ・・・力を出す訳には行かない・・・」
ウィンは壁をよじ登っていた。
ウィン「後・・・少し!!」
そしてウィンは館の一番上に到着した。
ウィン「我は何をやってるのだろうか・・・いずれ戦わなければならぬ者達と・・・しかし、悪くは無いな・・・」
意味深なことを呟きウィンはロープを垂らした。
フラットレイ「先に行け!!ここは私とシルフとキスカで何とかする!!」
シルフ「出来るだけ早くな!!」
スタイナー「自分が先に行くぞ!!」
そしてスタイナーがロープをつかんだ。
ウィン「ぐぐっ!!」
スタイナー「ぬおぉ!!」
スタイナーは根性でロープを伝い、上へと登った。
スタイナー「ぐは〜・・・!!」
ウィン「次は手伝えよ・・・」
スタイナー「こ、心得た・・・」
サラマンダー「よっ」
続いてサラマンダーが登り始めた。
サラマンダー「軽いもんだな。」
スタイナー「じゃあ次手伝え・・・」
クイクウ「フヌ!!」
クイナとクウカ同時にロープをつかんだ。
スサウ「うおおお!!」
クイナ「つ、辛いアルな・・・」
クウカ「アル・・・」
スサ「早よ登らんかいばかたれ!!」
クイクウ「アル・・・」
そしてクイナとクウカも登りきった。
キスカ「先に行く!!」
そしてキスカもロープをつかんだ。
クイナ「これくらいなら後一人くらい大丈夫じゃないアルか?」
サラマンダー「だろうな。」
キスカ「後一人行けるそうです。」
シルフ「先行け!!」
フラットレイ「すまない!!」
そしてフラットレイもロープをつかんだ。
キスカ「よしっ!!」
フラットレイ「後はシルフだけだ!!早くしろ!!」
シルフ「じゃ、行くとするか!!」
シルフは一気に窓に向かい走った。と同時に。
バダン!!
吸血鬼が扉を破った。
シルフ「ほっ!!」
そしてシルフもロープをつかみ、早く上に登った。
シルフ「ふう・・・全員登ったな。」
スタイナー「ここなら・・・安心か?」
サラマンダー「いや・・・また来たぞ!!」
遠くの方から吸血鬼達がまた追ってきた。
フラットレイ「吸血鬼を倒す方法は少ない・・・今の我々では無理だろう・・・」
シルフ「三十六系逃げるしかないか。」
そして八人は屋根の上を走った。
サラマンダー「しかし妙な形の館だな・・・」
館の形は大ざっぱに言えば長方形で中心に少々広い中庭があり、少し離れた場所に塔が一つあった。
スタイナー「キュライヤはあの塔にいるのだろうか・・・?」
ウィン「さぁな・・・ただ分かるのは・・・」
クウカ「ル?」
ウィン「挟み撃ちにあったって事だ。」
クイナ「アイヤーーー!!」
八人の前の方からも吸血鬼達が向かっていた。
スタイナー「まずいであるな・・・」
シルフ「もう道は一つだけだな・・・」
フラットレイ「まさかとは思うが・・・」
シルフ「あっちに飛ぶぞ!!」
クウカ「えええ!?」
キスカ「簡単に見ればあっちまで九メートルあるかないかくらいか・・・」
サラマンダー「しかしここしかないぞ。」
スタイナー「ええい!!行くしかあるまい!!」
シルフ「じゃあ一斉に行くぜ!!せ〜の・・・たあっ!!」
八人一斉に向かいに向かってジャンプした。そして。
ガシャシャシャシャーーーン!!
