CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語
第二十六話 禁断の地



黒魔道士の村でビビの真実とクジャの隠れ家の場所を聞いたダガー達。クジャの隠れ家デザートエンプレスでは何が待ち受けているのか。

ビビ「う・・・」

シド「ビビ、大丈夫ケロ?」

ビビ「ここは・・・?」

ビビとシドは円柱状の何も無い部屋にいた。

シド「分かんないブリ。でも確か・・・」

回想

ダガー「ここだけ砂ぼこりが上がってないわ。」

サラマンダー「つまりここが入口ってことだな。」

ダガー「行きましょう。」

ビビ「うん。」



ビビ「で、流砂に飛び込んだら意識が遠くなって・・・」

シド「ワシもケロ。」

と。

「眼が覚めたかい?」

ビビ「クジャ!?」

どこからかクジャの声がした。


エーコ「どこにいるの!?」

クジャ「そう遠くはないよ。」


フライヤ「能書きはいい!!早く姿を出すのじゃ!!」

皆同じような部屋にいた。


ダガー「みんなはどこにいるの!?」

クジャ「おやおや、威勢がよくなっちゃって。みんな同じような部屋にいるよ。こんな仕掛けつきだけどね。」

ゴゴゴゴゴ!!

ダガー「きゃあ!!」

突然部屋の中央が開いた。その下には溶岩が見えた。

クジャ「そこから落ちたらひとたまりもないだろ?とりあえず僕のとこに来てくれないかい?部屋の鍵は開いているから。ああ、断ろうとは思わないことだね。その気になればこの場にいない他の仲間を一瞬で皆殺しにすることも出来るから。」

ダガー「・・・わかったわ・・・」

そう言ってダガーは部屋を出た。

ダガー「みんな・・・」

他の仲間も出てきた。

クジャ「通路の交差している広場に来て黒魔道士の間に来るんだ。」

ビビ「・・・」

一行は言われたとおりにした。と、黒魔道士の力でどこかの部屋にワープした。そこには。

クジャ「ようこそ、この素晴しい僕の館へ。」

クジャがいた。

ダガー「そんなことよりも私達をどうするつもりなの!?」

クジャ「おや、しばらく見ない間に変わっちゃったね僕の小鳥よ・・・短い髪も可愛いじゃないか。」

ダガー「ふっふざけないで!!」

ダガーは短剣を握りクジャに斬りかかった。

エーコ「ちょっダガー!?」

ダガー「はぁー!!」

クジャ「おやおや本当に変わっちゃったね。」

クジャは軽くダガーの右腕をつかんだ。

クジャ「手荒なまねはしたくないからね。」

ダガー「きゃっ!!」

ダガーは軽く投げ飛ばされた。

ビビ「お姉ちゃん!!」

フライヤ「ここは落ち着くのじゃ、で、我らに何を望むのじゃ?」

クジャ「そうそう、君達にはウイユヴェールに行ってもらうよ。」

スタイナー「どこにあるのだ?そのウイユなんとかは?」

クジャ「忘れられた大陸のシアウェイズキャニオンの南方にあるんだ。ちょっと訳ありでね僕には不向きなんだ。」

クイナ「不向き?」

クジャ「ま、いいとしてそこにグルグストーンってのがあるんだ。それを取りに行ってもらいたい。」

エーコ「・・・分かったわよ。」

クジャ「でも、全員行かせたら何仕出かすか分からないしね。少し残ってもらうよ。」

サラマンダー「人質か?」

クジャ「ま、そういうことになるね。そうだな・・・わざわざ女性に危険な所に行かせるのは僕の美学に反するし、女性陣に残ってもらうとしよう。」

ダガー「つまり私とフライヤ、エーコの三人ね。」

クジャ「そ、残りの四人に行ってもらうよ。期間は三日。それまでに帰ってこないとどうなるか分かるね。」

ビビ「人質を殺す・・・」

クジャ「よく分かったね。ここから忘れられた大陸で着陸できる場所まで半日かかる上、そこからウイユヴェールまで半日、つまり往復だけで二日かかる事になる。寄り道はしないことだね。」

