CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第十八話 ジタンが歩んだ道



召喚士の少女エーコと出会い、彼女の住むマダイン・サリに来たジタン達。温泉にてジタンの話が始まった。

ジタン「俺は十年前、剣の国アレクサンドリアで拾われた。」

エーコ「アレクサンドリア?」

ビビ「僕達の大陸にある国の一つさ。お姉ちゃんはそこの王女なんだよ。」

エーコ「ふ〜ん。」

ジタン「俺は記憶を失っていた・・・」

ここからの回想で、回想中以外のセリフは()になります。



ジタンの回想



バクー「おう坊主何か思い出したか?」

ジタン「・・・」

バクー「ったく。」

ジタンは何も喋っていなかった。

バクー「駄目だ、なんも話しゃせん。」

シド「そうか・・・」

アレクサンドリア(以下A)王「ガーネットが何か知っているようだが・・・彼女に聞くのはよそう。」

シド「あの少年は何者なんだ?シッポがある亜人など聞いたことないぞ。」

バクー「なんなら俺が引き取ろうか?」

A王「そうしてくれ。」

エーコ(何でダガーに聞かなかったんだろ?)

ダガー(さぁ?)

バクー「坊主。お前の身柄、俺が引き取るぜ。」

ジタン「?」

バクー「だからよ、名前教えてくれないか?」

ジタン「・・・名前・・・」

バクー「そうだ。」

ジタン「・・・分かんない・・・」

バクー「ったく、名前も知らんのか?しょうがない。」

バクーは少し考えた。

バクー「ジタンだ。お前の名前はジタンだ。」

ジタン「ジ・・・タン・・・?」

バクー「そうだ。」

ジタン「ジタン・・・名前・・・」

エーコ(ジタンってほんとの名前じゃないんだ。)

バクー「俺はバクー。ボスでいいや。」

ジタン「ボス?」

バクー「そうだ。覚えがいいじゃねぇか。」

ジタン(そして俺はタンタラスの一員になった。)

バクー「今日から仲間のジタンだ。」

ジタン「よろしく・・・」

ブランク「愛想のねぇ奴だな。」

ルビィ「ま、よろしゅうな。」

ダガー(シナとマーカスは?)

ジタン(この時はまだいないよ。でも驚いたよ。ルビィって俺と同い歳だったから。)

ルビィ「なんやこの子ウチと同いか?」

ジタン「うん・・・」

ブランク「いい弟分が出来たじゃないか?」

ルビィ「しかもこのシッポが可愛らしいわ。」

ジタン(ルビィはとっても優しかったんだ。心を開かなかった俺にとって大きな存在、お姉ちゃんみたいだったんだ。)

ルビィ「ま、仲良くしような。」

ジタン「うん・・・」

ジタン(この時マーカスはブランクと対立して、タンタラスに入ったのはこの時から二年後。シナはタンタラスが劇場艇のオーナーになるって聞いて入ったんだ。俺が入った一年後に。)

シナ「よろしくズラ。」

ジタン「ひっ!!」

ジタンはルビィの後ろに隠れた。

ルビィ「ちょっとあんた!!ジタンが怖がってるやないの!!」

ジタン「るびぃ〜・・・」

シナ「な、心外ズラ!!」

ブランク「ま、その顔じゃな。」

ジタン(はっきり言って怖かった・・・でもあいつ俺より一つ下なんだよ。)

ダガー(嘘!?)

マーカス「よろしくっス。」

ブランク「おう。」

ジタン「ねぇ・・・」

マーカス「ん?」

ジタン「もうブランクとケンカしない?」

マーカス「しないっスよジタンさん。」

ルビィ「なぁ、何でウチは呼び捨てなのにジタンとシナはさん付けなん?」

マーカス「変っスか?」

ルビィ「変やから言っとるやろ!!」

ジタン(色々あってタンタラスは今のメンバーになったんだ。そして十歳のとき。)

ダガー(お父様が死んだ年ね。)

