CRYSTAL MEMORY STORY

第一部 青と赤の物語番外編
彼が進んだ道、進んでいく道後編 不死鳥降臨、目覚める力、そして仲間



イーファの戦乱で行方不明になったジタンはクリスタルに頼まれ古の十七の武器を奪いにある組織に乗り込んだ。古の十七の武器とは一体何なのか。

ジタン「あれが・・・十七の武器か・・・」

ジタンの下には何かが入っているようなカプセルが八つあった。

ジタン「地下にこんな空間があるなんてな・・・」

カプセルがある部屋は結構広かった。

ジタン「でも高いなここは・・・」

ジタンはその部屋の天井にいた。と。

ジタン「? 誰か来た。」

下の部屋に誰かが来た。



偉そうな男「十七の武器から力を抽出できたか?」

イケメンな青年「いえ、それはまだです。」

偉そうな男「早くするのだぞ。この武器からはとてつもない力を感じる。その力を我らが全ての平和のために使うためにな!!」

イケメンな青年「それは分かりますが、中々抽出できないのです。」

偉そうな男「何が何でも抽出するのだ。我ら『ラストジャッジ』が平和へ導くためにな!!」

イケメンな青年「・・・分かっております・・・」

どうやらこの組織の名はラストジャッジと言うらしい。

偉そうな男「うむ、その心意気だ雷よ。」

イケメンな男は何故か雷と呼ばれた。

雷「はい。所で炎血は・・・?」

偉そうな男「あのような裏切り者など知るか!!どこかでのたれ死んでおるだろう!!」

雷「・・・」

偉そうな男「では行くぞ。」

雷「はい・・・」

そう言って二人はどこかに行った。



ジタン「今だな・・・」

ジタンは狭い空間で服を着替えて下に降りた。

ガシャン!!

ジタン「あ、足が〜〜〜!!」

かなり高い場所から飛び降りたため、足がしびれた。

ジタン「くぅ〜・・・う?」

ジタンが顔を上げると、カプセルの中に水と武器が入っていた。

ジタン「これが・・・古の十七の武器・・・」

八つのカプセルそれぞれに武器が一つずつ入っていた。

ジタン「これは・・・騎士剣か?」

ジタンの近くにあったカプセルには騎士剣があった。

ジタン「エクス・・・カリバー・・・か。」

騎士剣の名はエクスカリバーと言うらしい。

ジタン「これは・・・斧か。」

エクスカリバーの向かいには大きな斧があった。

ジタン「ルーン・・・アクス・・・」

斧はルーンアクスと言うらしい。

ジタン「槍か・・・」

ルーンアクスの隣には槍があった。

ジタン「ミストルテインってのか・・・」

槍はミストルテインと言うらしい。

ジタン「こっちは爪だな・・・」

ミストルテインの向かいにはサラマンダーが使ってるような爪があった。

ジタン「ミッシングクローか。」

爪はミッシングクローと言うらしい。

ジタン「こいつはロッドか。」

ミッシングクローの隣にはロッドがあった。

ジタン「こいつはウィザードロッドか・・・」

ロッドはウィザードロッドと言うらしい。

ジタン「それに、杖か。」

ウィザードロッドの向かいには杖があった。

ジタン「メイスオブゼウス・・・すげぇ魔力を感じる・・・」

杖はメイスオブゼウスと言うらしい。

ジタン「これ盗賊刀じゃないか?こんなもんまで・・・」

メイスオブゼウスの隣には盗賊刀と呼ばれる柄の両端に刃がついたオール状の武器があった。

ジタン「ミストトゥースか。」

盗賊刀はミストトゥースと言うらしい。

ジタン「最後は銃か。コウのに似てるけど違うな。」

最後の武器はライフルタイプの銃だった。(Zのヴィンセントのデスペナルティ風)

ジタン「ユニコーンドライブか。カッコいい名前だな。」

銃はユニコーンドライブと言うらしい。

ジタン「あれ?後一つは・・・?」

そこには後一つの武器は無かった。

ジタン「とりあえずこいつらだけでも。えっとどうやるのかな?」

ジタンはどうすればいいか分からなかった。と。

(我らの力を求むのか・・・)

どこからか声がした。

ジタン「な、何だ?お前らか?」

(そうだ・・・)

ジタンに話しかけてきたのは武器達であった。

ジタン「お願いだ。これからの戦いのためにお前達の力を借りたい。」

(お前の気持ちは分かる・・・再び我らが終結するとは限らないが・・・我らだけでも、力となろう・・・)

ジタン「あ、それと後一つは?」

(後一つ、フェアリーテイルは別の場所にある・・・あいつは我らの中で一番力がある。)

ジタン「そんな・・・」

(我らならあいつの力を察知できる。共に行くぞ・・・)

そう言って武器が光となってジタンの体の中に入った。

ジタン「うおっ!! ・・・大丈夫だよな・・・あっちか。」

ジタンは最後の武器、フェアリーテイルがある場所へ走った。と。

ヴィーーーーー!!

