十八の調


再会と決意








隆士「・・・」

梢「あの・・・白鳥さん・・・」

隆士「ん・・・?」

梢「その・・・元気無いですけど・・・」

隆士「別に元気が無いって訳じゃないんだ・・・ただ迷ってるんだ・・・」

梢「そうですか・・・」

隆士「だから・・・心配しなくてもいいよ・・・」

梢「ですが・・・」

隆士「大丈夫だから・・・」

そう言って僕は流れていく風景を眺めている・・・
今僕らは朱雀さんの実家のある神戸に向かっている。
どうしてこんな事になったのか・・・それは昨日・・・







丑三「一体何がどうなっとるのじゃ?」

恵「ここまでくると初めっからいる私らでも分かんないわよ・・・」

朱雀「とりあえず今分かるのは、まず隆士様が目を覚ました事。」

梢(あ、言いたかったのに・・・)

朱雀「そして菫里さんと夕様がご兄弟である事。」

虎丈「そして奴らを四人捕まえたって事だな。」

神那「後一つあるぞ。」

虎丈「・・・そうだな。隆士の過去・・・人を殺したと言う事。」

隆士「・・・」

竜太郎「一体何がどうなって来てるんだ?」

夕「ちゃんとお話ます・・・ですが、それはここでは難しいので。」

沙夜子「それじゃあ何処で・・・?」

夕「そうですね・・・橙条院家はどうでしょうか?」

朱雀「え!?」

夕「朱雀さんもご家族にお会いしなくてはいけませんよ?」

虎丈「そう言えば俺も母さんに・・・」

神那「同感だな。」

朱雀「では・・・明日久しぶりに顔を出しますか。」







隆士「と、言う事で総勢26人で朱雀さんの家、橙条院家に来たわけ・・・鳥汐はあの後兎連が連れてったんだ。」

翼「何言ってんだ?」

隆士「何でもないよ。」

恵「にしても・・・これは・・・」

僕らの前には見事に和風な塀とその中にある広い家屋があった。
ここが橙条院家だ。

朱雀「久しぶりですわ。」

朝美「広いねぇ・・・」

隆士「ここに来るのって、いつ以来かな?」

虎丈「俺らがそれぞれの高校を卒業した後だから、二年振りか?」

神那「だな。」

そんな事を話してると中から一人の女性が入ってきた。

「朱雀お嬢様。お久しぶりです。」

朱雀「あなたもお元気そうね。尊。」

やって来たのは朱雀さんに仕える人の中でまだ出ていなかった尊さんだった。

尊「そして皆様もよくいらっしゃいました。どうぞこちらへ。」

尊さんに案内され、僕らは家の中に入った。

沙耶「広い家やなぁ・・・掃除とか大変とちゃうか?」

尊「まぁそうですけど、慣れてしまえばどうって事ないですよ。」

まひる「そう言う物なのか?」

サクラ「ふぇ?まぁ〜・・・そうですね。」

浩子「お姉ちゃんが言うと説得力があるような無いような・・・」

サクラ「ヒロちゃ〜ん・・・」

隆士「仲いい姉妹だね・・・そう言えば燕ちゃんは?」

尊「燕お嬢様は・・・」

「あ、お姉さま!!」

朱雀「あら。」

前の方から小学生と思う女の子、次女の燕ちゃんがやってきた。

燕「お帰りなさいお姉さま!!」

朱雀「ただいま燕。元気にしてた?」

燕「はい!!」

隆士「久しぶり燕ちゃん。」

燕「隆士お兄さま!!お久しぶりです!!」

隆士「お兄さまって・・・まだ結婚したわけじゃないから・・・」

燕「す、すみません・・・ですが今日はどうして?」

朱雀「今日はとても大切なお話があるの。後で遊んであげるからちょっと待っててね。」

燕「は〜い。」

そう言って燕ちゃんは走ってどこかに行った。

梢「元気な女の子ですね。」

朱雀「燕は私と違って行動派ですから。それに隆士様にもあこがれてますし。」

理想奈「白鳥くんもロリ?」

隆士「何でそうなるの・・・?」

そんな事を話しながら歩き続け、朱雀さんの祖父で現橙条院家党首の隼さんの所に来た。

隼「久しいの。」

隆士「お久しぶりです。隼さん。」

隼「そちらの方々は話を聞いておる。楽にしたまえ。」

梢「は、はい。」

隼「事情は分かってる。十二支の事じゃろ?」

夕「ええ。そして私達の体の事を。」

隆士「そうですね・・・」

