CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第三十三話 守ってあげたい



テラに到着したジタン達であったが、ジタンはクジャにより危機的状況にに陥ってしまった。ダガー達七人はジタンの妹ミコトを仲間にし、救出に向かった。

ジタン「・・・」

ジタンはパンデモ二ウム内の一室にいた。

ジタン(オレハ・・・ダレダ?ナニモワカラナイ・・・ナニモカンガエラレナイ・・・)

ジタンは既に心が失いつつあった。

(ジタン!!)

ジタン(アア・・・ソウヨバレタコトモアッタカ・・・イロンナヒトガソウヨンダ・・・)

エーコ(ジタンはいっつもカッコつけるんだから!!)

ジタン(アア、ソウカモシレナイ。)

スタイナー(いつもふざけおって!!)

ジタン(ソウダ、ソノトオリダ。)

ブランク(世話のやける奴だよお前は。)

ジタン(ソウダッタナ。)

シナ(いっつも迷惑かけてるズラ。)

ジタン(ソウサ・・・)

フライヤ(それがお主らしいと言うことじゃ。)

ジタン(オレラシイ・・・?)

ビビ(ジタンと一緒に旅をしてて僕、強くなれたと思うんだ。)

ジタン(ヤメテクレ!!オレハツヨクナンカ・・・)

ルビィ(守ってくれて、ありがとな。)

ジタン(チガウ!!オレハダレモ・・・!!)

ラニ(あんたに負けてよかったと思うよ。)

ジタン(オレハナニモシテナイ!!)

マックス(お前に会えてよかった。新たな道を見つけれた。)

ジタン(ナニモシテイナインダ!!)

ネリク(お前なら世界を平和に導けるド。)

ジタン(オレニハソンナコトデキナイ!!)

クイナ(おいしいモノ以外に大切なモノ教えてもらったアルよ。)

ジタン(チガウ!!オレハナニモシラナイ!!)

フラットレイ(お前がいたから今の私がいるのだろうな。)

ジタン(チガウ!!オレジャナイ!!)

サラマンダー(それが仲間なのか?)

ジタン(ナカマ・・・ナカマ?)

マーカス(ジタンさんは大切な仲間ッス!!)

ジタン(ナカマ・・・)

コウ(お前とはいい仲間になれそうだ。)

ジタン(ワカラナイ・・・オレハ・・・ダレダ?)

ベアトリクス(あなたと共に戦えて光栄に思います。)

ジタン(オレハダレナンダ?)

ミコト(兄さんがいないと私は・・・)

ジタン(ワカラナイ・・・)

ダガー(ライフ!!)

ジタン(・・・)

ダガー(ライフがいたから・・・)

ジタン(モウ・・・ツカレタ・・・)

ダガー(どうしてライフは・・・?)

ジタン(オレハ・・・モウ、カラッポノ、ウツワ・・・ダカラ・・・)

失いつつある意識に仲間の声がジタンの頭の中に響いた。と。

「ジタン!!」

誰かが直接ジタンを呼んだ。

ジタン(だ、れダ・・・?)

「起きてよ、ジタン!!」

ジタン(誰・・・?)

「しっかりしなさいよ、ジタン!!」



ジタン「う・・・」

誰かに呼ばれ続けてジタンは目を覚ました。

ビビ「あ、ジタン!!」

ジタン「ビビ・・・エーコ・・・?」

眠っていたジタンの前にビビとエーコがいた。

エーコ「よかった、気がついたのね!!まるで死んじゃったように眠ってるから・・・」

ジタン「そうか・・・俺は・・・」

ビビ「ミコトおねえちゃんがジタンが消されたって言ったから心配したんだよ?他のみんなは二人づつに分かれてパンデモ二ウムのどこかにいると思うけど。」

ジタン「・・・何しに・・来たんだ?」

ビビ「え?そ、それは勿論ジタンを・・・」

エーコ「大変だったんだからね!!」

ジタン「余計なことをするな・・・」

エーコ「え・・・?」

ジタン「これはお前たちには関係のない問題だ・・・」

そう言ってジタンはフラフラになりながら立ち上がり、片足を引きずりながら歩き出した。

ビビ「そんな!?」

エーコ「またそうやってカッコつける!!ジタンだけの問題なワケないでしょ!?」

ビビ「ねえ・・・ジタン。無理しないで一緒に・・・」

ジタン「うるさい・・・ガキは・・・黙ってろ・・・」

ビエ「!?」

ジタンから思いもよらぬことを言われて驚く二人。と、その間にジタンは二人を置いて部屋から出た。

ビビ「ジタン!?」

エーコ「ジタン・・・」

ジタン「・・・」

エーコ「ジタンってば!!」

ビビ「無茶だよ、ジタン!!」

二人は鉄製の格子戸ごしにジタンを呼んだ。

ゴチャゴチャうるせえ・・・ガキどもだな・・・ガキには分からねぇ・・・大人の世界ってもんがあんだよ・・・」

そう呟きジタンは歩き出した。と、前からモンスターがジタンに襲い掛かって来た。

ビビ「ジタン!!危ない!!」

ジタン「・・・」

アムドゥシアス「フィーーー!!」

襲ってきたモンスターはアムドゥシアスだった。

ジタン「雑魚が・・・」

ジタンは短剣を抜きフラフラになりながら戦闘態勢をとった。

アムドゥシアス「フィーーー!!」

アムドゥシアスは頭部の角でジタンを突きにかかった。

ジタン「甘いっ・・・!!」

ガギン!!

ジタンは短剣でアムドゥシアスの角を払い斬りかかった。

ジタン「死ねぇーーー!!」

そのままジタンはアムドゥシアスののどを斬ろうとした。しかし。

アムドゥシアス「フィッ!!」

ズドーン!!