館の一階の部屋に飛び込んだ。そこには・・・
百乃木「きゃあっ!!」
解説の百乃木桃子がいた。
スタイナー「ああこれは失礼・・・なにぶん吸血鬼に追われているもので・・・」
百乃木「吸血鬼って・・・大丈夫ですか?」
フラットレイ「今は逃げの一手だ・・・それよりあなたは大丈夫なのですか?」
百乃木「私は・・・大丈夫ですが・・・」
クウカ「アリ?喋り方がさっきとは違うアル・・・」
百乃木「本当はこんな感じなんです・・・キュライヤ様の秘密を知ってしまって・・・命乞いをしたらここで一生を暮らすことになって・・・秘密を喋ったら殺すって・・・」
キスカ「やはり奴は吸血鬼なんだな。」
百乃木「はい・・・轟さんや高林さんもそのことについては知ってません・・・」
スタイナー「つまりあなたは一番危険な状態にあると言う事であるか。」
百乃木「ええ・・・」
キスカ「・・・早く奴を倒さないといけませんね。」
シルフ「ああ。」
百乃木「キュライヤ様を倒すのですか!?」
サラマンダー「このままじゃ俺らが危ないからな。」
百乃木「でしたら・・・キュライヤ様は塔の上にいます・・・」
スタイナー「本当でありますか!?」
百乃木「はい・・・」
フラットレイ「ではあなたは何処か安全な場所にでも隠れててください。」
百乃木「分かりました・・・この部屋はキュライヤ様以外の吸血鬼は入れないようになっていますのでここにいます。」
キスカ「しかし窓を・・・」
窓は八人が飛び込んだ際に完全に割れていた。
百乃木「大丈夫です吸血鬼が入れないようにこっそりマジナイをかけてあるので・・・」
クイナ「なら大丈夫アルね。」
ウィン「それじゃあ行くとするか。吸血鬼の親玉の下に・・・」
スタイナー「こうなれば正面突破あるのみである。」
キスカ「ではお気をつけて・・・」
百乃木「頑張ってください・・・」
そして八人は部屋を飛び出しキュライヤの元に向かった。
百乃木「・・・これで私も自由になれるのかしら・・・」
?「はたして・・・それはどうかな・・・?」
百乃木「!!」
?「クックックッ・・・キシャーーー!!」
百乃木「きゃぁーーーーーー!!」
スタイナー「退け退けーーー!!」
吸血鬼A「アウッ・・・」
八人は吸血鬼の群れのど真ん中を一丸となって走っていた。
クイナ「それよりこの塔ってどんだけ高いアルか!?」
サラマンダー「知るか!!」
塔の内部は大きな空洞と何かを動かすような歯車などが大量にあり、階段は螺旋状に上へつながっていた。ちなみに円形で中心に支柱があり、その周りに階段がある。
キスカ「まだまだあるでしょう!!それよりきましたよ!!」
吸血鬼B「グアァーーー!!」
サラマンダー「邪魔だ!!」
バシッ!!
吸血鬼B「グゥ・・・」
サラマンダーは吸血鬼Bを下に突き落とした。
クウカ「これ上からも来てるアルよ!!」
シルフ「きりが無い!!フラットレイ、ウィン!!」
フラットレイ「分かった!!」
ウィン「心得た・・・」
二人は歯車を足場にして先に上に上がった。
スタイナー「しかしこの歯車は一体なんなのだ!?」
シルフ「この上に時計があったからそれを動かすんじゃないのか!?」
スタイナー「そうか!!うおっ!!」
スタイナーの近くに吸血鬼が降って来た。
フラットレイ「すまないな!!」
スタイナー「上はどうなのだ!?」
ウィン「大量にいるぞ!!そう簡単には上がれそうに無い!!」
サラマンダー「それでもつっき抜けるだけだ!!」
シルフ「その通りだ!!」
そして八人は全速力で吸血鬼達を払い除けながら上へ上がった。
キスカ「見えた!!」
遂に塔の天辺が見えて来た。
サラマンダー「ちょうどこの階段の上に出口があるな!!」
階段の上にはマンホールのような出口があった。
クイナ「そうし!!一気に行くアル!!ホアチャーーー!!」
クイナは出口に向かい走った。が。
ドン!!
