CRYSTAL MEMORY STORY

第二部 武器と運命の物語
第ニ十五話 水の居場所


突如内部分裂が起きてしまった仲間達。ラストジャッジの思惑に彼らはどう向かうのか。

クルー「どうしたら・・・」

突如仲間達が内部分裂を起こしてから一夜、クルーは一人でトレノにいた。

クルー「ここには十七の武器を持つ人達がいるはずだけど・・・あ。」

ミーナ「あ・・・」

偶然クルーはミーナに会った。

ミーナ「クルー・・・」

クルー「ミーナ、ここに十七の武器を持つみんながいるの?」

ミーナ「えぇ・・・でもあなたはここに来るべきでは無いわ。」

クルー「え?」

ミーナ「あの事からみんな気が立ってて、あなたの事も敵だと認識しているわ。」

クルー「そんな・・・」

ミーナ「言いたくないけど、あなたはラストジャッジが造り出した存在だから。スパイじゃないかって考えもあるのよ。」

クルー「私はそんな事・・・」

ミーナ「分かってる。でもこんな状況じゃ信じるのは難しいわ。」

クルー「・・・」

ミーナ「早くここから離れて。でないとあなたとも戦う事になるわ。」

ミーナはクルーに向けて射る構えを取った。

クルー「・・・はい・・・」

そしてクルーは何も言わずにトレノを後にした。

ミーナ「ごめんなさい・・・」







クルー「僕はどうしたらいいの・・・」

行く宛も無いクルーはクワン洞に来ていた。

クルー「確かここはビビさんが住んでいた場所でしたか。」

クワン洞の釣り場に来たクルーはその場に座り、海を眺めた。

クルー「ジタンは今いない・・・マットもどこにいるか分からない・・・僕の居場所は無いのかな・・・姉さん・・・」







シルフ「ぐはっ・・・!!」

マリーン「シルフ!?」

ダゲレオにいるシルフが突然血を吐き、近くにいたマリーンが駆け寄った。

マリーン「大丈夫!?」

シルフ「あ、あぁ・・・なんて事ねぇさ・・・」

マリーン「やっぱり・・・駄目なの・・・?」

シルフ「っぽいな・・・でも何とかこの戦いが終わるまでは持たせるさ。」

マリーン「シルフ・・・」

シルフ「泣くなよな。仕方ないんだからな。」

マリーン「でも・・・」

フリオニール「シルフこっちか?」

近くからフリオニールの声が聞こえてきた。

シルフ「っとヤベ。早く涙拭えよ。」

マリーン「うん・・・」

フリオニールが来る前にシルフは血を拭い、マリーンも涙を拭った。

フリオニール「ここにいたか。セシル達が来たぞ。」

シルフ「おう。今行くぜ。」

フリオニール「どうかしたのか?」

シルフ「何でも。な?」

マリーン「う、うん・・・」

フリオニール「そうか。」

フリオニールに気付かれずに済み、三人はセシル達アルテマウェポンを持つ六人とシャインにアーカムと合流した。

ティーダ「うッス。」

バッツ「事情は聞いた。かなり妙な事になってんな。」

シルフ「あぁ。」

スコール「現状で俺達は三つに別れてしまっているんだな?」

フリオニール「そうだ。アルテマウェポンを持つ俺達。」

シャイン「十七の武器を持つ奴らと。」

アーカム「それ以外の皆さん。」

マリーン「でもジタンにラピス、ワルキューレ、ダガーにコウとラニ、クルーにマットは何処にいるか分からないけど。」

クラウド「その面子では八人でいるとは思えないな。」

ロック「多分それぞれ何かしら考えがあって別々に動いているんだろうな。」

ティーダ「でも何でだ?」

ロック「それが分かれば苦労しないっての。」

セシル「とにかく僕達はどう動けばいいと思う? 仲間であるみんなとは戦いたくは無いけど。」

フリオニール「それは俺もだ。だがそんな簡単な事では無くなっているからな。」

バッツ「ったく・・・何でこんな事に・・・」

スコール「詮索して答えが簡単に出るとは思えない。今はとにかく様子を見るべきだ。」

クラウド「だが仕掛けて来たら、その時は戦うしか無いぞ。」

ティーダ「覚悟を決めとけ・・・そんなとこッスかね。」

シャイン「そうだな。」

アーカム「さて、どうなるのでしょうか。」

シルフ「そうだな・・・」







コウ「おうワルキューレ。こっちだ。」

ワルキューレ「その名を・・・まぁいい。」

その頃、ダガー、コウ、ラニとワルキューレは崩壊したかのような村に来ていた。

ワルキューレ「ここはアレイスタか。」

コウ「あぁ。」

ダガー「みんなの様子はどうだった?」

ワルキューレ「駄目だ。互いに敵意を出している。しばらくは無理だろう。」

ダガー「そう・・・」

コウ「ティル・・・」

ダガー「大丈夫・・・大丈夫だから。」

コウ「このタイミングで奴らは何を仕掛けて来るか・・・」

ダガー「ねぇ。ラストジャッジの八光陣って、後誰がいるの?」

コウ「後か?」

ワルキューレ「そうだな。敵の事を知っているなら教えてもらいたい。」

コウ「分かった。八光陣は名の通りに八人の幹部の事で、ついでにそれらの補佐がいるんだよ。」

ダガー「コウとルミアさんはその一つの隊長と副隊長だった。そしてキスカとサァリ。シーマと昨日倒したジキル。カズキとクリス。クリン。ライフの弟のミズキ、ボルドーと一緒にいたハイランド。今分かっているのはこれだけよ。」