ビビ「着陸?ヒルダガルデ一号のこと?」

クジャ「するどいね。では行ってもらうよ。」

スタイナー「姫様、行ってまいります。」

ダガー「気をつけてね・・・」

フライヤ「クイナ、サラマンダー、用心するのだぞ。」

クイナ「アル。」

サラマンダー「言われるまでもねえ。」

エーコ「ビビ・・・絶対に生きて帰ってきてね、あたしもう・・・一人は嫌だからね・・・」

ビビ「分かってる、絶対に戻るよ。」

そしてビビ達四人は先程の魔方陣に乗り、ワープした。



ビビ「これがヒルダガルデ一号。」

スタイナー「乗ろう。」

四人は飛空挺に乗った。

ビビ「・・・」

クイナ「ここにもアルか・・・」

飛空挺を操縦しているのは黒魔道士だった。

黒魔道士「・・・出発するよ。」

そして忘れられた大陸へ飛空挺は出発した。





ビビ「・・・」

ビビは船室でずっと思い悩んでいる。

サラマンダー「ビビ、少しは休め。そんなに思いつめてると動かなければ行かないときに動けないぞ。」

ビビ「でも、あいつは信じられない・・・もしかしたら僕達が出た後すぐにエーコ達を・・・!!」

スタイナー「落ち着くのだ、ビビ殿。」

ビビ「でも・・・」

ゾーン「がたがたうるさでおじゃる!!」

ソーン「黙ってるでごじゃる!!」

スタイナー「な、貴様ら!!」

ゾーン「黙ってないと人質は知らんでおじゃる!!」

ソーン「分かったら黙るでごじゃる!!」

ビビ「・・・分かったよ・・・」

そして皆黙りこくった。

ビビ(エーコ・・・!!)