夕「隆士さんも既に思い出し・・・いえ、気づいているのでしょう?」

隆士「はい。」

朝美「どう言う事?」

夕「順に話しますわ。まずは私と兄さん、そして十二支を作り出した者との関係を・・・」

虎丈「釈迦との関係?」

三千代「奴らの一番上にいる人は釈迦と申されるのですか?」

神那「いや、確か本名はあったはずだ。確か・・・」

夕「錆口高次。それが彼の名です。」

隆士「はい・・・」

まひる「どうして母様知ってる?」

夕「私と兄さんは彼、錆口高次とは・・・」

菫里「ちょっとした知り合いだ。ワシが前しとった研究のな。」

三千代「研究?」

菫里「人間の感覚を人為的に向上させる研究での。奴もそれの研究をしとった。」

珠実「何だか危なそうですぅ・・・」

菫里「そう。危ないのじゃ。その研究の為夕は・・・」

夕「・・・」

丑三「夕ちゃんが・・・どうかしたのか?」

菫里「夕はその研究の実験で・・・体に被害が出てしまったのじゃ・・・」

朝美「え、えぇ!?」

夕「はい・・・私はその実験の失敗で・・・その影響が今も現れたりするのです・・・」

サクラ「もしかして昨日苦しんでいたのは・・・」

夕「ええ。実験の失敗で今も発作はあります・・・」

菫里「夕に行った実験は視力の向上。それにより夕は普通では見えないような物を見えたりするが・・・」

夕「失敗で体にも影響が出るようになって・・・」

タチバナ「奥様が日の光に弱いのはそれが理由なのか・・・」

夕「はい・・・」

菫里「それ以降、ワシは研究をするのを止めた。しかし奴は止めようとしなかった。十二支を作ったのは、その研究を自由にする為の一手じゃ・・・」

虎丈「だから俺らを隆士の中に入れれたのか。」

神那「なるほど。で、隆士とマダムの関係は?」

隆士「そうだね。僕は小さい頃、四歳の頃だった。ある日僕は事故にあって重傷を負った。」

梢「私と出会う前にそんな事が?」

隆士「僕は危険な状態だったし、右目は傷で、左目は完全に潰れてもう使えなくなってた。そして僕の治療を担当していたのがその時医者をしていた菫里さんだった。」

菫里「あぁ。」

恵「あんまり理由になって無い気がするんだけど。」

夕「それじゃあこう言えばいいでしょう。隆士さん、そろそろコンタクトを外してはいかが?」

隆士「そうですね。」

梢「え?」

僕は左目につけていたカラーコンタクトを外した。

梢「そ、その目は・・・」

隆士「これで少しは分かった?」

誰にも話していなかった秘密の一つ。
僕の左目は茶色では無く、赤色だった。

まひる「その瞳の色・・・母様と同じ・・・?」

隆士「今の僕の左目は・・・」

夕「私の左目ですのよ。」

瑞穂「え、ええ!?ど、どう言う事!?」

菫里「実験は失敗した物の、夕の目は通常の何十倍も優れておる。片方あるだけで十分と言えるほどの視力を持つほどにの。」

隆士「だから実を言うと右目はろくに見えてないんだ。虎丈達も違和感感じなかった?」

虎丈「言われて見れば・・・」

神那「戻った時変な感じしたけど、それなのか?」

夕「私の場合は変わりに隆士さんの潰れた目を兄さんが治して左目に。丑三さんや沙夜子さんを不安にさせないように形だけでも。」

沙夜子「それじゃあ母様の左目は・・・」

夕「ええ。」

夕さんも左目のカラーコンタクトを外した。
そこには光は無くとも僕と同じ色の瞳があった。

夕「見えてはいませんので、ある意味飾りですけど。」

隆士「まぁ僕も四歳の頃だったから覚えてなかったんだけど、昏睡状態の時に夕さんが呼びかけていてくれて思い出したんだけどね。」

浩子「呼びかけ?」

夕「何故か知りませんが離れていても呼びかける事が出来るのです。気づいたのはつい最近ですが。」

隆士「多分菫里さんの仕業でしょうけど。」

菫里「恐らく副作用がそうなったのじゃろうな。まぁある意味便利にはなろう。」

夕「おかげで皆さんの危機が知れましたし。」

隆士「呼びかけてくれなかったら、梢ちゃんの声も聞こえなかっただろうしね。」

梢「はぁ・・・」

