CRYSTAL MEMORY STORY
第一部 青と赤の物語
第四話 石化からの脱出
魔の森にてプリゾンケージに捕まったガーネット。そして光に包まれたジタン。このガイアにて、止められない物語は今始まった。
ジタン「オォーーーッ!!」
ジタンはガーネットを捕まえているプリゾンケージに向かい走り出した。
プリゾンケージ「シャーーーッ!!」
プリゾンケージは左右のツタを使いジタンに攻撃を仕掛けてきた。が、ジタンはステップを使い上手く避け、短剣でプリゾンケージを斬りつけた。
プリゾンケージ「シャーーーッ!!」
斬りつけられひるんだプリゾンケージだったが、左右のツタをガーネットを捕らえているカゴの中に入れた。
ガーネット「あぁっ!!」
ジタン「!!」
ビビ「お姉ちゃん!!」
スタイナー「姫様!!」
どうやらプリゾンケージはツタでガーネットから生気を吸い取ったらしく、傷口が治っている。そして中にいるガーネットは衰弱している。
ジタン「このやろぉーーー!!」
ジタンは再びプリゾンケージに向かい走り出した。と、プリゾンケージはまたもツタをふりあげ攻撃態勢を整えた。
プリゾンケージ「シャーーーッ!!」
プリゾンケージは再びジタンに攻撃を仕掛けてきた。が、ジタンは避けようとはせず、右手に握り締めている短剣に力を込めた。と、その時。
ジタン「ハァッ!!」
ザシューーー!!
プリゾンケージ「ギシャーーーッ!!」
ジタンの力で短剣の刃が長くなりプリゾンケージのツタを切り落とした。厳密に言えばジタンの力が刃のような形になって短剣の刃が長くなったのだ。そしてジタンは左手をプリゾンケージに向けた。
ジタン「フリーエナジー!!」
ジタンが叫ぶと左手の少し前に魔方陣が現れ、そこから光弾が出現しプリゾンケージに向かい放たれた。
ドガーーーン!!
プリゾンケージ「ギャーーー!!」
フリーエナジーが当たりプリゾンケージがひるんだ。
ビビ「今のうちにお姉ちゃんを!!」
スタイナー「姫様!!今参りますぞ!!」
しかしプリゾンケージは最期の力を振り絞りどこかに飛び去ってしまった。
ビビ「あっ!!」
スタイナー「しまった!!」
ジタン「待てっ!!」
ジタンは後を追おうとしたが、ピンク色の光が消えかけていた。
ジタン「くっ・・・」
再びジタンを白い光が包み込み、元の姿に戻っていた。
ジタン「セー・・・ラ」
そしてジタンはその場に倒れてしまった。
マーカス「ジタンさん!!」
ブランク「くそー言わんこっちゃない!!」
ビビ「どうしよーお姉ちゃんが。」
と、その時。
ビビ「うわっ!!」
今度はビビがプリゾンケージに捕まってしまった。
ビビ「助けてーーー!!」
ブランク「おい、助けるぞ!!」
マーカス「わかったっす!!」
シナ「OKズラ!!」
ブランク「おっさん!!あんたも手伝え!!」
スタイナー「しかし姫様が!!」
ブランク「姫様を助ける為なら坊主は死んだっていいのか!!」
スタイナー「ぬっ!!」
こうしてブランク、マーカス、シナ、スタイナーでプリゾンケージと戦う事になった。
ブランク「でいっ!!」
マーカス「とりゃっ!!」
ブランクとマーカスはプリゾンケージを斬りつけた。そして後ろからシナが飛び掛った。
シナ「ぬおおーーー!!」
が、しかし。
プリゾンケージ「キシャーーー!!」
バシッ!!
シナ「ズラーーー!!」
ツタで吹っ飛ばされてしまった。と、その隙にスタイナーが斬りかかった。
スタイナー「くらえ!!」
プリゾンケージ「シャーーー!!」
そしてプリゾンケージはビビが入っているカゴにツタを入れようとした。
ブランク「まずい!!」
ビビ「うわぁーーー!!ファイア!!」
ボウッ!!
