CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第二十八話 リボン



シドの力でダガー達は救出されたがエーコが誘拐されてしまった。彼女を救うため一行はブルーナルシスで追いかけることにした。

ブランク「見えた、ヒルダガルデ一号だ。」

ダガー「どこに向かっているのかしら。」

フライヤ「この方向で言えば閉ざされた大陸だな。」

ダガー「でもどうして閉ざされた大陸に向かっているのかしら・・・」

フライヤ「なにかあるのだろう・・・」

ビビ「今はエーコを助けることに専念しようよ・・・」

ダガー「・・・そうね。」

ビビ「そうだ、これ。」

そう言ってダガーにダイヤモンドを渡した。

ダガー「これは?」

ビビ「アークって言う闇の召喚獣が眠っているんだ。エーコがいないからお姉ちゃんに渡すね。」

ダガー「うん。」

クイナ「でも何でエーコをさらったアルか?」

ダガー「多分、召喚獣を取り出すんだと思う。ゾーンとソーンがいるのなら・・・」

ブランク「っち、どんだけむかつく野郎なんだよ。」

ダガー「念のためネリクとマックスはここに残ってて。」

マックス「仕方あるまい。」

ネリク「分かったド。」

ブランク「見えたぜ、閉ざされた大陸だ。」

そしてブルーナルシスは閉ざされた大陸についた。


閉ざされた大陸


閉ざされた大陸は雪原と氷山だけで寒そうだった。

スタイナー「うぅ〜〜〜さ、寒い・・・」

サラマンダー「少しは我慢しろ。」

ダガー「クジャもここに来てるんならどこかにいると思うけど・・・キュシュン!!」

ビビ「これはさすがに・・・厳しいって物が・・・」

フライヤ「近くにエスト・ガザと言う神殿がある。そこに行けば少しは落ち着く。」

ダガー「じゃあ早く行きましょう・・・もう寒くて寒くて・・・キュシュン!!」

スタイナー「ヴァエックシ!!」

ビビ「い、行こうよ・・・」

そして一行はフライヤの言うエスト・ガザに向かうことになった。

クイナ「ま、まだアルか・・・もう眠くて寒くて・・・腹減ったアル・・・」

フライヤ「がたがた言うな・・・見えたぞ。あそこじゃ。」

フライヤが指差す先には神殿らしい建物があった。

ダガー「・・・もう駄目!!耐えらんない!!」

ダガーは一足早く走り出した。

ビビ「ぼ、僕も!!」

クイナ「ハラヘッタアル〜〜〜!!」

スタイナー「ぬおぉ〜〜!!」

寒さのあまり三人も走り出した。

フライヤ「まったく・・・お主はどうなのだ?」

サラマンダー「・・・」

サラマンダーは無言のまま早歩きで向かった。

フライヤ「まったく・・・」

そして一行はエスト・ガザについた。


エスト・ガザ


ダガー「ふぅ〜・・・寒かった・・・」

と、そこに神官らしい人が来た。

神官「おやおや・・・そのような格好で外から・・・どうぞこちらに。」

ダガー「あの・・・できれば温かい紅茶を・・・」

ビビ「僕はココア、ちょっと甘めで・・・」

スタイナー「じ、自分は暖炉の近くでじゅ、十分・・・」

クイナ「ワタシ温かい食べ物とカエル・・・」

神官「(カエル?)ま、まぁ出来る限りであれば・・・そちらのお二人は?」

フライヤ「私は大丈夫じゃ。」

サラマンダー「・・・コーヒー・・・」

神官「ではこちらに。」

数分後



ダガー「ふぅ〜・・・」

六人はエスト・ガザの一室にいた。

神官「所で本日はどうしてここに?」

ダガー「あの、この辺で銀色の髪の男見ませんでした?」

神官「銀色の髪の男・・・その男でしたら先程グルグ火山に向かいましたよ。」

ビビ「グルグ火山?」

神官「この先にある火山です。噂で聞いた黒魔道士らしき軍団と変な格好した二人もついて行きました。それと気を失った女の子もいたような。」

ビビ「きっとエーコだ!!」

フライヤ「しかしおかしいのう。グルグ火山への道は閉ざされていたはずでは。」

神官「そうなんですよ。もしや扉を開けたのではないかと・・・」

ダガー「クジャがそこにいったんなら早く行きましょう、もうちょっとあったまってから。」

サラマンダー「そうだな・・・おかわりだ・・・」

神官「はい。また砂糖とミルク多めで?」

サラマンダー「ぬっ!!」

ダガー「サラマンダーって意外と・・・フフッ・・・」

フライヤ「お主はほんと・・・」

サラマンダー「黙れ・・・」

そして数分後

ダガー「それじゃあ行きましょう。」

神官「お気をつけください。おそらくモンスターが沢山いますよ。」

ダガー「分かってます。」

そして一行はエスト・ガザの裏口(?)からグルグ火山へ向かった。

ダガー「そう言えばフライヤはここに来たことあるの?」

フライヤ「ああ、昔にな。」

ダガー「グルグ火山の入口って塞がれてるって本当?」

フライヤ「ずっと考えていたのじゃが、もしやグルグストーンはこのために・・・」

ビビ「そう言えば両方に『グルグ』ってついてるし。」

ダガー「今はそれよりもエーコよ。早くしないと・・・」

