Another United World
〜一つに集まった十四の世界〜


第十話 科学の少年と魔法の少女



アレクサンドリアでジタン達と公安9課が戦っているその頃、日本でもある騒動が起こっていた。






ドラえもん「最近さ、この町で変な事が起こってるよね。」

のび太「変な事?」

その日のび太とドラえもんは自室で話をしていた。

ドラえもん「最近この町に生きた雷が住み着いてるって。」

のび太「生きた雷?」

ドラえもん「うん。」

のび太「何かの見間違いとかじゃないの?」

ドラえもん「でも結構の人が見たって言ってるよ?」

のび太「何だろう・・・ドラえもんは何か分からないの?」

ドラえもん「うん・・・」

のび太「じゃあ何なんだろう・・・」

ドラえもん「もしかしてフー子ちゃんに似た物じゃ・・・」

のび太「・・・」

ドラえもん「はっ!!ご、ごめんのび太君・・・」

のび太「ううん・・・いいんだ・・・もうフー子は・・・」

ドラえもん「のび太君・・・ごめん、ちょっと頭冷やしてくる・・・」

そう言ってドラえもんはどこでもドアを出してどこかに行った。

のび太「・・・」

のび太は寂しそうな顔をして机の上に置いてあるぬいぐるみを手に取った。

のび太「フー子・・・」









さくら「やっぱり最近この町にいる生きた雷って・・・」

小狼「サンダーのカードだろうな。」

その頃桜の家の桜の部屋に桜、知世、小狼、苺鈴の四人がいた。

知世「どうしてまたクロウカードが・・・」

さくら「ケロちゃんは何か分かんない?」

「そやなぁ・・・」

桜達の近くに中に浮いたぬいぐるみのような物がケロ事ケルベロスである。

ケルベロス「さくらは既にカードを集め終わってるさかい・・・何が起こってんのかちっとも分からん・・・」

さくら「ほえぇ・・・」

苺鈴「役に立たないわねぇ・・・」

ケルベロス「ほっとけ小娘!!」

小狼「とにかく早く何とかしないと町の人にも被害が及ぶかもしれない。」

さくら「そうだね・・・早くサンダーをもう一度封印しないと。」

知世「それだけではありませんわ。」

ケルベロス「そやな。逃げ出したカードはサンダーだけやない。」

さくら「頑張らなきゃ。」

知世「そうとなればまたバトルコスチュームを!!」

さくら「ほ、ほえぇ・・・」









のび太「遅いなぁ・・・ドラえもん・・・」

その頃のび太はドラえもんの帰りをずっと待っていた。

のび太「一体何処に行ったんだろう・・・」

何気なくのび太はどこでもドアのノブに手をかけた。

のび太「まさか北極なんかにいないよね・・・」

そんな事を言いながらのび太はドアを開いた。そこは。

のび太「さ、寒い!!」

北極と思われる場所だった。

のび太「ほ、本当に北極に来たのか?うわぁ・・・寒!!どこに行ったんだろう・・・ドラえも〜ん。」

のび太は自分のズボンのポケットからドラえもんの道具の一つ、タケコプターを頭につけて空を飛んだ。

のび太「全く・・・一体どこに行ったんだろう・・・あ。」

のび太は北極の大地に青色の丸い物があるのを発見した。

のび太「いたいた・・・」

のび太はそっと青い物の後ろに着地して近づいていった。

のび太「ドラえ・・・もん!!ってぇ?」

のび太は青い物を後ろから脅かすように押したが、それは本当に丸い玉だった。

のび太「何だこれ?」

のび太はその玉を拾った。

のび太「小さい穴が三つ。何だろう?」

その玉は小さい穴が三つあり、ボーリングの玉のようでもあった。と。

ピピッピピッピピッピピッピピッピピッ

突然玉が音を出して光りだした。

のび太「うわっ!!何だぁ?」

のび太は驚いて玉を捨てた。と。

ポポポポポポ・・・

何処からから不思議な音が聞こえてきた。

のび太「何だ?」

のび太は何気に空を見上げた。するとそこに。

のび太「な、何だぁ!?」

何も無い場所から鉄製の塊のような物が現れだしていた。

のび太「うわっ!!」

ズシン!!

