第三話

旅立ち





優真の願いを受け目覚めた風の神サイバスター。今、優真の戦いが始まる。


ジョニー「うぉっ!!」

素子「くぅっ!!」

ハガネ近辺での戦闘、ジョニーと素子は危機に陥っていた。

素子「弾切れか・・・どうする?」

ジョニー「出来る限りかく乱してハガネに落とさせてもらうか・・・」

素子「それも考えたけど・・・無理そうね・・・」

和哉「てぇ!!」

ハガネは衝撃砲、副砲、ミサイルでガルダを攻撃していた。

素子「イシカワ!!後は何機いる!?」

イシカワ「シグー1、ギャプラン1、ガブスレイ2、ジン4のディン2だ。宇宙怪獣は聞かない方がいい。」

素子「そうね・・・スティール2、出来る限りMSにも砲撃を。」

和哉「何とかしてみますよ・・・!!」

素子「厳しいわね・・・せめて『G』と『ブレード』が使えれば・・・」

イシカワ「ん?少佐!!」

素子「どうした?」

イシカワ「『G』が・・・イージスが起動してる!!」

素子「何だと!?」

和哉「やはりジュピトリアンが来た目的はこれだったか!!」

ジョニー「まずいぞ!!このままじゃストライクも!!」

「少なくとも二機ともは無いです。」

素子「何?」

ジョニー「今の声・・・白鳥か!?」

イシカワ「イージスとボズゴロフ級二隻が戦闘空域を離脱。同時にストライク起動したぞ。」

隆士「灰原さん大丈夫ですか!?」

ジョニー「白鳥!!お前どうしてストライクに!?」

隆士「近くにいた兵士が守れって・・・だから。」

素子「誰なの?」

ジョニー「白鳥隆士。俺が住んでいたアパートに住んでる作家志望者だ。MSなんか無縁のはずだが・・・」

隆士「話は後でします。それよりもこの機体、装備無いんですか?調べても頭部のバルカンと腰のナイフだけみたいだし・・・」

ジョニー「てかお前どうしてストライクを起動できたんだよ?OS無茶苦茶だったんだぞ?」

隆士「無茶苦茶にもほどがあったから書き換えました。イージスが奪われた後すぐに。」

ジョニー「何ぃ!?じゃあ一瞬で書き換えたのかよ!?」

隆士「一瞬じゃなかったけど・・・まぁそんなに時間はかけて無いはず・・・それよりも装備を!!」

素子「まさか・・・!!後ろだ!!」

隆士「え!?」

隆士のストライクの後ろにMS形態のギャプランがビームサーベルを持ちストライクに切りかかろうとしていた。

ジョニー「避けろ!!」

隆士「くぅ!!」

隆士はストライクをしゃがみこませながらギャプランの方を向かせ、左側の腰からナイフ、アーマーシュナイダーを取り出した。

隆士「うあぁーーーー!!」

隆士は操縦でビームサーベルをかわし、同時にギャプランの胴体にアーマーシュナイダーを突き刺した。

J兵士「う、うわぁーーー!!」

ギャプランは爆発し、隆士は初めてMSを撃墜した。

隆士「はぁはぁ・・・ごめん・・・死ぬわけにはいかないんだ・・・」

ジョニー「あいつ・・・まさか・・・」

素子「・・・やらせるしか無いわね。」

ジョニー「素子!?」

素子「このままじゃ全員死ぬわよ!!」

ジョニー「くっ!!仕方ないか・・・!!」

素子「ストライクのパイロット!!聞こえるか!?」

隆士「は、はい!!」

素子「ハガネの中にストライクの装備がある。それのランチャーパックを装備して来るんだ!!」

隆士「ランチャーパック・・・分かりました!!」

命令を受けて隆士はハガネに向かった。

素子「灰原・・・あいつ・・・」

ジョニー「一緒に住んでたのに気づかなかったが・・・多分ナ・・・」

素子「ええ・・・これで少しは・・・」

イシカワ「少佐後ろだ!!」

素子「なっ!?」

素子のバルキリーの後ろにジンが一機銃を構え迫っていた。

素子「ぬかった!!避けきれない!!」

「そこのバルキリーどけ!!」

素子「!?」

ドシュゥゥゥ!!