ビビ「うん・・・」

そして入口前に来た。

フライヤ「やはり開いておる。」

ダガー「クジャはこの奥ね。」

ビビ「それにエーコも。」

ダガー「・・・行こう。」

そして六人は火山内に入っていった。


グルグ火山


火山の内部には所々にかつて人が使っていたような小屋や木の板で作られた通路などがあった。

ダガー「薄暗いわね。本当にここにいるのかしら?」

フライヤ「おそらくいるじゃろう。ここの扉が開いておったからな。」

ダガー「見た所、上への道はないから下に行くんでしょうね。」

ビビ「早く行こう。」

そして六人は先に進み始めた。

クイナ「どうして火山の中に小屋があるアルか?」

サラマンダー「大方火山だからここいらで宝石の発掘などのために昔に作られたんじゃねえか?」

ダガー「う〜ん・・・」

色々考えながら小屋の中を歩いていると。

ガザザザザ!!

上から何かが動く物音が聞こえた。

ダガー「きゃっ!!・・・何・・・?」

フライヤ「おちつけ、おそらくここに潜むモンスターであろう。」

ダガー「も、モンスターって・・・何でそんなに落ち着いていられるの?」

フライヤ「慣れじゃ。」

ダガー「そ・・・あら?」

六人は気付いたら行き止まりにいた。

ダガー「行き止まりか〜反対側行ってみようか。」

フライヤ「いや待て、下を見ろ。」

ダガー「え?」

ダガーは下を見た。下にはまた通路があった。

ダガー「通路があるけど・・・どうやって行くの?」

フライヤ「私なら飛び降りることができるが。」

ダガー「フライヤはね・・・どうしようか?」

ビビ「ねえ。この井戸にたれてるロープで下にいけるんじゃない?」

ダガー「ロープ?どれどれ・・・」

ダガーはロープを調べた。

ダガー「・・・大丈夫そうだし、これで下に降りましょう。」

ビビ「じゃあ最初行くね。」

そう言ってビビはロープで下に降りた。

ダガー「次行くね。」

フライヤ「私は先に飛び降りてよう。」

そしてダガーはロープで、フライヤはその場から飛び降りて下に降りた。

スタイナー「・・・ここ最近あの三人のセリフがやけに多いような気が・・・」

クイナ「オマケにダガーとフライヤの組み合わせの会話がやけに多いような気がするアル・・・」

サラマンダー「がたがた言うな・・・行くぞ。」

そして他三人も下に降りた。

ダガー「えっと・・・見た所あっちかそっちしかないね・・・」

ビビ「どっちだろうね。」

フライヤ「簡単なことじゃ、二手に分かれればよいのじゃ。」

ダガー「なるほどね。じゃあ私とビビとフライヤであっちに行くからスタイナー達はそっちに行って。」

スタイナー「こ、心得た。」

そう言う事でダガー達は『あっち』と言った方向に向かい、スタイナー達は『そっち』と言った方向に向かった。

ダガー「・・・やっぱり何もないわね。」

フライヤ「おそらくこのまま行っても行き止まりじゃろうな。戻るか。」

ビビ「うん。」

三人は来た道を戻ろうとした。と。

バゴーーン!!

ダガー「何!?」

ビビ「あそこ!!」

ビビが指差した先には赤竜がいた。

赤竜「ガァー!!」

フライヤ「竜なら任せよ!!」

フライヤは赤竜に向かいジャンプした。

赤竜「ガァ!!」

赤竜もフライヤを攻撃すべくジャンプしているフライヤに向かった。

ビビ「させないよ!!エアロラ!!」

ジュビシュ!!

赤竜「ガッ!!」

エアロラを喰らい赤竜はひるんだ。そしてその隙に。

フライヤ「喰らえ!!」

フライヤは赤竜に槍を投げつけた。

赤竜「ギャアー!!」

槍は赤竜の頭に刺さり赤流は一撃で倒れた。

ダガー「さすが竜騎士・・・」

フライヤ「このくらい何とも無いわ。」

ダガー(ああ・・・お姉さまと呼ばせて・・・って何考えてるの私!?)

ビビ「それじゃあおじちゃん達の方に行ってみようか。」

ダガー「え、ええ・・・」

ビビ「?どうしたの?」

ダガー「な、なんでもないわ!!行きましょう!!」

フライヤ「いったい何じゃ?」

ビビ「さあ・・・」

そんなこんなで三人は来た道を戻った。と。

ダガー「あれ?」

スタイナー「おろ?」

スタイナー達も戻ってきていた。

ビビ「ってことはそっちも行き止まり?」

サラマンダー「あいにくな・・・残るは下に行くしかないぜ・・・」

ダガー「でも下に行くって言ったってさっきの井戸のロープはここで終わってたよ。」

フライヤ「まあ一度井戸に行ってみるか。」

ダガー「そうね。」

と言うことで再び井戸の前に来た。

ダガー「う〜ん・・・パッと見て下にいけるような気がするような気がしないような・・・」

クイナ「この滑車を何かいじくったら何かあるんじゃないアルか?」

ダガー「それじゃあそうしてみよう。」

つう事でダガーは滑車をいじくってみた。

ダガー「・・・何もないわね・・・」

再びいじくってみた。がまた何も起こらなかった。

ダガー「・・・ああもう!!いらつく!!」

ゲシッ!!