鉄の物体はその全てが出てきたと同時に大地に降って来た。

のび太「な、何だこれ?どうして空から・・・へ、へっくし!!うぅ〜・・・こんな所にいたら風邪引いちゃうや・・・」

のび太はタケコプターで飛びながらその物体を運ぶ事にした。

のび太「一体・・・何なんだろ・・・これは・・・!!」

のび太の後ろに先ほどの青い玉が転がりながらついて行っていた。

のび太「ったくぅ・・・」





のび太「ふぅ・・・」

時間をかけてのび太は降って来た物体を部屋まで運び込んだ。

のび太「何なんだろう・・・」

そう思いながらのび太はついてきていた青い玉を持ち上げた。

のび太「それにこれもどうして・・・ま、いいや。ちょっと散歩しよう。」

のび太は青い玉を部屋の隅に置いて家を出た。

のび太「一体何だったんだろう・・・それにここ最近この世界全部が何かおかしいような・・・あ。」

さくら「あ、のび太君。」

のび太は偶然桜と出会った。

のび太「さくらちゃん、どうしたの散歩?」

さくら「まぁね。」

のび太「最近さぁ・・・おかしな事ばっかりだよね・・・」

さくら「そうだね・・・」

のび太「何が起こっているんだろうね・・・最近はドラえもんとは違ったロボット達がくるし・・・この町には生きた雷ってのがいるらしいし・・・」

さくら「そ、そうだね・・・」

のび太「どうしたのさくらちゃん?」

さくら「ほえっ!?な、何でもないよ!?」

のび太「そう?」

さくら「そうそう!!」

のび太「?」

さくら「あ、じゃあさ、一つ聞きたい事があるの。」

のび太「うん?」

さくら「あのさぁ・・・科学と魔法、のび太君はどっちがいいと思う?」

のび太「科学と魔法かぁ・・・確かに魔法も悪くないって思うけど、僕は科学だね。」

さくら「そうなんだ。」

のび太「さくらちゃんはどっちなの?」

さくら「私は魔法だね。」

のび太「そうなんだ。でもこの世界はその両方がそろってるからね。」

さくら「うん。そう言えばドラちゃんは?」

のび太「何か頭冷やすって言って今北極だと思う。」

さくら「ほえっ!?北極!?」

のび太「まさか道に迷って白熊に追われて吹雪になってなんかないよね。」

さくら「さ、さぁ・・・」

のび太「もしかしたら帰ってきてるかもしれないから、僕はそろそろ帰るね。」

さくら「うん。じゃあまたね。」

のび太「ばいばい。」

そう言ってのび太と桜は別れ、のび太は家に帰って来た。

のび太「そう言えば北極で拾ったあれって何だったんだろう・・・」

のび太は北極で見つけた物について考えていた。と。

ポポポポポポ・・・

のび太「え?」

北極であの物が出てきた時に聞こえてきたあの音が聞こえてきた。

のび太「もしかして!?」

のび太は空を見上げた。すると庭の上空に先ほどとは違った鉄の物体が現れだしていた。

のび太「庭に落ちる!!」

のび太は庭に走った。

のび太「静かに!!」

ズシン!!

先ほどとは違う形の物体がのび太の家の庭に落ちた。

のび太「あ〜あ。さっきのは違う。何だろう?」

のび太は疑問に思いながら部屋に戻り、押入れの中にあるドラえもんのスペアポケットを手に取った。

のび太「庭に置いてたらママに見つかっちゃう。えっとかるがる手袋は・・・あったあった。」

のび太はスペアポケットからどんな物でも軽々持てるかるがる手袋を取り出して庭に戻った。

のび太「部屋の窓は開けたし、タケコプターで部屋に運ぼう。」

のび太は手袋をはめて、物体を部屋まで運んだ。

のび太「何だろうこれ・・・ドラえもん早く帰らないかなぁ・・・」

のび太がそんな事を呟いたその時。

ドラえもん「の、のび太ぐ〜ん・・・」

どこでもドアが開いて雪まみれのドラえもんが吹雪と共に出てきた。

のび太「ドラえもん!!」

ドラえもん「うぅ・・・」

のび太はドアを閉めてタオルを持ってきてドラえもんに渡した。

のび太「大丈夫?」

ドラえもん「へぇ〜っくしゅ!!道に迷うわ白熊に追われるわ吹雪になるわ・・・」

のび太(うぁ・・・当たっちゃってた・・・)

