CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第二十二話 つかの間の休息



イーファの樹でブラネが死に、悲しみにくれる者達。その上ダガーはジタンから別れを言われ、深い悲しみにくれるのであった。

作者「話も中盤に来たのにあやかって登場キャラ(今後重要になってく人)のプロフィールを軽く紹介します。」



ジタン=トライバル
本作の主人公。女の子に目もくれない性格だが仲間思いのいい奴。今はある事情のためダガーから離れようとしている。

ガーネット=ティル=アレクサンドロス
本作のヒロイン。ダガーと言う名の偽名を持つが、本当のガーネット姫ではない。ジタンに会いたがってるが会えずに悲しむ日々を過ごしている。

ビビ=オルニティア
重要な位置にいる黒魔道士の少年。人間のような外見をしているが真実は分からない。エーコに想いを寄せているが打ち明けれずにいる。

アデルバート=スタイナー
アレクサンドリア、プルート隊隊長。ダガーを守るという意思が強い。しかしかなりの頑固者。

フライヤ=クレセント
ジタンと旅したことがあるブルメシアの竜騎士。クジャに重症を負わされた過去がある。喋り方が古風なのが特徴。

クイナ=クゥエン
ジタンと旅したことがあるク族の青魔道士。常に食べ物のことを考えてる。カエルが好物。

エーコ=キャルオル
召喚士一族の生き残りで額に角がある。ジタンに積極的にアピールしてるがビビにも想いを寄せてる。本当はとても寂しがりや。

サラマンダー=コーラル
クイナと旅したことがある裏業界bPの男。なぜがジタンを追っていた。戦闘のプロ。

ブランク=ウォーレス
タンタラスの一員。良き兄貴的存在。よく作る薬は、効果はあるが味がひどい。

マーカス=ブローズ
タンタラスの一員。バンダナと語尾の『〜ッス』が特徴。剣の腕はタンタラス一。

ルビィ=フロウ
タンタラスの一員。ナイフ投げはぴか一の姉御。ジタンのお姉ちゃん的存在。

シナ=グロール
タンタラスの一員。全然若く見えないがタンタラスでは若い方。常にトンカチを持ってる。

ベアトリクス=レイル
霧の大陸一の剣の使い手。幾度かジタン達と戦ったが今は味方。おそらく巨乳・・・

フラットレイ=ハイウインド
ブルメシア一の竜騎士。フライヤの恋人でもある。最強といわれているが自分はまだ弱いと思ってる。

コウ=エルフレイ
変わった服装をした学者。見たこともない武器で戦う。右腕に傷を負ってるらしい・・・

ラニ=メイラ
自称美の狩人。それなりに美しいが未成年。巨大な斧が武器。

ネリク=バロンド
ドワーフの戦士。余ったアイテムを合成して新たなアイテムにする力を持つ。語尾に『ド、ホ、ラリ』がつく。

マックス=ミラルダ
エルフの狩人。冷静だが熱くなる時は熱くなる男。体は身軽。

バクー=トライバル
タンタラスのボス及びジタンの父親。デコピンが強力。

シド=ファーブル
リンドブルムの大公。今は怒った妻の力でブリ虫になってる。

エリン=フライティ
リンドブルムの船乗り。タンタラスとは知り合い。

ロウェル=ブリッジス
リンドブルムの売れっ子スター(自称)。今はアレクサンドリアにいる。

パック
ブルメシアの王子。ビビとは友達。

ドクトル=トット
元ガーネットの家庭教師。今はトレノに住んでる。

サクラ
トットの元にいる少女。トットの知り合いの娘とのコト。

288号
黒魔道士の村のリーダー格。ビビについて何か知ってるらしい。

クジャ
謎に包まれた男。人の命を何とも思わないナルシスト。ジタンと関係がある・・・?