クイナ「ル!?」
出口のふたは閉まってあり、オマケにきつかった。
クイナ「あ、開かないアル!!」
クウカ「兄者後ろにもう来てるアル!!」
吸血鬼達「ウアァ〜・・・」
シルフ「任せろ!!」
シルフがクイナを退かしてふたの下に立った。(普通のドアでなく、下から開ける方式の奴)
シルフ「行くぜ!!」
シルフは右手の拳を握り締めた。と、手の甲の部分が前に来た。
シルフ「おらっ!!」
ボゴン!!
シルフはその状態でふたを殴って外した。
シルフ「急げ!!」
そして八人はそこから上がった。
クイナ「急いで閉めるアル!!」
スタイナー「分かってる!!」
そして再びふたを閉じ、オマケに近くにある重そうな物を上に乗っけた。
ウィン「これで奴らは来れないか・・・」
シルフ「ああ、後はこの階段を上がるだけか。」
八人の目の前には上に通じる階段があった。
スタイナー「奴はこの上か・・・」
そして八人はその階段を上がった。そして真っ暗の少し開けた場所に来た。そこには。
キュライヤ「ここまで来たか・・・戦士達よ・・・」
一番奥にキュライヤが椅子に座っていた。
スタイナー「お前の企みは明白である。観念するのだな。」
キスカ「吸血鬼など存在してはならぬ。ここで消えてもらう。」
キュライヤ「ほほぅ・・・ならば先にこいつから行こうではないか。」
そう言うとキュライヤの後ろから誰か現れた。その人物は・・・
百乃木「・・・」
フラットレイ「百乃木殿!!」
百乃木であった。
キスカ「まさか貴様・・・!!」
キュライヤ「そうだ。さぁ行くのだ。我がしもべよ・・・」
百乃木「はい・・・」
キスカ「百乃木さんまで・・・吸血鬼にしたのか!!」
百乃木「・・・」
おぼつかない足取りで百乃木は八人に向かって来た。
スタイナー「卑劣な!!」
クウカ「どうするアル!?」
シルフ「・・・俺が相手になる。」
そう言ってシルフが前に出た。
クイナ「シルフ!!殺しちゃ駄目アル!!」
シルフ「大丈夫だ。殺しはしないよ。」
百乃木「・・・」
シルフ「ただちょっと・・・!!」
百乃木「!?」
シルフはいつの間にか百乃木の後ろにいた。
シルフ「眠ってもらうだけさ!!」
そう言って何かを百乃木に刺した。すると。
百乃木「あうっ・・・」
百乃木は突然眠りだした。
シルフ「こうすれば害は無いだろう。」
そう言ってシルフは百乃木を端まで運び、寝かせた。
シルフ「まだ彼女を助けれるな・・・」
スタイナー「そうなのか!?」
フラットレイ「吸血鬼に血を吸われた者は二十四時間以内にその吸血鬼を倒せばまだ大丈夫と聞いてる。」
キュライヤ「しかしワシは特別じゃ。ワシに吸われた者は一時間で吸血鬼となる。」
クウカ「ひ、卑怯アルよ!!」
キュライヤ「勝てばよいのだ!!キィヤーーー!!」
キュライヤが襲い掛かってきた。
シルフ「だったら簡単だ!!」
ドグシュッ!!
キュライヤ「ガッ!!」
シルフは飛び掛ったキュライヤの口の中に剣を突き刺した。
シルフ「ここに来るまで三十分かかったから後三十分でてめぇを倒せばいいんだよ!!」
サラマンダー「つうか口から刺して貫通してるんだからもう死んでんじゃ・・・」
フラットレイ「吸血鬼はそう簡単には死なない・・・行くぞ!!」
ウィン「しょうがない・・・」
そして残りの七人もキュライヤに向かった。
キュライヤ「このワシに勝てるとでも思ってるのか・・・馬鹿め!!」
キュライヤはシルフから離れた。
キュライヤ「貴様らはここでワシに血を吸われ、死に行くのだ・・・!!」
キュライヤが力をためると背中にコウモリのような羽が生え、口には牙が生えた。
キスカ「どうやら正体を出したようだね。」
キュライヤ「キキキッ・・・キェァーーー!!」
キュライヤはいきなり走り出した。
クウカ「速っ!!」
キュライヤのスピードは目では追いつけないほど速かった。しかし。
フラットレイ「ジタンほどで無い!!そこだ!!」
ザグッ!!