数時間後飛空挺は忘れられた大陸に近づいた。

ビビ「あれが忘れられた大陸・・・」

そして飛空挺は着陸ポイントに着陸した。

ゾーン「さ、行ってくるでおじゃる!!」

ソーン「時間はないでごじゃるよ!!」

スタイナー「ぐぬぬ・・・」

ビビ「おじちゃん、行こうよ・・・」

スタイナー「ぐぬぬ・・心得た・・・」

そして四人はウイユヴェールを目指して南下した。

ビビ「少し早めに歩こうよ。時間がないんだから。」

クイナ「分かったアル・・・」

四人は少し早歩きで進んだ。

スタイナー「ビビ殿、いったいどうなされたのだ?」

クイナ「多分、エーコのことが気にかかるんだと思うアル。」

そして歩き続けること数時間。夜を迎えた。

クイナ「そろそろ休むアルよ。」

ビビ「まだ行こうよ、時間はないんだから。」

スタイナー「しかしビビ殿、もう何回目ですか?夜もかなり更けていますぞ。」

ビビ「でも急がなきゃみんなが!!」

サラマンダー「助けたいんなら休むことも重要だ・・・お前が倒れたら元も子もないだろう?」

ビビ「でも・・・」

サラマンダー「いいから休め。」

ビビ「・・・うん、お休み・・・」

渋々ビビは持ってきたテントの中に入った。

スタイナー「・・・かなり焦っておられるな・・・」

クイナ「気持ちは分からない訳でもないアルが・・・」

サラマンダー「でも休むことも必要だ。特にあいつはまだ子供だ。休まなきゃ倒れるぜ。」

スタイナー「しかし急がないといけないのにも変わりは無い・・・」

クイナ「明日は朝早くに出発アル。」

サラマンダー「見張りは最初俺がやる。一時間ごとに交替で三時間後に出発だ。」

スタイナー「すまぬな、次は自分が行く。」

クイナ「最後はワタシアルな、頼むアルサラ。」

サラマンダー「分かったら少しでも寝てろ。」

そしてスタイナーとクイナも睡眠をとった。その頃。





ダガー「・・・」

ダガーはずっと短剣を握っていた。

エーコ「そう言えばそれってジタンのじゃ?」

ダガー「うん・・・」

フライヤ「我らが眠っている間に何があったのじゃ?」

ダガー「・・・あの時・・・」

回想

ジタン「みんなはまだ?」

ダガー「ええ・・・」

ジタン「もう三日もたつのに・・・」

ダガー「みんな街を救おうと戦っていたし、ビビとエーコは脱出の際の怪我が一番ひどいし・・・」

ジタン「だよな・・・」

ダガー「所で、これからどうするの?」

ジタン「これからか・・・一度戻ろうと思う。」

ダガー「・・・ここを離れるの?」

ジタン「ああ・・・今の俺は何をしたらいいか分かんないから、自分の気持ちをはっきりさせたいし・・・こんな中途半端な気持ちじゃ何も出来ないしな。」

ダガー「私も連れてって!!ずっと一緒にいたいの!!」

ジタン「・・・駄目だ、あそこに行くのはまだ駄目だよ。」

ダガー「それでも私は行くわ!!」

ジタン「・・・」

ダガー「まだみんな眠っているから抜け出すにはいいと思う。私達がいないって知ったら驚くだろうけど・・・」

ジタン「セーラ。」

ダガー「なに?・・・ん!?」

ジタン「・・・」

ジタンは少し強引にダガーに口付けをした。

ダガー「ん!!ん!!・・・」

ジタン「ふぅ・・・ごめん・・・」

ダガー「あ・・・待っ・・・て・・・」



ダガー「あの時スリプル草で眠らされて、気付いたときにはこれを残して・・・」

エーコ「じゃあダガーはどこ行ったか分かるの?」

ダガー「分かるけど・・・今は怖くて言えない・・・」

フライヤ「そうか・・・」

ダガー「その後チョコで探しに出たんだけど・・・」

エーコ「ダガー・・・」

そんな話をしている頃。





クイナ「みんなそろそろ起きるアル。」

スタイナー「ん・・・もう朝か?」

クイナ「と言うより夜明け前アル。」

サラマンダー「タイムリミットは48時間か・・・」

ビビ「早く行こうよ。」

そして東の空がかすかなオレンジの光を放ちつつある時間に四人は再び歩き出した。

ビビ「そう言えばウイユヴェールってどんな所なのかな?」

スタイナー「クジャは自分に不向きな所と言っていたが。」

サラマンダー「行けば分かるだろう・・・」

そして数時間後。

クイナ「入り組んだ山脈アルね。」

ビビ「ここがシアウェイズキャニオンなんだろうね。」

サラマンダー「てことは近いな・・・」

スタイナー「見えたぞ、おそらくアレであろう。」

ビビ達の先に不思議な建物が見えた。

ビビ「急ごう。」


ウイユヴェール


ビビ「・・・なんだか不思議な感じがする・・・」

サラマンダー「さっさと行こうぜ。」

ビビ「うん。」

四人は歩き出した。と。

(お待ちください・・・)

どこからか声がした。

サラマンダー「誰だ!?」

と、前方に全身を黒いコートで隠した男らしきものが現れた。

?「別にあなた方と戦うつもりはありません。」

スタイナー「では何をしにここへ?」

?「あなた達の道案内として・・・」

ビビ「道案内?」

?「それとここであなた達にある真実を知ってもらおうと・・・」

クイナ「真実?」

?「そう。では行きましょう。」

スタイナー「信用してよいのだろうか?」

ビビ「今は行くしかないよ・・・」

そして謎の男と四人は建物の入口らしきとこに来た。

ビビ「大きな扉だなぁ・・・開くの?」

?「はい・・・」

と、男は扉に手を当てた。と。

ガゴーーン!!

ビスクサ「!!」

動きそうもも無かった扉が開いた。

?「では行きましょう。」

ビビ「・・・」

そして中に入った。

ビビ「不思議な場所なんだね・・・」

?「言っておきますがモンスターも出ますのでお気をつけください。」

クイナ「モンスターなら大丈夫ア・・・ル!?」

クイナの後ろにオーガがいた。

ビビ「クイナ!!」

クイナ「大丈夫アル!!ハリセンボン!!」

クイナはハリセンボン唱えた。が、何も起こらなかった。

クイナ「ルル!?」

サラマンダー「何やってんだよ!!」

ザグシュッ!!