花梨「だけど昨日の鼠条だっけ?あいつが夕さんの事を知った時のアレは?」

菫里「夕の目の技術は、感覚強化の技術はワシが全て葬り去ったからの、夕を捕らえて、それから再び始めるのじゃろう。」

竜太郎「ひでぇ・・・」

隆士「少なくとも、あいつらは僕にも夕さんの目がある事を知らないだろうから、狙われるのは夕さんだけでしょうね。」

朱雀「つまりここからは奴らの野望の阻止と同時に、夕様の護衛もしなくてはと言う事ですね。」

隼「そうなのじゃろうな。それに守るべき者の数は多い。」

沙耶「うちらの事やな・・・」

隼「ここからは尊達を夕殿の護衛に付かせよう。」

夕「ありがとうございます。」

翼「話のスケールが一気に大きくなったな・・・」

瑞穂「それにまだ白鳥君の過去の事も。」

隼「まぁまぁ。今一度に話をしても何じゃ。一時休むとしよう。」

恵「それもそうね。」

灰原「まぁ後で話せばいいんだろう。な、白鳥。」

隆士「はい。」

隼「本日は部屋を用意しよう。ここに泊まりたまえ。」

山吹「ほう。すまないの。」

隼「それに主らも疲れておろう。近くに海があるから行きたまえ。」

朱雀「しかしおじい様。」

夕「休息は必要ですわよ。朱雀さん。」

朱雀「はい・・・」

隆士「ではお言葉に甘えます。」

菫里「ワシらは残っておる。この歳で海はの・・・」

山吹「若い者どうしで行きたまえ。」

尊「私達六人は夕様の護衛に。」

丑三「ワシは残る。夕ちゃんの傍におらんと。」

サクラ「私も残ります。」

部長「デはいつモノメンバーにナリマすね。」

隼「燕も連れて行きたまえ。」

朱雀「はい。じゃあ後で私の部屋の最後の銃をもって行きますね。」

虎丈「そう言えばまだアサルトライフルがあったか・・・」

神那「海でぶっ放すなよ・・・」

朱雀「はい。」

隆士「では僕らは一度海へ行きますので。」

夕「あ、隆士さん。」

隆士「はい?」

夕「過去の事は事実です。それだけは言っておきますね。」

隆士「・・・はい。」

隼「では言ってきたまえ。」

隆士「はい。」

そして僕らは橙条院家から少し離れた海岸に向かった。









梢「人が多いですね〜・・・」

私達は隼さんが言った海浜公園に来た。
有名なのか、沢山の人で賑わっていました。

神那「いやぁ・・・大人のお姉さんに発展途上の子供達、そして学生。これほどのメンバーで海にこれるなんて夢のようだぜ。」

虎丈「お前・・・何処のナンパ野郎だよ・・・」

花梨「恋人の事はどうするの?」

神那「ま、まぁそれはそれで・・・」

「ふ〜ん。それはそれねぇ・・・」

神那「そ、そうそうそれはって・・・」

梢「あ・・・」

すぐ近くに水着姿の兎連さんと鳥汐ちゃんがいました。
兎連さんスタイルいい・・・

兎連「は〜い。今日はお休みって事で来たから。カミ〜次第で戦わないでいいけど?」

神那「あ、当たり前じゃないか!!俺はお前一筋だぜ!?」

兎連「ならよろしい。今日は休戦でね。」

虎丈「そっちがそうなら別にいい。」

朝美「だったら一緒に遊ぼう鳥汐ちゃん!!」

鳥汐「う、うん。」

兎連「んじゃあ私はその辺にいるから。」

そう言って兎連さんはどこかに行きました。

神那「今ので寿命五年は縮んだぜ・・・」

虎丈「自業自得。」

「ん?虎丈?」

虎丈「は?」

私達の近くにいた錫杖を持った紫色の髪の女性が話しかけてきました。

虎丈「夏樹!?どうしてこんな所に?」

夏樹「それはボクの台詞よ。どうして道産子のアンタが神戸に?」

虎丈「色々あったんだよ・・・お前は一人旅か?」

夏樹「まぁね。」

梢「お知り合い?」

虎丈「あぁ。こいつは大学の同じサークルにいる肌岡夏樹。ただのどうでもいい奴だ。」

夏樹「どうでもいいって・・・って梨音!?」

梢「え?」

夏樹「ってそんな訳無いか・・・アンタは?」

梢「私は蒼葉梢と言います・・・」

夏樹「ふ〜ん・・・梨音に似てるような・・・」

梢「あ、あの・・・梨音って。」

珠実「あ、部長達も来たです。」

その時部長さん。桃乃さん。土神さん。朱桜さんが来ました。