遂にダガーはキレて滑車をおもいっきり蹴ってしまった。

スタイナー「ひ、姫様・・・なんて事を・・・」

と。

ガラガラガラ・・・カシャン

滑車が動いて下にロープがたれた。

ビビ「これで下に行けるね。」

ダガー「そ、そうね・・・こう言うのを『滑車オーライ』って言うんだっけ?」

フライヤ「・・・『結果オーライ』じゃ・・・」

ダガー「・・・か、滑車も結果も同じよ!!」

ビビ「全然違うよ。」
スタイナー「違うであります。」
フライヤ「まったく違うぞ。」
クイナ「違うアル。」

四人同時に言われた。

ダガー「う〜・・・みんなで私を・・・ってこんなことしてる場合じゃないでしょ!!行くわよ!!」

ダガーはそう言って下に降りた。

ビビ「・・・お姉ちゃん変わったね、じゃあ次僕行くね。」

スタイナー「次は自分が。」

フライヤ「私は最後でよい。」

クイナ「先に降りるアル。」

サラマンダー「勝手にしろ。」

と言うことでビビ、スタイナー、クイナ、サラマンダー、フライヤの順に下に降りた。しかし降りた先は。

ダガー「・・・これって大きな井戸なのかな?」

井戸のような場所で特に道は無かった。

ビビ「周りには何もないし・・・どうするの?」

フライヤ「これは弱ったのう・・・」

行き場所が無く悩みこむ六人。と。

バゴーーン!!

ダガー「きゃっ!!」

突然回りの壁を打ち抜いて赤竜が来た。

ダガー「また赤竜!?」

サラマンダー「一匹だけだろうがよ!!」

ビビ「待って!!まだいる!!」

サラマンダー「何!?」

最初に突っ込んできた赤竜の後ろには大量に赤竜がいた。

赤竜「ガァ!!」

ダガー「これはちょっと・・・きついような・・・」

ビビ「ようなじゃなくてきついよ。」

フライヤ「しょうがないのう・・・」

フライヤが赤竜の前に立った。

フライヤ「ここは私が引き受けるからお主らはエーコを捜すのじゃ。」

ダガー「大丈夫?」

フライヤ「私は竜騎士じゃ、竜なら任せよ。」

ダガー「うん。ここはフライヤに任せて私達は先に行きましょう。」

クイナ「フライヤ頑張るアル!!」

フライヤ「さあ行くのだ!!」

ダガー「みんな走って!!」

そしてフライヤを残し五人は赤竜が開けた道を全力で走った。

フライヤ「お前らの相手は私じゃ!!」

そしてフライヤと赤竜の群れとの戦いも始まった。



ダガー「フライヤ大丈夫かしら・・・」

クイナ「大丈夫アルよ。」

ビビ「それにしても結構深い所まで来たよね。なのにエーコはどこにも・・・」

ダガー「多分近いと思うけど・・・」

サラマンダー「・・・!!いたぞ!!」

ダビ「えっ!?」

サラマンダー「あそこだ。」

サラマンダーが指差した先を他の四人は見た。

ダガー「本当だ!!」

そこにはクジャと気を失ったエーコ、ゾーンとソーンがいた。

ダガー「間違いないわ、クジャはエーコから召喚獣を抽出しようとしている、あの陣が何よりの証拠よ。」

ビビ「早く行こう!!」

ダガー「ええ!!」

五人はエーコの元へ向かうべく再び走り出した。その時下では。



クジャ「・・・また失敗かい?」

ゾソ「う・・・」

クジャ「もう何回目だい?」

ゾーン「え〜と・・・かれこれ五回以上は・・・」

ソーン「確か十回はいってはいないと・・・」

クジャ「そんな事は聞いていない!!」

ゾソ「ひっ!!」

クジャはかなりいらだっていた。どうやらエーコから召喚獣を抽出するのを何回も失敗しているようだ。

ゾーン「そもそも召喚獣の抽出は十六歳からでおじゃる。」

ソーン「これ以上するとこの小娘の体が持たないでごじゃる。」

二人の言うとおりエーコは衰弱していた。

クジャ「分かってないね君達。僕はどうしてもアレクサンダー以上の力を持つ召喚獣を手に入れなければいけないんだよ!!あのガーランドを葬り去れるだけの力を持つ召喚獣をね・・・奴の力は尋常じゃない。今の僕では簡単に消されてしまう・・・テラの計画が発動する前に奴を倒さなければ、僕が僕でなくなってしまうんだよ!!小娘の体なんて知ったことか!!さっさと続けるんだ!!」