キュライヤ「ほう・・・」
フラットレイはキュライヤの左胸をミストルテインで貫いた。
キュライヤ「さすがだな。だがそれでは倒せんぞ!!」
フラットレイ「なっ!?」
キュライヤはミストルテインを抜き、それごとフラットレイを持ち上げた。
キュライヤ「リャーーー!!」
バゴン!!
フラットレイ「ごはっ!!」
キュライヤはフラットレイを柱に投げつけた。
クイナ「フラットレイ!!」
キュライヤ「甘い・・・甘いぞ・・・」
キュライヤの胸の傷は消えていた。
シルフ「まいったな・・・今はド深夜・・・あの状態なら太陽の光を浴びれば多少は何とかなると思うんだがな・・・」
クイナ「太陽の光アルか・・・そうだアル!!」
クイナは何かを思いつき詠唱に入った。
キュライヤ「小賢しいマネを・・・無駄だっ!?」
ウィン「行かせはしない・・・」
ウィンがキュライヤを槍で突き刺していた。
クイナ「太陽の光よ!!サンシャイン!!」
シュパーーーー!!
クイナが発動した魔法により、辺りに太陽と同じくらいの光が広がった。
キュライヤ「むおっ!?」
ウィン「はっ!!」
ウィンはキュライヤから離れた。
キュライヤ「グオォーーー!!」
キュライヤの体が少し溶け始めた。
クイナ「ゼヒィ〜・・・この魔法は疲れるアル・・・」
しかしクイナの力不足で光は消えた。
スタイナー「しかし今のでかなりのダメージを与えれたぞ。」
キュライヤの傷は癒えていなかった。
キスカ「ではあいつの相手は・・・」
シルフ「待った。俺もやるぜ。」
ウィン「・・・ではお手並み拝見とするか・・・」
クイナ「ワタシ達はフラットレイの治療アル。」
サラマンダー「おう。」
そしてキュライヤにシルフとキスカが戦いを挑んだ。しかし。
キュライヤ「クククッ・・・まだワシが有利だ・・・これを見るのだな。」
そう言うと部屋の一箇所に光が照らされた。そこには。
少女「うっ・・・」
天井からロープで手首を縛られた少女がいた。
シルフ「ちぃ!!」
少女は紫の膝まであるハーフパンツに黒のブーツ、上は濃い目の緑の半袖のパーカー、左腕には赤いバンダナのような物を包帯のように結んであり、瞳と髪は黒でショートヘアーと額に前に会ったある人物がつけていたのにそっくり物をつけ、少々長めのアホ毛が二本ほど目立つ(ちょっとゴキ○○っぽい)変わった格好をしていた。
サラマンダー「ユ、ユフィか?」
そして少女は何処となくユフィに似ていた。
キスカ「まさか貴様・・・」
キュライヤ「そうさ・・・いざって時の人質さ・・・これ以上ワシに手を出してみろ。あの女は死、あるのみだ・・・」
そう言って少々フラフラになりながらもキュライヤは少女の近くにより、景品だった刀を少女の首に当てた。
スタイナー「ひ、卑怯な奴・・・!!」
クイナ「許せんアル!!」
キュライヤ「動くな!!動けばどうなるか・・・」
シルフ「くっ・・・」
キュライヤ「まずはお前らの武器を置け。そしてそこから離れるのだ。」
シルフ「やばいな・・・どうする?」
キスカ「シルフ・・・」
シルフ「ん?」
キスカ「あなたならあいつまで何秒で行けます?」
シルフ「これくらいなら十秒くらいか・・・そう言う事か。」
キスカ「そう・・・」
キュライヤ「早く武器を置け!!さもないとこの女を殺す!!」
キスカ「はいはい・・・分かりました・・・」
キスカはレイピアの先端を床に刺した。
キスカ「よ!!」
ズドーーーン!!