ジタン「ぐっ!!」

とっさにサンダラを放ちジタンをひるませた。そして。

アムドゥシアス「フャーーー!!」

ジタンにバイオを放った。

ジタン「まだまだ・・・」

しかし先程起きたばかりなのもあり、ジタンは体力をかなり消耗していた。

アムドゥシアス「フィーーー!!」

その隙にアムドゥシアスが再びジタンに角で仕掛けてきた。と。

アムドゥシアス「フィッ!?」

アムドゥシアスの目の前に槍が降ってきた。

ジタン「槍・・・まさか・・・」

?「苦戦しているようじゃな。」

ジタン「フライヤ・・・」

ジタンの後ろにフライヤが来ていた。

フライヤ「お主らしくないのう。このような相手に苦戦するとは。」

ジタン「・・・喋ってる暇があったらこいつを即効で倒すぞ。」

フライヤ「・・・あ、ああ。」

いつもとは違うジタンに少し戸惑いを覚えたフライヤであったが、あまり気にせずアムドゥシアスとの戦闘を再開した。

アムドゥシアス「フィッ!!」

アムドゥシアスは再びサンダラを放とうとした。

フライヤ「おのれ!!」

フライヤはサンダラを防止しようアムドゥシアスに向かい走り出した。と。

ザシュッ!!

アムドゥシアス「フィッ!?」

フライヤ「何じゃ!?」

よく見るとアムドゥシアスの背中に円月輪が多量に刺さっていた。

?「世話のやける奴だぜ、まったく。」

ジタン「サラマンダー・・・」

アムドゥシアスの後ろにサラマンダーがいた。

サラマンダー「油断していたら命は無いぞ・・・」

ジタン「・・・言われなくたって分かってる・・・」

サラマンダー「じゃ、行くぞ!!」

サラマンダーは右手に爪を装着し、アムドゥシアスに向かい走り出した。

ジタン「うおーーー!!」

フライヤ「はあっ!!」

そしてジタンも走り出し、フライヤはアムドゥシアスの頭上にジャンプした。

アムドゥシアス「フィッ!?」

三人同時に仕掛けられ誰を標的するかアムドゥシアスは迷った。その結果。

サラマンダー「そらぁっ!!」

フライヤ「てやっ!!」

ザグシュッ!!

アムドゥシアス「フャーーー!!」

サラマンダーとフライヤの攻撃を両方喰らってしまった。

ジタン「とどめぇーーー!!」

その隙にジタンがアムドゥシアスの目の前に来て、再び短剣でのどを斬りにかかった。

アムドゥシアス「フィーーー!!」

アムドゥシアスは力を振り絞りジタンを角で突きにかかった。しかし。

ザシュッ!!

ジタンのほうが早く、アムドゥシアスは首を斬られてしまった。

フライヤ「一人で行くなどと・・・無謀にも程があるのではないか?」

ジタン「・・・」

サラマンダー「人にはおせっかいやいといて、てめえは自分だけで全て解決か?」

ジタン「助けてもらわなくてもあれくらいの敵、一人でなんとかなるさ・・・」

そう呟きジタンはその場を後にした。

フライヤ「待たぬか、ジタン!!」

サラマンダー「・・・」



ジタン「・・・!?」

別のホールに来たジタンが見たものは・・・

スタイナー「どわ〜〜〜!!」

クイナ「アイヤーー!!」

スタイナー「これしきのことで、やられはせぬのである!!」

クイナ「おいしく料理してあげるアルよ!!」

アバドン「ジューー・・・」

アバドンと戦っているスタイナーとクイナの姿であった。

ジタン「スタイナー・・・クイナ・・・お前達まで・・・」

スタイナー「とぉりゃ〜〜!!」

クイナ「オアチャーー!!」

二人はまたアバドンに立ち向かっていった。

スタイナー「ちぇ〜すとぉ〜!!」

クイナ「アチョ〜〜!!」

二人は同時に各々の武器を構え、アバドンに仕掛けた。が。

アバドン「ジュアーーー!!」

ガシン!!

スタイナー「どわっ!!」

両腕の鎌でみごとに受け止められてしまい、また吹っ飛ばされてしまった。

スタイナー「ま、まだまだぁーーー!!」

クイナ「フヌーーー!!トッテオキの青魔法使ってやるアル!!」

そう言ってクイナは詠唱に入った。

アバドン「ジューーー!!」

しかしアバドンが詠唱を中断するために両腕の鎌からカマイタチを発生させクイナに放った。

スタイナー「そうはさせん!!ストームサーベル!!」

しかしスタイナーがストームサーベルのカマイタチでアバドンのカマイタチを消した。そしてクイナの詠唱も終わった。

クイナ「喰らうアル!!マトラマジック!!」

ドババババッ!!

クイナから無数の光状の球がアバドンに向かい放たれた。

ドバーーーン!!

アバドン「ジュッ!?」

マトラマジックは命中し、それなりにダメージを与えることが出来た。

スタイナー「よし!!この調子である!!」

マトラマジックにより形勢を戻した二人は再びアバドンに立ち向かっていった。と。

ジタン「お前ら・・・」

スタイナーの隣にジタンが短剣を持って構えていた。

スタイナー「遅いぞジタン!!」

クイナ「でもこれで一気に行けるアル!!」

スタイナー「その通り!!では行くぞ!!」

ジタン「・・・」

ジタンは何も言わなかったがそのままアバドンに向かって行った。

スタイナー「とぁっ!!」

スタイナーは剣を振りかざし、先に斬りにかかった。

アバドン「ジュアッ!!」

ガギン!!