ドラえもん「いくらなんでも頭冷やしすぎたよ・・・」

のび太「そうだドラえもん。これなんだと思う?」

ドラえもん「ん?な、何これ!?」

のび太「ドラえもんも分からないの?」

ドラえもん「見た事無いよこんなの。どうしたの?」

のび太「実は・・・」

のび太は事の経緯を話した。

ドラえもん「何なんだろう・・・見た事も無い合金だし・・・」

ピピッピピッピピッピピッピピッピピッ

その時また玉が音を出して光りだした。

ドラえもん「うわっ!!何だ?」

のび太「もしかして。」

のび太は庭側の窓の外を見た。

のび太「あ、また!!」

またも別の物体が現れだしていた。

ドラえもん「何だぁ!?」

ズシン!!

その物体はまた庭に落下した。

のび太「行こうドラえもん!!」

ドラえもん「う、うん。」

二人は庭に向かった。

ドラえもん「さっきの二つとは違う。何かのパーツだろうか?」

のび太「とりあえず部屋に運ぼうよ。ママに見つかったら。」

ドラえもん「そうだね。」

のび太「あ、さっきかるがる手袋借りたから。はい。」

のび太はドラえもんにかるがる手袋を返した。

ドラえもん「また君はスペアポケットを・・・ま、しょうがないか。」

ドラえもんはのび太がやったようにタケコプターとかるがる手袋で物体を部屋に運んだ。

ドラえもん「こうしてみると大きいなぁ・・・」

のび太「どうしようか?」

ドラえもん「持ち主に返すって言っても・・・持ち主自体誰なのか分からないし・・・」

のび太「警察には・・・届けれるわけ無いよね。」

ドラえもん「『北極で拾いました』何て言っても信じてもらえないよね。」

のび太「それにこれ自体何なのか分かんないし・・・」

ドラえもん「まず置き場所が問題だしね・・・」

のび太「スモールライトは?」

ドラえもん「最近壊れて今新しいのに買い替え中なんだ。」

スモールライトとは光を浴びるとその浴びた物が小さくなるライトである。

のび太「じゃあどうするの?」

ドラえもん「う〜ん・・・」

のび太「あ、入りこみ鏡は?」

ドラえもん「鏡面世界か。それなら大丈夫かもしれないけど・・・」

入りこみ鏡とはこの世界とそっくりそのまま、左右が違うだけで全て同じの世界に行ける道具で、鏡面世界とはその世界の名称である。

のび太「何か問題あるの?」

ドラえもん「この大きさだと鏡が小さいから無理だと思うんだ・・・」

のび太「じゃあどうしたらいいんだろう・・・」

二人は少し頭を抱えた。

ドラえもん「あ!!」

ドラえもんは何かを思い出しポケットから道具を出した。

ドラえもん「逆世界入りこみオイル!!」

のび太「逆世界?」

ドラえもん「鏡じゃなくても鏡のような反射する平面にこれを塗れば鏡面世界に行けるんだ。」

のび太「それなら後は鏡のような平面だよね。お座敷つりぼりならいいんじゃない?」

ドラえもん「そうだね。」

そう言ってドラえもんはポケットからお座敷つりぼりと言う道具を出した。

ドラえもん「これで・・・オイルをたらして。」

ドラえもんはお座敷つりぼりの水面にオイルを一滴たらすと水面が鏡のようになった。

ドラえもん「これで大丈夫。のび太君もかるがる手袋で手伝って。」

のび太「うん。」

二人はかるがる手袋をつけてその物体を鏡面世界に運んでいった。

のび太「やっぱりここって静かだよね・・・」

ドラえもん「だ〜れもいないからね。」

鏡面世界は左右が逆なのと人間や動物などの生物がいない事いがいは全て同じであった。

のび太「そろそろ戻ろうか。」

ドラえもん「そうだね。もしかしたらまた何か運んできていたりして。」

のび太「かもね。」

そんな事を話しながら二人は元の世界に戻った。





ズシン!!