謎の少女
氷の洞窟とクレイラでジタンを助けた少女。ジタンによく似ている。おそらく銃を使ってる。

作者「以上です。少しは分かってくれたかな?・・・ん?なぜエリンやロウェルがいるんだって?彼らもいずれ重要になっていくからよ。じゃ、本編にGO!!」







アレクサンドリア城



アレクサンドリア城の船着場。そこに渡し舟に乗りダガーとスタイナー、ベアトリクスとトットが来た。

トット「姫様、城に到着いたしましたぞ。」

ベアトリクス「トット先生、もう『姫様』とお呼びできるのも、後わずかですね。」

トット「ほっほ、そうですな・・・即位された後は『女王陛下』とお呼びしなければいけませぬな。さて、私は新女王陛下をお迎えするための準備に取りかからなければなりませぬ。ベアトリクス殿、スタイナー殿、手伝ってさしあげていただけますかな?」

スベ「はっ!!」

トット「さ、姫様、足元にお気をつけになって船からお降りくださいませ。」

ダガーとトットは船から降りた。

ダガー「トット先生・・・」

トット「姫様・・・ご不安になるお気持ちは痛くお察し申し上げます。ですがこのトットがお側におりますので、どうか自信を持って玉座にお臨みくださいませ。」

そしてダガーとトット、ベアトリクスはその場を離れた。

スタイナー「ガーネット女王が誕生するまで残す所、後三日・・・感無量である!!」

そう、この日はダガーが女王に即位する三日前であった。そのため城下町はどこか盛り上がっていた。一人除いて・・・



ジタン「・・・」

ルビィ「なぁ、どうしたん?こっち来てからずっと黙ってるけど・・・」

ブランク「姫さんにフラれたか?」

ジタンやタンタラスの皆が酒場にいた。ジタンはずっと黙りこくってる。

マーカス「いや、そこ何スが・・・ジタンさんからフッたって話らしいッス。」

シナ「そんなことあるわけないズラ。ジタンからフルなんて月が落ちてくるズラ。」

ジタン「・・・・」

ルビィ「ま、まぁ・・・何か言いたい事あったらうちに言なよ。昔みたいに悩みがあったらドンドン言いに来な。」

ジタン「・・・ああ・・・」

今のがブランク達が三日ぶりに聞いたジタンの声であった。

ルビィ「・・・じゃ、うちは劇場に戻るわ。」

ブランク「あ、俺らも行くわ。暇だし。」

そう言ってブランク達は酒場を出た。その頃他の仲間は・・・


コウ「・・・ぜんっぜん役立ちそうなのがねぇ・・・」

コウは町の本屋にいた。

コウ「やっぱ城にあるのが読みてぇんだけどなぁ〜・・・」

と、そこに。

?「あの・・・すいません・・・」

コウ「ん?」

コウに濃い緑のコートで全身を隠した人が話しかけてきた。声からして少女らしい。

少女「この辺にライ・・・ジタンって人見かけませんでした?」

コウ「ジタン?さっき酒場にいたはずだけど・・・」

少女「ありがとう・・・」

そう言って少女はその場を去った。

コウ「・・・なんなんだ?」


ラニ「・・・姫様からの手紙?」

モーグリ「クポ。」

ラニはダガーからの手紙を受け取っていた。

ラニ「なになに・・・『私はこの国を守ると誓いました。そこて頼みたいのですが、この国を守る陰の親衛隊的な組織を結成してくれませんか?この手紙と同じものをコウにも送っていますのでラニかコウがそのリーダーとなってくれませんか?』・・・まったく・・・」