ゾソ「は、はい!!」

何故クジャがテラのことを知っているのか。そして計画とは?二人は何の事か分からないが再び抽出を始めようとした。と。

モグ「クポ〜!!」

モグが現れた。

ゾーン「どこから出て来たでおじゃる!?」

ソーン「どくでごじゃる!!」

モグ「クポ〜!!」

ゾソ「クジャ様〜!!」

モグにビビって二人はクジャの元に逃げた。そしてモグはエーコに寄り添った。

モグ「クポ〜・・・」

クジャ「抽出できたのか!?」

ゾーン「小娘の側にいた小さなモーグリが邪魔をするでおじゃる〜!!」

ソーン「きっと心が二つあったから失敗したと思うでごじゃる〜!!」

クジャ「だったら殺してしまえ!!グズグズしてる暇は無いんだ!!」

モグ「クポォ・・・」

エーコ「・・・モ、モグ・・・」

エーコの意識が戻った。

エーコ「モグ・・・駄目よ・・・エーコの後ろに隠れてなきゃ・・・モグ?」

モグ「エーコ・・・いままで・・・ありがとう・・・」

エーコ「モグ、何言ってんのよ・・・?」

モグ「心配ないクポ・・・いつでもエーコと一緒クポ・・・」

シュパァ!!

突然モグの体に光が集まってきた。

エーコ「モグ!!」



ビビ「みんな早く!!」

ダガー「ちょっとビビ待って!!」

五人はすぐ近くにいた。

ダガー「こっちの方!?」

シュパァ!!

ダガー「きゃっ!!」

段々光が強くなっていった。

エーコ「モグ!!」

ゾーン「邪魔者は消すでおじゃる!!」

ソーン「邪魔者は消すでごじゃる!!」

二人がエーコとモグに襲い掛かってきた。

モグ「エーコ、テラホーミングを唱えるクポ!!」

エーコ「テラホーミング・・・分かったわ!!」

エーコは力を振り絞り立ち上がった。

ゾーン「死ぬでおじゃる!!」

ソーン「死ぬでごじゃる!!」

エーコ「テラホーミング!!

エーコが唱えるとモグのからだが大きくなり、背中に羽の生えた獣のような召喚獣の姿になった。

エーコ「モグ・・・!!」

召喚獣「ガァーー!!」

召喚獣は腕に力を込めて両腕の爪から無数の光の刃を伸ばし、ゾーンとソーンに向けて放った。

ボガーーーン!!

ゾソ「ぎゃあーー!!」

テラホーミングの直撃を喰らい、二人は倒れた。そしてその場に皆が到着した。

ビビ「エーコ!!」

エーコ「ビビ!!」

ビビはエーコに駆け寄り抱きしめた。

ビビ「エーコ・・・ごめんね・・・何も出来なくて・・・」

エーコ「ううん、あたしは大丈夫。でもモグが・・・」

ビビ「モグが・・・どうしたの?」

エーコ「モグがエーコをかばって・・・知らなかったの・・・モグが召喚獣だったなんて・・・モーグリの姿を借りて・・・ずっとエーコを守ってくれたの。あんなに弱虫だったのに・・・エーコのために、一生懸命に戦ってくれたの・・・」

ビビ「そうだったの・・・」

?「・・・エー・・・コ・・・」

エーコ「モグ?」

モグの声が聞こえた。

モグ「エーコの側にいたかったから、モグの姿になってたの。でも心配しないで。いつでもエーコを守ってるクポ・・・」

エーコ「モグ・・・」

と、上から光と共にモグのリボンが降ってきた。

エーコ「モグのリボン・・・モグ・・・」

エーコはモグのリボンを自分の服の中にしまいこんだ。

エーコ「マディーン・・・それがモグの本当の姿・・・でもこれで・・・あたしはまた一人ぼっち・・・」

ビビ「エーコは一人じゃないよ。」

エーコ「え?」

ビビ「僕がいる。絶対に君を一人ぼっちにはしないよ。それにモグずっと君の側にいるしね・・・」

エーコ「ビビ・・・う・・・」

ビビ「エーコ?」

エーコ「大丈夫、ちょっと疲れただけだから・・・」

ビビ「ちょっと待ってね。アリスお姉ちゃんにもらったエリクサーがあるから。」

そう言ってアイテム袋からエリクサーを取り出してエーコに飲ませた。

エーコ「ありがとう。」

ダガー「エーコはビビに任せて大丈夫ね。」

スタイナー「しかしクジャの姿がありませぬ。」

ダガー「いったいどこに・・・?」

と、そこに。

クジャ「今のは・・・あのモーグリの魂がトランスしたのか!?」

ダガー「クジャ!!」

クジャがやってきた。

クジャ「環境に反発した感情の爆発、やはりそれが完全なトランスをもたらすのか!?それが生きようとする欲望であれ、他者を守ろうとする欲求であれ・・・」

ダガー「いったい何を言ってるの!?」

クジャ「ということは・・・たとえ他者の魂であっても、何者をもしのぐ強力な力を持った魂があれば・・・いや、待て。あるじゃないか!!そう、あそこにさ!!ハハハハハハッ!!」

ダガー「今度は何を企んでいるの!?」

クジャ「もう君たちの用は無い!!君達の相手はこの双子で十分だよ。もっとも、もう双子じゃないんだけどね。」

そういい残し、クジャはその場を去ろうとした。

ダガー「待ちなさい!!」

ダガーは後を追おうとした。が。

ドクン!!