墜落したはずのタウゼントフェスラー内部から拡散タイプのビームが放たれた。

素子「くぅ!!」

素子は機体を急旋回させ、ビームをかわした。
そして後ろのジンはビームの直撃を受け爆発した。

素子「『ブレード』のビームキャノンだと・・・?」

素子はタウゼントフェスラーを見た。
そこには起動したアルブレードがいた。

「大丈夫かバルキリーのパイロット!!」

素子「その機体、アルブレードに乗ってるのは誰だ!?」

「ただの学生だ!!名は藤田浩之!!一応PTの講習は受けてるから少しは動かせる!!」

素子「が、学生ですって?」

浩之「すまない!!このままじゃやられちまうしこの機体も危なかったから勝手に使わせてもらった!!」

素子「いくらPTの講習を受けていても学生にどうこう機体ではない!!早く降りろ!!」

浩之「この戦いだけは乗り切る!!でなきゃ俺らだって危ねぇんだよ!!」

素子「強情な奴だな!!」

浩之「安全の為だっての!!」

素子「しょうがない・・・ただ危険だと感じたら即機体から降りて逃げるんだ!!」

浩之「了解!!」

素子「そのタウゼントフェスラーの中にレールガンがある。それも使え!!」

浩之「これか!?」

浩之はタウゼントフェスラー内にあったレールガンを取った。

浩之「よし行くぞ!!」

浩之はアルブレードを飛ばし、MS部隊と宇宙怪獣と戦い始めた。

ジョニー「講習受けてるっからってあそこまで戦えるか・・・?」

素子「ジュピトリアンでは無さそうだが・・・腕は悪くないようだな。」

ジョニー「今なら補給いけるんじゃないか?」

素子「そうね。白鳥、藤田。聞こえるか?」

隆士「はい。」

浩之「あぁ。」

素子「すまないが私と灰原は一時補給しにハガネに戻る。その間二人で何とか持ちこたえろ。」

隆士「そ、そんな無茶な・・・」

浩之「素人に任せるなんて何て軍人だよ・・・」

隆士「仕方ないよ・・・確か藤田浩之君だっけ?梢ちゃん達と高校は違うけど友達だって言う。」

浩之「アンタが白鳥隆士さんか。聞いてた通りの優男だな。」

隆士「まぁね。それよりも。」

浩之「あぁ。んじゃ、やりますか!!」

隆士「うん。行きます!!」

隆士はハガネから右肩と背部にランチャーパックと呼ばれる武装を装備して出撃した。

ジョニー「頼むぞ白鳥!!撃ちすぎには気をつけろよ!!そいつは。」

隆士「フェイズシフト装甲、実態兵器をほぼ無効化出来る装甲でエネルギーを食う。切れたら防御力は無いと同じだから、撃ちすぎ無いよう気をつけますよ。」

ジョニー「分かってるならそれでいい。頼むぞ。」

隆士「はい!!」

素子「間違いないわね・・・」

ジョニー「あぁ・・・」

何かを話しながら二人はハガネに帰艦した。

隆士「宇宙怪獣の数が尋常じゃない・・・とにかく撃つしかない!!」

隆士は背部につけられた超高インパルス砲、アグニを前に持ち出した。

隆士「エネルギーには気をつけて・・・いけぇーーー!!」

ドシュゥゥゥ!!