夏樹「連れ?」

珠実「まぁ一人場違いバリバリな人がいますがね〜」

梢「だけどスタイルが・・・ちょっとうらやましい・・・」

夏樹「場違いバリバリって・・・冬美!?」

珠実「へ?」

部長「オや。姉さんでハありませんカ。」

夏樹「どうして冬美がいるのよ?」

部長「私は珠実部長ノ行く所についテいるダケですよ。」

浩子「し、姉妹?」

夏樹「あぁ。冬美はボクの妹よ。もしかしてあんたらの先輩だった?」

珠実「迷惑なほどにですぅ〜」

夏樹「ごめんねぇ・・・こいついつからか分かんないけどこうだから。」

部長「酷いデすヨ姉さん。」

恵「だけど知り合いの知り合いがつながってるって。もう一人くらい知り合いがいたりして。」

梢「所で桃乃さんは大丈夫なんですか?」

恵「まぁね。」

朝美「あ、お兄ちゃん達も来たよ。」

今度は白鳥さん。灰原さん。瑠璃岸さんと紫羽さんもやってきました。
藍川さんと栗崎さんは泳ぐ気無しと言う事で水着は借りなかったそうな・・・

夏樹「なぁんだ男付きか・・・んん!?」

隆士「やぁお待た・・・せ・・・?」

翼「誰?」

理想奈「藍川くんの知り合いで部長さんのお姉さんの肌岡夏樹さんだって。紹介するね。この人達は・・・」

夏樹「隆!!隆じゃん!!ひっさしぶり!!」

突然夏樹さんは白鳥さんに飛びつきました。

隆士「な、なっき!?どうしてここに!?」

夏樹「いいじゃんそんなの!!アンタも大きくなったわねぇ〜」

隆士「そ、そりゃ19だから・・・」

恵「ま、まさか白鳥クンの知り合いとは・・・」

珠実「藍川さんの知り合いで部長の姉で、今度は白鳥さんの何なのですぅ?」

隆士「なっき虎丈の知り合いだったの?それに部長さんの姉って・・・」

夏樹「まぁね。あ、ボクと隆は幼馴染なんよ。隆が転校して、ボクが北海道の大学に行ったりでどうなったのか分かんなかったけどね。」

梢「そ、そうなんですか。」

隆士「ま、まぁそう言う事だから。とりあえず大丈夫だから梢ちゃん。」

梢「そうですか・・・」

夏樹「ほえ?隆とこの子どう言う関係?」

隆士「僕と梢ちゃんははとこだけど恋人同士なんだ。」

夏樹「えぇ!?隆恋人いるの!?あんな事あったから・・・」

隆士「まぁね。」

梢「あ、あんな事って?」

隆士「あ・・・その・・・」

私が問いかけると白鳥さんの表情が曇った。
あまり良い事では無さそう・・・

夏樹「あの事、言ってないの?」

隆士「少ししかね・・・」

夏樹「そう・・・」

梢「あ、あの・・・」

夏樹「ちょっと隆借りるわね。」

梢「はい?」

夏樹「話があるだけだから!!」

隆士「う、うわぁー!!」

そう言って夏樹さんは白鳥さんを連れてどこかに行ってしまいました。

瑞穂「何なんだろうね・・・」

梢「ですけど・・・梨音と言う名前からして・・・」

鳥汐「隆士お兄ちゃんの過去に係わってる事・・・それは間違いないと思う・・・」

梢「ええ・・・」









隆士「それで、何か話があるんでしょ?なっき。」

夏樹「まぁね。」

僕は無理矢理なっきに連れられて梢ちゃん達から離れた場所に来た。
まぁなっきの無理矢理は昔っからだけどね・・・

夏樹「あの梢って子・・・梨音に似てるわね。」

隆士「うん・・・だけど梢ちゃんは梢ちゃん・・・梨音じゃないよ・・・」

夏樹「ボクのカンだけど・・・あの子、普通じゃ無いわね。」

隆士「・・・」

夏樹「当たりでしょ。」

なっきはいつもカンが鋭かった。
確実に梢ちゃんの事を誤魔化せないと僕は確信した。

隆士「そう・・・彼女は解離性同一性障害を患ってる・・・多重人格って言えば分かるかな・・・」

夏樹「多重人格・・・でも本人はそれに気づいていない、そうでしょ?」

隆士「それも当たり・・・知っているのは彼女の関係者数名だけ。」

夏樹「それってさ・・・逃避だよね・・・隆には悪いけど・・・」

隆士「なっき。」

夏樹「あの子は隆の苦しみを知っているの?あの子は隆の何を知っているってのさ。」