手紙を読むとラニはコウを探し始めた。


エーコ「なんて・・・」

エーコは城の前に来ていた。

エーコ「なんて大きなお家なのかしら!!」

エーコには城が家と思ってるようだ。と、そこに料理人たちが現れた。

エーコ「ダガーってここに住んでるのかしら・・・ん?」

エーコは料理人の匂いをかいだ。

料理人A「どうしたのね〜?」

エーコ「くんくん・・・」

料理人B「もしかしてお腹すいてるのね〜?」

エーコ「・・・うん・・・」

料理人C「とてもすいてるのね〜?」

エーコ「・・・うん・・・」

料理人ABC「残念なのねぇ〜」

エーコ「なんなのよ〜〜!!」


ジタン「・・・」

ジタンはまだ酒場にいた。と、そこに。

少女「すいません・・・」

ジタン「?」

先程の少女が話しかけてきた。

ジタン「・・・来てたのか・・・」

少女「・・・分かる?」

ジタン「当たり前だろ・・・」

ジタンはこの少女に事を知ってるらしい。

少女「彼はおそらく今夜襲ってくると思うの・・・あなたは・・・どうするの?」

ジタン「・・・わかんねぇ・・・」

少女「時間はないわ・・・早くしてね・・・私はあなたのやり方に従うから・・・」


色々な場所で様々な事が起こってる中、城では。



ダガー「ねぇ、スタイナー?」

ダガーとスタイナーが王女の部屋にいた。

スタイナー「はっ、何でありますか!!」

ダガー「あの・・・ジタンと会って、お話がしたいのですけれども・・・」

スタイナー「姫様、今はそのようなことをされている時ではありませんぞ!!もう、あの男とは住む世界が違うのです!!」

と、そこにトットとベアトリクスが入ってきた。

トット「おやおや、大声を張り上げて、どうかされましたか?さぁ、姫様、そろそろお召し物を着替えませぬとな・・・ベアトリクス殿、姫様のお着替えを手伝ってさしあげていただけますかな?」

ベアトリクス「はっ!!」

トット「そうそう、ガーネット様にお渡ししなければならないものがございましてな・・・」

そう言ってダガーに宝石を三つ渡した。

ダガー「これは・・・オパールトパーズアメジストですね。」

トット「それらの石はガーネット様のお体に宿っていた力を封じ込めた石でして。」

ダガー「ええ、シヴァにイフリート、アトモスの力を感じます。・・・オーディンとバハムートは?」

トット「・・・見つけたのはその三つのみです・・・」

ダガー「はい・・・」

トット「でわ・・・」

そう言ってトットは部屋を出ようとしたが・・・

トット「スタイナー殿は姫様のお着替えにご興味がおありかな?」

スタイナー「はっ!!失礼いたしました!!」

そしてすぐトットと共に部屋を出た。(男として興味があるのは当たり前じゃ・・・僕はあんまりだけど・・・)

ダガー「ベアトリクス・・・ジタンに会いたいのですけれども、駄目かしら?」

ベアトリクス「今は大切な時間ですので、お控えになったほうがよろしいかと。」

ダガー「あなたまで同じことを言うのね・・・」

ベアトリクス「ガーネット様・・・」

ダガー「・・・取り乱してごめんなさい・・・でも、私には彼がいないと・・・」

その頃別の場所では。



エーコ「ふっふっふ・・・ダガーが女王になる今こそ、ジタンのハートを射止めるチャンスだわ。まずはアタックの王道、ラブレター作戦よ!!グッと来るコトバを書かなくちゃね!!」