突然警報が鳴り響いた。

ジタン「何だ!?」

(我らがいなくなったんだ。ばれて当たり前だろう・・・)

ジタン「おいおい・・・」

と、前から先程の偉そうな男と雷、そして大量の兵士が来た。

偉そうな男「貴様!!何をしておる!!」

ジタン「やべっ!!思いっきり進行方向じゃないか!!」

雷「十七の武器はお前が持ち出したのか!?」

ジタン「だったらどうする!?」

偉そうな男「殺すに決まっておるわ!!やれっ!!」

兵士達がジタンに銃を向けた。

ジタン「そんな簡単に殺されるかって!!フリーエナジー!!」

バーーーン!!

偉そうな男「なにっ!?」

フリーエナジーを床に放って目くらましにした。

ジタン「今だ!!」

ジタンはその隙に走った。

ジタン「へへっ!!行かして貰いまっ・・・!?」

ジタンの身に何かが起こった。

雷「あの程度の目くらましにやられる私ではない。」

ジタン「か、雷・・・?」

ジタンの左脇腹に雷が持っていたレイピアが刺さっていた。

ジタン「な、何だこれ・・・」

レイピアの刃は雷で出来ていた。

雷「ヴォルトエレメンタルから逃げられると思うなよ。」

レイピアの名前はヴォルトエレメンタルと言うらしい。

ジタン「こ、これでひるむかよ!!」

そのままジタンは刃を抜き走り出した。

雷「やるなあいつ・・・」

偉そうな男「お、追え!!追うんだ!!」

偉そうな男の命令で兵士達はジタンを追った。

雷「私は休ませてもらいます。どうせ捕まるでしょう。」

そう言って雷は追わなかった。

ジタン「くっ・・・」

ジタンの脇腹から血が出ていた。その上。

兵士「撃て撃てぇーーー!!」

ジタンの後ろから兵士達が銃を撃ちまくっていた。

ジタン「づっ!!」

時々ジタンの体に銃弾が当たったりかすったりしていた。

ジタン「盗賊の証でも・・・仕掛けて置くか・・・」

ジタンは盗賊の証を仕掛けようとした。が、その時。

ドクンッ!!

ジタン「!!」

ジタンの体に異常が発生した。

ジタン「さ、三時間か・・・」

三時間たって傷口が開いたのであった。

ジタン「ま、まずい・・・」

ジタンの体は血だらけになった。

兵士「今の内に確保だ!!」

後ろから兵士達が近づいてきた。

ジタン「くっ・・・フリー・・・エナジー・・・!!」

バーーーン!!

兵士「おわっ!!」

ジタン「ぐわっ!!」

フリーエナジーを床に放って兵士達を払いのけたが、爆風でジタン自身吹き飛ばされた。

ジタン「あつっ!!」

そのままどこかの部屋まで飛ばされた。

ジタン「く・・・?あれは・・・」

ジタンの目の前には刃が白く輝く剣があった。

ジタン「あれが・・・フェアリーテイル・・・」

そう、この剣こそがフェアリーテイルであった。

ジタン「フェアリーテイル・・・力を・・・力を貸してくれ・・・」

(・・・他の仲間もあなたに託したようですね。私も力を貸しましょう・・・)

するとフェアリーテイルが光だし、虹色の羽となってジタンの手に降りてきた。

ジタン「後は・・・帰るだけ・・・」

ジタンはその場から逃げようと立ち上がった。が。

ガーーーン!!

ジタン「!!」

ジタンの右胸辺りに銃弾が当たった。

偉そうな男「その剣までも奪うとは・・・ここで死ね!!コソ泥!!」

ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!