隆士はアグニを宇宙怪獣の群れに放った。

隆士「やった!!」

アグニの一撃で宇宙怪獣のかなりの数を倒した。

隆士「だけどやっぱりかなりのエネルギーを食うな・・・あまり撃てないな。」

浩之「固まってる敵にぶっ放せばいいだろう。俺がまとめるから隆士さんは頼むぞ!!」

隆士「分かった!!」

浩之「うぉーーーー!!」

浩之は主にMSに向けてレールガンを連射した。
しかしあまり命中しなかった。

浩之「くそっ!!どうもロングレンジは苦手だ!!やっぱり俺は!!」

浩之はテスラ・ドライブの出力を上げるだけ上げ、MS部隊に接近した。

浩之「うぅおりゃーーー!!」

ガシィン!!

J兵士「うぉっ!?」

浩之は上手く操縦し、ジンを蹴り飛ばした。

浩之「でやぁっ!!」

ガゥン!!

そのまま左手で大型リボルヴァーを取り出しジンを撃墜した。

浩之「突撃してぶっ潰すが一番よ。」

隆士「物凄い戦い方・・・とりあえず僕も戦わなきゃ。」

隆士は頭部バルカン、イーゲルシュテルンと右肩のコンボウェポンポッドの対艦バルカン砲で宇宙怪獣の迎撃に移った。

隆士「ハガネ、え〜っと・・・スティール2。援護お願いできますか?」

和哉「こちらスティール2。多少の援護は出来るがあまり期待しない方がいい。」

隆士「了解・・・まったく・・・」

浩之「こうなったら俺らだけでやってやろうじゃんか。」

隆士「そうだね・・・だから一気に!!」

隆士はアグニを二発放ち、宇宙怪獣の群れとジンとディンを落とした。

隆士「これでMSはシグーとガブスレイ二機!!」

浩之「エネルギーは大丈夫なのか!?」

隆士「後ニ発は撃てると思う・・・全エネルギー使い切るなら三発いけると思うけど・・・」

浩之「そうか。俺もそんな持ちそうにねぇ・・・」

隆士「どうして?」

浩之「こいつ、まともに補給とか無かったようだ。後五分持つかどうかだな。」

隆士「くっ!!強力な味方が来て欲しいな・・・!!」

浩之「あぁ・・・そうだな・・・ん?」

隆士「どうしたの?」

浩之「熱源一接近中。かなりの速さでこっちに来るぞ!!」

隆士「え!?」

浩之「な、何だ一体・・・」

隆士「来たよ!!」

戦場に白銀の風が、サイバスターが入ってきた。

浩之「な、何だありゃ!?」

隆士「MSでもPTでもない・・・一体・・・?」

「うわわわっ!!は、速過ぎだぁ!!」

隆士「えぇ!?今の声優真君!?」

浩之「優真って・・・この町で唯一風が読めるっつぅあの?」

隆士「うん。そこの機体!!優真君だよね!!」

優真「え!?その声隆士さん!?どうしてMSから!?」

隆士「そう言う君こそどうして・・・それは一体?」

優真「こ、これは・・・その、風神様の像から出てきた物で・・・サイバスターって言うんだ。」

浩之「んな事よりどうしてそんなのに乗って来てるんだ?」

優真「えっとあなたは?」

浩之「藤田浩之だ。」

優真「浩之さんですか。実は・・・風神様の像の前で・・・何だか怒りを覚えたら・・・風が吹いて・・・そしたら像の中からサイバスターが・・・」

浩之「はぁ?」

隆士「え、え〜っと・・・」

優真「とりあえず今は僕も戦います!!説明はその後で!!」

浩之「わ、分かった!!ハガネの方もいいな!?」

和哉「命令口調で言うんじゃない!!だが優真はそれでいいのか!?」

優真「か、和哉兄さん!?どうしてハガネの指揮を!?」

和哉「やむを得ずだ!!無茶はするなよ!!」

優真「分かってるよ!!」

イシカワ「各機へ。後はシグー1、ガブスレイ2、宇宙怪獣20だ。」

素子「一気に殲滅させろ!!少年の方もいいわね!?」

優真「分かりました!!」