しかしアバドンが鎌でスタイナーの剣を受け止めた。

スタイナー「こ、この程度!!」

スタイナーは一度剣を戻し、横斬りに切り替えた。(最初は立て斬り)

スタイナー「喰らえ!!パワーブレイク!!」

ズヴァーーーン!!

アバドン「ジュッ!?」

パワーブレイクでアバドンは若干攻撃力が下がった。

クイナ「これも喰らうアル!!ツイスター!!」

ヴァーーー!!

クイナのツイスターによりアバドンの周辺に竜巻が発生し、大ダメージを与えた。

アバドン「ジュゥーーー!!」

ジタン「とどめだ!!フリーエナジー!!」

そしてとどめにジタンがフリーエナジーをアバドンに向けて放った。

バーーーン!!

アバドン「ジュガァーーー!!」

フリーエナジーがとどめになりアバドンは倒れた。

スタイナー「ふん!!あれしきの相手、軽いものだ!!」

クイナ「ジタン、ワタシ達置いていったらダメアルよ。ジタンにはまだまだ美味しいものの所に連れてってもらうつもりアルよ!!」

スタイナー「まだ姫様にふさわしい男かどうか、見極めが終わったわけではないのだぞ!!」

ジタン「もう、放っておいてくれ・・・お前達にこれ以上迷惑はかけられない。」

そう呟きジタンは二人を置いてその場から去った。

スク「・・・」

思いもよらない言葉を聞いて二人は顔を合わせた。



ジタン「みんなそろいもそろって、おせっかいなバカ野郎ばっかりだ・・・けど・・・分かってるんだ・・・俺が一番、大バカ野郎だってことぐらい・・・」

その時、ジタンの前にシェルタドラゴンが現れた。

シェルタドラゴン「グルルゥ・・・」

ジタン「・・・まだいたのか・・・」

連続の戦闘でフラフラなのだがジタンは短剣を握りシェルタドラゴンに立ち向かっていった。

シェルタドラゴン「グァーーー!!」

しかしシェルタドラゴンがジタンに突進してきた。

ドスン!!

ジタン「ぐぅっ!!」

突進されジタンは後ろにかなり飛ばされた。そして追い討ちをかけるように。

シェルタドラゴン「ガァーーー!!」

ガガガ・・・バガーーン!!

ジタンにアースシェイクを放った。

ジタン「ぐあっ!!」

立て続けに攻撃を喰らいジタンはボロボロだった。

ジタン「て、てめぇなんかに・・・かまってる暇は・・・」

そうは言うがジタンはほとんど瀕死の状態だった。そして。

シェルタドラゴン「グルル・・・」

シェルタドラゴンはジタンに近づき片足を上げた。そして。

ドゴン!!

ジタンを押しつぶしたのであった。

ジタン「う・・・」

もはやジタンは死ぬ寸前であった。と。

?「完全なる治癒の光を!!ケアルガ!!」

ジタン「!?」

何者かがジタンにケアルガをかけて、ジタンの傷は完全に癒えたのであった。

ダガー「・・・ライフ。」

ジタン「セーラ!!」

ジタンにケアルガをかけたのはダガーであった。

ダガー「これが・・・あなたの出した答えなの?」

ジタン「・・・」

?「来るわ!!」

ジタン「ミコト!!」

ダガーだけではなくミコトも来ていた。

ダガー「散って!!」

シェルタドラゴン「グルァーーー!!」

再びシェルタドラゴンが突進してきたが、三人それぞれ別の方向に散って突進を回避した。

ミコト「兄さんをやらせはしない!!」

ミコトはリボルバーハンドガンをシェルタドラゴンに向けた。

ミコト「はぁーーー!!」

ガンガンガン!!

シェルタドラゴンに三連射した。

シェルタドラゴン「グオゥ・・・」

ダガー「竜には氷!!いでよシヴァ!!」

そう言ってダガーはシヴァを召喚した。

ダガー「ダイヤモンドダスト!!」

ビュァーーー!!

ダイヤモンドダストがシェルタドラゴンに放たれ大ダメージを与えることが出来た。

ミコト「兄さん!!」

ダガー「とどめを!!」

ジタン「・・・ああ!!」

そう言ってジタンは左手に力を込め、シェルタドラゴンの側まで走った。

ジタン「零距離で喰らえ!!フリーエナジー!!」

バガーーーン!!

シェルタドラゴン「グゴォーーー!!」

力をためていたことと零距離であることがありいつもより威力の上がったフリーエナジーでシェルタドラゴンは倒れた。

ジタン「セーラ・・・ミコト・・・」

ダガー「そうやって自分だけで解決しようとするのね・・・」

ジタン「分かってくれ・・・みんなを巻き込みたくないんだ・・・」

ダガー「私達仲間じゃないの!?」

ジタン「そう思ってる!!そう思ってるからみんなを・・・」

ミコト「それは違うわ兄さん。」

ジタン「ミコト・・・」

ミコト「仲間だからこそ、あなたのためにみんな来てくれたのよ。」

ジタン「・・・」

クイナ「その通りアルよ。」

ジタン「クイナ・・・」

エーコ「仲間なんだから一人のことはみんなのこと!!」

ビビ「僕らも頑張るから一人だなんて言わないでよ。」

ジタン「みんな・・・」

ジタン達の元に仲間が全員そろった。

フライヤ「一人で出来ることなど限られておる。何故仲間に頼らない?」

ジタン「それは・・・みんなに・・・」

スタイナー「『迷惑はかけられない』とでも言うのか?」

ジタン「・・・」

スタイナー「貴様には十分迷惑をかけられておる。今さら言うことではなかろう。」

サラマンダー「同感だ・・・」

ジタン「でも・・・やぱり俺は・・・」

仲間の制止を振り切り、ジタンは再び歩き出した。と。ジタンの目の前に先程のモンスター三体が現れた。

ビビ「危ない!!」

ジタン「邪魔を・・・するなぁーーー!!」

その時ジタンはトランスし、短剣を振りかざした。

ジタン「消えろ!!ミールツイスター!!」

ズヴァーーー!!