隆士「それは僕も同じさ・・・彼女の恋人なのに僕は彼女の苦しみを知らないで生きてきた・・・これであいこだよ・・・」

夏樹「どこがあいこよ!!隆はあの苦しみを、あの事を事実って認めたじゃないの!!」

隆士「なっき・・・」

夏樹「ボクはあの子がどんな過去を背負ってるかは分かんないけど・・・それって痛みからの逃避じゃないの!?」

隆士「だけど・・・それのお蔭で彼女は彼女として生きているんだよ・・・そうでなかったら・・・彼女は彼女じゃ無くなっていたかも知れない・・・」

夏樹「隆・・・」

隆士「だからお願い・・・彼女の事をそう言う風に思わないで欲しい・・・彼女は彼女で辛い思いをしてきてるんだ・・・僕とは違うとしても・・・」

夏樹「・・・分かったわよ・・・それはあの子が恋人だから?多重人格だから?それとも利音に似てるから?」

隆士「全てだね・・・だからこそ彼女を守ってあげたいんだ・・・」

夏樹「そう・・・隆は今、とっても大変な事になってるのね・・・」

隆士「うん・・・」

夏樹「だけどさ・・・星の型を使わないで守れると思っているの?いくら隆が強いって言っても。」

隆士「分かってるよ・・・だから悩んでいるんだ・・・僕には自分でも抑えられない修羅がいる・・・そいつが目覚めたら・・・」

夏樹「ボクの知ってる隆はそんな弱虫じゃない筈よ。」

隆士「え?」

夏樹「ボクの知ってる隆は、優しくて、辛い事があっても挫けないで、諦めないでやりとげて、誰よりも強い心を持ってたわ。」

隆士「なっき・・・」

夏樹「例え自分がどんな過ちをしたとしたって、隆は隆。ボクが気になってしょうがないほど好きだった白鳥隆士には変わりないわよ。」

隆士「え?な、なっき。今・・・」

夏樹「そんな事はいいの。それよりも隆はいつまでそうしているの?」

隆士「僕は・・・」

夏樹「あら?ねぇ隆、あそこ。」

隆士「え?」

僕はなっきが指を刺した方を見た。
その先は梢ちゃん達がいる方向。
まさか・・・

隆士「え・・・もしかしてあれって・・・」









梢「あ、あの・・・困るんですが・・・」

ナンパ氏A「何言っちゃってるのさ。君みたいな可愛い子が男無しでいるなんて。」

ナンパ氏B「そうそう。俺らと遊ぼうよ。」

梢「わ、私恋人がいるんです・・・ですから・・・」

ナンパ氏C「ふ〜ん。だけど君をおいてくなんて酷い彼氏だなぁ〜」

ナンパ氏D「そんな奴と別れて俺らと遊ぼうよ。」

梢「そ、そんな事・・・」

皆さんが自由に行動し始めた途端、どこからか突然数人の男の人がやってきて私に話しかけてきました。
これがナンパなのでしょうか・・・

瑞穂「あのさぁ。困ってるんだから諦めたら?それにこの子、彼氏とは熱々なんだし。」

朱雀「そうです。あなた達のような人には無縁ですよ。」

恵「と言う事でさよなら〜」

ナンパ氏A「お前らにゃ言ってねぇ。俺らがようあるのはこの子だけだっつぅの。」

瑞穂「むっ」

ナンパ氏B「つ〜事で外野は失せろっての。」

朱雀「が、外野・・・」

ナンパ氏C「だからさぁ〜俺らと。」

恵「しつこいっての。」

ナンパ氏D「おばさんに用は無いっつぅの!!」

恵「お、おばっ・・・あたしゃ二十一よ!!」

梢「も、桃乃さん・・・」

虎丈「ん?何だ、どうした?」

丁度そこに藍川さんと栗崎さんが戻ってきました。

神那「おいおい、俺らの連れに何してるんだよ。」

瑞穂「連れは連れでもあんたのじゃ無いからね。」

神那「細かい事は無しで。」

虎丈「ま、お前が言えた口じゃ無いがな。」

ナンパ氏A「何だお前ら?」

虎丈「こいつらの知り合いだ。ナンパは止めてもらおうか。」

ナンパ氏B「お前らには関係無いだろ。どけよ。」

神那「よしとけよしとけ。お前らのようなチンピラじゃ俺らにゃ敵わないっての。」

ナンパ氏C「んだとごらぁ!!ケンカ売ってんのかぁ!?」

虎丈「ま、お前らのような奴らなら、負ける気がしねぇな。」

ナンパ氏D「上等じゃねぇか。」

ナンパをしてきた人の手にはナイフが握られていました。

虎丈「そう来たか。だったらここは俺が・・・」

ゴスッ!!(シャァァン)