隆士「優真君!!君は宇宙怪獣を頼む!!」

優真「は、はい!!」

浩之「シグーは任せろ!!グゥルに乗ってるなら空中戦だ!!」

隆士「僕はガブスレイを!!」

素子「三人ともしっかりやりなさいよ!!」

優真「はい!!」

隆士「ええ!!」

浩之「ああ!!」

三人はそれぞれの相手に向かった。

素子「まったく・・・民間人に任せるなんて・・・私もヤキが回ったわね。」

ジョニー「ぼやくなって。」

優真「とは言ったけど・・・サイバスターって武器あるの!?」

クロ「ディスカッターって剣があるニャ!!」

優真「剣!?なら都合がいいや!!」

シロ「どしてニャ?」

優真「これでも剣術は直人兄さんから教わってて自信があるんだ!!」

クロ「ニャら好都合ニャ!!」

優真が操作するとサイバスターの左手に鞘にしまわれてる状態のディスカッターが現れた。

優真「これなら!!」

優真は右手でディスカッターを抜き、鞘を消した。

優真「はぁーーーー!!」

優真は素早い動きで斬り倒していった。

優真「三つ!!」

クロ「でもニャンニャのニャこれ?」

優真「宇宙怪獣って言う生物なんだ。人類の天敵って言ってもおかしくないね。」

シロ「ニャンか気持ち悪いニャ〜・・・」

優真「まぁね・・・ただ数が多いから・・・」

シロ「ニャったらいいのがあるニャ。」

クロ「そうね。こう言う時ニャ一番ニャ。」

優真「それは?」

クロ「サイフラッシュって言う広範囲にダメージを与える光を発する攻撃ニャ。」

優真「だけどこの空域には他にも・・・」

シロ「大丈夫ニャ。サイフラッシュは操縦者の敵にだけダメージを与える事が出来るのニャ。」

優真「なら好都合だ。どうしたら?」

クロ「教えるから優真は出来る限り操縦に集中して欲しいニャ。」

優真「分かった。」

優真は操縦しながらクロとシロから色々と教わった。

浩之「こいつぁ結構やるなぁ。」

浩之はグゥルに搭乗してるシグーと戦っていた。

浩之「だけどこいつもエネルギーがやばいんだ。一気にケリをつける!!」

そう言って浩之はレールガンを捨て、両腕の刃をセットした。

浩之「ブレード・トンファーセット完了!!行くぜ!!」

浩之はアルブレードをシグーに急速接近させ、ブレードを180度回し両腕をクロスさせた。

浩之「うぉらぁっ!!」

浩之は×の字に斬りかかったがシグーはグゥルから降りては後ろに下がって避けた。

浩之「なめるなぁ!!」

浩之はさらに接近し、左腕のブレードを元に戻してトンファー部分でシグーを殴りつけ怯ませた。

浩之「はぁっ!!」

そのまま右腕のブレードでシグーは真っ二つに斬られ爆発した。

浩之「うっし!!」

隆士「浩之君もやるな。僕だって。」

隆士もストライクのバルカン砲でガブスレイ二機をけん制していた。

隆士「出来る限りアグニは後二回で済ませておきたい・・・だから動きを読むんだ・・・」

けん制しながら隆士はガブスレイの動きを読んでいた。そして。

隆士「そこだ!!」

ストライクのアグニが火を噴きガブスレイ一機を落とした。

隆士「後一機!!」

MS形態になったガブスレイが持っていたフェダーインライフルを放ってきた。

隆士「当たるわけにはいかない!!」

隆士はバーニアーを吹かして一瞬飛び、コンボウェポンポッドのガンランチャーを二発放った。
ガンランチャーはガブスレイの両足に命中し隙が出来た。

隆士「行けぇ!!」

アグニの一撃がガブスレイを飲み込みMS部隊は全滅した。

優真「後は僕か。そろそろいいかな。」

シロ「もういいニャ。」

優真「ようし!!」

優真はディスカッターを掲げた。

優真「サーーーイ!!フラーーーッシュ!!」

シュバァーーーーーー!!