プリゾンケージ「ギシャーーー!!」
無我夢中でファイアを放ったら、プリゾンケージがひるんだ。
マーカス「魔法が効くみたいっす!!」
スタイナー「ならば自分に任せよ!!」
そう言うとスタイナーは剣に力を込めた。すると剣が少し光りだした。
スタイナー「くらえ!!」
そしてスタイナーはプリゾンケージに向かい走り出した。
スタイナー「メンタルブレイク!!」
ズヴァーーン!!
スタイナーはメンタルブレイクで斬りつけたが、外見上はあまり変わっていなかった。
ブランク「何がどうなってんだよ!?」
スタイナー「メンタルブレイクは魔法に対する耐久力を減らす技である!!」
マーカス「ということは次魔法をくらったら・・・」
スタイナー「そうだ。少年よ、今の内に!!」
ビビ「あ、うん。ファイア!!」
ボウッ!!
プリゾンケージ「ギシャーーー!!」
ついにプリゾンケージは倒れ、ビビが解放された。
ビビ「助かったぁ〜。」
ブランク「大丈夫か?」
ビビ「う、うん。」
スタイナー「これで姫様を助けに行ける。姫様、今参りますぞぉーーー!!」
が、しかし。
プリゾンケージ「シャーーー!!」
プリゾンケージが何かを吹き出してビビとスタイナーがくらってしまった。
ビビ「うわっ!!」
スタイナー「ぐっ!ひ・・・め・・・様・・・」
そして二人倒れた。
ブランク「あぁあぁ、どうする?」
マーカス「とりあえずプリマビスタに運んだほうがいいっす。」
ブランク「だな。」
と、さっき飛ばされたシナが戻ってきた。
ブランク「お、シナ。お前この鎧のおっさんな。」
シナ「なにがズラ?」
ブランク「俺はジタン、マーカスはそこの坊主を運ぶからお前はおっさんをプリマビスタに運ぶんだよ。」
マーカス「頑張るっす、シナさん。」
シナ「なっそんな〜〜(泣)」
と言うことでブランクはジタンを、マーカスはビビを、そしてシナはスタイナーを運ぶことになった。
墜落したプリマビスタ
ブラネの砲撃により墜落したプリマビスタ、その一室にビビが寝ていた。
ビビ「う・・・ここは・・・?」
ブランク「おう、起きたか。」
ビビ「僕は・・・」
ブランク「さっきあの化け物にタネを植え付けられたんだ。でも薬を飲ませたから心配すんな。」
ビビ「う、うん。(さっき感じたまずさはそれかぁ)」
ブランク「俺はボスのとこに行くけど、お前はどうする。」
ビビ「えーと・・・僕もついていくよ。」
ブランク「じゃあ来いよ。」
そして二人はプリマビスタの外に出た。と、そこではバクーとスタイナーが言い争っていた。
スタイナー「貴様らが姫様を誘拐しようとしたからこのようなことになってしまったのだ!!」
バクー「そんな興奮すんなって。また倒れんぞ。」
スタイナー「おのれっ!!この場で切り殺っ!・・・おえぇ〜。」
どうやらスタイナーはまだ病み上がり(?)みたいだ。と、そこにビビとブランクが来た。
バクー「おっ坊主、起きたか。」
ビビ「うん。それと僕ビビっていいます。」
バクー「おう、そうか。俺はバクー、そいつはブランクで今はいねぇがバンダナ巻いてる奴がマーカスで腹でてたのがシナだ。」
シナ「腹でてる奴ってなんズラか!!」
シナがどこからか走ってきた。
ブランク「どうだった。」
シナ「こっちじゃないと思うズラ。」
ブランク「そっか、じゃマーカスかゼネロかベネロに期待すっか。」
ビビ「どうしたのいったい?」
シナ「さっきガーネット姫が連れ去られたから皆で手分けして探しているズラ。」
と、ゼネロとマーカスが戻ってきた。
バクー「どうだった。」
ゼネロ「こっちも違うでよ。」
マーカス「こっちは外に通ずる小川を見つけたっす。」
ブランク「じゃ、後はベネロか。」
と、ちょうどベネロも来た。
ゼネロ「どうだったでよ。」
ベネロ「あのモンスターらしい物が通ったっぽい後があったでよ。」
ゼネロ「じゃ、そっちでよ。」
ベネロ「間違いないでよ。」
ビビ「????」
ブランク「どうした?」