虎丈「んがっ!?」

梢「え?」

鈍い音と鈴の音が響いて虎丈さんは頭を抱えてその場に蹲りました。
後ろを見ると・・・

夏樹「何しているんだか。」

夏樹さんがいました。

虎丈「な、何するんだよ・・・」

夏樹「こいつらはボクがやるよ。虎丈は下がってて。」

神那「おいおい。いくら俺でも始めてあった子にそんな事。」

隆士「まぁちょっとくらいなら大丈夫だと思うよ。」

梢「白鳥さん。」

ちょうど白鳥さんも戻ってきました。

隆士「だけど本当に大丈夫なのなっき。」

夏樹「なめてもらっちゃ困るわよ。これでもボクは隆より早く海の型を覚えたんだから。」

隆士「そりゃそうだけど・・・分かったよ。」

神那「隆士よ〜女の子を危険な目に遭わすのはどうかと思うぞ。」

隆士「なっきはいつも有限実行だったから・・・一度言ったら何があってもやるんだよ・・・幼馴染の僕が一番分かってる・・・」

夏樹「そう言う事だから、下がった下がった。」

ナンパ氏A「ほ〜言うじゃねぇか。」

夏樹「あんたらの相手はボク一人で十分だよ。負ける気がしないし。」

ナンパ氏B「てめぇはそこの奴らと何の関係があるんだよ。」

夏樹「まぁ正直隆と虎丈以外関係無いんだけど。ただボクがほっとけないだけさ。」

ナンパ氏C「女のお前に出来るのか?」

夏樹「女だから何だってのさ。これでも今なら隆には勝てる自身あるわよ。」

隆士「かもね・・・」

夏樹「じゃ、そっちからどうぞ。ボクは負けないから。」

ナンパ氏D「そうかい。じゃ、お言葉に甘えて!!」

そう言って一人が夏樹さんに襲い掛かりました。

梢「夏樹さん!!」

夏樹「・・・」

夏樹さんは男の人が近づいてきても何もせず、錫杖を握り締めて立つだけでした。

隆士「・・・火か。」

夏樹「・・・その通り・・・!!」

ナンパ氏D「おあっ!?」

夏樹さんは素早く動いて男の人とすれ違いました。

ナンパ氏D「何をしたんだ?なんとも無いぜ?」

夏樹「今分かるわよ・・・火。」

シャァァン・・・

ナンパ氏D「おぐぁっ!?」

梢「え?」

夏樹さんが錫杖を一度ついて鈴を鳴らすと突然男の人が倒れました。
一体何をしたのでしょうか・・・

夏樹「弱いなぁ。それじゃあ駄目よ。」

ナンパ氏C「うるせぇ!!」

夏樹「はっ!!」

ドスッ!!

ナンパ氏C「ぶほっ!!」

今度は振り向きざまに鳩尾を突きました。
その動きは滑らかに・・・

ナンパ氏B「いやぁーーー!!」

夏樹「せいっ!!」

ガスッ!!

ナンパ氏B「がっ!!」

その回転を生かし、振り向きながら長めに持って頭を叩きました。
まるで踊るかのように・・・

ナンパ氏A「この野郎!!」

夏樹「やぁっ!!」

バシッ!!

ナンパ氏A「がっ!!」

続けて一回転しながらナイフを叩き落し、もう一度男の人を見たと同時に咽笛を突き、夏樹さんは最後の一人も倒しました。
今までの動きに、一切の無駄はありませんでした。

夏樹「ど〜よ隆。ボクの腕前は。」

隆士「流石だね。あの頃と変らないよ。だけど。」

夏樹「うん。」

ナンパ氏四人「こ、この野郎・・・!!」

夏樹「手加減はしたから、今の内に去る事だね。」

ナンパ氏A「なめるんじゃねぇぞ!!」

一度やられながらも、男の人達はまた立ち上がりました。

夏樹「懲りないねぇ〜・・・隆。海をやっていい?」

隆士「いいけど、周りを良く見てやってよね。アレ結構周りにも影響出るから。」

夏樹「勿論。」

そう言って夏樹さんは錫杖の頭部を男の人達に向け、前白鳥さんがやろうとした突きに似た構えを取りました。

夏樹「斜線軸上に人はいない。OKね。」

ナンパ氏A「ガタガタ言ってんじゃねぇ!!」

四人が一斉に襲い掛かりましたが、夏樹さんは構えたまま動こうとしません。
ですが、とても集中していて。話しかけようとしても、何かで話しかけれませんでした。

隆士「あの頃以上か・・・この気は。」

夏樹「はぁ・・・」

ナンパ氏達「うおぉーーーー!!」

隆士「そうだ!!桃乃さんスイカ割り用の木刀って何処です!?」

恵「え?そりゃ荷物の所に。」

隆士「ありがとう!!」

梢「どうしたんです?」

隆士「後で話すからみんなは離れてて!!」

梢「は、はい。」

そう言って白鳥さんは荷物の中から木刀を取り出して夏樹さんの正面、離れた場所に走り出しました。

夏樹「海!!」

ドウ!!

ナンパ氏達「だぁーーーー!!」

隆士「はぁーーー!!やぁっ!!」

バシイィン!!

梢「え?えぇ?」

その時何があったのか全く分かりませんでした。
夏樹さんが力強く踏み込んで突き出して。
それで男の人達が一斉に弾かれて辺りに強い衝撃が走って。
白鳥さんが木刀を何も無い場所で振るうと何かを弾いた音が響きました。