ジタン「みんな悲しそう・・・」

ルビィ「そりゃそうよ、人が死んだんだから。」

ジタン「『死ぬ』?死ぬって?」

ルビィ「・・・今は教えられへん・・・」

ジタン「ルビィ・・・ん?」

ジタンは何かを見つけた。

ジタン「あの子・・・」

ルビィ「あの子?・・・ああ、ガーネット姫ね。ちょっくら会いに行きな。」

ジタン「うん・・・」

ジタンはガーネットに近づいた。

ジタン「ねぇ・・・」

ガーネット「うっうっ・・・君は・・・?」

ジタン「四年振り・・・だね・・・」

ガーネット「うん・・・」

ジタン「その・・・元気だしなよ・・・泣き顔見るのは嫌なんだ・・・」

ガーネット「うん・・・」

ガーネットは泣き止んだ。

ジタン(あの時は言葉が見つからなくてごめん。)

ダガー(いいわよ。)

ジタン「えっと・・・もし君の側に誰もいなくなっても、僕はそばにいるよ。」

ガーネット「ありがと・・・!!」

ガーネットはジタンに抱きついた。

コウ(いいこと言うじゃないか。)

ダガー(この時よね。)

ジタン(ああ。)

ジタン「っつ!!あ、頭が・・・!!」

ガーネット「い、痛い!!」

ルビィ「どないしたジタン!?」

ジタン「ルビィ・・・!!頭が!!」

ルビィ「大丈夫、すぐおさまるからな。」

ジタン「!!・・・そうか・・・」

ルビィ「どないした!?」

ジタン「少し・・・思い出したんだ・・・」

ルビィ「思い出したって・・・記憶をか!?」

ジタン「うん・・・僕は・・・ここに着く前に彼女に会ったことがある・・・」

ガーネット「私も・・・どこかで会ったことがあるわ・・・」

ルビィ「そ、そなの!?」

ジタン(この時に少しだけ記憶が戻ったんだ。)

ダガー(ええ。)

ジタン(そして十一歳の時、俺は初めて俺の中にある力があることに気付いたんだ。)

ビビ(ある力?)

ジタン(きっかけは色んなとこを探検していた時。俺は迷子になってな、ルビィが俺を見つけてくれたときか・・・)

ルビィ「ほらほら、もう泣かない。」

ジタン「ううぅ〜〜」

ルビィ「さ、帰ろうや。みんな待ってるで。」

ジタン「うん。」

ルビィ「!!っジタン逃げや!!」

ジタン「ルビィ!!」

近くにファングが現れ、ルビィはナイフを投げようとしたが、先にファングがルビィを倒した。

ルビィ「ああ!!」

ジタン「ルビィ!!」

ルビィ「ウチのことはええから・・・早く逃げや!!」

ジタンは足がすくんでただ傷つけられてくルビィを見てるだけだった。

ジタン「ルビィ・・・よくも・・・よくもルビィを!!」

ルビィ「な、何やこの光り!?」

ダガー(光・・・もしかしてトランス?)

ジタン(そう、この時が初めてのトランスだった・・・)

ジタン「ルビィは僕が守る!!」

ジタンはいつもお守りとして持っていた短剣を持ってファングに立ち向かった。

ファング「ガァーー!!」

ジタン「ああーー!!」

ルビィ「ジタン!!」

エーコ(で、どうなったの?)

ジタン(寸前で俺が勝ったよ、後少し走るのが遅かったら俺が死んでたけどな。)

ジタン「はぁはぁ・・・」

ルビィ「ジタン・・・あんた・・・」

ジタン「ル・・・ビィ・・・よかった・・・守れ・・・」

ジタン(俺はここで気を失ったんだ。後で医者が教えてくれたんだ。トランスのことを。)

ジタン「う・・・ルビィ?」

ルビィ「ウチは無事やで。ありがとな守ってくれて。」

ジタン「僕、守れたの?」

ブランク「なぁ、お前も十一なんだから『僕』はやめろよ。男なら『俺』だろ?」

ジタン「『俺』?」

ブランク「そう!!それにいつまでもルビィに頼るなよ。男なら自分でやらなきゃな。」

ジタン「自分で・・・うん!!僕・・・俺頑張るよ!!」

ジタン(この時だな、俺が強くなれて来たのは。)

ダガー(初めてのトランスってルビィのためだったんだ。)

エーコ(トランスって?)

