CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第五話 この刃に誓い



魔の森の奥でガーネットを救い出したジタン達。しかし、ジタンとガーネットをかばいブランクは森と共に石になってしまった。

そして一向はビビの言う氷の洞窟へと向かった。

ジタン「ここが氷の洞窟か?」

ビビ「多分。」

ジタン達四人は氷の洞窟らしき洞窟の前に来ていた。

ガーネット「奥から冷気が吹いてきていますね。」

ビビ「おじいちゃんが言っていることが本当だったら上に行けると思うよ。」

スタイナー「素晴しいである!!"霧"を脱したあかつきにはビビ殿のおじい様に感謝の言葉をお伝えせねば!!」

と、ビビが少し下を向いた。

ビビ「おじいちゃん、色々教えてくれて優しかったけど・・・もう死んじゃったんだ・・・」

スタイナー「そ、それは・・・知らなかったとはいえ、失礼致した。」

ビビは顔を上げた。

ビビ「ううん、気にしなくてもいいよ。」

ジタン「まっ行くしかないか。」

そして四人は洞窟の中に入った。


氷の洞窟


洞窟の中はその名の通りほとんど氷でできていた。そのため不思議と美しかった。

ガーネット「まぁ・・・なんて美しいところなのでしょうか。」

ガーネットは近くに生えていた氷の花に近づいた。

ガーネット「綺麗な花・・・なんていう名前なのかしら。」

スタイナー「姫様!!むやみにさわってはなりませんぞ!!」

ジタン「どうたっていいから先進もうぜ。かなり寒ぃし。」

そして四人は洞窟の奥へと歩き出した。

ジタン「ホントに寒ぃな。」

ガーネット「そう・・・ですね・・・」

ガーネットは口元に手をそえて息で手を温めていた。

ジタン「俺が抱きしめて暖めてやろうか?」

ジタンは腕をこすりながら冗談だとは思うがガーネットに最高のスマイルを送った。ちなみに寒くて何も言ってはいないがスタイナーはマジに怒っていた。

ビビ「こんな所じゃ火を出してもすぐ消えそうだし。」

ジタン「こんな所はさっさと出よう、ってビビ伏せろ!!」

ビビ「わぁっ!!」

バキッ!!

????「ギャッ!!」

ビビが伏せたと同時にジタンはビビの少し上に向けてまわし蹴りをかました。と、ちょうどビビを襲うとしていたワイアードがくらって頭を氷の中にうずめた。

ジタン「ビビ下がってろ!!」

そう言って短剣を握り締めてワイアードに向かって走り出した。と、ワイアードもジタンに襲い掛かった。

ワイアード「ギャァ!!」

ジタン「甘いっ!!」

ザシュッ!!

ワイアード「ギャァーーー!!」

ちょうど急所だったらしく一撃でワイアードは倒れた。

ジタン「さって、何かアイテム持ってねぇかなぁ?」

そう言ってジタンはワイアードの屍をあさりだした。

ガーネット「またですか?」

ジタン「いいだろ?当分アイテム補給出来ねぇからよ。」

ガーネット「そういうものなのですか?」

どうやらここに来るまでジタンはこれを繰り返してきたようだ。その為かアイテムを入れている袋の中は沢山のアイテムで埋め尽くされていた。と、少し後ろに下がったときにいきなり吹き出した冷たい風がガーネットの髪を揺らした。と、ガーネットの後ろからワイアードが襲ってきた。

スタイナー「姫様!!後ろ!!」

スタイナーに言われてガーネットもワイアードに気づいた。が、避けようとはせずロッドを握り締めた。

ガーネット「えいっ!!」

バシッ!!

ワイアード「ギャァ!!」

ロッドで叩かれてワイアードは倒れた。本来ロッドはあまり威力はないが、今回はワイアードが襲ってきた所を叩いたのでカウンターになり威力が増したのである。

ビビ「凄いや!!」

ガーネット「そんなっ(照れ)」

かなり照れている。と、その時。

ワイアード「ギャッ!!」

ガーネット「きゃぁ!!」

ジタン「ガーネット!!」

ワイアードは起き上がってガーネットに体当たりをしたのだ。そして何故かワイアードは通常よりも元気でガーネットは今にも倒れそうだった。

スタイナー「おのれぃ!!」

ザシュッ!!