隆士「危なかったぁ・・・」

夏樹「ま、これくらいにしておくから。早くどっか行きな。」

ナンパ氏達「・・・」

夏樹さんに倒された人達はどこかに行ってしまいました。

夏樹「隆もまだまだやるじゃん。海の型の余波を見極めるのは難しいはずだよ。」

隆士「まぁね。後さ。」

夏樹「ん?」

隆士「一度みんなここから離れよう。変な目で見られてるし・・・」

梢「あ・・・」

これだけの事がありましたから予想はしましたけど・・・
周りの人が変な目でこちらを見ていました。

夏樹「そだね。それじゃあそっちの人達には後で話すよ。ボクと、隆の事。」

梢「あ、はい。」

隆士「他のみんなにも言っておいて。それじゃ。」

そして皆さんその場から離れました。







灰原「全く迷惑な話だナ。」

隆士「ご、ごめんなさい・・・」

少し経って僕らは全員海岸に程近い大き目の駐車場で集まった。

恵「別に白鳥クンのせいじゃないでしょ。」

夏樹「そうそう。元はと言えばあっちから仕掛けてきたんだしさ。」

隆士「なっき・・・そう言う問題なの・・・?」

夏樹「忘れたの?ボクは売られたケンカは倍返しが基本なの。」

隆士「そう言えばそうだった・・・」

瑞穂「あのさ、一ついい?」

夏樹「ん?」

瑞穂「さっきのアレってさ。前に白鳥君が使おうとしたのを見たんだけど、何なの?」

夏樹「隆、海の型使おうとしたの?」

隆士「前にまたあってね。天と海で殺そうとしたんだ・・・」

夏樹「そう。ボクのカンだと、そこの梢だっけ?その子に危害が及んだ。それを見ていっちゃったわけね。」

隆士「正解。ただ、あの時と違うのは梢ちゃんは無事だったよ。」

夏樹「そっか・・・っと。話がずれたね。さっきのアレは海の型。ボクと隆が学んだ『星の型』の八番目に教わる技なの。」

まひる「それ以前にほしのかたとは何だ?」

花梨「そうよ。まずそこから教えてください。」

隆士「星の型は師匠、山吹さんの家が古くにあみ出したって言う剣技なんだ。僕となっきは小学校の時に習っててね。」

沙耶「なんやあの人剣士やったん。」

理想奈「確かに仕込み杖にあの振舞いは、普通じゃないと思っていたけど。」

梢「私は会った時に教えてもらってたので。」

恵「だけどさ。夏樹ちゃんだっけ。剣術でどうして錫杖なんか使ってんの?」

夏樹「基本は日本刀ですけど、上達したら武器は問わないんですよ。それでボクは棒術を覚えて、隆は日本刀を極めたって事なんです。」

翼「凄いんだな。で、白鳥はどうだったんだ?」

珠実「大方初めの方で辞めたとか?」

夏樹「あのさチンチクリン。ボク『極めた』って言ったよね?隆は星の型の奥義を二番目に習得したんだよ。」

珠実「だ、誰が・・・って、今なんて?」

夏樹「隆は星の型の奥義伝承者なの。今現在も師匠以外に二人しかいない内の一人なのよ。」

ほぼ全員「えぇーーーーー!?」

なっきが僕が奥義を伝承してる事を言ったらみんな同時に驚いた。
まぁしょうがないか。

夏樹「隆。本当にこっちのイメージは無いのね。」

隆士「ずっと絵本描いていたしね。ケンカとかも全然無かったし。」

浩子「そ、それでさっきのは?」

隆士「海の型はなっきが言ったように八番目に教わる技。集中して一撃の高い突きを出すんだ。踏み込みの強さ次第では鉄の板に穴開けるらしいんだ。」

夏樹「まぁだから同時に殺傷力が高いわけ。集中力と踏み込みによっちゃ長葱で殺せるって言うし・・・」

三千代「何ゆえ長葱ですの・・・?」

梢「それじゃあさっきやった時、白鳥さんがやった事は?」

隆士「海の型は踏み込みの余波が凄くてね。風圧なのかな?とにかく直線状に長く飛ぶんだよ。」

夏樹「隆はそれを防いだの。アレの余波は同じ覚えた人で無い限り見切れないしね。」

瑞穂「じゃあ前に遠くの人を斬ったのは?」

虎丈「そうそう。あの山吹さんが仕込み杖でやったあの・・・」

隆士「それは天の型。七番目に教わる空を走る斬撃さ。」

神那「空を走るって・・・おいおい人間業じゃねぇな。」

隆士「そうとは限らないさ。気次第で遠距離でも斬撃を飛ばせれるのが星の型の凄い所なんだ。」

夏樹「その分天と海は危険なのと難易度が高いから中々覚えれる人がいないの。その中でボクも隆も覚えたの。」

朱雀「隆士様凄いです・・・」

部長「とスルと幼イ頃時々遊ンだりゅうオ兄チゃンはタマ無しサンだッたのデスか。」

隆士「そう言えばそうか。あの冬実ちゃんが今や・・・」

夏樹「どこでこうなったのやら・・・」

珠実「育て方がおかしかったのでは〜?」

夏樹「う〜ん・・・っとそれよりも隆。」

隆士「ん?」

夏樹「真面目な事だけどさ。隆はこれからどうするの?話は大体聞いたから。」