ダガー(いつか教えるわ。)

ジタン(次は・・・俺が旅に出たときの話だな。十二の時だ。)

ジタン「みんなに何も言わないで来ちまったな・・・心配してるだろうな。」

ジタン(その頃俺は一人旅出来るような力は無かったんだ。だから・・・)

ジタン「はぁ〜もう・・・駄目だ・・・」

ジタン(すぐに行き倒れたんだよ。)

コウ(情けないな。)

ビビ(よく助かったね。)

クイナ(この時アルな。ワタシとジタンが出会ったの。)

ジタン(ああ。)

ジタン「うっ・・・」

フライヤ「目覚めたか?」

ジタン「ここは・・・?」

フラットレイ「お前は近くで倒れていたんだ。」

クイナ「もう大丈夫アル。」

ジタン「わっ!!」

フライヤ「はは、やはり驚いたか。」

クイナ「ク族は初めてアルか?」

ジタン(あんときはホントに驚いたよ。化け物って思ったもの・・・)

マックス(確かにな・・・)

ジタン(それから一年間、フライヤ達と霧の大陸を旅していたんだ。あいつが現れるまでな・・・)

クイナ(あいつアルか・・・)

ダガー(誰?)

ジタン「何者だ!?」

クジャ「ふふっ今はまだ教えられないな。」

フライヤ「なんじゃと!!」

フラットレイ「落ち着けフライヤ。」

ダガー(クジャ!?)

クイナ(そうアル。)

クジャ「そこの少年いようがあってね、雑魚は引っ込んでもらうよ。」

フライヤ「なっなめるなぁーー!!」

フライヤはクジャに襲い掛かった。が。

クジャ「ふっ!!」

フライヤ「なっ!?」

ダガー(それでフライヤは!?)

ジタン(クジャの一撃で重症を負ったよ。)

フラットレイ「フライヤ!!おのれぇ!!よくもフライヤを!!」

クジャ「ふっ、ネズミ一匹死んだっていいじゃないか。さらばだ。」

クジャは立ち去った。

フラットレイ「待て!!」

ジタン「深追いはするな!!」

しかしフラットレイはクジャの後を追った。

ジタン「フラットレイ!!」

ジタン(これが俺らの旅の終わりだった・・・)

ダガー「そんなことがあったんだ・・・)

ジタン(旅が終わって俺はみんなの所に戻った・・・ここははぶいていいか?)

エーコ(え〜!!何で!?)

ネリク(言いたくないんなら別にいいド。)

エーコ(ぶぅ〜)

ジタン(つうかこれぐらいだな話せるの。)

エーコ(えぇ〜終わりぃ〜!?)



ジタン「まっこんなもんかな?エーコ満足したか?」

エーコ「うん!!そう言えば、みんなは何処に行こうとしていたの?」

ダガー「『聖地』よ。」

エーコ「『聖地』・・・イーファの樹に行くの?」

コウ「イーファ?」

ネリク「何だド?イーファって?」

エーコ「エーコ達はずっとイーファの樹って昔から呼んでるの。」

マックス「イーファか・・・」

ジタン「まっ行ってみりゃ分かることさ。」

エーコ「無理よ、イーファの樹には封印がされているわ。」

ビビ「封印?」

エーコ「昔召喚に失敗した召喚獣が封じられてるの。で、その召喚獣を別の召喚獣で封印してるって訳。」

ジタン「解くこと出来ないか?」

エーコ「出来ない事は無いと思うけど・・・禁じられているの。」

ジタン「まいったなぁ〜」

ダガー「そうね・・・ちょっとのぼせてきちゃったなか?」

ジタン「あがるか?」

ビビ「うん。」

コウ「はぁ〜こんな時にコーヒー牛乳があればなぁ、っとそうだ、エーコ。」

エーコ「ん?」

コウ「あのシチューさ・・・ブリ虫入ってなかった?」

ジダビ「えっ!?」

エーコ「うん、このあたりじゃ普通よ山ブリ虫入りの料理、それが?」

コウ「い、いや・・・」

ジタン(何か見たことある物があると思ったけど・・・)