ジタンが短剣を振ると光状の刃の竜巻が発生し、モンスター全てを一掃した。

エーコ「す、すごい・・・」

ジタン「ふう・・・」

モンスターを倒すとジタンはトランスを解除し、再び歩き出した。と。

ダガー「・・・」

ダガーがジタンの前に立った。そして。

バチーーーン!!

ジタン「つっ!!」

ジタンを思いっきり引っ叩いた。

ジタン「セーラ・・・?」

ダガー「・・・あなたはいつも私達を見ていてくれたわ・・・でも、あなたは分かっていない・・・私達もあなたを見ていたってことを!!」

ジタン「・・・」

ダガー「あなたが私達を見ていたように、私達もあなたのことを見ていた!!あなたが私達のことを信じていたように、私達もあなたのことを信じていた!!あなたが私達を守ってくれたように・・・守ってあげたいの・・・あなたを・・・」

ジタン「セーラ・・・」

ミコト「兄さんには頼れる仲間がいるじゃない。私も頑張るから・・・」

ジタン「ミコト・・・そうだよな。」

フライヤ「フッいつものお前に戻ったか。」

ジタン「ごめんな・・・じゃ、行こうかみんな!!」

ダガー「ええ!!」

ビビ「うん!!」

ジタンが正気に戻り、合流した九人はパンデモ二ウムを進んだ。

ミコト「そう言えばガーランドは?」

ジタン「展望台で兄さんに・・・」

ダガー「クジャが来てるの!?」

ジタン「ああ・・・」

エーコ「所でガーランドって?何だか悪そうな名前だけど。」

ミコト「ガーランドはテラの管理者。テラを管理し続けるジェノムの一人よ。」

ジタン「ガイアとテラが融合した時からいたんだ。」

ミコト「言わば私達の生みの親よ。」

ジタン「生みの親か・・・」

ミコト「?兄さん?」

ジタン「あ、何でもないよ・・・」

ミコト「そう?」

エーコ「で、こっからどこに行くの?」

ジタン達はやたら水晶見ないなものがある部屋に来た。

クイナ「あっちに出口みないな所があったけど足場がなくて先に進めないアル。」

ジタン「まあ待て。そこはな、この装置を発動させるのさ。」

ジタンの近くにまた水晶みたいなものがあった。

ジタン「こいつを発動させるとあっちに光の橋が現れるんだけど、三十秒しか働かないんだ。」

エーコ「だったら発動させて即効で走ったら?」

ジタン「そこなんだけどな、発動するとそこら辺の水晶も光りだすんだ。それに触れるとモンスターが現れてな。」

ビビ「つまり光に触れないように素早く行くって事?」

ジタン「そ。俺が発動するからみんなはあっちにいてくれ。」

ダガー「分かったわ。」

そう言ってダガー達八人は出口の近くに行った。

ジタン「じゃあ行くぜ!!」

そう言ってジタンは装置を発動させた。すると水晶が光り、道が現れた。

ミコト「兄さん早く!!」

ジタン「おう!!」

ジタンは上手いこと光っている水晶を避けてダガー達に追いついた。

ダガー「早くしましょう!!」

ジタン「ああ!!」

そして九人は全力で光の橋を渡った。

ジタン「ここまで来れれば何とかなるな。」

フライヤ「で、ここからはどうするのじゃ?」

ジタン「この先に上へ行くエレベーターがある。その先に行けばおそらく・・・」

ミコト「クジャ兄さんがいる・・・」

ジタン「ああ。」

ダガー「ライフ・・・」

ジタン「大丈夫・・・ためらったりはしないさ・・・行こう・・・」

そして九人は先に進み、エレベーターまで来た。

ジタン「一回じゃ無理だろうから三回に分けよう。」

フライヤ「大体メンバー振り分けは決まっておろう。」

ミコト「もちろん私は兄さんと一緒。」

ダガー「私だってライフと一緒よ!!」

ジタン「ビビとエーコは一緒だろ?」

エーコ「えっ!?」

ビビ「そ、それは・・・」

フライヤ「おそらく私も一緒じゃろうな。」

ジタン「じゃ、この組み合わせで行くか。」

と言うことでエレベーターには両手に花、公認の仲?+1、むさいトリオの組み合わせで上がっていった。

ジタン「おそらく兄さんはこの先だな・・・」

エーコ「いよいよ決戦って訳ね。」

ジタン「ミコト・・・」

ミコト「何?」

ジタン「お前はブラン・バルに戻るんだ。」

ミコト「どうして!?」

ジタン「この先には兄さんがいる・・・つまり大きな戦いになるだろう。そこにお前を連れて行くわけにはないかない・・・」

ミコト「嫌よ!!兄さんと離れるなんて!!」

ジタン「我慢してくれ・・・お前に危険な目にあわせたくないんだ。」

ミコト「でも・・・!!」

ジタン「お願いだ・・・」

ミコト「兄さん・・・」

ミコトは悩んだ。そして出した答えは。

ミコト「・・・終わったらずっと側にいるって約束するなら・・・」

ジタン「ああ。」

ミコト「絶対・・・約束よ・・・」

ジタン「分かってるさ・・・」

そう言ってジタンはミコトに近づき、頬にキスをした。

ミコト「に、兄さん!?」