ディスカッターから青い光が広がり、戦闘空域にいた宇宙怪獣を全て殲滅した。

優真「凄い・・・」

和哉「本当に・・・アレに優真が・・・」

イシカワ「おい、ガルダに隙が出来てるぞ。」

和哉「え?」

サイフラッシュによりガルダに隙が出来ていた。

和哉「チャンスだ!!主砲、副砲、ミサイル一斉発射!!てぇ!!」

ハガネの一斉放火でガルダが轟沈した。

イシカワ「この空域に宇宙怪獣及びJフリートはいない。戦闘終了だ。」

和哉「ふぅ・・・」

素子「この場は何とかなったわね。」

ジョニー「それでどうするんだ?」

素子「そりゃ勿論事情聴取ね。三人をハガネのドックに。」

イシカワ「だそうだ。素直にしたがってくれな。」

優真「はい。」

隆士「分かりました。」

浩之「おう。」

三人はハガネのドックに入り、それぞれの機体から降りた。

優真「何を聞かれる事やら・・・」

隆士「まぁ覚悟はしておいた方がいいね。」

浩之「まぁな。」

「浩之ちゃーーん!!」

「白鳥さん!!」

浩之「あ?」

隆士「え?」

奥からあかりと雅史、そして鳴滝荘の住人達がやってきた。

浩之「あかり、雅史!!どうしてハガネに!?」

雅史「外は危ないって言われて兵士の人にハガネの中に。」

梢「私達もなんです・・・」

隆士「そう・・・みんな怪我はないの?」

恵「沙夜ちゃんが爆発で飛んできた破片に当たって・・・けど軽傷って言ってたから・・・」

隆士「沙夜子さんが・・・?」

珠実「あの時は危なかったですぅ・・・沙夜子さんが危ないって言ってくれなかったらみんな・・・」

朝美「お母さん・・・あそこでああなる事が分かってたようにも見えた・・・」

隆士「どう言う事だろう・・・僕と違ってアーシアンのはずなのに・・・」

梢「そうですよ・・・え?」

優真「りゅ、隆士さん・・・それって・・・」

素子「やっぱりそうなのね。」

その場に素子、和哉、ジョニーがやってきた。

優真「和哉兄さん。」

和哉「よっ大きくなったな優真」

浩之「アンタはさっきのバルキリーの?」

素子「ええ。第九艦隊艦隊少佐、草薙素子よ。」

浩之「少佐さんか、アンタ全身擬体か。」

素子「まぁね。」

擬体は人間の体を機械で補うか脳や脊髄以外の全てを機械にした体で素子はその後者の全身擬体だった。

素子「あなた達には聞かなきゃいけない事があるわ。まずは白鳥隆士。」

隆士「はい。何を聞きたいかは言わなくても分かります。」

素子「そう?」

隆士「僕は、ジュピトリアンの血が流れてます。」

梢「えぇ!?」

ジョニー「やっぱりか。さっきの様子からしてそうかと思ったが・・・」

隆士「はい。黙ってたけど、父さんが純血のジュピトリアンだったんだよ。」

素子「両親がアーシアンとジュピトリアンって事は・・・ジュピトリアンの2NDなのね。」

一般的に純血のジュピトリアンは1STファースト、アーシアンとジュピトリアンの純血は2NDセカンド、クオーターは3RDサードと呼ばれている。

隆士「そうです。」

優真「隆士さんが・・・」

隆士「それで、僕はどうするんですか?自分で教えたから拘束も覚悟してますよ。」

素子「まぁ拘束で済むなら、そうしたいが。」

隆士「え?」

素子「どうなの?」

整備員「駄目です。物の見事にOSが書きかえられてるッス。こりゃ到底扱えるモンじゃ無いですよ。」

隆士「あ。そう言えば書き換えたんだっけか。」

素子「そう。つまりあなた以外にストライクは扱えないと言う事。現状ではね。」

隆士「ははぁ・・・それじゃあ僕にストライクの操縦者としてハガネに残れって事ですか?」