エーコがなにやら怪しい作戦を考えてると、ちょうどトットがきた。

トット「女王という冠は、ガーネット姫には少々重荷かもしれませんな・・・しかし国民の期待がかかっておるゆえ、なんとしても頑張っていただかなければ・・・」

と、エーコがトットに気付いた。

エーコ「あっ!!あの人がよさそうだわ!!ねえねえそこのエラそうなおじさん!!」

トット「ほっほっ私がそんなに偉そうに見えますかな?」

エーコ「うん!!じゅうぶんエラそうに見えるわね!!」

トット「どのあたりがそのように見えますかな?後学の為に教えていただけると助かりますな。」

エーコ「そうね・・・まず、そのエラそうなおひげ!!そしてそのエラそうなお帽子!!それから、エラそうなお鼻!!どこからどう見てもエラそうだわ!!」

トット「ほっほっこれは手厳しい・・・おや?・・・もしやあなたがエーコ殿?」

エーコ「え?そうだけど。」

トット「前にクイナ殿に教えてもらいましてね、その、よければあなたの村のことを教えてもらいたいのですが・・・」

エーコ「村?マダイン・サリのこと?いいわよ、その代わりお手紙の書き方を教えてもらえないかしら?」

トット「お手紙ですか、いいでしょう。」

エーコ「ありがとう!!」

こうしてエーコはトットと言う名の強力な力を得た。またダガーはと言うと。



ベアトリクス「ガーネット様、お美しゅうございます。」

ダガーは俗に言うドレスアップ(?)され、今までとは違っていた。

ダガー「ありがとう・・・所でベアトリクス・・・あなたに知っておいていただきたいことが、あるのですが・・・」

ベアトリクス「・・・マダイン・サリと言う地の出身・・・のことですか?ガーネット様がお戻りになられた日にクイナ殿とトット先生が教えてくれました。」

ダガー「ベアトリクス・・・」

ベアトリクス「ですが・・・ガーネット様への忠誠はこれまで通り・・・いいえ・・・これまで以上お尽くしする所持でございます。」

ダガー「ベアトリクス・・・ありがとう・・・」

またエーコは。



エーコ「出来たわ!!これでジタンはエーコにメロメロになるはずだわ!!」

トット「ほっほっ・・・お役に立てて何よりですな。」

エーコ「ありがとうおじさん!!マダイン・サリのことは後で言うわ!!それじゃ!!」

そう言ってエーコは駆け出した。

エーコ「いっそいでジっタンにわったさなきゃ〜♪」

若干リズムよく歌いながらエーコは走ってた。が。

ボーーン!!

エーコ「きゃ!!」

何かに跳ねられエーコは欄干に引っ掛かった。

バクー「大丈夫か〜!?」

バクーだった。

エーコ「お〜ろ〜し〜て〜!!」

バクー「わりぃ俺には無理だわ!!ガハハハハ!!」

エーコ「ガハハじゃないわよタコ!!あっ!!」

暴れて手紙を落としてしまった。

エーコ「降ろせないのならその手紙をジタンって人に渡して!!」

バクー「おう、お安い御用だ、ガハハハハハ!!」

そう言ってバクーはその場を離れた。

エーコ「・・・で、あたしはどうすりゃいいのよぉ〜〜〜〜!!」

その頃バクーは船着場に来た。そこにスタイナーがいた。

スタイナー「貴様はバクー・・・」

バクー「おう。」

スタイナー「あ奴はどうしておる?」

バクー「あいつか・・・ずっと黙りこくってるさ。ここに来る気配は一欠けらもねぇな。」

スタイナー「学習したのだろう。貴様も見習え。」

バクー「うっせぇ!!」

バクーは切れた。その時手紙を落としたが気付いてなかった。

バクー「こんな堅苦しい場所はこっちからオサラバだ!!あばよ!!」

バクーはそういい残して渡し舟に乗った。

スタイナー「だ、黙れ〜〜〜!!」

そう言ってスタイナーもどこかに駆けていった。と、すれ違いにベアトリクスが来た。

ベアトリクス「大声がすると思ったらやはりスタイナーでしたか・・・ふぅ・・・ガーネット様をお迎えするという大事なこの時に何か心の奥底に今まで感じたことの無い痛みがある。この痛みは・・・ん?」

ベアトリクスが手紙に気付いた。

ベアトリクス「スタイナーの落し物か?なになに?『夜空が月のペンダントで着飾る頃 私は船着場であなたが来られるのを待っています』・・・な、なんですかこの手紙は!?もしかして、スタイナーから私へのラブレター!?・・・スタイナー・・・」

・・・なぁんか変な展開になってきたような・・・その頃。



ラニ「えっと・・・後はジタンか・・・まだ酒場にいるのかな?」

ラニはジタンを探して酒場に来た。

ラニ「あ、いたいた・・・?」

ラニが見たのはコートを羽織った人と話してるジタンだった。

ラニ「・・・ジタン?」

ジタン「ラニ・・・」

と、少女が。

少女「じゃ、これを渡しておくわ。どう使うかはあなたしだいよ。」

そう言ってジタンに何かを渡した。

少女「それじゃ・・・」

少女は酒場を出た。

ラニ「知り合い?」

ジタン「ああ・・・」

ラニ「そうそう、話があるんだ。ダガーから私達にアレクサンドリアの親衛隊になってくれ頼まれてね、ジタンはどう?」

ジタン「・・・誰々いるんだ?」

ラニ「えっと、私がリーダーで、コウがサブリーダーなんだ。あ、これはコウが『俺はリーダーにゃ向いてない』って言ってね。後、ビビとフライヤ、フラットレイにエーコとタンタラスの奴らだね。」