サラマンダーの一撃でオーガは倒された。

サラマンダー「しっかりしろよ・・・」

クイナ「ワタシちゃんと唱えたアルよ!!」

?「知らなかったのですか?」

クイナ「は?」

?「ここでは魔法の類は全て無効化され、使えなくなるのですよ。」

スタイナー「つまり沈黙されてるのと同じか・・・クジャが言ってた不向きとはこれか。」

ビビ「それじゃあ僕はあんまり戦えないかも。」

スタイナー「ここは自分達に任せよ。」

ビビ「ごめんね。所で真実って?」

?「・・・こちらへ・・・」

男は四人を隣の部屋に連れてきた。

ビビ「ここは?」

ビビが疑問に思うと星のような立体映像が現れた。

スタイナー「何だこれは?」

クイナ「星アルか?」

と、今度は文字のようなものが現れた。

サラマンダー「文字か・・・?」

ビビ「でもなんて書いてあるか分かんないよ。」

?「母なる・・・テラ・・・」

ビスクサ「テラ!?」

聞いたことの無い名前に困惑する一同。

ビビ「ねぇ、テラって?」

?「それはあなた達自身の目と耳で・・・」

ビビ「・・・ん?」

ビビが何かに気付いた。

ビビ「誰かいる?」

スタイナー「なんですと?」

ビビ「そこに誰かがいたんだ。」

と、ビビの指差した先からある男が現れた。それは・・・

ジタン「・・・」

ビビ「ジタン!?」

ジタンであった。

スタイナー「お主どうしてここにおるのだ?」

ビビとスタイナーがジタンに近づいた。と。

?「その人は違います!!」

ビス「えっ!?」

男が言ったと同時にジタンが襲い掛かってきた。

ビビ「わっ!!ジ、ジタン!?」

?「そいつはあなた達の仲間の偽者、ドッペルゲンガーです!!」

ビビ「偽者!?」

サラマンダー「じゃあ倒してもいいんだな!!」

ザグシュッ!!

サラマンダーにより偽ジタンは倒された。

ビビ「危なかった・・・」

?「気をつけてください。多分まだいると思います。」

ビビ「まだいるって・・・!!」

ガギン!!

ビビ「ぼ、僕!?」

今度はビビのドッペルゲンガーが来た。

スタイナー「ビビ殿!!助太刀いた!?」

スタイナーの足元に何かが刺さった。

スタイナー「槍?まさか!?」

スタイナーは槍が飛んできた方向を見た。そこにはフライヤがいた。

スタイナー「フライヤか・・・」

クイナ「スタイナー!!」

サラマンダー「俺らにも来たぞ!!」

クイナ「ル!?」

クイナにエーコの、サラマンダーにダガーのドッペルゲンガーが襲い掛かってきた。

スタイナー「すまぬ!!」

クイナ「ごめんアル!!」

サラマンダー「わりぃな・・・」

ザシュ!!ドスッ!!ザグシュッ!!

それぞれ一撃で偽者を倒した。

クイナ「何か嫌アルな・・・」

スタイナー「気を抜くでない。おそらく・・・!!」

ガギン!!