ジタン「ぐぅーーー!!」

偉そうな男の持ってるリボルバーから銃弾が撃たれ、ジタンは全部当たった。

ジタン「う・・・がはっ・・・!!」

偉そうな男「我らから武器を盗むなど・・・天罰を喰らうが良い!!」

ジタン「・・・俺は・・・」

ジタンは血まみれになりながら立ち上がった。

偉そうな男「ぬうっ!?」

ジタン「俺は死ねない・・・」

偉そうな男「へ、兵隊集まれ!!」

偉そうな男の命令で兵士が集まった。

ジタン「俺は・・・みんなのもとへ・・・帰るんだ・・・」

ジタンの周りに異様なオーラが立ち込めた。

偉そうな男「う、撃て撃て!!」

ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!

ジタンに向けて銃弾が大量に放たれた。しかし。

ジタン「・・・」

ジタンに届く前に溶けてしまった。

偉そうな男「な、何だこの熱さは!?」

ジタンから膨大な熱が発せられてた。

ジタン「この力・・・俺に宿っていたのか・・・」

するとジタンの額と背中に何かが現れだした。

偉そうな男「な、何が起こってるんだ!!」

ジタン「幻とされた伝説の力・・・とくと味わえ・・・!!」

するとジタンの額に角が、背中に不死鳥のような羽が広がった。そしてジタンの前に空間の歪みが現れた。

偉そうな男「に、逃げるぞ!!」

偉そうな男と兵士達はその場から逃げ出した。

ジタン「たった今出来た時の技だ!!喰らえぇーーー!!」

ジタンは歪みに力を込めた。するととてつもない光が発生した。

偉そうな男「う、うわぁーーー!!」



エターナルフラッシャー!!

ジタンからとてつもない光が発せられた。そして。

ヴァガーーーーーン

ジタンを中心にとてつもない爆発が起こった。







兵士A「何だ!?」

兵士B「じ、地震か!?」

爆発は揺れとなって上にも響いた。









ジタン「・・・」

ジタンはまた何も無い空間に浮かんでいた。

ジタン「ま、まだ死んでないのか・・・」

ボロボロではあったが、ジタンは死んではいなかった。と。

クリスタル「ありがとうございます・・・」

ジタンの前にクリスタルが現れた。

ジタン「よ、よう・・・約束どおり奪ったぜ。」

クリスタル「私もあなたを助けるので大変でしたよ。まさか最後にあんなの放つなんて・・・」

ジタン「どうたった?俺があみ出した新技、エターナルフラッシャーは・・・?」

クリスタル「いいとは思いますよ。」

ジタン「・・・で、俺はどうなるんだ?」

クリスタル「ガイアへ戻しますよ。」

ジタン「そりゃ嬉しいけど・・・武器はどうなんだ?」

クリスタル「・・・あなたが持っててください。」

ジタン「いいのか?」

クリスタル「はい・・・いつか時が来たら・・・それにあなたも使い手の候補です。」

ジタン「そうなのか・・・でも俺にあの力があるってことはやっぱり・・・」

クリスタル「ええ・・・あなたの血には・・・あの一族の血が流れてます。」

ジタン「悲しい話だな・・・あいつが・・・俺の・・・」

クリスタル「ええ・・・でもあの力があったからあなたは生きているのです。」

ジタン「ま、そうだよな・・・」

クリスタル「でもあなたの中に新たな力が宿っているので、おそらくですが彼女と結ばれることが出来るでしょう。」

ジタン「本当か・・・?本当ならありがたいな・・・」

クリスタル「これからあなたをガイアへ帰しますが、その前に行っておきたい事があります。」

ジタン「言って・・・おきたい事?」

クリスタル「言いたい事は三つ・・・一つはあなたの近くにアガスティアの葉を持つ物がいると思うのです。」

ジタン「アガッ?何だそれ?」

クリスタル「持つ人の運命が記させる葉です。私も持っているのですが、あなたの仲間にもこれを持ってる人がいるらしいのです。」

そう言ってクリスタルは楕円形の板みたいなものを差し出した。

クリスタル「これがアガスティアの葉です。」

ジタン「これを俺の仲間が持ってる・・・?」

クリスタル「ええ、その為あなたたちの先が読めません・・・この葉は使い方によって他人の未来を見ることが出来ますが、あなたの近くに持ってる人がいるらしく、見えないのです。」