コウ「八光陣は後、クリンの隊長、妖花のラフレシアに毒のオーガだ。」

ダガー「補佐、副隊長は?」

コウ「ミズキの部下、番のジェナミス。オーガの部下、釘のサーペンタス。ハイランドの部下、砲のカルテットだな。」

ワルキューレ「その名からそれぞれの力が少しは分かりそうだが、実際はどうなのだ?」

コウ「サーペンタスは体の中に大量の釘を仕込んでいる。カルテットは巨大な大砲を武器にしているんだ。ジェナミスは特殊で、唯一二人一組なんだよ。」

ダガー「残りの八光陣にクリンは?」

ラニ「ラフレシアは花を使って戦う。オーガはそのまま毒が武器よ。ハイランドは体を鋼鉄に出来るし、シーマはこの前見たと思うけど相手に幻を見せるのよ。」

コウ「クリンは涙に特殊な力があってな。攻防共にある意味で優れてる。」

ダガー「なるほど・・・でもそんな敵に今の私達で戦えるの?」

コウ「そりゃ無理だろうな。隊長どもはかなりな強さを誇っているからな。」

ダガー「ラストジャッジの作戦に今は乗る。でも・・・」

コウ「後でみんなに怨まれるだろうな。でもそれは覚悟してるさ。」

ダガー「コウ・・・」

コウ「大丈夫だって。信じてな。」

ダガー「うん。」







ボルドー「作戦は上手くいったようだな。」

カズキ「えぇ・・・」

ボルドー「よくやったぞ。鏡、羽よ。」

ミズキ「はい・・・所でカオスチャイルドはどうしますか?」

ボルドー「奴らか。既に用済みだ。始末してしまえ。」

カズキ「始末・・・ですか・・・」

ボルドー「そうだ。釘辺りを向かわせろ。」

ミズキ「分かりました。」

ボルドー「フフフ・・・」

カミ「・・・」







クルー「ここなら・・・どうかな・・・」

その頃クルーは剣の国アレクサンドリアに来ていた。

クルー「もしまた拒絶されたら・・・あっ」

クルーの前方にブランク、マーカス、シナがいた。

クルー「何か話してる・・・」

クルーは気付かれないように三人に近づいた。



ブランク「どうだ。誰も来て無いか?」

シナ「こっちは大丈夫ズラ。」

マーカス「こっちも大丈夫ッス・・・」

ブランク「いいな? こんな状況だ。あいつらを誰も剣の国アレクサンドリアにいれんじゃねぇぞ。」

マーカス「うッス・・・」

ブランク「マーカス。気持ちは分かるけどよ、今ミコトとは敵なんだからな。」

マーカス「うッス・・・」

ブランク「ちっ・・・何だって事になったんだかな・・・」

シナ「そうズラね・・・」



クルー「ここにも無い・・・僕の居場所はここに無い・・・」

自分はここにはいられない。そう思ったクルーは気付かれないように剣の国アレクサンドリアを去った。







シルフ「そう言えばよ。クルーはどうしてんだろうな。」

マリーン「どうしたの? いきなり。」

シルフ「いや、ちょっとな。言っとくが浮気じゃねぇぞ。」

マリーン「ならいいけどさ。」

シルフ「・・・何かな・・・エリアを思い出しちまうんだよな・・・」

マリーン「エリア・・・か・・・懐かしいね・・・」

シルフ「あの時俺は救えなかった・・・できりゃあいつは助けてやりてぇんだ。」

マリーン「私はシルフのやりたい事を手伝うよ。ずっとね。」

シルフ「多分今悲しんでいるだろうからな。誰かが受け止めてやらなきゃな。」

マリーン「そうだね。」

シルフ「っし、んじゃ迎えに行くか。」

マリーン「うん。」







ダガー「そう言えば、ねぇワルキューレ。」

ワルキューレ「何だ?」

ダガー「どうしてライフは星々の魔獣を召喚したの? あなたは知ってるんでしょ?」

コウ「そいやその事は何も知っちゃねぇな。話してくれるか?」

ワルキューレ「あぁ。私がルフェイン人なのは重々承知だな?」

ラニ「そらね。」

ワルキューレ「ルフェイン人は召喚獣や精霊の類と共に生きる種族だ。その集落へかつてジタンがやってきた事があった。」

コウ「大方エンジェルブレスを探しててだろうな。」

ワルキューレ「初めは異邦者と言う事で剣を交え、私は負けた。それでジタンは悪でないと言う事に気づき、しばらく共に過ごした。」

ダガー「そうだったの。それじゃあライフがあなたを本名で呼んでたのは。」

ワルキューレ「私に勝ったからだ。」

コウ「なぁほど。」

ワルキューレ「それで、ある日カオスチャイルドが我らの集落へ襲ってきたのだ。その時の奴らはジタンより強い力を持っていた。」