ワイアード「ギャーーー!!」

スタイナーは渾身の一撃でワイアード倒した。

ビビ「お姉ちゃん大丈夫!?」

ビビがガーネットに駆け寄った。

ガーネット「は、はい・・・」

かなり体力を奪われたようだ。

スタイナー「うおぉーーー!!自分がしっかりしていないばかりに姫様がぁーーー!!」

ジタン「落ち着けよ。とりあえずポーションでも飲ませとくか。」

スタイナー「なっ!!ポーションを飲ますとな!?」

ジタン「知らねぇのか?おい。」

スタイナー「な、なにぶん城からあまり出ないもので・・・」

ジタン「まぁ、どっかの天然パーマがこのことを告知していなかったしな。」



作者「バエックシィ!!っうぃチクショウ!!・・・風邪でも引いたかな?夏といっても寒いときは寒いからなぁ北海道ここは。俺だけかそんなこと思うの。」(これ書いたときは夏)



ビビ「今の誰!?」

ジタン「気のせいじゃねぇか?それより・・・」

ガーネット「?」

ちなみにガーネットはポーションを飲んで元気になっている。

ジタン「少し解ったんだがあの風に当たるとあのモンスターが襲ってくるらしい。」

ビビ「なるほど。」

ジタン「それにあいつは自分の体力が減ったら自分より元気な奴の体力と自分の体力を入れ替えるらしい。」

ビビ「だからかぁ。」

ガーネット「これからは気をつけて行きましょう。」

スタイナー「うむ。では姫様、先へ進みましょう。」

スタイナーは歩き出したが、そんな彼の背中を風が通り過ぎた。

ワイアード「ギャァ!!」

スタイナー「あっ・・・」

ジタン「おっさん!!」

ビビ「おじちゃん!!」

ガーネット「スタイナー!!」

言った途端になんとやら。またワイアードが襲い掛かってきた。が、その時。

ガーーーン!!

ジガビス「!!」

とてつもなく大きな音が洞窟の中に鳴り響いた。と、ワイアードが既に倒れていた。

ガーネット「い、今のは・・・?」

ジタン「解らねぇ・・・」

と、スタイナーはワイアードの屍を調べだした。そして何かを見つけた

スタイナー「おい、これを見よ。」

ジタンとガーネットはスタイナーが差し出したものを見た。

ジタン「鉛か?」

スタイナーの手には小さい鉛があった。

スタイナー「おそらくこの鉛がもの凄い速さでモンスターの頭に当たったのであろう。」

ジタン「だとするといったい誰が?」

ビビ「ん?」

何気にビビが先のほうを見ると金色の髪をした人がいた。

ビビ「あそこに誰かいる!!」

ガーネット「えっ!?」

ビビに言われジタン達も見た。が、すぐに走り出した。

ジタン「追うぞ!!」

四人は後を追った。が、途中で見失ってしまった。

スタイナー「何処に行った。」

ジタン「なぁ、どんな奴だった?」

ジタンはビビに聞いてみた。

ビビ「うーん・・・」

ビビは思い出そうとしている。

ビビ「服はマントで見えなかったけど、たしかジタンみたいな金色の髪をしていたよ。」

ジタン「俺みたいな?」

ガーネット「いったい誰なのでしょう。」

ジタン「とりあえず助けてくれたってことは多分敵じゃないだろう。それより先に行こう。風が強くなってきた。」

ビビ「そうだね。」

色々あったが四人はその場を離れ、先へ進んだ。と、氷の影にビビの言った人がいた。よく見ると十五、六の少女で髪の色がジタンと同じほか、瞳が澄んだ青色をしていた。

少女「・・・・」

少女はずっとジタンを見つめていた。が、ジタンが気づいて後ろを振り向いた。しかし少女はどこかへ行ってしまった

ジタン「俺を・・・見ていた・・・?」

その後四人はさらに奥へと進んだ。が、風がかなり強くなってきた。

ジタン「な、なんかいきなり風が、強くなってないか?」

ガーネット「そう、です・・・ね・・・」

ビビ「う、うぅ〜」

ビビはフラフラしている。

ジタン「ビビ、大丈夫か〜?」

ビビ「う、うん・・・」

ビビはあいまいな返事をした。と、その時。

バタッ!!

ビビは谷間に転落した。

ガーネット「ビビ!!」

スタイナー「ビビ殿!!だ、大丈夫でありますか〜?」

スタイナーはビビの様子を見に行った。が。

バタッ!!