ジタン「見えないってか・・・」

クリスタル「一つだけ分かったのは・・・数年以内にあなたの元にアルテマウェポンを持つ者が六人そろったら、新たな戦いが始まるでしょう。」

ジタン「アルテマ・・・ウェポン?」

クリスタル「そうです・・・そろったら、また戦いがあります。気をつけてください・・・」

ジタン「ああ・・・」

クリスタル「それと二つ目・・・あなたの仲間にビビと言う黒魔道士の少年がいますね。」

ジタン「ビビがどうした?」

クリスタル「彼の運命は二つに分かれてます。一つは生の道、もう一つは滅びの道、このまま行けば彼は滅びの道を進みます・・・」

ジタン「そんな・・・なんで?」

クリスタル「それは三つ目に頼みたいことにつながるのですが・・・彼はある人を守るために、死ぬことになるでしょう・・・」

ジタン「変えることは出来ないのか?」

クリスタル「生の道はその人を見捨てれば進めますが・・・それはその人の死を意味するのです。彼がどちらを選ぶかを確認するのが二つ目です。」

ジタン「二つに一つか・・・でもビビだったら前者を選ぶだろうぜ。」

クリスタル「何故そう思うのです?」

ジタン「あいつが守る人って言えばエーコしかいない。あいつならエーコのために身を投げ出すだろうな・・・」

クリスタル「・・・ではもし、彼がその道を選んだら、彼に伝えてください。三つ目の頼みです。」

ジタン「ああ。」

クリスタル「エーコを・・・私の娘を・・・守って下さいと・・・」

ジタン「む、娘!?エーコが!?」

クリスタル「では、さらばです・・・」

ジタンの目の前が光りだした。

ジタン「娘ってどう言うことだ!!クリスタル教えてくれ!!」

クリスタル「さようなら・・・」

光は強くなって前が見えなくなった。

ジタン「待ってくれ!!」

ジタンの声は届かず、何も見えなくなってしまった。

ジタン「クリスタル!!」













(い・・・るクポ?)

(た・・・んクポ。)

・・・クポ?

(うご・・・たクポ!!)

(い・・・るクポ!!)

ジタン(何だ・・・)