のび太「送ってきてるね〜・・・」

ドラえもん「そうだね。」

その日の夜になっても物体はのび太の家の庭に振り続けていた。

のび太「一体何なんだろう・・・」

ドラえもん「全部が来たら何か分かるかもしれない。」

のび太「何だろう・・・ん?」

ドラえもん「どうしたの?」

のび太「あれ。」

ドラえもん「ん?」

夜の町に転々と場所を移動する光る何かがいた。

のび太「アレってもしかして・・・」

ドラえもん「うん。」

のび太「行ってみる?」

ドラえもん「そうだね。はい、タケコプター。」

二人は窓からタケコプターで光る何かの方に向かった。

ドラえもん「どうやらアレが生きた雷のようだ。」

のび太「何なんだろう・・・ドラえもん!!」

ドラえもん「うわわっ!!」

生きた雷が二人の方に向かって飛んできた。

のび太「に、逃げよう!!」

ドラえもん「うわぁーーー!!」

二人は生きた雷に追われる羽目になった。

のび太「何なのアレぇ!!」

ドラえもん「分かんないよ!!あ、あそこに隠れよう!!」

のび太「う、うん!!」

二人はこの街の公園にある通称ペンギン大王と呼ばれている滑り台の下にある空間に隠れた。

のび太「あの雷・・・何なのかな・・・」

ドラえもん「分かんないよ・・・とりあえずひらりマントは持っていよう。」

そう言ってドラえもんは様々な物を跳ね返す事が出来るひらりマントを取り出した。

のび太「念の為空気砲もお願い。」

ドラえもん「うん。」

そう言ってのび太はドラえもんから空気の塊を撃つ筒のような道具、空気砲を受け取った。

のび太「あの雷・・・辺りの電柱に移動してる・・・」

ドラえもん「空気砲で倒せるのかな。」

のび太「ドラえもんがそれを言っちゃあ・・・ん?」

ドラえもん「どうしたの?」

のび太「誰か来る。」

ドラえもん「え?」

のび太の言う通り、遠くから人の声が聞こえてきた。

ドラえもん「どうしてこんな所に・・・危険だから離れてって言った方がいいよね。」

のび太「うん・・・ん?」

ドラえもん「のび太君?」

のび太「この声・・・さくらちゃん?」

ドラえもん「え?」





さくら「いた!!サンダーだ!!」

その公園の近くに変わった服を着た桜と小狼、そして知世と苺鈴にケルベロスがいた。

小狼「気をつけろよ!!前と同じとは限らない!!」

さくら「うん!!」

知世「またさくらちゃんの勇姿を見れるなんて感激ですわぁ!!」

苺鈴「撮るのはいいけどあまり無茶しないでよね。って言っても相手がサンダーだったら私も無理だろうけど。」

小狼「二人は下がってろ!!はぁっ!!」

小狼は剣を取り出し、札のような物を剣の横の部分で押すと札から炎が発生した。

小狼「ちっ!!」

炎は雷に向かって行ったが雷はそれを避けた。

さくら「私も!!」

桜は変わった杖のような物とカードを取り出した。

小狼「待て!!お前はサンダーが隙を見せた時にシャドウで捕まえろ!!」

さくら「で、でも!!」

小狼「サンダーの隙を作るくらいなら出来る!!任せておけ!!」

そう言うと小狼は桜が取り出したカードに似たカードを取り出した。

小狼「フリーズ!!」

小狼は剣先でカードを突くとカードから氷が発生して雷に向かっていった。

ケルベロス「駄目や!!サンダーの動きが早すぎる!!」

雷は氷を避けて桜達に雷を放った。

小狼「まずい!!」

さくら「ケロちゃん!!」

ケルベロス「分かってる!!」

ケルベロスは背中の羽を大きく広げて体を包むとぬいぐるみのような姿から羽の生えた獅子のような姿に変わり羽で知世と苺鈴を雷から守った。

さくら「シールド!!」

桜はカードを取り出して杖で叩くと桜と小狼の辺りに光の壁が発生して雷を防いだ。