スタイナーも転落した。

ジタン「おいおい・・・」

ジタンは二人の様子を見た。どうやら二人は寝ているようだ。

ジタン「ビビ!!おっさん!!寝てる場合じゃねぇだろ!!」

ビス「ZZZ」

ジタン「しゃぁね、無理矢理つれてくっからガーネットはここで・・・っておい!!」

ガーネットも倒れていた。

ジタン「大丈夫か!?」

ジタンはガーネットに駆け寄った。が。

ジタン「くそ・・・俺まで眠く・・・なって・・・」

とうとうジタンも倒れてしまった。





チリーン・・・

ジタン「・・・」



チリーン・・・

どこからか鈴の音が聞こえる。

チリーン・・・

ジタン「う・・・」

鈴の音でジタンが目を覚ました。

ジタン「今の音は・・・こっちからか・・・」

ジタンは音がしたほうに向かって歩き出した。

ジタン「ここら辺か?」

ジタンは凍った滝らしきとこの前で足を止めた。と、その時。

????「ちっ死んでいなかったか・・・そのまま眠っていれば苦しまずに済んだものを・・・」

ジタン「誰だ!!」

ジタンが叫ぶと上の方からとんがり帽子をかぶった男が降りてきた。

ジタン「この吹雪を起こしているのはお前か!?」

謎の男「ククク、そうだ。だが、お前には死んでもらう!!いでよシリオン!!」

謎の男が叫ぶと氷の下から氷の巨人シリオンが現れた。

謎の男「ゆけ!!シリオン!!」

シリオン「ガァーーー!!」

シリオンはジタンに襲い掛かった。

ジタン「二対一かよ!!」

シリオンはウイングで攻撃して来たがジタンはいともたやすく避けて短剣を握り締めた。

ジタン「ていっ!!」

シリオン「ガァッ!!」

ジタンは短剣でシリオンを斬りつけたがあまり効いていないようだ。

シリオン「グァッ!!」

ジタン「わっ!!」

シリオンはジタンを振り払いジタンに向けてブリザドを放った。

カチーーーン!!

ジタン「グッ!!」

ジタンはモロにブリザドを喰らってしまった。

ジタン「くそっ!!これでも喰らえ!!」

ジタンはシリオンから盗んだと思われる短剣を思い切りシリオンに投げつけた。

シリオン「ガァッ!!」

短剣はシリオンの急所らしき所に突き刺さった。そのためシリオンに大きなダメージを与えることができた。しかし。

謎の男「おのれ!!ブリザド!!」

カチーーーン!!

謎の男はシリオンにブリザドを放った。と、シリオンの傷が癒えていった。

ジタン「こいつ冷の属性か!!」

ジタンは地面に着地した。と、その時。

シリオン「ガァーーー!!」

シリオンの後ろから津波が襲ってきた。

ジタン「げっ!!」

ジタンは防御の姿勢をとった。

ザッパーーーン!!

ジタン「くぅーーー!!」

ジタンは津波を耐え切った。が。

謎の男「オラッ!!」

バキッ!!

ジタン「グッ!!」」

謎の男は津波が収まったと同時にジタンを殴ったのだ。

謎の男「ふっ口ほどにも無い。では死ぬ前に俺の名を教えてやろう。」

ジタン「何?」

謎の男「俺の名は黒のワルツ1号、ある方からの命によりガーネット姫を連れ戻せと命じられている。」

ジタン「ある方?」

黒のワルツ「死ね!!」

シリオン「ガァーーー!!」

黒のワルツとシリオンは同時にブリザドを放った。が、ジタンはバック転でかわした。

ジタン「だったら死ぬわけにはいかねぇな!!」

と、ジタンの体が光り始めた。

黒のワルツ「何だ!?」

ジタン「お前らのおかげでトランスすることが出来たぜ!!」

黒のワルツ「なっ!!」

ジタンは黒のワルツとシリオンから喰らったダメージを利用しトランスを発動させた。

ジタン「一撃で終わらせてやる!!」

ジタンは上へ向けて両腕をクロスさせた。と、そこにジタンの気が集まって赤色の球体が出来た。

ジタン「タイダルフレイム!!」

ジタンが両腕をふって球体を黒のワルツとシリオンの間あたりに向けて放った。そして地面に付いたと同時に魔方陣が現れた。と、その時。

ボァーーーン!!

巨大な爆発が起こり黒のワルツとシリオンはその爆発に巻き込まれた。

シリオン「ガァーーー!!」

黒のワルツ「ぐあーーー!!」

タイダルフレイムを喰らいシリオンは倒れた。そして黒のワルツも倒れた。

ジタン「ふぅ。」

ジタンはトランスを解除した。そして吹雪もやみ、凍った滝も溶け、水が流れ出した。と。

?「ひとり目は倒したようでごじゃるが。」

?「他のふたりが姫を奪い返すでおじゃる。」

どこからか声が聞こえてきた。

ジタン「誰だ!!っていいか別に。皆生きているよな。」

ジタンはその場を後にした。と、上の方にゾーンとソーンらしき人物がいた。

一方、眠っていた三人も起きだしていた。

ジタン「みんな無事か〜?」

ガーネット「あ、ジタン!!」

ジタンも戻ってきた。

スタイナー「おい貴様、いったい何があった?」

ジタン「たいしたことじゃねぇよ。」

スタイナー「ぬ、何を隠している!?」

ジタン「何でもねぇっての、行くぞ。」

ビビ「そうしようよ。」

スタイナー「くっ・・・」

ジタン「・・・」

ジタンは何かを考えているようだ。

ガーネット「どうかなさいました?」

ジタン「いや、何でもねぇ。」

そして四人は歩き出した。

ジタン(城ってことはあいつはブラネとかかわっているのか?)