モーグリA「起きたクポ!!」

モーグリB「良かったクポ!!」

ジタン「モーグリ・・・俺は・・・つつっ!!」

モーグリC「動かないほうがいいクポ。大怪我してるクポよ。」

ジタンの体は包帯だらけであった。

ジタン「ここは一体?俺はどうして・・・?」

?「ここはモグネット本部です。」

ジタン「あんた・・・モリスン?」

モリスン「お久しぶりです。ジタン殿。」

ジタン「良かった・・・ガイアなんだな・・・」

モリスン「? ここはガイアですクポ。何でそんな確認を?」

ジタン「何でもないよ。」

モリスン「そうそう、あなたは四ヶ月前に近くの浜辺で倒れてたのです。」

ジタン「四ヶ月も・・・」

モリスン「どうなるか分からず・・・皆様には何も伝えておりません。」

ジタン「あんがとよ。所で聞きたいことがあるんだけどよ。」

モリスン「なんでしょう?」

ジタン「エーコについてなんだが・・・あの子は本当に召喚士一族の子なのか?」

モリスン「な、何をおっしゃるんですクポ!?あの方は・・・」

ジタン「あの子の母だって言うやつに会ったよ・・・本当の事言ってくれ・・・」

モリスン「・・・分かりました。」

モリスンは全てを話した。

ジタン「そっか・・・」

モリスン「この事を知ってるのは私のみです。どうか内密に・・・」

ジタン「分かってるさ。で、この四ヶ月で何か変わったことは?」

モリスン「はい。まずエーコ嬢が船の国リンドブルムのシド大公とヒルダ王妃の養子となりました。」

ジタン「エーコがシドのか。じゃあ彼女は王女って訳か。」

モリスン「そしてフライヤ殿とフラットレイ殿、スタイナー殿とベアトリクス殿、ブランク殿とルビィ殿が婚約しました。」

ジタン「三組もか・・・」

モリスン「はい。」

ちなみに最終話のフラフラ、スタベア、ブラルビはこれより前の話。

モリスン「もう大丈夫みたいなので皆様に連絡しましょうか?」

ジタン「いやいいよ。傷が治ったら自分で会いに行くさ。」

モリスン「そうですか。では私が手当てをしましょう。」

ジタン「ああ。頼むな。」

それから二ヶ月後





モリスン「ジタン殿、もう動いてよろしいので?」

ジタン「ああ、もうほとんど治ったからみんなの所に行くよ。今日はセーラの戴冠式だったよな。」

しかし包帯だらけには変わりなかった。

モリスン「大丈夫ですか?」

ジタン「大丈夫だって。じゃ、行って来るわ。クポの実結構いけたぜ。」

そう言ってジタンはモグネット本部から出た。

ジタン「それじゃ一気に飛んでいくか。」

そう言ってジタンはあの時出た角と羽を出し、飛んだ。

ジタン「結構気持ちいいな〜」

そのままジタンは剣の国アレクサンドリアまで飛んだ。

ジタン「結構直ってきてるな。」

ジタンは剣の国アレクサンドリア上空に到着した。

ジタン「さてと、みんなはどうしてるのかな〜?」

ジタンは上から街を見下ろした。

ジタン「お、みんなだ。」

ジタンは城の前に仲間達が集まってるのを見た。

ジタン「セーラが持ってるのは・・・薔薇のリースか・・・あそこに行くのか。」

そう悟ってジタンはあそこに向かった。

ジタン「ブラネの墓、絶対ここに来るな。」

ジタンは先にブラネの墓の前に来た。

ジタン「とりあえずこれを置いておくか。」

そう言って銀のペンダントを墓の影に置いた。

ジタン「俺は祭壇で待ってるか。」

そして再び空に上がり、アレクサンダーを召喚したあの祭壇に来た。

ジタン「復興してもここが残ってるとはな。」

ジタンは着地し、角と羽が消えた。

ジタン「あいつら、ここが分かるかな?暇だな・・・」

暇になったジタンがとった行動は・・・

ジタン「飛ぶ〜鳥の、向こうの空へ〜いくつの記憶預けただろう・・・はか〜な〜い希望も夢も、届かぬ、場所に、忘れて〜・・・」

あの歌を歌いだした。

ジタン「めぐり逢うのは〜・・・偶然と言えるの〜・・・別れる、時が必ずく〜るのに〜・・・き〜えゆく、運命でも、君が生きている限り〜・・・い〜のちはつづく・・・永遠に、その力の限り〜・・・どこま〜でも・・・」

ジタンは一度歌うのを止めた。

ジタン「気付いたんだろうかな・・・みんな・・・」

仲間のことが気になったようだ。そして。

ジタン「わ〜たしが、死のうとも、君が生きている限り〜・・・」

再び歌いだした。

ジタン「い〜のちは〜つづく〜・・・永遠に、その力の限り〜・・・」

そして最後の箇所を歌う際に一度歌うのを止めたそして歌おうとそのした時。

?「どこまでもつ〜づく〜・・・」

最後の部分を誰かが歌った。そしてジタンは声のした方に向いた。

ジタン「・・・良く分かったな。」

ダガー「歌が聞こえたから・・・」

ドレス姿のダガーがいた。そして手には銀のペンダントが握られていた。

ダガー「ライフ!!」

ダガーはジタンに抱きついた。

ダガー「ねえ、どうして助かったの?」

ジタン「助かったんじゃないさ。生きようとしたんだ。いつか帰るところへ帰るために。だから歌ったんだ。あの歌を・・・」

そして二人はまた強く抱き合った。

ダガー「ライフ・・・!!」

ダガーはいつもより強くジタンを抱いた。

ジタン(いでででで!!)