ケルベロス「やっぱ前とは違う。一体どう言う事や?」

さくら「どうしよう!?」

小狼「いくらなんでも動きが早い。俺が囮になる。」

さくら「ほえ!?」

小狼「ダッシュを使えばなんとかなる。だから。」

さくら「そんなの駄目だよ!!」

小狼「だが・・・」

苺鈴「二人とも危ない!!」

小狼「なっ!?」

先ほどとは違う大きな雷が二人に襲いかかろうとしていた。

ケルベロス「さくら!!早くシールドを!!」

さくら「駄目!!間に合わない!!」

雷は二人のすぐ目の前に来ていた。と。

「どかんっ!!」

さくら「!?」

突然空気の塊が雷に当たり、雷が地面に落ちた。

知世「い、今のは・・・?」

「さくらちゃん!!小狼!!」

さくら「え!?」

ペンギン大王からのび太とドラえもんが飛び出してきた。

さくら「の、のび太君!?ドラちゃん!?」

のび太「大丈夫!?」

さくら「う、うん・・・」

のび太「何がどうなってるの?」

さくら「え、えっと・・・」

小狼「後で話す!!こうなったら手伝ってくれ!!」

ドラえもん「アレは何なの?」

ケルベロス「そんな事よりくるで!!」

のび太「え!?」

ドラえもん「だ、誰!?」

さくら「後で話すよ!!」

のび太「わ、分かった!!」

苺鈴「来たよ!!」

話をしてると雷が再び襲い掛かってきた。

のび太「ドラえもん!!」

ドラえもん「分かってるよ!!ひらりマント!!」

ケルベロス「うわぁ・・・」

ドラえもんのひらりマントで雷は撥ね返された。

小狼「あいつを何とかして動きを止めないと・・・」

ドラえもん「瞬間接着銃も・・・通じそうに無いかも・・・」

のび太「アレをどうにか出来るの?」

さくら「うん・・・これで封印するの。」

のび太「その杖のような物で?」

さくら「うん。」

のび太「分かったよ。ドラえもん!!」

ドラえもん「分かった!!」

ドラえもんも空気砲を取り出して腕にはめた。

小狼「動きを止めるぞ!!はぁっ!!」

ドラえもん「どかんっ!!」

小狼とドラえもんは炎と空気砲で雷を狙った。

苺鈴「駄目!!やっぱり早い!!」

小狼「くそっ!!」

のび太「任せて!!」

のび太は空気砲で素早く動く雷を狙った。

のび太「・・・」

知世「のび太君・・・」

ケルベロス「あの坊主・・・大丈夫なんか?」

苺鈴「のび太はやる時はやるから・・・大丈夫だと思う。」

さくら「のび太君・・・」

のび太「大丈夫・・・そこだ!!」

のび太は空気砲を放った。

ケルベロス「やった!!」

空気砲は見事に雷に当たり、動きが一瞬鈍った。

知世「今ですわ!!」

さくら「うん!!」

桜はまた何かのカードを取り出した。

さくら「シャドウ!!」

先ほどと同じようにカードを叩くとカードから黒い影が現れ、雷を中に包んだ。

さくら「ようし!!」

影が雷を包んだのを確認すると桜は雷に近づき杖を掲げた。

さくら「汝のあるべき姿に戻れ!!クロウカード!!」

何かの詠唱をすると影と雷は杖の先に吸い込まれるように消え、カードがそこに現れた。

さくら「ふう・・・」

のび太「で・・・何が何だったの?」

さくら「え、え〜っと・・・」

ケルベロス「話すしかないな。」

ドラえもん「と言うかあなたは・・・?」

ケルベロス「まぁ待てや。」

ケルベロスは羽で自信を包み、ぬいぐるみのような姿になった。

ケルベロス「こっちの方が親しみやすいやろ?」

のび太「ま、まぁさっきよりは・・・で、さくらちゃんはどうしてそんな格好してるの?」

さくら「あ・・・これはね・・・」

知世「私が作ったさくらちゃんのバトルコスチュームですわ。」

のび太「バ、バトルコスチューム・・・?」

さくら「あ、あの・・・」

ドラえもん「それよりもさっきの雷は何だったの?」