キュライヤ「ぬおっ!?」
キュライヤの足元から雷が上がった。
シルフ「今だ!!」
そして同時にシルフもキュライヤに向かって剣を取り走り出した。
キュライヤ「おのれ!!」
シルフ「遅い!!どりゃあ!!」
ザシュッ!!
キュライヤ「うっ!!」
シルフは一振りでキュライヤの刀を持ってた腕と少女を縛ってるロープを斬った。
シルフ「あらよっ!!」
そしてシルフは少女を捕まえ、キュライヤの腕をつかんでその場から離れた。
キュライヤ「き、貴様ら!!」
キスカ「悪かったね。私は結構負けず嫌いなんだよ。」
シルフ「ま、そう言うこった。」
少女「あ、あんた・・・」
シルフ「ほれ。お前の武器だ。」
そう言ってシルフはキュライヤの腕から刀を取って少女に渡した。
シルフ「これは別にいらねぇから返すわ。」
そう言ってキュライヤに腕を投げ渡した。
キュライヤ「なめやがって・・・」
少女「よくも私をいたぶってくれたわね・・・その分アンタにも同じ思い味あわせてやる!!」
そう言って少女は刀を右手の逆手で持ち、キュライヤに向かい走り出した。
スタイナー「速っ!!」
少女の速さはもの凄く速く、一瞬の内にキュライヤの後ろにまわっていた。
少女「てやぁーーー!!」
ザシュッ!!
キュライヤ「ぬおっ!?」
少女はキュライヤの翼を斬りおとした。
少女「まだまだ!!」
シルフ「ちょっと待った!!止めは任せな!!」
既にシルフもキュライヤに向かっていた。
少女「アンタは下がってて!!こいつは私が!!」
シルフ「いいから下がってろ怪我人!!」
少女「くっ!!」
そして渋々少女はキュライヤから離れた。
シルフ「じゃあな!!化物の大将!!」
キュライヤ「グヌッ!!」
シルフは剣を両手で持ち、振りかざした。
シルフ「クリスタルクレイモア!!」
ガギン!!
シルフはそのまま剣を振り下ろし、床を斬りつけた。と。
ゴヴァーーー!!
大量の掌と同じくらいの結晶が斬りつけた位置からキュライヤに向かって放たれた。
キュライヤ「グオォーーーー!!」
キュライヤはその結晶を大量に喰らいその場に倒れた。
シルフ「イッチョ上がり。」
フラットレイ「終わったのか・・・」
スタイナー「大丈夫であるか?」
フラットレイ「このくらい・・・なんとっ!!ぐうっ!!」
スタイナー「無理をするではない。」
フラットレイ「すまない・・・」
サラマンダー「応急処置は施した。後は帰った時に白魔法でもかけてもらうんだな。」
フラットレイ「ああ・・・」
クウカ「じゃあそろそろ戻ろうアル。」
ウィン「それはいいが・・・普通には戻れないぞ・・・」
クイナ「どしてアル?」
ゴゴゴゴゴ!!