隆士「うん・・・今の僕じゃ、いつまた誰かを殺すかもしれないから・・・」

タチバナ「危険であると言う事か。」

夏樹「確かに・・・ただでさえ利音の事で隆は・・・」

沙夜子「りおん・・・?」

瑞穂「確か白鳥君の幼馴染とか言ってたっけ?」

梢「はい・・・その利音と言う人に何かあったんですか?」

夏樹「何か所じゃないよ・・・利音は・・・」

隆士「・・・待った。話は後だなっき。」

夏樹「え?」

隆士「出てきなよ。分かってるから。」

虎丈「なっ?」

僕が言うと辺りから沢山の男が近づいてきた。
その手に鉄パイプやチェーンなどの武器を持って。

男A「へっへっへ・・・」

隆士「どうやらさっきのナンパしていた奴らだね。何の用?」

男B「頼まれ事でな、お前らを殺せって言われたんだよ。」

神那「またか・・・しかしこの数は何だよ?」

男C「俺らはこの辺りでもそこそこ名の上げた族だかなら。そいつらも呼んできたんだよ。」

虎丈「これはまた呼んできたな・・・百は・・・確実に行ってるな。」

燕「お姉さま・・・」

朱雀「大丈夫よ。何とか皆さんを逃がす事が出来れば・・・」

夏樹「無理そうね。見事に囲まれてる。」

男A「そう言う事だ。」

隆士「どうしたらいいか・・・」

男A「おっと、お前の事は聞いている。確か白鳥隆士だったか?」

隆士「?そうだけど、それが?」

男B「人殺しなんだってな?お前。」

隆士「・・・だからそれがなんだい?過去の事は事実だ。否定する気も無いよ。」

男C「じゃあてめぇがどうして殺したのか、それも知ってるぞ。」

隆士「・・・そうか。」

男A「お前のような奴はさっさと死んだ方が世間様の為になるんだよ。ふざけた奴だな。」

隆士「・・・」

夏樹「黙って聞いてれば、あんたらは隆の何を知ってるのさ。」

男B「知ってるさ。そいつが偽善者だって事がよ。」

梢「白鳥さんはそんな人じゃありません!!」

隆士「いや、いいよ二人とも・・・」

夏樹「隆・・・」

梢「ですけど・・・」

隆士「僕が人を殺したって事は紛れも無い事。それで今の生活を見たら偽善者って呼ばれるのは覚悟してたよ。」

梢「白鳥さん・・・」

隆士「だけど・・・」

男C「ん?」

隆士「そこまで言うんならさ・・・覚悟は出来てるんだよね・・・?」

男A「何の覚悟だよ?」

隆士「いくら僕だって、怒る事はあるさ・・・それがどう言う事か・・・分かるよね?」

男B「俺らを殺すってのか?」

隆士「殺しはしないよ・・・だけど、みんなを巻き込んだお前達をただじゃ済ませはしないよ。」

男C「それはお前がそいつらと一緒にいるからだろ。逆じゃないか?そいつらをお前が巻き込んだんじゃないか。」

隆士「・・・そうだったね・・・」

珠実「黙って聞いていたら好き勝手言って・・・これは本気でやらないといけないですね。」

虎丈「そうだな。」

朱雀「ええ・・・」

神那「やってやろうじゃん。」

タチバナ「お嬢様、私も・・・」

まひる「うむ・・・」

隆士「・・・いや、いいよ。」

虎丈「なっ?」

神那「お?」

朱雀「りゅ、隆士様?」

隆士「みんなは下がってて・・・ここは、僕一人でやるよ。」

梢「白鳥さん!?」

恵「チョッ本気!?」

隆士「いつまでもうじうじしてられないしね・・・ここは僕一人で片をつけるよ。」

男A「お前に出来るのか?この数を一人で。」

隆士「なめてもらっちゃ困るね・・・さっきの話を聞いただろ?これでも一応奥義伝承者だよ?」

夏樹「隆・・・」

梢「白鳥さん・・・」

隆士「大丈夫だよ。もう、迷ってなんかいられない。守る為に必要な事は、リスクが伴っても仕方ないんだ。」

夏樹「そりゃそうだけど・・・」

隆士「それに、もう大切な人を守れない何て事は嫌だ。だから・・・」

僕は木刀を持って前に出た。

隆士「もう迷わない。ここは僕一人でやる。」

夏樹「・・・分かったよ。隆がそう言うならボクは何も言わない。」

梢「夏樹さん・・・ですが・・・」

夏樹「あぁ見えて隆も決めた事は何としてもやり遂げる性分だから。隆の事は誰よりも知ってるつもりよ。ちなみに今のはアンタへの嫌味ね。」

梢「うっ・・・」

隆士「なっき・・・」

夏樹「分かってるわよ。」

隆士「それじゃ、僕が相手になるよ。今こそ星の型を・・・九星流を解禁する時だ。」

僕はもう迷わないと決めた。
例え過去にどんな事があったとしても。
守りたい人がいるなら迷ってられないんだ。
もうあの時のように・・・




大切な人を失いたくは無い。





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