ジタン「クイナとサラマンダーは?」

ラニ「クイナはここの料理長になる、ダンナは興味ないって言って入んなかったよ。」

ジタン「そっか・・・俺も遠慮するわ・・・」

ラニ「何で?」

ジタン「今俺が近くにいると彼女の邪魔をしちまうからさ・・・」

?「そんなことないと思うよ。」

ジタン「?」

酒場にビビとフライヤが入ってきた。

ビビ「お姉ちゃん、ジタンに会ったら喜ぶと思うんだ。」

フライヤ「入る入らないは勝手だが一度は会っておけ。」

ジタン「でもな・・・」

バクー「がたがた言ってんじゃねえ!!」

ジタン「ボ、ボス!?」

バクー「しゃっきりしてろよな。お前はそんな臆病者だったのか?」

ジタン「でも・・・」

バクー「でももヘチマもねぇ!!」

ジタン「・・・分かったよ。会うだけだからな・・・」

ラニ「じゃ、行こうか。」

そう言ってジタン達四人は船着場に向かった。その時船着場では・・・

フラットレイ「真実が分かって来た今、私がなすべきことはこの国を守ること・・・たとえ母国を滅ぼした国であっても、私は守らねばならぬ・・・」

フラットレイは船着場を離れた。と。前からサラマンダーが来た。

フサ「・・・」

無言に歩く二人。と、二人がすれ違おうとした時。

ガチャン!!

近くにいた兵士×2「!!」

すれ違った瞬間、二人そろって攻撃を仕掛けて受け止めた。

フラットレイ「やるな貴様!!」

サラマンダー「てめぇもやるじゃねぇか!!」

兵士「ちょちょちょ!!ここで戦闘は禁じられてます!!」

サラマンダー「ちっ・・・」

と、ジタン達が来た。

ジタン「・・・何してたんだ二人とも?」

フラットレイ「こやつ、なかなかやるな・・・」

サラマンダー「・・・」

ラニ「まったく・・・」

と、コウも来た。

コウ「なんだ、もうしねぇのか?」

ジタン「コウ・・・」

兵士「見てたのであれば止めてくださいよ・・・」

コウ「だって面白そうじゃないか、最強の竜騎士と裏業界bPの対決なんて。」

ほぼ一同「確かに・・・」

と、タンタラスも来た。

ブランク「おう、ここでなんかあったのか?」

ジタン「お前ら、どうしてここに・・・?」

マーカス「や、なんか面白そうな事があるような気がするってコトで来たッスが。」

ルビィ「で、そっちは?」

ラニ「親衛隊の話にけりがついたから報告しようなかっと思って。」

ブランク「じゃ、俺らも行こうかな。」

サラマンダー「・・・俺も行こう・・・」

ジタン「・・・なんかわらわら来たな・・・」

その後二回に分けて皆城に向かった。と、入口の所で。

エーコ「ぎゃ〜〜〜〜〜!!放しなさいよぉ〜〜〜〜〜!!」

ジタン「い!?」

エーコがスタイナーにつまみ出されていた。ついでに投げられた。

エーコ「んも〜〜〜〜〜!!レディに対して失礼ね!!」

スタイナー「これ以上騒ぐと牢屋にぶち込むぞ!!」

エーコ「キィィィィィ〜〜〜!!」

ビビ「どうしたの?」

エーコ「あ、みんな!!ちょっと聞いてよ!!あのブリキの塊があたしのことをソウゾウシイだのウルサイだのサワガシイだのヤカマシイだのひどいことばっかり言うんだから〜〜〜〜〜!!(かなりの早口)」