ダガー(それだったのね・・・)

ビビ(味がよかったから気にしてなかったけど・・・)

エーコ「なぁに?また作って欲しいの?」

ジタン「あ、ああ・・・でも今度はブリ虫なしで・・・」

エーコ「?」

そんなこんなで一行は温泉からあがった。温泉の後はやっぱコーヒー牛乳に限るby作者

その夜。

ジタン「セーラ、まだ寝ないのか?」

ダガー「うん・・・」

ジタン「ずっと気になってるんだろ、この村の景色・・・」

ダガー「城で伝説とされた召喚士の村があるって本を目にしたことがあるの・・・」

ジタン「それが・・・ここ・・・」

ダガー「不思議よね・・・始めてきた場所なのに・・・なんか・・・懐かしいの・・・」

ジタン「俺もなんだか・・・そんな感じなんだ・・・初めての場所のはずなのに・・・ここを懐かしく思う・・・」

ダガー「どうしてかしら・・・?」

ジタン「分からない・・・」

この二人とこの村に何か係わりがあるのか?その頃。

コウ「っし、こんなもんか。」

コウは温泉に来ていた。そして壊れた家らしき残骸を温泉が二つに分かれるように置いていた。

コウ「・・・誰もいないよな・・・」

誰もいないことを確認し、コウは右手のグローブを外した。

コウ「よっ。」

コウは人差し指で六芒星(三角形と逆三角形を重ねたようなの)を描いた。

コウ「おっし。ほっ。」

コウは右手を残骸に当てた。と。

バァーー!!

残骸を中心に衝撃が走り、残骸が新たな形になっていった。そして温泉に敷居が出来ていた。

コウ「っし、こんな感じだな。」

コウはいったい何をしたのか?またその頃。

ダガー「召喚獣・・・前はいたからって何にも嬉しくなかった・・・でも、奪われたとき・・・大切な何かがなくなった気がした・・・」

ジタン「大丈夫。取り戻せるさ。だからラムウも力を貸してくれただろ。」

ダガー「うん・・・」

ジタン「俺も手を貸すからよ。頑張ろうよ。」

ダガー「ありがとう・・・あ、そうだ。」

ジタン「?」

ダガー「さっき思い出したんだけど、魔の森で貸してくれたバンダナ、もう傷も治ったから返すね。」

このことについては第三話参照。

ジタン「いやいいよ。それあげる。」

ダガー「でも・・・」

ジタン「プレゼントだよ。いいから貰いな。」

ダガー「うん、ありがとう。」

久々に近くに誰もいなくていいムード・・・のはずが・・・

エーコ「うぅ〜何かいいムードじゃない。」

エーコが覗き見していた。

エーコ「何よぉ何よぉ!!なぁんかラブラブじゃない!!くぅやしぃ〜!!」

かなり妬いている。

エーコ「う〜ん・・・何とかエーコが入り込む隙を見つけないと大変だわ。」

エーコは奥に部屋に向かった。と、ビビがいた。

ビビ「あれ?どうしたのエーコ?」

エーコ「何でも無いわよ・・・」

ビビ「何かあった?」

エーコ「何でも無いって言ってるでしょ!!」

ビビがしつこく聞いてくるためエーコはキレた。と。

ドン!!

エーコ「っつ!!」

怒鳴ったと同時にエーコの腕が棚にぶつかった。と、その時。

ガタッ

エーコ「えっ?」

棚がエーコに向けて崩れてきた。

エーコ「あ・・・」

ビビ「エーコ!!」

ズドーン!!