ダガー「きゃっ!!」

倒れたはずのゾーンとソーンに異変が生じた。

ダガー「いったい何!?」

すると二人は宙に浮き上がり融合し始めた。

ダガー「ビビ!!エーコをつれて下がって!!」

ビビ「でも・・・」

ダガー「ここは私達に任せて!!」

ビビ「・・・分かった、エーコ行こう!!」

エーコ「ダガー頑張ってね!!」

そして二人は後ろのほうに下がった。そしてゾーンとソーンは融合し、メルティジェミニが現れた。

ダガー「ゾーン、ソーン・・・哀れな宮廷道化師・・・せめて安らかに眠らせてあげる・・・いくわよ!!」

スタイナー「うぬ!!」

クイナ「アル!!」

サラマンダー「おう・・・」

戦闘が始まりダガーとクイナは詠唱をし、スタイナーとサラマンダーはメルティジェミニに攻撃を仕掛けた。

スタイナー「チェエストォーーー!!」

サラマンダー「オラ!!」

メルティジェミニ「ガ・・・」

メルティジェミニは両腕にあたる羽のようなもので二人の攻撃を受け止めた。

サラマンダー「クイナ!!」

クイナ「分かってるアル!!アースシェイク!!」

クイナが唱えるとメルティジェミニのあたりの地面が揺れだした。

サラマンダー「おっと、離れたほうがいいな。」

スタイナー「うぬ。」

二人はアースシェイクが完全に発動する前にその場から離れた。そして。

ガガガ・・・バガーーン!!

巨大な揺れが起こり多少のダメージを与えた。

クイナ「オヨ?」

サラマンダー「弱点じゃねぇようだな。」

スタイナー「ならば次は自分が!!」

スタイナーは剣に力を込めて走り出した。剣の刃は薄い緑色になった。

スタイナー「風の力を受けよ!!ストームサーベル!!」

ザシュゥーー!!

スタイナーが剣を振るとカマイタチが発生し、メルティジェミニを切り裂いた。が、またあまりダメージを与えていなかった。

スタイナー「ぬ・・・」

これも弱点ではなかったようだ。

ビビ「おじちゃん!!雷の魔法剣を!!」

スタイナー「おお!!その手があった!!行きますぞ!!」

と言うことで久しぶりの魔法剣を使うべく再び走り出した。

ビビ「えい!!」

ビビはスタイナーの剣に雷をあてた。

スタイナー「喰らえ!!雷鳴剣!!」

ザシュッ!!ドーーン!!

スタイナーが斬りつけると落雷が発生し斬撃と同時にダメージを与えたが。

メルティジェミニ「・・・」

またもいいダメージを与えられなかった。

スタイナー「ぐぬぬぬぬ・・・!!」

三度目でもあってさすがにいらついてきた。と。

ダガー「大海原に住みし海蛇よ・・・その力にて、我が敵を流したまえ!!」

スタイナー「ぬおっ!?」

クイナ「アル!?」

ダガー「来たれ!!

リヴァイアサン!!

ダガーが唱えてアクアマリンをかざすとリヴァイアサンが現れた。

ダガー「みんな離れて!!大海嘯!!

ダガーの命令を受けて、リヴァイアサンは自らの回りに水を発生させ、大波としてメルティジェミニにむけて放った。

ザッバーーーン!!

大波は上手いことあたりそれなりにダメージを当てることが出来た。しかし致命傷には至らなかった。

ダガー「ここまで来ると残る属性は炎と氷か・・・」

クイナ「めんどくさいから全部行くアル!!マジカルブレス!!」

クイナは根源属性全て混じった息を吹きかけた。

メルティジェミニ「ガァ・・・!!」

クイナ「ヌヌヌ・・・」

と、今度はメルティジェミニから仕掛けてきた。

メルティジェミニ「ガア!!」

ダガー「気をつけて!!バイオよ!!」

スタイナー「ぬおっ!!」

クイナ「アイヤッ!!」

サラマンダー「くっ!!」

ダガー「全体!?シェル!!」

ダガーはバイオが当たる前に自らにシェルをかけて魔法回避を図った。

ダガー「・・・何とか持ち越せたわね・・・こうなったら同時に攻撃よ!!」

スタイナー「心得ました!!」

クイナ「分かったアル!!」

サラマンダー「別にいいぜ。」

ダガー「じゃあ行くわよ!!」

そう言うとダガーはトパーズを持ち、クイナと共に詠唱を始めた。

メルティジェミニ「ソウハ・・・サセン・・・」

メルティジェミニは再びバイオを放とうとした。が。

スタイナー「そうはさせないである!!」

サラマンダー「甘いな・・・」

スタイナーとサラマンダーがバイオを放つのを防ぐためにかく乱攻撃を始めた。

メルティジェミニ「グ・・・」

かく乱をしていると二人の詠唱が終わった。

ダガー「いいわよ!!」

サラマンダー「おう!!」

スタイナー「待っていました!!」

そしてスタイナーとサラマンダーはメルティジェミニの後ろ(ダガー達は前)にまわった。

ダガー「行くわよ!!イフリート!!」

ダガーはイフリートを召喚した。

ダガー「地獄の火炎!!」

クイナ「ハリセンボン!!」

スタイナー「ストームサーベル!!」

サラマンダー「ハアッ!!」

炎の塊と大量の針とカマイタチと無数のライジングサンがメルティジェミニに向けて放たれた。

バガーーーン!!