スタイナー「誰がブリキじゃ!!」

サラマンダー「・・・その通りじゃないか。」

エーコ「何ですって〜〜〜〜〜っ!!キィィィィィィィィィ〜〜〜!!」

サラマンダー「子供の相手は好きじゃない。」

ラニ「ずっと引っ掛かってたんだ・・・」

エーコ「そうよラニ!!さっき来たんだから降ろしてもいいじゃない!!」

ラニ「ごめん、届かなかったんだ。」

ブランク「まったく、ちっこいのが仲間になったな・・・」

エーコ「ちっこいって何よ!!傷だらけ!!」

ブランク「なにぃ!?」

と、騒ぎをどこからか聞きつけたのか知らんがクイナが来た。

クイナ「みんな何してるアル?」

スタイナー「いい加減にせんか貴様ら〜〜〜!!そろいもそろって何しに来た!?」

ラニ「姫様からの頼みごとがすんだから報告に。」

ビビ「それとお姉ちゃんに会いに。」

スタイナー「おおビビ殿!!お久しぶりであります。姫様は・・・おそらく大丈夫でありましょう、ついてきたまえ。」

ビビ「うん。行こうジタン。」

ジタン「ああ・・・」

そして皆城に入りホールに来た。

スタイナー「少々待たれよ。」

そう言ってスタイナーは上に上がった。

ビビ「お姉ちゃん、どうなってるのかな?」

スタイナー「姫様どうぞ!!」

スタイナーが呼ぶとダガー・・・いや、ガーネットが来た。

ガーネット「みんな・・・よく来てくれましたね。」

皆ガーネットを見た。

エーコ「ダガー、きれい・・・」

ビビ「うわぁ・・・お姉ちゃんとってもきれいだよ〜」

クイナ「アイヤ〜〜〜旅の時とは違うアル〜〜〜」

フラットレイ「いや、これがあるべき姿なのであろう。」

ラニ「ほんと、きれいになっちゃって。」

ブランク「またべっぴんになって。」

ルビィ「ん〜〜〜ちょいうらやましいな。」

マーカス「言葉もないッス・・・」

シナ「うぅ〜〜〜これで姫様と会うことも無いズラ・・・見納めズラ・・・」

サラマンダー「ほう・・・」

コウ「いやはや・・・変われるもんだな・・・っと失礼。」

フライヤ「見事なものじゃ。のうジタン、お主も何か言ったらどうだ?」

ジタン「・・・かける言葉が思いつかないんだ・・・」

ガーネット「所でラニ、親衛隊の件、どうなりました?」

ラニ「そうそう、ここにいるメンツでジタンとだんなとクイナ以外のみんなだよ。」

ガーネット「(ライフ・・・)そうですか。」

スタイナー「姫様、そろそろ・・・」

ガーネット「ええ。」

エーコ「あ、待って!!」

エーコがガーネットのとこに来た。

エーコ「ねえ、ダガー!!あたし達もう会えなくなるの?」

ガーネット「いいえ、そんなことありませんわ。でも、今までのように、世界を自由に歩き回ることは出来なくなると思いますけど・・・あなた達と一緒に冒険した広い台地のことは一生忘れません。」

エーコ「ダガー・・・あなたとは”良きライバル”でいつづけたかったわ。」

ガーネット「ライバル?うふふ、エーコって時々面白いことを言うわね。ああ、そうだわ!!あなたに渡したいものがあるの。私達、召喚士の絆の証として、四つの宝珠を二つづつ分け合いましょう。」