それぞれのドッペルゲンガーが襲い掛かってきた。

スタイナー「やはりな!!」

サラマンダー「自分との戦いか・・・いいじゃねえか。」

クイナ「負けないアルよ!!」

自分との偽者と戦うことになった。その頃。



クジャ「お使いに行ったものは何やっているんだろうね?」

エーコ「うぅ〜・・・」

クジャ「そんなに怒らないでくれないかい?確かに自由じゃないけど別に不便じゃないだろ?」

ダガー「・・・エーコ。」

エーコ「ふん!!」

クジャ「おそらく自分と戦っている頃だろうね。」

フライヤ「自分と戦う?」

クジャ「あそこにはエピタフっていうモンスターがいてね、そいつは近くにいる者の偽者を生み出すって言う能力を持っているんだ。」

ダガー「あの四人が負けるわけないわよ。」



スタイナー「はぁはぁ・・・」

クイナ「何とか倒せたアルね・・・」

サラマンダー「まさかここまで苦戦するとはな・・・」

四人は悪戦苦闘し、何とか倒したようだ。

スタイナー「ビビ殿は?」

ビビ「ぼ、僕も何とか・・・」

クイナ「大丈夫アルか?」

ビビ「なんとか崩れそうだったガレキの下に誘って・・・あいつをガレキで・・・」

スタイナー「自分自身との戦いか・・・そう言えば奴は?」

?「ここにいますよ。」

スタイナー「貴様何をしておった?」

?「ドッペルゲンガーを作り出した張本人を倒していたのです。」

ビビ「張本人?」

?「エピタフと言うモンスターです。石属性でしたので金の針で倒しましたけど。」

サラマンダー「・・・」

?「では次ぎ行きましょう。」

そして男が近くにあった階段を下りた。

ビビ「行こう。」

四人も下に降りた。そこには四つの何らかの装置があった。

ビビ「これ何?」

?「ここは船の間・・・見ててください。」

と、男が装置にあったスイッチを押した。すると船らしきものの立体映像が現れた。

ビビ「船だ・・・これにもさっきの文字が・・・」

?「古代の船・・・歴史上最も古いもの・・・」

スタイナー「これは何の船なのだ?」

?「それは他の三つを見れば分かること・・・」

そして二つ目のスイッチを押した。

クイナ「また船アル。」

?「戦闘用の船・・・造船技術古い・・・」

クイナ「戦闘用の船?」

?「そう・・・」

そして三つ目のスイッチを押した。

?「戦闘艇・・・インビンシブル試作型・・・プロトタイプ失敗作・・・」

ビビ「インビンシブル・・・この船の名前?」

?「はい。」

最後のスイッチを押した。

?「戦闘艇インビンシブル初期型・・・現在使用され改良型・・・」

サラマンダー「現在使用され?」

?「おそらくどこかで使われてるのでしょう・・・次に行きます。」

クイナ「何アル?」

ビビ「今はついて行くしかないよ。」

四人は男について行き、別の階段から上に上った。そこは橋のような場所で、中央に球体があった。

サラマンダー「今度は何を見せるんだ?」

?「歴史です・・・」

ビビ「歴史?」

と、男が球体に触るとビビ達の後ろに映像が現れた。

ビビ「さっきの星?」

クイナ「また文字があるアルよ。」

?「都市の始まり・・・」

ビビ「始まり?」

と、別の場所に映像が現れた。

?「栄えた頃の都市・・・」

ビビ「都市・・・?」

ビビは映像を見た。映像には星のあちこちに都市があった。と、また別の映像が現れた。

?「繁栄しすぎたため枯渇衰退の道を・・・」

スタイナー「衰退?」

また映像が現れた。

?「最盛期にテラの各地に点在した都市、やがてこのように衰退して行った・・・」

ビビ「あ・・・」

映像の星の都市を記した場所が段々と消えていった。そして映像も消えた。

ビビ「テラって・・・滅びたの?」

?「・・・今はそう言っても過言ではありません・・・次行きます。」

ビビ「うん。」

男について行くと先程の星の間に来た。

?「そこに部屋にお入りください。」

ビビ「ここは?」

?「語り部の部屋。あなた達には知ってもらおうと・・・」

サラマンダー「閉じ込めるんじゃねえだろうな。」

?「信用できないなら殺しても結構です・・・」

サラマンダー「・・・」

ビビ「入ろうよ。」

そして四人は部屋に入った。

クイナ「うわっ・・・悪趣味アル・・・」

その部屋には壁に顔のようなものが沢山あった。と。

壁面「&%△□∞*+×・・・」

壁の顔が離しかけてきた。

サラマンダー「何だコイツは!?」

ビビ「待って、何か言ってるよ。」

壁面「来訪者達よ・・・目の前に見える石に乗るがよい・・・」

サラマンダー「・・・」

ビビ「僕達の意識に直接語りかけているようだね。とりあえず行って見よう。」

そして四人は言われたように石に乗った。と、石が宙に浮いた。

壁面A「来訪者達よ、心して聞くがよい。これは我々の始まりの文明の記録である・・・」

壁面B「そのその種の衰退は、我々の問題ではなかったのだ・・・ありとあらゆる動植物、そして・・・たる・・・が老いていった・・・全ては我らテラの・・・の『老化』こそが引き金だった・・・」