すべて命中し大爆発を起こした。(地獄の火炎で)

メルティジェミニ「ガアッ!!」

ダガー「やった!!これであと少しよ!!」

大ダメージを与えたことで皆に気合が入った。と。

メルティジェミニ「キサマラ・・・コロス・・・!!」

メルティジェミニは何かをため始めた。

ダガー「今度は何!?」

バシュー!!

メルティジェミニを中心に煙が当たり一面に放出された。

ダガー「何この煙!?ゴホッゴホッ・・・!!」

クイナ「な、何アルか・・・」

スタイナー「ち、力が・・・」

サラマンダー「う、動けねぇ・・・」

煙はビビとエーコにも流れてきた。

エーコ「煙が!!」

ビビ「エアロ!!」

ビビがエアロを唱えて風の流れを変え煙は二人の下には来なかった。

エーコ「なんとかなったわね・・・あっ!!」

ビビ「みんな!!」

ダガー「う・・・」

ダガー達はその場に倒れ動けなくなっていた。

メルティジェミニ「コレデキサマラハウイルスニ・・・」

ビビ「ウイルス!?」

ウイルスとは状態異常の中でも一番厄介なもので、成長が止まり動けなくなり体力を奪い最終的には死んでしまうものである。(本作品ではこうなっている)そしてウイルスはワクチンでしか治せないのが一番厄介だとされる要因なのである。

エーコ「早くしないとみんなが!!ワクチンは無いの!?」

ビビ「ちょっと待って!!」

ビビはアイテム袋の中を調べた。が。

ビビ「・・・ない・・・」

ワクチンは無かった。

エーコ「そんな・・・どうするの!?」

ビビ「ワクチンはウイルスを発生させるモンスターから作ることが出来る!!だから奴を倒す!!」

エーコ「二人だけで!?無理よ!!四人がかりで駄目だった相手に!!」

ビビ「それでも僕は戦う!!仲間を見殺しにはしない!!」

エーコ「ビビ・・・!!」

ビビ「もうすぐフライヤもここに来るだろうからそれまでの時間稼ぎは出来るよ。」

エーコ「時間・・・稼ぎ・・・?・・・!!ビビまさか!!」

ビビ「エーコは下がってて!!」

ビビはメルティジェミニに向かい走り出した。

エーコ「ビビ!!」

ビビ「はぁーー!!」

ビビは杖でメルティジェミニに攻撃を仕掛けた。

メルティジェミニ「・・・」

メルティジェミニは右の羽をビビに振り下ろした。

ビビ「くっ!!」

バシッ!!

ビビは杖で羽を受け止めた。

ビビ「僕だって少しぐらいならやれる!!クエイラ!!」

ガゴーーーン!!

メルティジェミニの足元が盛り上がり襲い掛かった。

メルティジェミニ「・・・」

しかしあまりいいダメージを与えていないようだ。

ビビ「くそう・・・だったら!!」

ビビは何かを詠唱し始めた。しかし。

メルティジェミニ「コシャクナマネヲ・・・!!」

メルティジェミニは羽を振り下ろした。

エーコ「ビビ避けて!!」

しかしビビは動かなかった。そのため。

バシッ!!

ビビ「ぐっ!!」

羽があたりビビは少し飛ばされた。

エーコ「ビビ!!」

ビビ「はぁはぁ・・・」

急所に当たったのか一撃で大きなダメージを与えられてしまった。しかし。

ビビ「これで・・・とどめだ!!」

ビビの詠唱が終わったようだ。

ビビ「コメット!!」

ビビが唱えると空から小さな隕石が降ってきてメルティジェミニに落下した。

バガーーーン!!

隕石が当たり大爆発を起こした。

ビビ「これでどうだ!!」

あたり一面に埃が舞い上がり何も見えなかった。二人はメルティジェミニはコメットで倒れたと思った。が。

ビビ「・・・!!そんな・・・」

メルティジェミニ「フシュルルル・・・」

致命傷には至ってなかった。

ビビ「コメットが効かないなんて・・・」

ビビはうつむいてしまった。と。

エーコ「ビビ前!!」

エーコがビビを呼んだ。

ビビ「え?あっ!!」

バシン!!

ビビ「ぐああーー!!」

エーコ「ビビ!!」

ビビはメルティジェミニに叩かれ壁に飛ばされた。そして。

ドゴン!!

壁におもいっきり当たってしまった。そして追い討ちをかけるように。

メルティジェミニ「・・・」

メルティジェミニが羽をビビの腹部めがけて伸ばしてきた。

グシャッ!!