素子「まぁそこはあなた次第、と言いたいけど。ほぼ強制的にそうなるでしょうね。」

梢「そんな!!」

隆士「いいんだよ梢ちゃん。そうなる覚悟でやった事だから・・・」

恵「だけどさ!!」

ジョニー「なぁ素子。どうになならねぇか?」

素子「難しいわね。どっちにしても機密を知ってしまったからには・・・」

隆士「選択肢は無し・・・ですか。」

素子「そうなるわね。」

隆士「はぁ・・・巻き込まれる星の下に生まれたんだとしても・・・これは流石になぁ・・・」

珠実「断るです白鳥さん。白鳥さんも軍人になる必要は無いですぅ〜」

隆士「まぁそうなんだけどね・・・町もこんなになっちゃって・・・」

この襲撃で風守町にかなりの被害が及んでいた。

隆士「このまま戦争が長引けばここだけじゃ済まないだろうし・・・」

朝美「お兄ちゃん・・・」

隆士「少しでも力になれるんなら、やりますよ。こんな戦争・・・終わらせたいですし。」

素子「いいのね?」

隆士「ええ。そうでもしないと、ゆっくりと絵本も描けませんし。」

ジョニー「いいんだナ?」

隆士「覚悟は出来てます。」

素子「そう。じゃあ次はアンタね。」

浩之「俺の方は戦闘中に話した通り、ただの学生だ。ちょっとPTの講習を受けてるだけのな。」

素子「それにしては素質がありそうね。」

浩之「俺も隆士さんと一緒にハガネに乗れってか?」

素子「一応ブレードにもパイロット候補はいるけど、あなたの方が強そうね。」

和哉「直人も辛いな。素人にパイロットの座を渡されるなんて。」

優真「直人兄さんだったの?パイロット。」

「そうだよ。」

優真達の後ろから一人の青年、天城家次男直人がやってきた。

和哉「おぉ直人、お前一人か?」

直人「あぁ。さっきの襲撃で艦長達がやらてちまってな・・・」

和哉「艦長が!?」

素子「トコトンついてないわね・・・それじゃあハガネの指揮はどうするのよ。」

ジョニー「こんなかで一番高いのは素子だが・・・」

素子「私はバルキリーで前線に出るから無理ね。」

ジョニー「俺も大尉だが出るからナ。となると和哉か?」

和哉「えぇ!?」

素子「さっきの指揮も早々良かったし、それでいいと思うわ。」

和哉「勘弁してくださいよ・・・」

直人「ま、兄貴ならいいんじゃねぇか?」

優真「和哉兄さんなら大丈夫だと思うよ。」

和哉「おいおい・・・」

直人「で、お前が俺の代わりにブレードに乗るって言う奴か?」

浩之「そう言う事になるけど・・・いいのか?」

直人「まぁ俺より腕がいいんなら仕方ないさ。その代わりいつか俺の機体も用意してくれよ。」

素子「ええ。」

雅史「浩之はそれでいいの?」

浩之「そうしかねぇんだよ。さっき見たら学校が・・・」

あかり「えぇ!?」

浩之「ありゃ復興にも時間かかるだろうし・・・町の様子からして避難するのは間違いないだろうし・・・」

雅史「そうか・・・」

あかり「私達も・・・どうしようか・・・」

浩之「あかりと雅史は別にいいんだぞ。俺だけでも。」

素子「あなた達操縦は?」

あかり「講習を受けてる程度です・・・」

素子「そう。そこの所はあなた達に任せるわ。それじゃ最後。」

優真「僕ですね。」

和哉「一体アレは何なんだ?」

優真「サイバスターの説明については・・・僕よりもこの子達の方が。」

素子「?」

シロ「そうニャね。」

クロ「アタシ達が教えるニャ。」

隆士「ね、猫!?」

浩之「つ〜かしゃべってる!?」

シロ「あぁ〜気にしニャくてもいいのニャ。」

優真「この子達はクロとシロ。サイバスターと一緒に目覚めた・・・のかな?」