コウ「恐らくそれもラストジャッジが仕向けた事だろうな。」

ワルキューレ「だろう。そしてジタンが我らを守る為、星々の魔獣を召還した。それによりアルテマウェポンを持つ者が集い。」

ダガー「そして私達がカオスチャイルドを倒す。そこへラストジャッジが来る。」

コウ「それ全てが奴らの計画だった。気付くのが遅かっただろうな・・・」

ダガー「でも、私達はやらなくちゃね。」

ラニ「一泡吹かせてやらなきゃね。」

コウ「あったりまえよ。」







クルー「僕の居場所は・・・もう無いのかな・・・」

クルーは石化した魔の森に来ていた。

クルー「何処にも無いのなら・・・このまま消えた方がいいのかな・・・」

「だったら望み通り、消してやるぜ。」

クルー「え・・・?」

誰もいないはずの森にクルー以外の声が聞こえた。

クルー「だ・・・誰です!?」

「関係無いな。死ねやぁ!!」

クルー「きゃっ!!」

クルーはとっさにその場から離れた。するとその場所に無数の釘が刺さった。

クルー「釘・・・? もしかして!?」

「正解だ。出来損ない。」

遂にクルーの前に声の主である男が現れた。

男「八光陣毒のオーガが副隊長、釘のサーペンタスだ。」

クルー「僕を殺しに来たのですね・・・」

サーペンタス「殺す? 違うな。消去しに来たんだ。いらなくなった不良品をな。」

クルー「僕だってカオスチャイルドなんだ・・・簡単には死なない!!」

クルーは手から高圧の水をサーペンタスに向けて放った。

サーペンタス「うぉっと!!」

サーペンタスは水を回避したが、その水は石化した大木を貫通した。

サーペンタス「見かけによらず半端無いな。てなわけでさっさと始末するぜ!!」

反撃に出たサーペンタスは体中から釘を取り出し、全てをクルーに投げつけた。

クルー「その程度!!」

その釘をクルーは自身の目の前に水の壁を発生させて受け止めた。

クルー「僕だってやれない事は無い!! 絶対に敗けない!!」

サーペンタス「どうせお前はここで終わりだ!! 潔く先に逝った二人のとこに行きな!!」

クルー「先の二人・・・姉さんにレットの事!?」

サーペンタス「他に誰がいるってよ!!」

サーペンタスは絶え間無く、クルーに釘を投げつけ、クルーはそれを水で受け止めた。

クルー「隙が無い・・・このままじゃ駄目・・・!!」

クルーは釘を受け止めている水をあえてサーペンタスに放った。

サーペンタス「ぶぱっ!?」

水をもろに喰らい、隙が生じた。

クルー「今だっ!!」

その隙を逃さずにクルーは高圧の水をサーペンタスに放った。

サーペンタス「危なっ!!」

怯んでいたサーペンタスだったが、すぐに体制を整え、クルーに釘を投げつけた。

クルー「ぐっ!!」

サーペンタスの釘がクルーの左肩に三本刺さった。

サーペンタス「取ったぜ!!」

クルー「ま、まだまだ・・・!!」

クルーは反撃で水を放ったが、痛みにより威力は先程より明らかに低かった。

サーペンタス「そうなりゃこっちのもんだ!! オラオラぁ!!」

サーペンタスは一気に無数の釘をクルーに投げつけた。

クルー「水壁を・・・!!」

水の壁で防御をしようとしたが、壁は発生しなかった。

クルー「しまっ・・・!!」

防御に遅れ、無数の釘がクルーに降り注いだ。

クルー「うあぁーーー!!」

とっさに腕で防御の構えを取ったが、結果的に腕に釘が刺さった。

クルー「ま、まだまだ・・・!!」

サーペンタス「いい加減くたばりやがれ!!」

クルー「はっ!?」

サーペンタスは力を込めて釘一本を投げた。その一投は素早く、一気にクルーに迫り。

クルー「うぐぁ!!」

クルーの左目に突き刺さった。

サーペンタス「片目もらったぜ。」

クルー「ぐっ・・・!!」

痛みを堪え、クルーは目に刺さった釘を抜いた。

クルー「ま、まだまだ・・・戦え・・・る・・・!!」

出せるだけ力を出し、クルーは今までの中で一番強力な水を放った。

サーペンタス「ぐぉっ!?」

その一撃はかすっただけに過ぎないが、サーペンタスに当たりはした。

サーペンタス「この・・・くたばり損ないが!!」

クルーの攻撃を喰らった事に逆上したサーペンタスは今までで一番強力な一投をクルーに投げた。

クルー「ま、間に合わ・・・!!」

クルーは回避しようとしたがダメージが大きく、身動きが取れなかった。

クルー(姉さん・・・僕・・・)