壁面C「・・・の『老化』を克服すべく、ありとあらゆる手段が検討された・・・最終的にはテラ文明の粋を集め・・・そして最初の試み母なる・・・の大陸で行われた。」

壁面D「しかしそれは失敗に終わった・・・その後に重要な要素が・・・であることがわかり対象を絞り込んだ・・・」

壁面E「四度の尊い犠牲を乗り越えた我々は、未来永却の繁栄をつかみ、自らに取り込んだ・・・」

壁面F「全ての動植物は蘇ったが・・・は未だ蘇らず・・・今後の・・・成果が待たれる・・・」

壁面A「このテラの尊い歴史を語り継がんがため、我らは・・・創造された・・・」

全て言い終わると石は下に降りた。

スタイナー「いったい何が言いたいのだ?」

ビビ「・・・戻ろうよ・・・」

そして語り部の部屋を出た。

ビビ「教えて。僕たちに何を教えたいの?」

?「急ぐことはありません・・・遅かれ早かれ、いつかは知るのですから・・・」

サラマンダー「いい加減にしろよ・・・」

?「次が最後です。あちらの方に星々の間があります。その奥に石碑の間があり、そこにあなたたちの探すグルグストーンがあります。」

ビビ「どうしてそのことを!?」

?「・・・私の案内はここまでです。後はあなた達が知るのです。」

スタイナー「何だと!?」

?「それでは・・・」

サラマンダー「待ちやがれ!!」

ビビ「追わないで!!僕らに時間はないんだ・・・」

スサ「・・・」

ビビ「行こうよ。」

クイナ「アル・・・」

そして四人は星々の間に向かった。

?「・・・ビビ、頼むぞ・・・」

軽く呟き男はどこかに消えた。

ビビ「これって、今までのからすると映像が出るのかな?」

クイナ「おそらくアル。」

と、星の映像が現れた。

ビビ「やっぱり・・・」

と、また星が現れた。

ビビ「えっ!?星が二つ!?」

そして二つの星は重なり一つに星になった。

ビビ「何を意味しているんだろう・・・」

スタイナー「分からぬが先を進もう。」

そして四人は吹抜に来た。

ビビ「これリフトだろうね。」

スタイナー「グルグストーンは下であろう。」

そして四人はリフトに乗った。と。

ビビ「動き出した。」

螺旋状に下に降りていった。そして最深部についた。

ビビ「あれかな?」

ビビが石碑を調べると石碑が開いてそこにグルグストーンがあった。

ビビ「これだね。」

ビビがグルグストーンを取ろうとした。と。

サラマンダー「!!ビビ下がれ!!」

ビビ「えっ!?わあっ!!」

ビビの頭上にブーメランらしいものが通った。

ビビ「何!?」

ビビ達の後ろに巨大な戦艦がいた。

サラマンダー「こいつを倒さなきゃ駄目ってことか!!」

サラマンダーが戦艦に攻撃を仕掛けた。

スタイナー「サラマンダー!!無茶である!!」

サラマンダー「おらあ!!」

サラマンダーは振りかぶった。が。

パシュウ!!

サラマンダー「なっ!?」

戦艦がサラマンダーに向けて光を放った。

バーーン!!

サラマンダー「があ!!」

クイナ「サラ!!」

サラマンダーは光に当たりその場に倒れた。

クイナ「サラ!!大丈夫アルか!?」

サラマンダー「気をつけろ・・・あの光はかなり体力を奪ってくぜ・・・」

ビビ「サラマンダーは僕が何とかするからおじちゃんとクイナはあの戦艦を!!」

クイナ「アル!!」

スタイナー「行くぞクイナ!!」

そしてスタイナーとクイナは戦艦に向かい走っていった。と、戦艦が。

パシュウ!!

先程の光を放ってきた。

スタイナー「避けろ!!」

クイナ「アル!!」

二人は寸前でかわすことが出来た。

スタイナー「とりあえず耐久力を下げるである!!アーマーブレイク!!」

ズヴァーーン!!

スタイナーはアーマーブレイクで戦艦の防御力を下げた。

クイナ「ホアチャーー!!」

そしてクイナもフォークで戦艦を突き刺した。

スタイナー「この調子である!!」

と、戦艦がブーメランを飛ばしてきた。

スタイナー「なんの!!」

ガチャン!!

スタイナーは剣でブーメランを弾き返した。

スタイナー「この程度なら楽勝である!!」

戦艦「ギガ・・・」

スタイナーの『楽勝』と言う言葉に戦艦が反応した。と。

ガイーーーン!!