クロ「そうニャ。サイバスターはずっと昔に作られて、前の戦いが終わった後マサキがアタシ達と一緒に封印したのニャ。」

優真「マサキって緑の髪をしてたあの?」

シロ「そうニャ。」

直人「何で知ってるんだ?」

優真「ずっと前から夢に出てたんだ。だから多少は分かっていたんだ。」

クロ「サイバスターが目覚めたって事は、ヴォルクルスも目覚めると思うのニャ。」

雅史「ぼくするる?」

浩之「真面目な顔でボケるな・・・」

隆士「それで何なの?そのぼすくるすって。」

梢「・・・ぼるるくすですよ。」

クロ「ヴォルクルスニャ・・・」

シロ「サイバスターが作られた理由、その昔にいた破壊神ニャ。」

素子「そんなのがいたの?」

クロ「そうニャ。一応前はニャンとかニャったけど、多分またヴォルクルスの復活を企む者が出てくると思うのニャ。」

優真「封印でもされてるの?」

シロ「そうニャ。何とか本体は封印したんだけど・・・」

クロ「ヴォルクルスは細胞がちょっとでもあったらそこからすぐ再生するのニャ。だから分身も沢山いたニャ・・・」

優真「嫌だなぁ・・・じゃあ細胞全部消さないとって事か・・・」

クロ「それが出来るのがサイバスターニャ。だから・・・」

優真「僕は戦わなきゃいけない。か。」

直人「優真はそれでいいのか?戦争嫌いだろ?」

優真「分かってるよ直人兄さん。だけど、もう戦争嫌いとか言ってられないから。」

直人「そうか。」

素子「それじゃ優真。お前もいいのか?」

優真「はい。戦争を早く終わらせたいですし。」

素子「そうか。まさか民間人三人も乗せるなんてね。」

梢「あ、あの・・・」

あかり「私達もお願いします。」

素子「それはどうして?」

あかり「そ、その・・・」

梢「大切な人の傍にいたい・・・ただそれだけです。」

隆士「梢ちゃん・・・」

あかり「私もです・・・」

浩之「あかり・・・」

素子「全く・・・だけど今はただでさえクルーが減っているし・・・」

ジョニー「確かにナ。」

素子「だったら明日9:00に、同行したい者は集合よ。好きにしたらいいわ。」

梢「分かりました。」

あかり「ありがとうございます。」

ジョニー「じゃあ今日は解散だ。俺も今日は戻るナ。」

素子「ええ。私とイシカワはどのみちここだから。」

あかり「志保達には・・・言わなくてもいいのかな・・・」

浩之「出来る限り言わない方がいいだろうな。」

隆士「僕もそれがいいと思う。」

ジョニー「まぁそうだよナ。これ以上民間人や子供を増やすわけには行かねぇし。」

浩之「は?」

「僕らも乗るので・・・」

ハガネのドックにはのび太一向がいた。

あかり「のび太君達も!?どうして・・・」

ドラえもん「遺跡で発掘された古代の遺産をみんなに見せたら・・・反応があったんだ。」

すず「それで私達が理由かと思われ、ハガネに同行して調査をすると。」

朝美「でもそんなのいいの?」

のび太「大丈夫だよ朝美お姉ちゃん。」

朝美「う〜ん・・・」

珠実「そう言えば朝美ちゃんの後輩でしたっけ。」

朝美「うん。でも、大丈夫なの本当に?」

ドラえもん「僕がいるから大丈夫さ。」

恵「余計に心配だったりして。」

ドラえもん「あらら・・・」

桜「とりあえず私達も乗る事になったので・・・よろしくお願いします!!」

優真「何だか凄い事になりそうだね・・・」









詠子「それじゃあ優真もハガネに行くの?」

優真「うん・・・」

天城家には久しぶりに兄弟が全員集まって、夕食を迎えていた。
クロとシロも一緒に。

匠「もしかして優真お兄ちゃんが風を読めるのも・・・」