そう言って宝珠を分け合った。

ガーネット「私の宝珠が二つ・・・」

エーコ「エーコの宝珠も二つ・・・」

ガーネット「じゃあねエーコ。そしてみんな。」

そう言い残しガーネットは部屋へと入っていった。そしてスタイナーも後についていこうとした。と。

ジタン「・・・おっさん。」

スタイナー「ん?」

ジタンが呼び止めた。

ジタン「これを・・・」

ジタンは自分のポケットから何かを取り出した。

ジタン「・・・彼女に渡してくれ。」

そう言ってその何かをスタイナーに投げ渡した。

スタイナー「これは、イヤリングか?」

ジタン「今宵の月を象ったイヤリングだ。それと、寂しくなったり辛いことがあったらそれを俺だと思ってくれって伝えてくれ。」

スタイナー「しょ、承知した・・・が、何ゆえ先程言わなかった?」

ジタン「・・・しばらく・・・いや、もしかしたら二度とここには来ないと思う・・・これを渡すってことはそれ意味するからな・・・だから・・・」

スタイナー「・・・わかった。」

そう言ってスタイナーも部屋に入った。

コウ「・・・それでいいのか?」

ジタン「ああ・・・」

そう言って先にジタンは城を出た。

ブランク「まったく・・・あいつときたら・・・」

フライヤ「ほんとじゃ!!あれでも男か!!」

コウ「色々あるんだよ。男と女ってのは。」

ブランク「なんでお前はそう割り切れるのかね。」

そこにベアトリクスが来た。

ベアトリクス「あら、皆様。おそろいで・・・」

コウ「お、ベアトリクス将軍。」

ベアトリクス「将軍はいいですよ。何か?」

コウ「いやさ、城下町の本屋ハシゴしたんだけどいい本が無くてね。」

ベアトリクス「ここの書物を読みたいですか・・・いいですよ。」

コウ「まいど!!」

そしてコウは資料室に向かった。と、遠くから。

コウ「二十年生きていりゃこういう考え方に行き付くさ!!」

フライヤ「私は二十一年生きてるがあそこまでの考えは出来んぞ・・・ん?」

皆あることに気付いた。

エーコ「二十年って事は・・・」

フラットレイ「あいつは二十歳と言うことか。」

ブランク「なんだよ俺と同じくらいだと思ってたのによ。」

と、また遠くから。

コウ「ついでにバツ一だ〜!!」

ルビィ「は〜〜ん・・・バツ一ねぇ〜〜・・・!?ばっばバツ一!?」

ビビ「ばついちって?」

クイナ「結婚して離婚しているってことアル。」

エーコ「どんな波乱万丈な生き方をしてんのよ・・・」

確かに二十歳でバツ一ってのはすごいだろう・・・その頃。

スタイナー「姫様、よろしいでしょうか?」

ガーネット「はい?」

スタイナー「・・・ジタンからこれを・・・」

ガーネット「ジタンから!?」

スタイナー「はい・・・」

そう言ってイヤリングを渡した。

スタイナー「それと、『寂しくなったり辛いことがあったらそれを俺だと思ってくれ』と・・・」

ガーネット「そう・・・」

スタイナー「姫様・・・失礼しました。」

スタイナーはガーネットの部屋を出た。そのわけは・・・

ガーネット「うっ・・・うっ・・・」

ガーネットがイヤリングを握り締め泣いていたからだ。そしてその夜。



エーコ「はぁ〜〜・・・」

エーコは船着場にいた。

エーコ「やっぱりジタンの頭の中にはダガーのことばかりなのね・・・あんな手紙書かなきゃよかった。でも、エーコに何か出来ないかなぁ・・・あ〜〜〜〜〜〜〜〜!!ジタンのバカバカバカバカバカ!!ニブチン〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

エーコは月に向けて叫んだ。と。

?「なにしてるの?」

エーコ「ん?」

なぜかビビがいた。

エーコ「なんでここにいるの?」

ビビ「昼間になんか帽子に引っ掛かった手紙にこの時間当たりにここにってあったから気になって。」

エーコ「ちょっと!!なんであんたがジタンにあてた手紙を知ってるの!?」

ビビ「やっぱりジタン宛だったんだね。」

エーコ「あのネコおじさん渡し忘れたねぇ!!」

ビビ「・・・?誰か来たよ!!」

エーコ「え!?」

ビビ「隠れよう!!」

そう言って二人は隠れた。そこに来たのは。

マーカス「誰もいないッスね。」

ブランク「早すぎたな。」

エーコ(何であの二人が!?)

ビビ(あ、ブランクのお兄ちゃんが手紙を持ってる。)

ブランク「やぁ〜楽しみだな。こんな手紙を書くんだから、かなりのベッピンさんだろうな。」

マーカス「でも、頭の上に落ちて来ただけで来るってのも・・・何かおかしいような・・・」

ブランク「ちょくに渡すのが恥ずかしくてそうしたんだろ。」

マーカス「でも兄キにはルビィが・・・ん?誰か来たッス!!隠れるッス!!」

ブランク「おい!!ルビィがなんだって!?っち・・・しょうがねぇ。」

そう言って二人も隠れた。が、隠れる際に手紙を落としてしまった。と、今後はスタイナーが来た。

スタイナー「今後はより一層警備を強固にせねばなるまい!!朝も昼も夜も雨の日も風の日も晴れた日も、石が降ろうと矢が降ろうとブリ虫が降ろうと、身を粉にして厳重な警備を行うである!!右よーし!!左よーし!!ん?」