ビビ「どっちがゼネロでどっちがベネロなの・・・?」
ビビの言うとおり、どっちがどっちだか良く分からない。
ブランク「そんなこと気にすんなよ。」
マーカス「脱出路は見つかったから、姫様はどうするっす?」
バクー「あきらめるしかねけだろ。」
スタイナー「ぬっ貴様ぁ!!」
スタイナーはバクーに斬りかかろうとしたが。
スタイナー「おえぇ〜。」
ブランク「だめだなこりゃ。」
マーカス「さっき兄キの薬を飲ませたんだから大丈夫っすよ。」
スタイナー「貴様!!やはり毒を飲ませたな!!美味かったから安心していたが。」
一同「美味かった!?」
シナ「ズラ!?」
ビビ「眠っていてもわかるくらいまずかったのに・・・」
ブランク「かなり味覚オンチだな。」
スタイナー「うっうるさーーい!!」
どうやら図星みたいだ。
ビビ「お姉ちゃんはどうするの?」
バクー「助けてやりてぇが、危なすぎるしだれが行くかだ。」
?「俺が・・・行く・・・」
一同「!!」
プリマビスタの中からフラフラのジタンが出てきた。
ブランク「おい、大丈夫か!?」
ジタン「彼女は・・・俺が助ける・・・」
バクー「トランスしたばかりなんだろ。」
ジタン「もう・・・大丈夫だ・・・」
そうは言っているがジタンは今にも倒れそうだった。
ブランク「ったく、ちょっと待ってろ。」
そう言ってブランクはプリマビスタの中に入った。
ビビ「ねぇ、トランスってなに?」
マーカス「感情の高ぶりによってその者の力を何倍にもする不思議な力っす。確か怒りだけのトランスは命を削る・・・とかなんとか・・・」
ビビ「????」
ブランク「まぁ簡単に言えば一時的に力が上がる現象さ。おいジタン。」
と、ブランクはジタンに水の入ったビンを投げた。
ジタン「サンキュ・・・」
そしてジタンはビンの中の水を飲んだ。と、飲み終わったとたんにジタンは元気になった。
ジタン「ふぅ。」
バクー「助けに行くのはいいがもう少し休んでからにしろよ。」
ジタン「でもボス、急がないと・・・」
バクー「そいつはわかってる。こいつはボスそしての命令でもあるし父親としての頼みだ。わかってくれ。」
ジタン「・・・わかった。」
そう言ってジタンはプリマビスタの中に入った。と、ビビがブランクに話しかけた。
ビビ「あの二人って親子なの?」
ブランク「血はつながってねぇけど一応な。」
と、二人の会話にシナが割り込んだ。
シナ「10年くらい前にボスが拾って今にいたるずら。」
ビビ「ふーん。」
ブランク「とりあえず俺らも中に入ろう。」
そう言ってビビ達も中に入って行った。が、スタイナーは。
スタイナー「休んでる場合かーーー!!こうなれば自分だけでもっ!?」
突然スタイナーが倒れた。と、後ろにはシナがいた。
シナ「まったくズラ・・・」
どうやらトンカチで頭をたたいたみたいだ。で、スタイナーを無理矢理中に連れ込んだ。
再び墜落したプリマビスタ
先程のごたごたから約10経っていた。中でスタイナーがうろうろしていた。
スタイナー「ぬぬぬ・・・」
何か悩んでいるようだ。と、いきなり。
スタイナー「やはり待っていられん!!姫様ーーー!!」
スタイナーは外に向かって走り出した。が。
スタイナー「ぬおっ!!」
上から色々な物が降ってきてスタイナーは埋まった。
ブランク「何回目だよったく。」
このトラップは元々プリマビスタにあったものらしく(第一話参照)ブランクの言うとおりスタイナーは少しボロボロだった。
スタイナー「くっこんなことしている間に姫様は・・・ぬおーー!!」
スタイナーは上に乗っかっている物を根性(?)でふっ飛ばした。が。
ブランク「またかよ。っよ!!」
ブランクは天井から垂れているヒモを引っ張った。と、また物が降ってきてまたスタイナーは埋まった。
スタイナー「ぐっ。」
ブランク「もう少し待てって。今ジタンが準備してるだろうからよ。」
と、奥からジタンとビビが来た。
ブランク「行くのか。」
ジタン「ああ。」
ブランク「ビビもか?」