結構痛がっていた。そして。

ジタン「うっ・・・」

そのまま気を失ってしまった。

ダガー「!? ライフ!?しっかりして!!誰か〜〜〜!!」

コウ「どうした!?」

仲間達が皆やって来た。

ダガー「みんな!!ライフが倒れたの!!早く何とかして!!・・・って見てた?」

コウ「それよりもこいつが先だ!!」

ダガー「あ、そうよ!!早く手当てして!!」

コウ「あいよ!!」

数時間後



仲間達ほぼ全員「あ〜〜〜はっはっは〜〜〜!!」

ジタン「笑うことじゃねぇだろ・・・」

ジタンはベットで横になっていた。

ブランク「だ、だってよ!!恋人に抱かれて貧血になって栄養失調で気を失うってどう言うことだよ!?ぶぁ〜はっは!!」

そう、ジタンが倒れたのは貧血と栄養失調であった。

ジタン「しょうがねえだろ。二ヶ月クポの実だけで生きてきたんだから。」

エーコ「ク、クポの実ってモーグリじゃないんだから!!あ〜〜〜〜〜!!」

皆腹を抱えて大爆笑していた。

ジタン「でも結構いけるぜ。みんなも一度食ってみれよ。」

コウ「い、いや!!遠慮してくぜ!!」

ジタン「まったく・・・こちとら何度死に掛けたことか・・・」

ビビ「早く元気になってね。」

ジタン「おうそうだビビ。まじめなこと聞くけどいいか?」

ビビ「え?いいよ。」

ジタン「お前さ、もしエーコが危険な目にあった時、自分の命を投げ出してでもエーコを守るか?」

エーコ「な、何言ってるのよいきなり!?」

ビビ「もちろんさ、彼女は僕が絶対に守るさ。」

ジタン「そっか・・・絶対に守ってやれよ。」

ビビ「? うん。」

ダガー「とりあえず少し寝たら?疲れてるでしょ?」

ジタン「あ、ああ。」

コウ「さてと。俺らは邪魔だな。」

ビビ「僕らは外にいるね。」

ジタンとダガーを残して他の仲間達は外に出ようとした。と。

ジタン「おう・・・んん!?」

ダガー「どうしたの?」

ジタン「ちょっとみんな待っててくれ!!」

仲間達「??」

ジタンが仲間を呼び止めた。

ジタン「この光・・・」

ジタンの目にはビビとエーコ、フラットレイにサラマンダー、スタイナーにクイナとミコトに光が見えていた。

ダガー「どうしたの?光って何?」

ジタン「ああ・・・ちょっと・・・え!?」

ダガーにも光があった。

ジタン「俺含めて九人も・・・運命って奴か?」

エーコ「何訳の分かんないこと言ってるの?」

ジタン「ちょっとな・・・(セーラはまだ分かんないけど・・・エーコがアレってのは・・・)」

ビビ「どうしたの一体?」

ジタン「・・・ビビにミコト、おっさんにクイナ、フラットレイとサラマンダーに渡したいものがあるんだ。」

呼ばれた六人「渡したい物?」

ジタン「ああ。」

そう言ってジタンは光の状態の武器を出した。

ビビ「その光は?」

ジタン「これが渡したい物さ。」

すると光が六人の手元まで飛んだ。

ミコト「な、何これ!?」

そして光が無くなるとそこに武器が現れた。

ビビ「な、何これ?」

ジタン「それは古の十七の武器って言うんだ。」

ジタン以外全員「古の十七の武器?」

ジタン「もの凄い力を持った武器さ。ビビのはメイスオブゼウス、ミコトはユニコーンドライブ、おっさんはエクスカリバー、クイナはルーンアクス、サラマンダーはミッシングクロー、フラットレイはミストルテインって言うんだ。」

ミコト「何だろう・・・これ・・・」

スタイナー「もの凄い力を感じる・・・」

ジタン「ちょいとした訳アリで俺は後三つ持ってるんだ。これを使える奴は決まってるから俺は使えないけど。」

エーコ「いいな〜・・・エーコには使えないの?」

ジタン「それがな・・・俺とセーラ、エーコも使える見込みがあるんだ。」

ダガー「私も!?」

エーコ「だったらエーコとダガーのも出してよ!!」

ジタン「いや、俺の手元にある奴でセーラが使えるのは無いんだ。エーコのはあるけど・・・」

エーコ「いいから出してよ!!」

ジタン「ああ。」

そう言ってジタンは虹色の羽を差し出した。

エーコ「これが武器?」

ジタン「いいや。」

ジタンは羽に力を込めた。すると。

エーコ「わっ!?」

ガシャン!!

羽はフェアリーテイルに戻った。その際エーコが剣の下敷きになった。

エーコ「ぐるぢ〜・・・」

ビビ「エ、エーコ!!」

ビビはエーコを助けようと剣を持った。

ジタン「こうすればいいのさ。」

ジタンが触れると剣が羽になった。

ジタン「力を込めれば剣になるさ。これがフェアリーテイルさ。」

エーコ「でもそれがあたしの武器なんでしょ?じゃあ使えるようになんなきゃ!!」

ジタン「そうだな。みんなも修行したほうがいいぜ。今のままじゃ使えないかもしれないからよ。」

ミコト「どうして?」

ジタン「試しに撃ってみろよ。」

ミコト「うん。」

そしてミコトはユニコーンドライブを持って構えた。

ミコト「安全装置はある・・・解除して、セットアップして・・・よしっと、行くわ!!」

ミコトは引き金トリガーをひいた。が。

ミコト「あれ?」

何も起こらなかった。

エーコ「弾が無いんじゃない?」

ジタン「それは違うさ。みんなは武器を使える素質があるだけで、まだ完全に扱えるわけじゃないんだ。」

ラニ「不思議な武器ね・・・クイナさ、それ貸してみて。斧だから持ってみたいんだ。」

クイナ「いいアルよ。」

クイナはラニにルーンアクスを渡そうとした。

ジタン「あ、待て!!」

ズゴン!!