スタイナーは手紙に気付いた。

スタイナー「こんなとこにゴミクズが・・・いや、これは手紙か・・・なになに・・・『夜空が月のペンダントで着飾る頃 は船着場であなたが来られるのを待っています』なななななな、なんと・・・これは恋文ではござらんか!?う〜む・・・宛先も送り主も書いておらんな・・・まさか自分がこの場所を通ることを知ったものが・・・だとすると誰が・・・」

と、タイミングよくベアトリクスが来た。

ベアトリクス「スタイナー・・・」

スタイナー「ベアトリクス・・・まさかお主・・・」

何かいいムードになってきた。

エーコ(ドキドキ・・・これがオトナの恋っていうやつかしら!?)

ビビ(覗き見はよくないと思うけど・・・)

マーカス(あ、兄キ・・・)

ブランク(シッ黙って見てろ!!)

ベアトリクス「スタイナー・・・」

スタイナー「ベアトリクス・・・」

二人の距離は段々と縮まる。

エーコ(どうなるのかしらどうなるのかしら!?)

ビビ(だから見るのは・・・うわぁ〜〜・・・)

マーカス(お、俺鼻血が出そうッス・・・)

ブランク(馬鹿!!親指でも突っ込んで我慢してろ!!)

そして皆の興奮も最高潮に達したその時!!思いもよらぬ事態が・・・」

?「ヘブション!!」

この場にいる皆「!!」

バクー「ヘブション!!」

バクーが来て二人は距離を置いた。

ブランク「ボス!?」

エーコ「あ〜あ。いいとこだったのに。」

マーカス「は、鼻血が・・・」

ビビ「行こうよ・・・」



軽い騒ぎが起こった数分後。



フライヤ「暇じゃな・・・」

ラニ「・・・カードでもする?」

サラマンダー「・・・」

フラットレイ「遠慮しよう・・・」

この四人は酒場にいた。ちなみにカードとは人々の娯楽の一つ、クアッドミストのことを指す。

フライヤ「・・・軽く手合わせしようではないか・・・」

ラニ「よっし、負けないよ!!」

そしてフライヤとラニでカードゲームが始まった。そこにビビとエーコが来た。

エーコ「あれ?・・・ここにもジタンいないの?」

フラットレイ「ああ・・・」

ビビ「ジタンならさっきここを出たけど。」

エーコ「どこ行ったか分かる?」

ビビ「ちょっとわかんないな・・・」

ラニ「・・・よっしゃ勝った!!」

フライヤ「く・・・」

こっちの決着がついた時、トットが入ってきた。

トット「おお、エーコ殿。」

エーコ「あ、エラそうなおじさん。」

トット「ほっほっ・・・所でマダイン・サリについて聞きたいことがあるのですが。」

エーコ「そうだったわ。でもここよりおじさんの家で話さない?」

トット「私の・・・ですか?ここから離れていますがそれでも・・・?」

エーコ「エーコはこの大陸のことをもっと知りたいの。」

トット「ではそうしましょう。私の家はトレノにあります。」

エーコ「トレノ?なんか怪しい響き・・・」

ラニ「あ、私も行くよ。今カードゲームの大会が開かれてるんだ。」

ビビ「じゃあ僕も行くよ」

フライヤ「私も行こう。」

フラットレイ「では私も。」

トット「ほっほっにぎやかになりましたな。」

エーコ「じゃあ出発!!」

そして一行はトレノに向かうことになった。




ダガーが女王に即位する三日前。何事もなく日は過ぎていくが、少女の『彼はそらく今夜襲ってくる』とは何を意味するのか・・・この平和はいつまで続くのか・・・



続く










あ と が き
遂にこの話も中盤に入りました。
DISCでもここら辺から展開されていきますからね。
ついでにジタンに会っていたあの女の子分かりますよね。
ヒントは僕が勝手に決めた9一萌える女の子。
第二十一話へ
第二十三話へ
第一部TOPへ

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