ジタンがそんなことを考えているうちに一向は洞窟を抜けた。そこは"霧"が晴れた高原だった。

ガーネット「やっと"霧"の上に出られましたね!!やっぱり青空の下が一番いいですね!!」

と、少し遠くに村があった。

ジタン「お、村だ。あの村は確か・・・」

ジタンはブランクからもらった地図を見た。

ジタン「ありゃダリの村だな。」

ビビ「ダリ?」

ジタン「アレクサンドリア領内の辺境の村だ。前に仲間と来たことがある。」

ガーネット「ジタンは色々な所に行ったことがあるのですね・・・私が知っている世界は全て書物の中のことばかりですわ・・・とにかく行ってみましょう。」

ガーネットは歩く出したがジタンはガーネットを止めた。

ジタン「ちょっとまった。ガーネットは姫様なんだぜ、それってどういうことか解ってんのか?バレたら大変なんだぜ。」

と、今の言葉にスタイナーがキレた。

スタイナー「貴様!!何を言うか!!」

ドン!!

スタイナーはジタンを突き飛ばした。と、その時。

カチャン

ジタンの腰から短剣が落ちた。そしてガーネットがそれを拾った。

スタイナー「我々はすぐに城へ戻らなければならないのだ!!それにその態度も改めろ!!」

ジタン「うっせぇな!!おっさんには関係ないだろ!!」

ビビ「ふたりともやめてよ〜」

ガーネット「ふたりともおやめなさい!!」

ビビとガーネットが仲裁に入っておさまった。

スタイナー「くっ。」

ジタン「ったく・・・?あっ!!」

ジタンが腰に手を当てたとき何かに気づいて驚いた。

ビビ「どうしたの?」

ジタン「俺のダガーがねぇ!!」

ビビ「ダガー?」

ジタン「俺が使っている短剣だよ!!」

と、ガーネットが自分の持っているものがダガーだと気づきジタンに差し出した。

ガーネット「これでしょうか?」

ジタン「あっ!!サンキュ!!」

ガーネットから渡されてジタンは腰の鞘にダガーを収めた。

ガーネット「それほど大切なものなのですか?」

ジタン「ああ。こいつは俺が拾われたときからあった大切な宝だからな。」

ガーネット「そうなのですか・・・そうですわ!!」

ジタン「?」

ガーネット「私これからダガーと名乗ります。」

ジタン「なるほど、それなら姫様だって気づかれねぇしな。」

スタイナー「姫様!!正気ですか!?」

ガーネット改めダガー「スタイナー黙っていなさい!!」

スタイナー「はっ・・・」

ジタン「後はそのしゃべりだな。俺みたいにくだけた感じになれば文句は無いな。」

ダガー「ええ、やってみます。」

ジタン「違う違う、そこは・・・(ビビならなんて言うかな?)」

ビビ「??」

ジタン「『うん、がんばる』だな。」

ダガー「・・・う、うん、がんばる!!」

スタイナー「その調子だダガー。」

スタイナー「き、貴様・・・」

スタイナーは今にもキレそうだった。

ジタン「よし決めた!!俺は何があっても君を守ってみせる!!」

ダガー「ジタン・・・ありがとうござ・・・ありがとう・・・」

ジタン「何があっても守ってみせる!!この刃にかけて誓う!!」

ジタンは短剣を持ってダガーに誓った。

ジタン「よし、じゃ行こう。」

そして四人はダリに向かい歩き出した。




ジタン達を助けた少女、襲い掛かってきた黒のワルツ。そして、ガーネット・・・ダガーを守ると決意を固めたジタン。彼らの知らぬ所では何が起こっているのか。今は誰も気づいていない。



続く










あ と が き
気付く方も多いと思いますが、9最萌えキャラ(かってに決め付け)初登場です。
しかしジタンはよくあんな所をノースリーブで行けたもんだ。
ま、10のキャラもそうだったな。(特にワッカ、サンダルで雪道を歩いてた)
今日からガーネットと言う名前を打つことは少ないでしょうね。
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