スタイナー「はぁ!?」

クイナ「オヨ!?」

ビビ「えええーーー!?」

突然戦艦が変形しだした。

スタイナー「な、何なんだいったい!?」

変形し終わると戦艦は人の形をし、右肩に戦艦時下にあったものが来ていた。

ビビ「な、なんか嫌な予感が・・・」

ビビの予感通り右肩の刃みたいなものにとてつもない魔力が集中していた。

スタイナー「まずい!!逃げるである!!」

と、スタイナー達に刃が向けられ、何かが放たれようとした。

サラマンダー「ちいっ!!」

シュッ!!

サラマンダーはウイングエッジをえらい方向に投げた。

戦艦「ギ!!」

戦艦は刃をウイングエッジの方向に向けた。と。

バシュウーーー!!

ウイングエッジ向けてもの凄い魔力の光を放った。

ズガーーーン!!

ビビ「うわぁーー!!」

大爆発を起こし、光が放たれた所から光が差していた。

クイナ「・・・地上まで貫通したアルか・・・?」

と、また魔力をため始めた。

スタイナー「また放つつもりである!!」

ビビ「どうするの!?」

もうどうしようもなくなっていた。と、そこに。

?「諦めてはいけません!!」

ビビ「!!さっきの!?」

謎の男がビビ達の、いや戦艦の前に現れた。

?「・・・」

ビビ「何してるの!?」

サラマンダー「待てビビ!!戦艦の様子が変だ!!」

ビビ「えっ!?」

戦艦「・・・」

男と戦艦の心が通じ合っているようだ。と。

戦艦「・・・」

戦艦がビビ達の方を見た。

ビビ「え?」

戦艦「・・・」

ビビ「何?」

戦艦「我・・・アーク・・・ヤミ・・・召喚・・・」

ビビ「何を言ってるの?・・・アーク?」

アーク「我・・・主人・・・無・・・我・・・探ス・・・主人・・・」

ビビ「何を言ってるの?」

?「彼、アークは闇の召喚獣・・・数年前に主人を亡くしここに住み着いているのです。」

ビビ「召喚獣!?」

?「そして今、あなた達の近くに主人と成りえる力を二つ感じると・・・」

ビビ「お姉ちゃんとエーコのこと?」

アーク「我・・・主人・・・求ム・・・我・・・ツイテ行ク・・・オ前達・・・」

ビビ「え?」

?「アークは主人を探すためにあなた達について行くと言っています。」

ビビ「ええ!?」

アーク「我・・・求む・・・」

ビビ「・・・」

ビビは悩んでいる。少し悩んで。

ビビ「・・・いいよ。僕達と来なよ。」

アーク「我・・・戦ウ・・・オ前達・・・共ニ」

そしてアークはダイヤモンドになってビビの手元に来た。

ビビ「・・・寂しかったんだろうね・・・」

スタイナー「ビビ殿・・・」

ビビ「そうだ、グルグストーンを・・・」

そしてビビはグルグストーンを手に入れた。

ビビ「目的は果たしたから帰ろうよ。」

クイナ「そうアル。ル?」

ビビ「クイナ?」

クイナ「さっきの男・・・どこ行ったアル?」

確かに男はどこにもいなかった。

ビビ「気にはなるけど。早く行こうよ、みんなが気になるから。」

スタイナー「急いで戻るとしよう。」



そして四人はウイユヴェールを離れた。その頃。



ダガー「ねぇ、フライヤ・・・」

フライヤ「なんじゃ?」

二人は別々の部屋(最初にいた所)で壁越しで話をしていた。

ダガー「エーコはもう眠っていると思うから、フライヤだけには話しておこうと・・・」

フライヤ「・・・ジタンのことか。」

ダガー「ジタンと旅したことのあるあなたには知っていて欲しいの・・・」

フライヤ「ビビから聞いたがライフとセーラと言う名も関係あるのか?」

ダガー「それも話すね・・・」

ダガーはフライヤに何かを話した。

フライヤ「・・・なんじゃと・・・!?本当なのか!?」

ダガー「そう、本当よ・・・」

フライヤだけに真実を語り。夜は更けていった。



クジャからの目的を達成し、デザートエンプレスへ戻るビビ達。テラとはいったいなんなのか。そしてフライヤが知った真実とはいったい・・・




続く










あ と が き
今回のザコモンスターの演出はこだわりました。
おっ!?ジタン来たか!?かと思ったらドッペルゲンガー。
どれくらいの方がだまされたでしょうかな?
そしてフラ姐さんは何を知ったのか!?
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