ジタン「唇はお前が好きになった奴が現れた時のために置いておくよ。ま、相手は多分青服の剣士だろうけどな。」

ミコト「な、何言ってるの!?私は兄さん以外に・・・!!」

ジタン「何年お前の兄をやってると思うんだ。お前その剣士のことが・・・」

ミコト「兄さん!!」

ジタン「はいはい・・・」

ミコト「それじゃあ兄さん・・・頑張ってね・・・」

ジタン「おう。」

そう言ってミコトはブラン・バルに帰って行った。

ダガー「で、どっちを選ぶの?」

ジタン「はい?」

ダガー「ミコトと一緒にいるってことはテラに残るってことよね。つまり私より妹を優先って事になるよね。」

フライヤ「そうなるとダガーは・・・」

ジタン「うっ!!そ、それは・・・」

エーコ「どうなのどうなの!?」

ジタン「う〜〜〜〜〜ん・・・」

ジタンは本気で悩んでしまった。

ダガー「ま、一番の解決策は私もテラに残ればいいのよね。」

ジタン「おお!!それはナイスアイディア!!」

スタイナー「姫様!!正気ですか!?そうなると国は!?」

ダガー「私はライフの側がいいの。」

スタイナー「姫様・・・」

サラマンダー「そんな話をしてる暇があるなら行こうぜ。」

ジタン「そうだな。行くか!!」

ビビ「うん!!」

そして八人は奥へ進んだ。そこには。

クジャ「よく来たね。」

ジタン「兄さん・・・」

クジャ「もう君には何を言っても無駄のようだね。」

ジタン「ガイアもテラも・・兄さんの好きにはさせない!!」

クジャ「さすが僕の弟、分かってたんだね。そうとも、僕の目的はこの世界の王になることさ。そのために君の力もいるんだけどね。」

ダガー「そんなこと私達がさせない!!」

ビビ「この世界をお前の好きにはさせないよ!!」

エーコ「エーコ達が許さないんだから!!」

クジャ「まったく・・・ま、僕が相手するのに相応しいか、まずは小手調べだよ。」

するとクジャの前に銀竜が降りてきた。

ジタン「先に銀竜か・・・ちょっときついかな?」

フライヤ「小手調べなどいらぬ。竜なら私が相手じゃ。」

クイナ「フライヤだけにいいカッコさせないアルよ!!」

スタイナー「ここで何もしなければ末代までの恥。自分も行こう。」

サラマンダー「てめぇらだけにはやらせねぇ・・・」

そう言ってこの四人が前に出た。

フライヤ「こいつは私達が相手をする。お前達はクジャを!!」

ジタン「ああ!!」

銀竜「ギャーーー!!」

銀竜がジタン達に向かってきた。

フライヤ「ついて来い!!はっ!!」

フライヤがジャンプして銀竜をジタン達から離した。

スタイナー「ちょと!!ちょとまてーーー!!」

そしてむさいトリオも後を追った。

クジャ「ふ〜ん、僕に四人だけで挑もうってのかい?」

ダガー「四人で十分よ!!十年前のマダイン・サリのみんなの仇!!」

ビビ「黒魔道士のみんなをたぶらかして・・・覚悟しろ!!」

エーコ「モグの分もあんたを倒す!!」

ジタン「兄さん・・・俺は・・・俺達はあなたを倒す!!」

クジャ「いいだろう、きたまえ!!」

ジタン「うおぉーーー!!」

そして四人はクジャに向かって行った。





フライヤ「はぁーーー!!」

フライヤ達も銀竜と戦っていた。

銀竜「ギャーーー!!」

銀竜はフライヤ達に衝撃波を放ってきた。

スタイナー「ぬおっ!!」

クイナ「グヌヌヌ!!」

しかし四人は衝撃波を耐え抜いた。

フライヤ「やるようじゃのう・・・」

サラマンダー「一筋縄ではいかないってことだろうぜ・・・ていっ!!」

ぶつくさ言いながらサラマンダーはウイングエッジを投げた。

ザシュッ!!

銀竜「ギャッ!?」

ウイングエッジは銀竜の右羽に刺さったが余りいいダメージにはならなかった。

クイナ「フヌー・・・強いアル・・・」

スタイナー「そのようなこと言ってる暇があったのなら青魔法を唱えるである!!」

クイナ「分かったアル!!マジカルブレス!!」

クイナはマジカルブレスを放った。が。

銀竜「ギャッ!!」

見事に避けられてしまった。

クイナ「ル?」

フライヤ「何やってるのじゃ!!あ奴は竜じゃから冷気には弱いはずじゃ!!」

クイナ「となるとブレイズアルね!!」

スタイナー「では自分も行くである!!アイスブラン!?」

銀竜「ギャーーー!!」

銀竜がスタイナーに突進してきた。

スタイナー「危なっ!!」

スタイナーは何とか避けることが出来た。

フライヤ「そこじゃ!!桜花狂咲!!」

銀竜の隙をついてフライヤが桜花狂咲を放った。

バーーン!!

銀竜「ギッ!!」

サラマンダー「こいつも喰らえ!!雑魚ちらし!!」

なんかの技を発動した時、サラマンダーの爪から気が現れそれを銀竜に放った。

ドガーーン!!

銀竜「グギッ!!」

フライヤ「お主もやるようじゃの。」

サラマンダー「なめるんじゃねぇっての・・・」

クイナ「それじゃあワタシも行くアル!!ブレイズ!!」

ガチーーン!!