死を覚悟したクルーは目を閉じ、釘が自分の体を貫くのを待った。
しかし、いつになっても釘はクルーを貫かなかった。

クルー「え・・・?」

恐る恐る目を開けたクルーの前に二人の男女が立っていた。

サーペンタス「な、何だ貴様!?」

クルーの前にいる男女、それは。

シルフ「誰だって構わねぇだろうが。」

マリーン「そう言う事。」

シルフとマリーンだった。

クルー「あ、あなた達どうして・・・」

マリーン「しゃべっちゃ駄目。傷に触るよ。」

マリーンはクルーにケアルガをかけ、治療を始めた。

シルフ「さてっと、てめぇの相手は俺が引き受けるぜ。」

シルフはアルテマウェポンを抜き、サーペンタスに向けて構えた。

サーペンタス「そうか、貴様シルフ=スカーレットだな? 何故手助けをする? 貴様がソイツを助ける理由など無いだろう。」

シルフ「誰かを助けるのに理由がいるのかい。って、どっかの誰かなら言うだろうな。」

クルー「その台詞・・・ジタンの・・・」

サーペンタス「けっカッコつけやがって!!」

サーペンタスは無数の釘を一斉にシルフに放った。

シルフ「そんくらい、どりゃっ!!」

シルフはサーペンタスの釘をクリスタルクレイモアで全てを落とした。

シルフ「更に行けっ!! フェアリーエンド!!」

そして続けてフェアリーエンドを放った。

サーペンタス「危なっ!!」

サーペンタスはフェアリーエンドを避け、同時にまた無数の釘を投げつけた。

シルフ「ワンパターンな奴。」

シルフは難なくかわし、サーペンタスへ斬りかかった。

シルフ「終わらせてやる!!」

サーペンタス「そうは行くかよ!!」

マリーン「シルフ後ろ!!」

シルフ「にぃっ!?」

先程避けたはずの釘が後ろから迫っていた。

シルフ「だあっ!!」

刺さる寸前にしゃがみこんでシルフは釘を再びかわした。

サーペンタス「ククク・・・俺の釘が普通だと思うなよ?」

そう言うとサーペンタスの投げた釘が全て宙に浮き出した。

シルフ「ちっ・・・こいつぁやっかいだな。マリーン。」

マリーン「分かってるわ。クルー、走れる?」

クルー「え・・・?」

マリーン「私達がいたらシルフに迷惑がかかるから、離れるの。」

クルー「でも僕なんか・・・」

シルフ「どうでもよくなんかねぇさ。」

クルー「シルフ・・・?」

シルフ「どうでもよかったら、ここに来たりしねぇ。だから生きてくれ。」

クルー「・・・うん・・・」

マリーン「さ。」

そして二人はこの場から離れた。

シルフ「さて・・・こっから本気だぜ。」

サーペンタス「けっほざいてな。俺のこのスプレッドスティンガーから逃れられると思うなよ!! 死ねぇっ!!」

サーペンタスが力を込めると釘が一斉にシルフへ向かった。