聖美「そうなのかな?」

優真「僕には分かんないよ。だけどサイバスターの操縦者に選ばれた事は確かなんだ。」

クロ「そうニャ。だからこれから優真は・・・」

聖名子「せっかく家族みんな集まったのに・・・今度は優兄ちゃんも・・・」

優真「・・・」

シロ「でもサイバスターは機動力に優れてるから、帰りたくなったら地球上の何処にいてもすぐに帰れるニャ。」

直人「そんなに凄いのか?」

クロ「勿論ニャ。前はそれで地球十週近く回ったニャ。」

和哉「ち、地球十週!?何だよそら・・・」

シロ「マサキは天性の方向音痴で・・・必ず道に迷うのニャ・・・優真は大丈夫そうだから安心ニャ。」

優真「流石に地球十週はしないよ・・・」

詠子「で、優真は旅立つって事には変わりないのね?」

優真「うん。」

聖名子「寂しいな・・・」

北斗「うぅ・・・」

優真「・・・」

詠子「よし!!なんだったらこの際。」

優真「え?」









隆士「こことしばらくお別れか・・・」

梢「そうですね・・・」

隆士と梢は鳴滝荘の縁側で空を眺めていた。

隆士「大丈夫だよね・・・ここは。」

梢「いない間は八百長のおじさん達にお願いしたので・・・」

隆士「そう・・・」

梢「どうして・・・戦う事を決めたんですか?」

隆士「・・・友達に聞きたい事があるんだ。」

梢「友達?」

隆士「あのストライクと一緒にあったもう一機、イージスを奪ったのは僕の友達なんだ。」

梢「そうなんですか・・・」

隆士「彼がどうして戦う事になったのかを・・・聞かなくちゃ・・・いけないから・・・」

梢「そうですか・・・無理は・・・しないでくださいね・・・」

隆士「勿論さ・・・」









浩之「なぁあかり、本当にいいのか?」

あかり「え?」

浩之とあかりは浩之の家にいた。

浩之「俺は終わらす為にアルブレードに乗った。だけどお前は。」

あかり「大丈夫だよ。それに補給とかで何かPTが来たら、それで援護するから。」

浩之「お前は射撃系が得意だったからな。ま、その時は頼むな。」

あかり「うん。」





それぞれの時間を過ごし、集合の時間が来た。





素子「で・・・この数は何なの?」

優真「まぁ・・・話の成り行きで・・・」

隆士「僕らは話してた通り。」

浩之「こっちはあかりがこいつに言ってから流れるだけ流れて・・・」

そこには天城家全員と香、鳴滝荘の住人、浩之達のとりまき六人と一体が来ていた。

香「私は優真と一緒にいたいから来ました。」

浩之「まぁ・・・こっちはどうして来たのかって聞くのもなんだったし・・・」

とりまきは長岡志保、保科智子、宮内レミィ、雛山理緒、松原葵、姫川琴音、HMX−12マルチだった。

志保「まぁよろしくね。」

マルチ「お掃除なら私にお任せください〜」

珠実「何だか声が似てるですぅ・・・」

素子「これで民間人が一気に増えるわね。ま、入るならその分働いてもらうからね。」

梢「はい。」

香「は〜い。」

優真「何だか凄い事になりそうだなぁ・・・大丈夫かな?」

そんな事を思いながら全員を乗せ、ハガネは発進した。





ハガネに乗り旅立った優真達。彼らを待ち受ける戦いは・・・



続く






あ と が き
三話でやっと主人公が戦いました
そして隆士がジュピトリアンであると発覚
まぁSEEDで言う所のキラ的存在ですね
一気にキャラも増えて、次はどこへ行くのかね?
第二話へ
第四話へ
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