ビビ「ガハッ!!」

羽がビビの腹部にあたりビビは血を吐いた。しかも明らかにやばい音が響いた。

エーコ「ビビーーー!!」

ビビ「ブハッ!!・・・何本か逝ったみたいだ・・・」

やはりビビの腹部の骨何本かが折れてしまったようだ。

エーコ「よくもビビを・・・よくもぉーーー!!」

ビビ「エーコ!?」

エーコ「うわぁーーー!!」

怒りにより我を忘れエーコはメルティジェミニに向かい走り出した。

メルティジェミニ「マダイタカ・・・」

メルティジェミニは次の標的にエーコを選んだようでエーコのほうを向いた。

ビビ「エーコ・・・駄目だ・・・逃げて・・・!!」

しかしビビの声はエーコには届かなかった。

エーコ「うわぁーーー!!」

エーコはバーサクがかかっているかのごとく立ち向かった。が。

メルティジェミニ「・・・ヒンジャク・・・」

メルティジェミニは羽を振り上げ、エーコに振り下ろした。

バシン!!

エーコ「きゃあっ!!」

ビビ「エ、エーコ!!」

エーコも跳ねによりふき飛ばされそうになった、が。

ダガー「エー・・・コ・・・くっ・・・!!」

ダガーは渾身の力を込めて少し動いた。そのため。

バシン!!

ダガー「ああっ!!」

エーコ「あうっ!!」

エーコはダガーにぶつかり壁までは飛ばされなくなった。と、その時。

カシャン

ダガーの腰からジタンの短剣が落ちた。しかしそのことに誰も気付いていなかった。

エーコ「ま、まだまだぁーーー!!」

エーコは怒りのため自分が今どれくらいダメージを受けているか分からなかった。そのため再びメルティジェミニに立ち向かった。

ビビ「エーコ・・・駄目だ・・・」

メルティジェミニ「・・・」

メルティジェミニはまたエーコへ向けて羽で殴りつけた。

バシン!!

エーコ「あうっ!!」

二度目の羽を喰らいエーコはその場に倒れた。

ビビ「エーコを・・・やれせはしない・・・!!」

ビビはかなりの重症を負っているにもかかわらずエーコを守ろうと足を引きずりながらもエーコの元へ向かおうとした。が。

メルティジェミニ「ジャマスルナ・・・」

メルティジェミニはビビに向けて羽を伸ばした。

バシン!!

ビビ「ああっ!!」

再び羽で殴られビビはまた壁まで飛ばされた。

ビビ「ぐふっ・・・」

エーコ「ビ、ビビ・・・」

と、またメルティジェミニはエーコの方を見た。

エーコ「う・・・体が・・・言うこと利かない・・・」

メルティジェミニはエーコに近づいてきた。

メルティジェミニ「アトハ・・・オマエダケダ・・・」

そして両方の羽でエーコの首を絞め上げた。

エーコ「うっ・・・い、息が・・・」

首を絞められエーコは息が出来ずにいた。

エーコ「くっ苦しい・・・」

エーコは羽をほどこうと両腕に力を込めて羽をつかんだ。

ビビ「エ・・・エーコ・・・」

ビビはエーコを助けたかったが到底動ける状態ではなった。

エーコ「あっ・・・かふっ・・・うっ・・・」

エーコは意識を失う寸前であった。

エーコ(もう・・・駄目・・・)

エーコは遂に力尽き腕が下にたれてしまった。と、その時。

バーーーン!!

その場にいた一同「!?」

突然メルティジェミニの腕で爆発が起こり、エーコはビビの近くに吹き飛ばされた。

エーコ「ごほっごほっ!!」

ビビ「エ、エーコ・・・よかっ・・・た・・・」

エーコ「ビビ・・・ちょっと待ってね・・・エリクサーがあるから・・・」

エーコはフラフラになりながらビビにエリクサーを飲ませた。

ビビ「あ、ありがとう・・・でもいったい何が・・・?」

エーコ「あたしにも何がなんだか・・・ん?」

エーコは何かに気付いた。

エーコ「誰?あの人?」

ビビ「えっ?・・・あっ!!」

ビビとエーコが見たその先にいたのは。

?「・・・」

ウイユヴェールにいたあの謎の男であった。

ビビ「どうしてあなたが!?」

?「・・・下がっていな・・・」

そう言って男は落ちていた短剣を拾った。

ダガー「そ、それはライフの・・・!?」

ダガーはあることに気付いた。

ダガー「あなた・・・もしかして・・・?」

?「・・・」

男は何も言わずに力をため始めた。そのため男を中心にとてつもないオーラが当たりに広まった。

メルティジェミニ「ムシケラガ・・・キサマモ・・・!?」

?「・・・」

男のオーラにメルティジェミニは少し退いた。

?「貴様が皆に与えた痛み・・・それ以上の苦痛を味あわせてやるぜ!!」

その時男の周りにピンク色の光が五つ星の形に集まった。

?「ストラサークル5!!」

男が唱えると星が光り、五つの光がメルティジェミニに向けて放たれた。

バガーーーン!!