ビビ「うん。僕がしっかりしていればお姉ちゃんは・・・」
ジタン「もういいからよ、おいおっさん。」
ジタンはスタイナーを掘り起こした。
スタイナー「ぬっ。」
ジタン「今からガーネットを助けに行くぞ。」
スタイナー「その言葉、真か!?」
ジタン「信じる信じないはおっさんしだいだ。」
スタイナー「ぬぬぬ・・・今は信じさせてもらおう。」
ジタン「じゃ、行くか。」
ブランク「待った、俺も行くぜ。」
ジタン「そいつはありがてぇ。」
ブランク「よし、行くぞ。」
そしてジタンとブランクは外に出た。と、スタイナーはビビに話しかけた。
スタイナー「時にビビ殿。」
ビビ「なに?」
スタイナー「先程の魔法を見て思いついたのであるが。」
ビビ「うん。」
スタイナー「かくかくしかじか、なんたらかんたら・・・と言うわけである。」
ビビ「魔法剣かぁ、なんとかやってみるよ。」
そして二人も外に出た。外にはタンタラス全員がいた。
マーカス「頑張ってくるっす。」
シナ「無茶するんじゃないズラ。」
ゼベ「頑張るでよ。」
バクー「しっかりやってこいよ。」
ジタン「ああ。じゃ、行ってくるよ。」
そしてジタン達四人は森の奥に向かい歩き出した。
魔の森の奥
ジタン「ハァッ!!」
ゴブリン「ギャーー!!」
ブランク「ていッ!!」
ファング「ギャーーー!!」
ビビ「ふう。」
ジタン「奥に来るとやっぱりモンスターが多いな。」
ビビ「うん。」
スタイナー「気を抜くでないぞ。」
ブランク「解ってるよ。」
四人はガーネットを助けるために森の奥に来ていた。やはり奥なだけあってモンスターが出てくるようになっていた。
ジタン「ビビ、大丈夫か?」
ビビ「うん。」
スタイナー「いったい姫様は何処に・・・」
ブランク「もっと奥じゃねぇか?っておお!?」
ビビ「うわぁ!!」
ジタン「何だぁこいつは!!」
四人の前にデンドウロビウムが現れた。
デンドウロビウム「シャーーー」
スタイナー「なにおぉーーー!!」
スタイナーは走り出したがジタンとブランクの方が足が速いので簡単に抜かされた。
ジタン「でいっ!!」
デンドウロビウム「シャーーーッ!!」
ジタンに斬られてひるんだデンドウロビウムだったがブランクに向けて花粉を飛ばしてきた。
ブランク「うわっ!!見えねぇ!!」
ジタン「ブランク!!」
花粉が目に入りブランクは暗闇状態になった。斬りかかろうとしたスタイナーは足を止めた
スタイナー「ぬぬ!!こうなれば、ビビ殿!!」
ビビ「えっ!!」
スタイナー「今こそ魔法剣を使う時である!!」
ビビ「あっわかった!!」
スタイナー「ぬぉーーー!!」そしてスタイナーは再び斬りかかった。そしてビビがファイアをスタイナーの剣にあてた。
スタイナー「喰らえ!!紅蓮剣!!」
ズヴァーーーン!!
デンドウロビウム「ギャーーー!!」
スタイナーの一撃でデンドウロビウムは倒れた。
ジタン「やるなぁ。」
ビビ「ところでブランクのお兄ちゃんは大丈夫なの?」
ジタン「さっき目薬打っといたから心配ねえよ。」
スタイナー「おぬし、いつの間に目薬など持っていた?」
ジタン「さっきのモンスターから盗んだ。」
ビス「ぬ、盗んだって・・・」
ブランク「ま、気にすんなよ。それよりあれぐらいのモンスターが出てきたってことは、姫様も近いんじゃないか?」
ビビ「なるほど・・・」
ジタン「じゃ、急ぐか。」
そしてまた四人は歩き出した。そして洞穴らしき所に来ると魔の森の主らしきモンスター、プラントブレインがいた。そしてその後ろにガーネットの姿もあった。
スタイナー「姫様!!」
ブランク「ちょっとやばくねぇか?」
ジタン「さっさと倒すぞ。ビビ、バックアップ頼む。」
ビビ「うん。」
そしてビビが魔法を唱えつつ三人は斬りかかった。
スタイナー「メンタルブレイク!!」
ブランク「おりゃッ!!」
ジタン「それっ!!」
三人同時に斬られてプラントブレインはひるみ、さらに追い討ちをかけるように。
ビビ「ファイア!!」
ボウッ!!