シルフ「・・・天より堕ちし者よ、その御霊と力を今我に与えられん・・・」

しかしシルフは何かを詠唱し、その場を動こうとしなかった。

シルフ「今一度その翼を開かせ、大いなる空へ・・・汝の名は・・・」

サーペンタス「何ブツブツ言ってやがる!!」

サーペンタスの釘が目前まで迫った。

シルフ「ルシファー!!」

その瞬間、本当に何が起きたのか誰にも分からなかった。
気付いた時、そこには。

サーペンタス「なっ・・・」

全て叩き落とされた釘と、斬られたサーペンタスが横たわっていた。

サーペンタス「何だよ・・・こりゃ・・・」

サーペンタスはいつの間にか後ろにいたシルフの姿を見た。

サーペンタス「そ、それは・・・くそっ・・・」

シルフ「ふぅ・・・」

シルフの背中には、漆黒の大きい翼が生えていた。

シルフ「ありがたく思いなよ。俺の本気は・・・滅多にねぇんだからな・・・」

そう言うとシルフの背中の羽は消えた。

シルフ「ぐっ・・・!!」

羽が消えた途端シルフはその場に倒れた。

シルフ「やっぱ・・・きつ・・・」

マリーン「シルフ!!」

そしてすぐにマリーンが駆けつけてきた。

マリーン「ケアルガ!!」

シルフ「くぅ・・・ありがとよ・・・」

マリーン「もう・・・それは余り使わないでって・・・」

シルフ「へへっ・・・わり・・・」

マリーン「一秒でもいいの・・・シルフと一緒にいたいんだから・・・」

シルフ「あぁ・・・んじゃ、クルーの事。何とかしなくちゃな。」

マリーン「うん。」

そしてマリーンに支えられながらシルフはその場を去った。







ラピス「お兄ちゃん。」

ジタン「どうだった?」

その頃ジタンとラピスは別世界にいた。

ラピス「この世界の歴史は・・・」

ジタン「成程な・・・クリスって奴がセーラの事を何か違った眼で見ていたから何だと・・・そう言う事だったんだな。」

ラピス「でもこんなの・・・」

ジタン「しょうがないさ。歴史ってのはいつ何処で何が起こるのか分かりはしないんだ。ここの歴史はそうだった。そう受け入れるしかないんだよ。」

ラピス「うん・・・」

ジタン「次行こう。母さんを見つけに。」

ラピス「何処までも行くよ。お兄ちゃんと一緒なら。」

そう言って二人は融合しその世界を去った。
そこから見た景色の先にあった街は、崩壊していたが剣の国アレクサンドリアだった。




ラストジャッジの野望に離れ離れになって行く仲間達。果たしてどうなるのか。
続く




 


あ と が き
今回の話はかなり短いかと思いますがご了承を
実はこの話の半分は携帯で書いたんです
だって時間無いんですもの・・・
意味深な最後は後々わかるようになるのでその時まで
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