ジタン「な、何だ!?」

ダガー「こっちよ!!」


コウ「何だ今の!?」


クイナ「な、何アルか!?」

マックス「こっちだ!!」

ネリク「ふぁ〜まだ眠いド・・・」

一同その場に向かった。

エーコ「うぅ〜・・・あれ・・・何とも・・・無い?」

エーコはたいした傷では無かった。その訳は・・・

エーコ「・・・ビビ?」

ビビ「いったぁ〜・・・エーコ大丈夫?」

エーコ「だ、大丈夫って聞きたいのはこっちよ!!大丈夫!?」

エーコの上にビビがかぶさってエーコを落下物から守っていたのだ。

ビビ「こ、これくらい・・・何とも無いさ・・・」

エーコ「ビビ・・・」

と、エーコは自分にある変化があることに気付いた。

エーコ(な、なんだろう・・・この気持ち・・・もしかして・・・あたし・・・)

と。

ジタン「おい!!何があった!!って・・・ありゃ?」

ダガー「ビビ!!エーコ!!だいじょう・・・」

コウ「何かあったの・・・か・・・」

クイナ「何アル何ア・・・」

マックス「何事だいった・・・」

ネリク「さっきの音は何ラ・・・」

タイミング良くか悪くかは分からないが、皆一斉に現場に到着した。と、その状況を見て一言・・・

一同「おじゃまでしたね。」

エーコ「ちょっ誤解よ誤解!!果てしなく誤解よ〜!!」

ジタン「さ、明日は早いから寝るか。」

ダガー「そうね。」

コウ「今日はいい夢見れっかな?」

クイナ「カエルいないアルか?」

マックス「いるわけないだろ。」

ネリク「寝なおすド。」

皆一斉にその場を去った。

エーコ「ちょっと〜〜!!もう!!ビビどけて!!」

ビビ「あ、うん。」

エーコ「ったく!!あんたのせいで変な誤解を招いたじゃないの!!」

ビビ「ご、ごめん・・・でも、怪我無くてよかったよ。」

エーコ「・・・あ、ありがとう。」

ビビ「・・・」

エーコ「・・・何よ・・・」

ビビ「あっ!!い、いや何も!!お、おやすみ!!」

ビビもその場を離れた。

エーコ「ビビ・・・」

色々あったがマダイン・サリの夜は更けていった。その頃。



ブランク「おうルビィ。どうだ剣の国アレクサンドリアの様子。」

ルビィ「う〜ん・・・城が怪しいっちゃ怪しいんやけど・・・城の中で何が起こっているかまでは分からんよ。」

マーカス「中々いい情報得られませんっスね。」

フライヤ「ジタン達は大丈夫なのだろうか?」

ルビィ「・・・」

ブランク「ん?どうした?」

ルビィ「ん・・・やぁね、この間昔の夢を見てな・・・今さらやけど、ジタンって強くなったなって。」

ブランク「そうだよな、くっくっくっ・・・」

フラットレイ「?どうした?」

ブランク「あぁ?い、いやぁ・・・昔のジタンで思い出したけどな、あいついっつもルビィに付きまとっていたからな・・・ぬぁ〜はっは!!」

ルビィ「な、笑うとこちゃうやろ!!子供やったから別にええの!!」

スタイナー「そうか・・・あやつがか・・・くっくっくっ・・・」

ルビィ「な、なんやみんなして!!」

ブランク「ひっひっひっ・・・だ、だってよ!!寝る時どころか風呂入る時もいっつも一緒だったじゃんかよ!!うひぃ〜腹いてぇ!!」

フライヤ「ジタンがそのような過去持ちとわな・・・ふふ。」

ベアトリクス「今言ったらどんな顔するのでしょうかね?ふふ・・・」

ルビィ「もう!!みんなして!!・・・でも、ウチより大きくなっても・・・ジタンはウチの大事な弟や・・・それはかわらん・・・」

ブランク「へへっそうだな。」

ルビィ「まっ!!ウチにとってボス以外みんな弟みたいなもんやわ、ジタン以外可愛げゼロやったがな。」

ブランク「なっ!!俺もかよ!!」

マーカス「まぁまぁ。」

フライヤ「まぁよいではないか。」