小狼「アレはサンダーのカードだ。」

ドラえもん「サンダー?」

ケルベロス「そや。さくら見せてみ。」

さくら「うん。」

桜は二人にカードを何枚か見せた。

のび太「何のカードなの?」

さくら「これはクロウカードって言うの。」

のび太「クロウカード?」

ケルベロス「そや。魔術師クロウ・リードが作った魔法のカード、それがクロウカードや。」

のび太「魔法の・・・で、あなたは?」

ケルベロス「ワイはこのクロウカードの守護者で封印の獣ケルベロスや。」

ドラえもん「守護者?封印の獣?」

ケルベロス「クロウカードは元々封印されておったんやが、さくらが封印を解いてしまって集めなおしたんや。」

のび太「じゃあサンダーはまだ封印してなかったカード?」

苺鈴「ううん、サンダーはさくらと小狼が初めて会った日に封印したカードなの。」

のび太「どう言う事?」

さくら「クロウカードが何枚かいなくなっちゃったの・・・」

ドラえもん「いなくなったって・・・そのカードって意思があるの?」

ケルベロス「まぁな。さっきのサンダーを見たやろ?」

のび太「そう言えば生きていたようにも・・・」

さくら「いなくなったカードは後十一枚あるの・・・みんな封印しないと何が起こるか分かんないの・・・」

のび太「だけど今はとても危険じゃないか。世界中でおかしな事が起こってるし・・・」

さくら「分かってる・・・とっても怖いけど・・・これは私にしか出来ない事なの・・・」

のび太「・・・ねぇドラえもん。」

ドラえもん「分かってるよ。」

さくら「え?」

のび太「僕らも手伝うよ。友達がそんな危険な事しているの知って、ほって置くなんて出来ないから。」

さくら「だけど・・・」

のび太「足手まといになる気は無い。だから。」

ケルベロス「・・・この事を知ったさかい、こうなったら手伝ってもらうしか無いな。」

知世「そうですわね。」

小狼「仕方ないな。」

苺鈴「ま、いいんじゃないの?」

さくら「・・・うん、ありがとう。」

のび太「いいよ別に。」

ドラえもん「僕の秘密道具でもそのクロウカードってのには対抗できるはずだしね。」

ケルベロス「仲間も増えてこれなら何とかなりそうやな。」

さくら「うん。」

のび太「さくらちゃん達はカードが近くにいたら分かるの?」

小狼「まぁさくらと俺、ケルベロスだけだがな。」

ドラえもん「それってどうして分かるの?」

ケルベロス「クロウカードが分かるんは魔力を持った者しか分からんねや。だからさくらと小僧、ワイしか分からん。」

のび太「さ、さくらちゃんって魔力があるの?」

さくら「少しね。だけど私は現実人だよ。」

のび太「まぁね。」

さくら「それじゃあまた会おうね。」

のび太「うん。」

ケルベロス「気ぃつけや。」

ドラえもん「は〜い。」

そう言ってのび太とドラえもん、桜達は別れた。

のび太「何だかこの世界ってまだまだ不思議な事があるんだね。」

ドラえもん「そうだね。」

のび太「あの機械のような物も明日には全部集まってるかもね。」

ドラえもん「いつかみんなにも聞いてみようか。もしかしたらアレが何なのか分かってくるかもしれないしね。」

のび太「うん。」

そう言う事を話しながら二人は家に帰っていった。




のび太が持ってきた謎のボールが呼び出す機械と桜達が集めるクロウカード。しかしこの出来事はこれから始まる戦いの序章にしか過ぎない。




続く










あ と が き
子供達の戦い編
クロウカードは散らばるし変な物は降るなど色々・・・
番外編もここまで
次回から激闘の日々が始まります
この時点の相違点
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