クイナ「あ〜なるほどアル〜・・・ってNoーーーーー!!」
少女「この塔が崩れ始めてる!!」
サラマンダー「急がねぇと俺らもやばいぜ!!」
キスカ「しかし眠ってる百乃木さんと負傷してるフラットレイがいるんだ。素早くは行けないだろう・・・」
シルフ「まずいな・・・とりあえず百乃木さんを捕まえてっと。」
とりあえずシルフは百乃木を抱えた。
ウィン「で、どうするんだ?」
少女「だったら任せて!!私の近くによって!!」
スタイナー「何故?」
少女「いいから!!」
とりあえず全員少女の近くによった。
少女「忍法煙玉!!」
少女が何かを唱えると辺りに煙が発生して塔から全員消えた。
ゴーーーーン!!
そしてすぐ後に塔が完全に崩れた。
少女「ここでいいでしょう。」
塔にいたものは皆館から離れた場所にいた。
スタイナー「今のは一体?」
少女「簡単な忍術よ。」
フラットレイ「忍者なのかお前。」
少女「何か悪い?」
フラットレイい、いや・・・」
クイナ「性格キツ・・・」
少女「聞こえてるよ。クイナ=クゥエン。」
クイナ「ル?何でワタシの名を?」
少女「いいでしょ別に・・・」
シルフ「まぁまぁこちとら目的は達成出来たんだし。」
スタイナー「目的?」
シルフ「そ、アガスティアの葉の導きにより、古の十七の武器
佐助の刀
を持ちし者を救出せよって事でね。」
スクサフ「十七の武器!?」
少女「知ってたの?」
シルフ「もち。」
スタイナー「それではあの手紙を出したのは・・・」
シルフ「俺さ。アルテマウェポンを持ちし者の一人、シルフ=スカーレットだ。」
サラマンダー「アルテマウェポンだと!?」
シルフ「そうさ。」
クイナ「で、そちらは何と言うのだ?」
少女「何がって何が?」
クイナ「名前アルよ。」
少女「・・・マイ・・・」
スタイナー「マイ殿であるか。よろしくな。」
マイ「・・・」
シルフ「そっけないな。」
百乃木「・・・ん・・・」
キスカ「気がつきましたか。」
百乃木「私は・・・」
ウィン「あの化物に血を吸われただけだ。」
百乃木「じゃあ私も・・・」
キスカ「ですが現状じゃその様な症状はありません。吸血鬼にはなってないでしょう。」
百乃木「そう・・・ですか・・・」
シルフ「で、みんなこれからどうするんだ?」
スタイナー「自分らはガイアに戻る。」
キスカ「私も自分の居場所に戻ります。」
ウィン「我もだ・・・」
クウカ「ワタシは兄者についてくアル。」
シルフ「そんじゃ俺らはお前らについてくわ。」
サラマンダー「俺ら?」
シルフ「俺とマイの事だ。」
マイ「何で私もなのよ?」
シルフ「また一人で旅をしてドジって捕まってこんなにされたいのか?」
マイ「・・・」
シルフ「今日で二度目だぜ。いい加減一人は止めろよな。」
マイ「・・・うっさいね・・・」
スタイナー「知り合いだったのか。」
シルフ「前にも捕まった事があってな。」
マイ「分かったよ。あんたらについてく。」
シルフ「それでよし。」
キスカ「それではな。」
ウィン「さらばだ。」
百乃木「皆さんお元気で。」
シルフ「じゃあな。」
そして皆その場から解散した。
ウィン「奴らと戦わなければならないのは・・・運命なのだろうな・・・」
キスカ「あいつらの話からすればコウは元気でやってるんだろうね・・・また手合わせしたい物だね・・・」
マイ「・・・」
クウカ「何でマイは何も喋らないアル?」
マイ「関係ないでしょ・・・」
シルフ「ま、これからかな?」
新たな仲間と出会えたスタイナー達。心を閉ざしたマイ、全てが謎のウィン、コウと関わりがあるらしいキスカ。散らばったパズルのピースが少しずつ揃いはじめて来ていた。
続く
あ と が き
オフライン時三作目プラス三話同時作の一話。
新キャラがゾクゾク出てきたね。
マイはあの忍者でキスカは・・・分かるね。
クウカは何となく思いついたキャラです。
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