銀竜「ギャゥーーー!!」

弱点だったらしく大ダメージを与えられた。

銀竜「グガァーーー!!」

ブレイズを喰らって気が立った銀竜は一度上に上がり四人にツイスターを放ってきた。

ヴァーーー!!

クイナ「アイヤーーー!!」

フライヤ「うおっ!!」

ツイスターを喰らい四人は宙に浮いた。

スタイナー「おのれぇい!!ストームサーベル!!」

宙に浮きながらスタイナーはストームサーベルのカマイタチを銀竜に向けてはなった。

ザシュゥーー!!

銀竜「ギャーーー!!」

カマイタチが銀竜の右翼を切り裂いた。

フライヤ「今じゃ!!」

その隙を突いてフライヤが地面に着地したと同時に大ジャンプした。

フライヤ「喰らえぇーーー!!」

かなりの高度からフライヤは思いっきり槍を投げつけた。

ザグッ!!

銀竜「ギッ!!」

スタイナー「とどめである!!ショック!!」

ドシューーン!!

銀竜「ギャーーー!!」

スタイナーのショックがとどめとなり、銀竜は倒れた。

フライヤ「よし、ジタン達の元に戻ろう。」

クイナ「アル。」

そして四人はジタン達の所に向かった。その頃。





ジタン「はぁ・・・はぁ・・・」

クジャ「前よりはやるようになったね。」

エーコ「どうしたのジタン!?いつもならパッパと倒してる頃じゃない!!」

ジタン「ちょっと気になることがあってな・・・」

クジャ「余裕じゃないか。戦いの最中に考え事なんて。」

ダガー「ライフしっかりしてよね!!」

ジタン「あ、ああ。」

しかしジタンには気になって仕方が無かった。

ジタン(さっきから何回かわざとこっちの攻撃に当たってる?)

クジャ「そっちがいかないなら僕から行くよ!!」

そう言ってクジャは何かの魔法を唱えだした。

ビビ「今だ!!エアロガ!!」

ズビシュシュ!!

クジャ「くっ!!」

エアロガは見事にクジャに当たった。

ジタン(まただ・・・兄さんならあの程度避けられるはずなのに・・・)

クジャ「ふっ・・・まだまだだね。」

ダガー「ならこれはどう!?」

そう言ってダガーはダイヤモンドを持った。

ダガー「赤き月より来たりし闇の使者よ・・・漆黒の光を放ちたまえ!!アーク!!

するとダイヤモンドから人の形をしたアークが現れた。

ダガー「闇の力を喰らえ!!暗黒の運命!!

命令されアークは右肩の刃から巨大な魔力の塊をクジャに向けて放った。

クジャ「ふふふ・・・」

バガーーーン!!

クジャは避けようとせず、暗黒の運命をモロに喰らった。

クジャ「くっ・・・いいよ。その調子だ。」

ジタン「やっぱり・・・避けようとしない・・・」

と、そこにフライヤ達が到着した。

フライヤ「大丈夫か!?」

ジタン「あ、ああ。」

クジャ「ほう・・・銀竜は倒されたのか。」

エーコ「あんたも時期に送ってあげるわよ!!ビビ!!」

ビビ「うん!!」

そう言って二人は同時に魔法を唱えだした。

クジャ「この魔力・・・これでいけるな。」

ジタン(やっぱり、何か企んでるな・・・)

エーコ「聖なる光よ!!」

ビビ「無の力よ!!」

ジタン(俺らだったらこれだけ喰らえば・・・まさか!!)

ビエ「我が敵を消し去れ!!」

ジタン「待つんだ!!二人とも!!」

エーコ「ホーリー!!」

ビビ「フレア!!」

ジタンが呼び止めたが二人は白黒魔法最強の魔法をクジャに放った。

バガーーン!!

二つの魔法は見事クジャに当たった。

クジャ「ぐうっ!!」

エーコ「やった!!これならクジャでも!!」

クジャ「ふふふ・・・この時を待っていた・・・」

ビビ「えっ!?」

その時クジャにとてつもない光が集まった。

ダガー「な、何!?」

ジタン「やはりそうか・・・」

光がなくなると、そこにいたのはとてつもない力を発し、姿の変わったクジャであった。

クジャ「これが・・・これがトランスの力!!クククク・・・思い知れ!!真の力を!!」

そう言うとクジャは右手に白い光、左手に黒い光を発生させ、二つを合わせた。

クジャ「喰らえ!!究極魔法アルテマ!!

ジタン「しまった!!」

クジャはジタン達に向けて一つになった光、アルテマを放った。

バガガガーーーン!!

ジタン「ぐあぁーーー!!」

ダガー「きゃーーー!!」

アルテマを喰らい八人は瀕死に陥った。

ジタン「く・・・」

クジャ「そう、これだ!!この力だよ、僕が望んでいたのは!!内からみなぎってくる魂の力!!生命を消し去ろうとする環境への反発!!」

ジタン「やっぱり・・・トランスだったか・・・」

クジャ「そうさ。だが、ただのトランスだけじゃ君達には勝てない・・・君達の生命力はまるでブリ虫のごとくしつこいからね。小さなモーグリすら持つトランスの力、そして君達の生命力の強さを、グルグ火山で見せ付けられた僕は考えた・・・」

エーコ「・・・」

クジャ「簡単なことだよ、力を貸してもらえればいいんだ、まだ死にきれぬ魂達にね・・・」

フライヤ「一体どこで・・・」

ジタン「・・・インビンシブルか・・・」

クジャ「その通りさ。あの船はマダイン・サリ、イーファの樹、剣の国アレクサンドリアと多くの魂を奪い、制御装置に吸収して来た・・・イーファの樹ではバハムートを制御すると同時に、インビンシブルは強大な魂を吸い取ったんだ・・・何だか分かるかい?」