ビビもファイアを放った。
プラントブレイン「ギャーーーッ!!」
プラントブレインはかなりダメージを受けたが、ひるまずに触手で仕掛けてきた。
ジタン「くっ!!」
ブランク「うぅ!!」
スタイナー「くそう、ビビ殿!!」
ビビ「わかった!!」
スタイナーは紅蓮剣を出すつもりらしい。が。
プラントブレイン「シャーーー!!」
ズドーン!!
ビビ「うわあっ!!」
ジタン「ビビ!!」
プラントブレインはビビにサンダーを放ったのだ。
スタイナー「ぬう!!」
スタイナーは斬りかかるのをやめた。
ジタン「このやろう!!」
スタイナーの代わりにジタンが斬りかかった。
ジタン「やぁっ!!」
プラントブレイン「シャーーーッ!!」
プラントブレインはカウンターを仕掛け、触手をジタンに振りかざした。
ビビ「危ない!!ブリザド!!」
カチーーーン!!
プラントブレイン「シャーーーッ!!」
ビビがブリザドを放ち、触手が凍り付いたためジタンの攻撃が当たったのだ。さらに。
ジタン「もう一発!!」
ジタンは逆手で持っていた短剣を持ち替えプラントブレインに突き刺した。
ジタン「今だみんな!!」
ブランク「おう!!」
スタイナー「ビビ殿!!」
ビビ「うん!!」
そしてブランクとスタイナーは走り出した。
ブランク「このやろ!!」
スタイナー「紅蓮剣!!」
ザシュッ!! ズヴァーー!!
プラントブレイン「ギャーーーッ!!」
同時に斬られたために、プラントブレインは遂に倒れた。
ジタン「ガーネット!!」
スタイナー「姫様!!」
二人はガーネットの側に駆け寄った。だが、当の彼女はかなりぐったりしていた。
ブランク「かなりやばいな。」
ジタン「ああ。ブランク、薬を。」
ブランク「おう。」
ジタンはブランクから薬をもらいガーネットに飲ませた。
ガーネット「ゴホッゴホッ。」
やはりまずいらしくガーネットはむせている。と、
ガーネット「うっ・・・」
ガーネットが目覚めた。
ジタン「ガーネット!!」
スタイナー「姫様!!」
ビビ「お姉ちゃん!!」
ガーネット「あ・・・皆様・・・」
ジタン「大丈夫か!?」
ガーネット「あ・・・はい。」
ブランク「すごい回復力だな。」
ビビ「それよりも早くここから離れよう。」
スタイナー「うむ、そうであるな。」
五人がこの場を離れようとしたその時。
ズゴゴゴゴ
突然地震が起こった。
ジタン「うわっ!!」
ガーネット「きゃぁ!!」
ブランク「何だ!?」
そしてプラントブレインのいた場所に穴ができ、そことジタン達が来たとこからプラントスパイダが三体現れた。
ブランク「囲まれたか・・・」
ビビ「どうしよう。」
スタイナー「こちらに道があるぞ!!」
ジタン「逃げるしかねぇ!!走るぞみんな!!」
言ってまもなくガーネット以外の三人は既に走り始めていた。
ジタン「走れるか!?」
ガーネット「多分、無理です・・・」
ジタン「仕方ねぇ!!ちょっと我慢してくれよ。」
ガーネット「えっ!?あっ!!きゃぁっ!!」ジタンは半ば強引にガーネットを抱え(簡単に言えばお姫様だっこ)三人の後を追った。
ビビ「ジタンとお姉ちゃん、大丈夫だったかなぁ?」
走りながらビビがつぶやいた。と、いきなり。
スタイナー「ぬあぁ!!しまったぁ!!」
スタイナーが叫んだ。
ブランク「なんだぁ!?」
スタイナー「姫様のことをすっかり忘れてたぁ〜!!」
スタイナーが頭を抱えながらわめいているとジタンが追いついて来た。
ジタン「無駄口叩いてねえで走れ!!」
スタイナー「ぬっ貴様ぁ!!姫様になんてことを!!」
ジタン「ガーネットのことを忘れていたあんたが言えることか!?」
スタイナー「うっ!!」
ビビ「そんなことより来たよぉ〜!!」
後ろからものすごい数のプラントスパイダがやってきた。
ブランク「かないっこねぇ!!逃げるしかねぇぞ!!」