ラニ「ぎゃうっ!!」

ラニがルーンアクスに潰された。

コウ「大丈夫か!!」

コウがルーンアクスに手をかけて持ち上げようとした。が。

コウ「んがががが!! 重っ!!」

クイナ「そうアルか?」

クイナがルーンアクスを拾った。

コウ「へ?」

ジタン「それはマスターか同じ使えるものにしか持てないんだ。」

コウ「つまり俺らには持てない。」

ジタン「そうさ。」

エーコ「じゃあ何であたしは潰れたの?」

ジタン「ただ単に力が無かったんだろ。」

エーコ「ガビ〜〜〜ン・・・」

ジタン「ま、これからさ。」

ビビ「大丈夫、僕がついてるよ。」

ジタン「俺らの所に九つ・・・そしてマスターも九人、後の八人と八つはどこにいるのやら・・・」





少女「・・・何かが起ころうとしてる・・・」

この少女は剣の国アレクサンドリアの上に浮かんでいた。つまり霊であった。

少女「・・・」

その瞳は赤く、ダガーに似ていた。





少年「何があったんだ?」

この少年は辺り全てが青く、崩壊している場所にいた。

少年「・・・沢山の命が無駄に消えたのか・・・くだんねぇ・・・?これは。」

少年の足元に刃物が落ちていた。

少年「マチェットか・・・貰っておくか。」

少年はマチェットを広い歩くと、目の前に少女が入った装置みたいなものがあった。

少年「こいつも意味無く消えていくんだろうな・・・」

そして少年は歩き出した。





巫女「? なんだろう・・・今誰かに呼ばれたような・・・」

この巫女風の少女は風景画を描いていた。

巫女「何かが起ころうとしてるの? お父さん、お母さん・・・」

巫女の後ろには巫女と同じくらいの長さの弓があった。





忍者「・・・大気がざわめいてる・・・」

この忍者の少女はとても大きな木のてっぺんに立っていた。

忍者「・・・なんだろう・・・」

忍者の腰には一本の忍者刀があった。





少年「まったく・・・あんなのじゃ勝負になんねぇよ・・・」

この少年は額に青いバンダナを巻いていた。

少年「父さん・・・母さん・・・」

少年の右手の人差し指に指輪があり、手首のスナップを利かせるとそこからトランプのようなカードが出てきた。

少年「どこにいるんだ・・・」





子供「ママ呼んだ?」

この子供はどこかの家に母親と二人でいた。

母親「呼んでないわよ。早く寝なさい。」

子供「は〜い。」

そして子供は就寝した。





老人「・・・ハープがうずいておる・・・新たな持ち主がいるじゃな・・・」

この老人は一個のハープを持ってた。



エーコ「?」

ビビ「どうしたの?」

エーコ「今あたしの中で何かうずいたの・・・」

ビビ「気のせいじゃない?」

エーコ「でも確かにうずいた・・・モグなの・・・?」





男「・・・何だ?」

女「この二つが何か共鳴したのか?」

この男と女は暗い場所で何もせずにいた。

男「戦いが始まるのか・・・」

女「おそらく・・・」

男の腰には刀が、女の隣には鎌があった。





ジタン「どうなることか・・・これから・・・」

そう思いながらジタンは窓から空を見た。どこまでも透き通るような青空だった。




ジタンは見事に武器を手に入れ、新たな力を得た。そして武器の使い手が既に集まりつつあった。クリスタルが言うアガスティアの葉を持つ物とは?ビビの運命は?そしてエーコの正体とは?新たな謎は深まる一方だが・・・これが語られるのはまだ先のことである。




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あ と が き
オリジナル第二段です。
とんでもない展開になりましたね〜
最後に登場した人たちは一体?
その答えはいつか分かるでしょう・・・
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