ダガー「まさか・・・」

クジャ「そう!!君のママの魂だよ!!生に対する異常なまでの執着を持った魂!!インビンシブルに乗り込んだ僕を閉じ込められた魂達は歓迎してくれたよ!!このままガーランドに閉じ込められているくらいなら、僕の力となって活かされることを望んだのだろうねえ・・・」

スタイナー「貴様・・・!!」

クジャ「され、これから君たちをどうしてあげようか。感謝の意を込めて苦しまないように殺してあげようか・・・それとも愛を込めてじっくり苦しみを与えながら殺してあげようか・・・」

エーコ「どっちも・・・お断りよ・・・!!」

クジャ「おお、そうだ!!こういうのはどうだい?僕の永遠の王国のための人柱になるってのは!!僕の城のホールに八本の柱・・・それに君達が埋め込まれる・・・どうだい?ゾクゾクしてこないかい?」

ジタン「そいつも・・・お断りさ・・・」

?(お前に永遠の王国など作れぬ・・・)

その場全員「!?」

どこからか声がした。

クジャ「その声はガーランド!?」

どうやら声の主はガーランドらしい。

ガーランド(魂の器として不適合なお前をいつまでも生かしておくよう、私が作ったと思うのか?」

クジャ「・・・何?どういうことだ!?」

ガーランド「お前より力のあるライフとミコトが完全な力を得るまでの時間があればよかった。それ以上の時間をお前に与えるのは危険だった。」

クジャ「何が言いたい・・・」

ガーランド「お前の魂にはリミットを設けてある・・・それも後わずかの時間だ・・・たとえ私が滅びよ、うともお前は世界に何の影響も与えることなく消え去っていくのだ・・・」

クジャ「・・・フフフ・・・面白い負け惜しみじゃないか、僕の魂はいずれ尽きる・・・そう言いたいのかい?ハハ・・・答えてくれよガーランド・・・どうせ僕を絶望させるためだけの冗談なんだろ?・・・答えろ、ガーランド!!」

ガーランド「永遠ならざる時のために作られた死神・・・それがお前の存在理由だ。」

クジャ「存在・・・理由?・・・僕は・・・用済みだと?」

ビビ「・・・」

クジャ「ク、ククク・・・そんな馬鹿な話が合ってたまるか?やっと何者にも負けぬ力を得たと思ったらわずかの命だと?死ぬというのか・・・この僕が?失うというのか・・・この魂を?・・・アハ・・・アハハハハハハ!!笑えよライフ!!作られた生命、限られた生命の黒魔道士達をあざけってきた僕が今、同じように滅びるんだぞ!?アハハ、これを笑わずして何を笑う!?ガイアに戦乱をもたらしたこの僕が、虫ほどの価値すらない、ただの人形だと!?」

クジャは狂ったように笑い出した。

ジタン「兄さん・・・?」

クジャ「・・・認めない。認めないよ・・・僕の存在を無視して世界が存在するなどと・・・」

そう言ってクジャは宙に上がった。

ジタン「兄さんいったい何を?」

クジャ「認めない・・・」

するとクジャは手に魔力を集中させ、それをテラ中に放った。

ドゴーーン!!ボーーーン!!