メルティジェミニ「ギャアーーー!!」

光が当たりメルティジェミニは大きなダメージを与えられた。そして。

?「消え去れ!!」

男は短剣を順手で持ち、力を込めると刃が光で伸び長剣並の剣になった。

?「はあぁーーー!!」

ザシュウーーー!!

男は剣でメルティジェミニを一刀両断した。

メルティジェミニ「ギャアーーー!!」

男に斬られてメルティジェミニはその場に霧となって消えた。

?「・・・」

ダガー「ね、ねえ・・・」

ダガーは男に話しかけようとした。が、到底そんなことできるような状態ではなかった。と、そこに。

フライヤ「大丈夫か!?」

フライヤがやってきた。

?「・・・」

フライヤ「お主は・・・?」

?「これを・・・」

男はフライヤにアイテムを四つ渡した。

フライヤ「これはワクチン?」

?「ここの六人の内四人ウイルスに犯されています。早くしてあげてください。」

フライヤ「ウイルスじゃと!?急がねば!!」

フライヤは大慌てでウイルスになってる四人にワクチンを打った。(ワクチンは注射の形をしている。)

ダガー「た、助かった・・・あ、あの・・・」

?「これだろ・・・」

そう言ってダガーに短剣を渡した。

?「それじゃ・・・」

そう言い残し男はその場を去った。

ダガー「あ、待って!!フライヤ!!」

フライヤ「分かっておる!!」

フライヤは男の後を追った。と、そこに。

シド「終わったケロか?」

シドと船に残っていた三人、そして黒魔道士が一人来た。

78号「・・・ごめんなさい・・・僕達、とんでもないことをしちゃって・・・」

ダガー「あなた達のせいじゃないわよ。悪いのはクジャなんだから。」

78号「でも・・・」

ブランク「クジャの野郎だまされているの分かっていたこいつらに定められた寿命を変えられる訳無いって言いやがったんだ。」

ネリク「他の者もあっちで落ち込んでるホ・・・」

マックス「今はそっとしておこうと思ってこちらに来たのだ。」

ダガー「そうなの・・・」

ビビ「クジャ・・・絶対に許せない!!」

その場にいる皆がクジャに対する怒りでいっぱいになった。と。

?「そこに誰かいるのですか?」

一同「ん?」

シド「ケロ?」

奥の部屋から女性の声が聞こえた。

ダシ「そ、その声は!!」

シドとダガー、ビビとエーコが部屋に入った。そこには綺麗な女性がいた。

女性「あなた方は?クジャはどこへ?」

ダガー「どこかに去りましたわ。ヒルダ様・・・」

女性「あなたはガーネット姫!?どうしてこのような所に!?」

シド「おおヒルダ!!会いたかったケロ!!」

ビビ「おじちゃんのこの反応にヒルダって名前・・・もしかして。」

ダガー「ええ、船の国リンドブルム王妃ヒルダガルデ様よ。」

ヒルダ「ガーネット姫。このカエルはいったいなんなのですか?」

ダガー「シドおじ様です。」

ヒルダ「まあ、あなたなの!?」

シド「そうケロそうケロ!!元の姿になろうとしてこんな格好になってしまったケロ!!ヒルダよ、城に帰ってきて欲しいケロ。そして一刻も早く元の姿に戻して欲しいケロ!!」

ヒルダ「・・・あなたの大切な飛空挺をクジャと言う男に奪われてしまいました。」

シド「よいケロよいケロ。お前さえ無事ならよいケロ。」

ヒルダ「ああ、あなた!!」

ヒルダはカエルシドを抱きしめた。

エーコ「ねえ、クジャの事知っているの?エーコ、あの男許せないの!!知っていることがあったら教えて欲しいの!!」

ヒルダ「分かりました。船の国リンドブルムに戻ったら、私の知っていることを全て話しましょう。」

ダガー「それでは戻りましょう。」

遂にヒルダを見つけることが出来た。その頃。





?「・・・」

男はエスト・ガザの展望台にいた。そこに。

フライヤ「ここにおったか・・・」

フライヤが来た。

フライヤ「何故皆と一緒にいない?」

?「・・・」

フライヤ「何とか言え!!」

?「・・・すまない・・・」

フライヤ「ダガーから聞いたぞ、お前のことも、クジャのことも・・・」

?「・・・」

フライヤ「船の国リンドブルムで待っておるからな・・・」

そう言ってフライヤはその場を去った。

?「フライヤ・・・」

その時一陣の風が吹き、男の顔を隠しているフードが上がった。金色の髪と額部に巻かれたピンク色のバンダナが静かに揺れていた・・・



エーコと同時にヒルダ姫を救い出した一行。しかし謎は深まるばかりであった。クジャとテラの関係、そして男とダガー達との関係。この物語も終盤へ向けて加速してゆくのであった。




続く










あ と が き
なんとビビがエーコを・・・!!
若いっていいね〜って若すぎなんだよお前ら!!
ま、そんなことはいいとして最近フライヤがかっこよく見えるな〜
それに比べナマコは甘党・・・
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