ブランク「・・・俺こいつよりも二つ上なのに・・・」

ルビィ「そういえばシナは?」

マーカス「さぁ?」

と、そこに。

シナ「よ、呼んだズラ〜・・・?」

シナが来た。

ブランク「おうシナ・・・どうした?そのデコ。」

ルビィ「・・・アレ喰らったな?」

シナ「ご名答・・・ズラ。」

トット「ほっほっ、今日は客が多いですな。」

サクラ「おきゃくさん?こんにち・・・きゃっ!?」

シナ「?」

サクラはルビィの後ろに隠れた。

ルビィ「ん?どないしたん?」

サクラ「うぅ・・・」

シナ「どうしたズラ?」

サクラ「ひっ!!」

ルビィ「あ〜、この子あんたの顔見て怖がっとんのや、昔のジタンと同じや。」

シナ「うぅ〜・・・心外・・・ズラ・・・」

ルビィ「ふふっ可愛い子やな。ウチはルビィ、そっちのはシナや。あんたは?」

サクラ「さくら・・・」

ルビィ「可愛いな。シナ、怖がっとるからあっち行き。」

シナ「うぅ・・・」

サクラ「みどりのおねえちゃん・・・」

ルビィ「よしよし、怖くない怖くない。でも緑のお姉ちゃんはなぁ。」

ベアトリクス「私は片目のおばさんよ。それから見たらまだいいわ・・・」

ルビィ「おばさんやん・・・」

ベアトリクス「お・ね・え・さ・ま!!」

フラットレイ「それもどうかと思うがな・・・」

スタイナー「うむ。」

ベアトリクス「この場でストックブレイク出しますよ・・・」

ベアトリクスはセイブザクイーンを握った。

フライヤ「よさんか・・・」

トット「ほっほっ。」

シナ「手入れしているのに・・・毎日毎日手入れしているのに・・・」

ブランク「手入れしてそれじゃあ仕方ねぇって・・・」

マーカス「観念するっス・・・」

シナ「うっうっ・・・」

ブランク「いつかまんまるカステラおごってやるよ・・・」

ルビィ「ジタンは大丈夫やろな?」

フライヤ「信じておれ、お主の弟を・・・仲間を・・・」

またその頃。マダイン・サリの夜は更けて。

ダガー「ジタン・・・私、またここに来たいわ。初めて召喚壁を見たときはなんだか怖かった・・・でも中に入って壁画を見ていたら、不思議と心が落ち着いたの。もっと、見ていたいの。」

ジタン「ああ、イーファの樹を調べたら、またここに来よう。」

ダガー「・・・ありがとう。」

ジタン「まっエーコのこともあるしな。」

ダガー「そうね。」

ジタン「強がっていても六歳だろ?やっぱり寂しいと思うんだ。」

ダガー「うん。」

と。

エーコ「ちょっと待った〜!!」

崖の上にエーコとモーグリ達が現れた。

ジタン「エーコ!!」

エーコ「へへへ〜イーファの樹の封印はエーコが召喚獣を呼ばないと、とけないのよ?」

ジタン「来てくれるのか?」

エーコ「来て欲しいんでしょ?」

ジタン「もちろん。来て欲しいと思っているさ!!」

エーコ「じゃあ決まり!!イーファの樹に向けてレッツゴー!!」

一人元気にエーコは走っていった。

ジタン「じゃ、行くか。」

と、モリスンが話しかけてきた。

モリスン「エーコ嬢のことよろしくお願いします。」

ジタン「ああ。」

エーコ「ほら早く!!」

ジタン「じゃ、行くか、イーファの樹へ。」

そして一行は聖地、イーファの樹へ向かった。




イーファの樹はどの様な所か、そしてクジャとの係わりはいったい・・・少しずつ見えてきた真相は、まだ明るみには現れない。まだ現れてはいけない。



続く










あ と が き
ジタンの恥ずかしい過去が明らかになりましたね。
それよりもここから伝説となるビビエー物語が始まりますよ。
この二人がどのようになっていくか。
視聴者の皆さんお楽しみに!!
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