テラのあちらこちらで大爆発が起こった。

クジャ「認めないよ・・・!!」

怒り狂ったクジャはテラを破壊し始めた。

クジャ「フハ、フハハハハ・・・!!」

すでにあたりは地獄と化していた。



ジタン「兄さん・・・なんてことを・・・!!」

ジタン達はクジャの暴走から遠くに逃げていた。

ビビ「どうするの!?このままじゃここも危ないよ!!」

エーコ「でもどうやって脱出するのよ・・・あたし達、ここで死ぬのよ・・・」

ビビ「あきらめちゃダメだよ!!絶対に生き残るんだ!!」

ダガー「そうだわ!!インビンシブルを奪うのよ!!」

フライヤ「その手があったか!!」

クイナ「ちょうど下の方に不時着してるアルよ!!」

ジタン「テラからの脱出はそれで何とからるな・・・よし、みんなはインビンシブルを奪ってくれ!!」

スタイナー「なぬっ!?」

ジタン「俺はミコト達を助けに行く!!あいつらには何の罪の無い!!だから・・・」

ダガー「まって、私も行くわ!!」

ジタン「セーラ!?」

ダガー「置いていかれるのは嫌・・・それはみんなも同じ気持ちのはず・・・だから私が頑張らなくちゃね!!」

ジタン「・・・分かったよ、向こうにワープゲートがあるからそこからブラン・バルに行ける!!ビビ達はインビンシブルを!!」

ビビ「分かった!!」

そして八人は二手に分かれた。

ジタン「これだな。ここからあっちに戻れるな。」

ダガー「早く行きましょう。」

そう言って二人は装置に乗った。

ジタン「あのさ・・・セーラ。」

ダガー「なあに?」

ジタン「さっきのことなんだけど・・・」

ダガー「さっきのこと?」

ジタン「さっき・・・助けてくれただろ・・・それで、なんて言うか・・・その・・・嬉しかったんだ・・・あんな風に言われたこと、あんまり無かったしさ・・・」

ダガー「ライフ・・・」

ジタン「感謝してるって言えばいいのかな?いいや、違うな・・・ええと・・・ありがとう・・・」

ジタンが想いを告げると同時に二人はブラン・バルにワープした。

ジタン「よかった、まだここら辺は大丈夫みたいだ。」

ダガー「二手に分かれてジェノム達を一箇所に集めましょう!!」

ジタン「分かった!!俺はこっちに行くからセーラはそっちを!!」

そう言って二人は二手に分かれて街に散った。その頃。





フライヤ「やっとついたか。」

こっち六人はインビンシブルの中に入っていた。

スタイナー「構造から察するに、ブリッジはこちらであるな。」

そして六人はブリッジに来た。

エーコ「確かにブリッジっぽいけど、どれで操縦するの?」

エーコの言うとおり操舵みたいなものは無かった。

ビビ「もしかしてあの小さな円みたいな所で操縦するのかな?」

ブリッジの中央には周りの床とは違う円状の場所があった。

スタイナー「そのようだな。自分が操縦しよう。」

そう言ってスタイナーが円の上に立った。

スタイナー「えっと・・・どうやるのだ?」

適当にいじくっていると船が動き出した。が。

フライヤ「お、おい大丈夫か!?凄く揺れておるぞ!!」

ビビ「う・・・」

エーコ「ビビしっかりして!!」

クイナ「しっかりするアルよ!!」

スタイナー「そんな事言われても・・・!!難しいのである!!」

さらに船は揺れた。

ビビ「うぅ〜〜〜!!」

エーコ「ビビ!!気をしっかり持って!!」

サラマンダー「いい加減にしろよ!!」

スタイナー「じゃあ貴様がやれ!!」

船の中がテンヤワンヤな頃。





ジタン「ミコト!!ここにいるのか!?」

ジタンはミコトの家に来ていた。

ミコト「兄さん・・・」

ジタン「ここにいたのか。早く逃げるぞ。」

ミコト「どうして逃げるのよ・・・テラはもう・・・おしまいなのに・・・」

ジタン「ミコト・・・」

するとミコトはジタンに抱きついた。

ミコト「もうおしまいよ・・・テラは壊れるわ・・・」

ジタン「・・・ああ。」

ミコト「それなのに私達がいる理由なんてないわ・・・」

ジタン「それは違うぞミコト。」

ミコト「?」

ジタン「そんな理由なんてこれから探せばいい。生きていれば見つかるさ。だから生き延びるんだ!!」

ミコト「兄さん・・・」

ジタン「行こうガイアに!!そこで見つければいいさ、自分がいる理由を!!」

ミコト「・・・ええ!!」

そして二人は合流地点に向かい走り出した。

フライヤ「後何人じゃ!?」

ダガー「後はミコトだけよ!!」

合流地点にはインビンシルブが来ていた。

ジタン「待たせたな!!」

そしてジタンとミコトもインビンシブルの近くに来た。

ダガー「早く!!崩壊がここまで来たわ!!」

そしてジタン達も船の中に入った。

ジタン「待たせたな、後は俺が動かす!!」

そう言ってジタンは円の上に立った。

フライヤ「先程のスタイナーとは大違いじゃ。」

ジタン「ガイアの人間が動かせただけ奇跡ってもんだよ!!」

そう言いつつジタンは船をゲートに向けて動かした。

ミコト「テラが・・・」

ジタン「・・・」

船は崩壊し行くテラを脱出し、ゲートを越えた。

ダガー「海・・・ガイアの海ね・・・」

船はガイアの海に出た。





ジタン「何とか無事に脱出できたな。」

船の中にはブラン・バルのジェノム達が沢山乗っていた。

フライヤ「確かにテラから脱出することは出来たが・・・しかし・・・」

ジタン「何か問題でもあるのか?」

フライヤ「先程からサラマンダーとも話しておったのじゃが・・・」

サラマンダー「まさかテラが滅んでそれで終わりと思っている訳じゃねえだろ?」

ジタン「兄さんか。」

サラマンダー「テラと心中するだけで満足する奴に思えるか?」

ジタン「分かってるさ、兄さんは間違いなくガイアも巻き込もうとしてる。」

フライヤ「しかしどうやって?」

ジタン「一つだけ思い当たることがある・・・ガイアとテラをつなぐ母なる大樹・・・そこにいると思う。」

サラマンダー「・・・イーファの樹か。」

ジタン「ああ・・・」

スタイナー「一大事なのである!!一大事なのである!!外が一大事なのである!!」

慌ててスタイナーがブリッジから走ってきた。

ジタン「どうした?」

スタイナー「とにかくブリッジへ!!」

そう言ってジタン達はブリッジに来た。そこで見た光景は。

ジタン「なんだ?ただ雲が広がってるだけじゃないか。」

あたり一面雲が広がっていた。

ダガー「ただの雲じゃないの・・・」

サラマンダー「ただの雲じゃない?」

と、エーコとクイナもやってきた。

エーコ「どうしたのどうしたの!?」

クイナ「ヌワッ!?もの凄い雲アルな!!」

フライヤ「今曇った空を高く飛んでるだけじゃないのか?」

スタイナー「違うのである!!高度はあまり上げておらんし、どこまで行ってもこの通りなのである!!」

ジタン「まさか・・・」

ビビ「・・・”霧”だよ。黒魔道士を作ったあの・・・」

ダガー「”霧”がガイア全体を覆っているの・・・」

ジタン「・・・イーファの樹の活動に異変が生じたのか・・・?いったい何をしようとしてるんだ・・・兄さん・・・」

予想もしなかった事態に困惑する八人であった。



クジャの暴走により、テラは崩壊した。そしてガイアは”霧”により覆われていた。決戦の時は近づいていた・・・




続く










あ と が き
今回の話のタイトルにはちょっとした由来があります。
僕が持ってるメモリアルファンブックのこのシーンに『守ってあげたい』ってあったんす。
そしてまたまた実の兄弟のイチャシーン。
二人の恋はどうなるか・・・(一応兄妹です)
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