四人は全力で走っているが、ガーネットを抱えているジタンは他の三人より少し遅れている。
ジタン「やばいなぁ・・・」
ガーネット「すみません、私のせいで・・・」
ジタン「なぁに大丈夫だって・・・って言いてえが、ちょっとやばいな・・・」
ガーネット「えっ!?」
ガーネットは後ろの方を見た。すると森やプラントスパイダが段々石化している。
ガーネット「どうなっているの!?」
ジタン「わかんねぇがこのままじゃ俺らもあいつらの仲間入りだ。」
ジタンは必死になって走っているが、一体ジタンに襲い掛かってきた。
プラントスパイダ「シャーーーッ!!」
ジタン「まずいっ!!」
プラントスパイダはジタンを捕らえようとしていた。が。
ブランク「どけっ!!」
ジタン「うわっ!!」
ブランク「ぐっ!!」
ブランクがプラントスパイダ捕まってしまった。
ジタン「ブランク!!」
ジタンはブランクに駆け寄ったが、ブランクを捕まえているプラントスパイダも倒れ、石化が始まっていた。
ジタン「くそっ!!離れねぇ!!」
ガーネット「どうします!?このままじゃ・・・」
と、ブランクがジタンに何かを差し出した。
ブランク「俺のことはいいから早く行け!!」
ジタン「何言ってんだよ!!」
ブランク「このまま石になるつもりか!?行くんだ!!」
ジタン「くっ・・・」
ジタンは少し考え。
ジタン「わかった!!」
そう言ってブランクが持っているもの受け取り、再びガーネットを抱え走り出した。
ジタン「必ず助ける!!それまで待っててくれ!!」
走りながらジタンはブランクに叫んだ。
ブランク「頑張れよ・・・」
そう言ってブランクも石になってしまった。
ジタン「後少しだ。」
ガーネット「後ろ!!」
今度は巨大化したイバラのようなものがジタンに襲い掛かってきた。
ジタン「くそっ!!」
何度もイバラみたいなものが襲ってきたが、ジタンは上手い事飛んだりしゃがんだりなどして避けている。
ビビ「ジタン!!早く!!」
スタイナー「急ぐのだ!!」
ビビとスタイナーの姿が見えてジタンもラストスパートに入った。
ジタン「うおぉぉぉーーー!!」
やむことなく襲ってくるイバラを避け、ジタンは魔の森を脱出した。と同時にイバラがいた道を塞いで石化してしまった。
ガーネット「助かりましたけど、あの人が・・・」
ジタン「・・・」
ビビ「どうするの?いったい?」
ジタン「今はどうすることもできねえよ、ブランク・・・」
石化した森を前に四人は立ち尽くしていた。
魔の森の外
四人は何処から持ち出したかわからないがテントを立て、ここでキャンプをするみたいだ。
ジタン「これからどうする。」
ガーネット「とりあえず、霧の上に出たいです。」
ビビ「僕も。」
ジタン「けどどうする?南も北もアーチは閉鎖されてるからよ。」
ガビ「うーん・・・」
ジタンの言う南と北、そしてアーチとは、今ジタン達がいる低地とアレクサンドリアのような高原を行き来する道のようなものである。ちなみにこの会話にスタイナーがいないのは、ガーネットの身を案じ見張りをしているからである。
ジタン「なんか上に行く方法ないなか?」
ガーネット「私は何も・・・」
ビビ「そういえば・・・」
ジタン「なんかあるのか?」
ビビ「僕のおじいちゃんが言ってたんだけど、魔の森の近くに氷の洞窟って言う所があるらしいんだ。」
ガーネット「氷の洞窟・・・」
ビビ「その洞窟は霧の上に続いているみたいなんだ。」
ジタン「とにかく、明日行ってみるか。」
ガーネット「ええ、でも今日は休みましょう。」
そう言って三人は眠りについた。
はたして四人は霧の上に出ることが出来るのか。
続く
あ と が き
初トランスでの戦闘シーン。
あのジタンの戦い方は若干バーサーカ風にしてみました。
後ビビスタの魔法剣の名前が変わってるのはちょと種類多いかなと思って六つにしたからです。
この作品でもブランクの薬はまずいです。