いつからこのような形になったのか


それは誰にも分からない


しかし誰しもが疑問に思う事が無い


おとぎ話のような魔法があり


遠い未来のようなロボットがおり


普通の人達が普通に暮らしていた


科学と魔法が揃う二つの理想が一つとなった世界に


始まりへ戻す為の戦いが始まろうとしていた・・・






Another United World
〜一つに集まった十四の世界〜


第一話 その世界










気付いて・・・早く・・・

(・・・君は・・・誰なんだ・・・?)

お願い・・・気付いて・・・

(君は・・・何を求めてるんだ・・・?)

早く気付いて・・・戦士達よ・・・

(戦士・・・俺が・・・?)







「・・・またあの夢か・・・何なんだ?」

不思議な夢から覚めた少年はベットから降りて服を着替え始めた。と。

「兄貴。入るよ。」

その部屋に一人の少女が入ってきた。

少女「あ、ごめん。着替え中だった?」

少年「気にしてねぇよ。もう終わるから。」

そう言って少年は学校の制服のような服に着替えた。

少女「久々に遅く起きたね。」

少年「またあの夢見てよ・・・」

少女「だからか・・・何なんだろうねその夢・・・」

少年「気にしても始まんないさ。それより早く朝飯食おうぜ。」

少女「だね。」

そして二人は下の部屋に向かった。

少年は健、少女は美琴。この町の神社の宮司を年々引き継いでいる弥麻屠家の双子である。

父親「おはよう健、美琴。朝食は出来てるよ。」

健「おはよう父さん。母さんはもう仕事かい?」

父親「ああ。と言っても父さんもすぐ出かけるがな。」

美琴「父さんも母さんも大変だよね・・・何か私達に出来ないかしら・・・?」

健「と言ったってよ。俺らには何も出来ないよ。」

父親「あまり責任感じなくていいよ。それじゃ出かけるからな。」

健「あ、いってらっしゃい。」

美琴「いってらっしゃ〜い。」

そして父親は仕事に出かけた。

健「さてと。俺らも早く飯食って学校行くぞ。」

美琴「うん。それとおじいちゃんとおばあちゃんは・・・」

健「神社だろ?分かってるって。」

美琴「うん。」

健「それじゃ、いた〜きま〜す。」

美琴「いただきま〜す。」

そして二人は朝食を食べ始めた。

健「今更だけどよ・・・何かおかしいよな・・・」

美琴「何が?」

健「この世界って明らかに文明が違う箇所があるよな〜って。」

美琴「それの事?私それ考えるの止めたんだけどさ・・・」

健「そうか・・・一部じゃロボットが普通に人と一緒に過ごしているし一部じゃ魔法があったり亜人が住んでたりよ・・・」

この世界にある三つの文明の人達、おとぎ話のような世界風の者は幻想人、科学が発達した世界風の者は理想人、そのどちらにも属さない者、健達を現実人と呼ばれている。

美琴「気にしたって始まんないよ。味噌汁冷めちゃうよ。」

健「ん〜・・・」

世界のことを気にしながら健は朝食を済ませ、学校へ行く準備をして家の前に来た。

健「お、じいちゃんばあちゃん。」

祖父「おお健。学校か。」

祖母「いってらっしゃいな。気をつけるのじゃよ。」

健「大丈夫だって。十七年過ごした町だよ。」

祖母「ならいいけどさ・・・」

健「そうそう。美琴急げって!!」

美琴「分かってる!!」

そして美琴も家から出て来た。

美琴「おまたせ。」

健「じゃ、行くか。」

美琴「うん。じゃ、おじいちゃんおばあちゃん。」

祖父「行ってくるのじゃぞ。」

祖母「気をつけての。」

そして健と美琴は自転車に二人乗りして学校へ向かった。

祖母「じいさんや・・・」

祖父「分かっておる・・・あの二人が・・・もう少しで・・・」

何故か祖父と祖母は暗そうな顔で二人を見送った。









健「にしてもこの地域はどうなってんだかな〜・・・」

自転車をこぎながら健は町を見て呟いた。

美琴「確かにね〜ここは異なった二つの者が揃ってる所だからね。あ。」

学校への坂道を登る二人の前に一組の男女がいた。

美琴「お〜い。ロイド、コレット〜」

ロイド「ん?」

コレット「あ、健、美琴〜」

名を呼ばれた二人、ロイドは幻想人のドワーフと天使に育てられた剣士でコレットは天使の実子でロイドの幼馴染である。

ロイド「お前ら本当に仲がいいな。」

美琴「あんたらには敵わないって。」

コレット「えへへ・・・」

健「所でよ・・・時間大丈夫だよな。」

ロイド「どうだろうか・・・まだ遅刻ゴレンジャーが来てないから大丈夫だろうけど・・・」

コレット「あ・・・そうもいかないと思う・・・」

美琴「え・・・?」

健「天使のコレットがそう言ってるってことは・・・」

不安そうな顔をして健は後ろを振り返ったが誰もいなかった。

健「・・・ニ百メートルほどか・・・大丈夫か・・・」

コレットは天使であるが為小さな物音でも聞こえたり気配を感じることが出来るのである。

コレット「・・・ううん・・・駄目・・・」

健&ロイド「何!?」

「「「「「うぉーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」

美琴「来た!!」

美琴が叫んだと同時に遠くから全力で走る男が五人と既にバテてる少女が一人、学校へ向かっていた。

健「全力で行くぞ!!つかまれ!!」

美琴「うん!!」

ロイド「コレット!!」

コレット「うん!!」

その五人が確認できたと同時に四人は全力で学校に向かいだした。

健「よし!!間に合った!!」

ロイド「セーフ!!」

健とロイドは学校の敷地内に入ったがコレットは・・・

コレット「ひゆっ!!」

こけていた・・・

ロイド「おいおい・・・」

コレット「痛た〜・・・」

そしてコレットも敷地内に入った。

この学校は遅刻に厳しく八時半にHRが始まるが早めに行動がモットウで二十分には門が閉まり、それに遅れた生徒は学校に入れても放課後に補習をさせられるのである。

健「ま、間に合ってよかった。」

「そうですか?」

コレット「あ、リフィル先生。」

敷地内に入った四人の所、と言うより校門の所に一人の女性、この学校の教師の一人幻想界のハーフエルフ、リフィルが来た。

健「いいじゃないっすか。間に合ったんだし。」

ロイド「そうそう。」

リフィル「ま、健と美琴は時々だけだしロイドとコレットはちゃんと間に合っているからいいかしら。でも問題は・・・」

喋りながらリフィルは校門の方を見た。

「はぁはぁ・・・」

「ま、間に合った〜・・・」

「ったく・・・相変わらずきついんだよこの坂・・・」

「ま、英雄目指す者この程度・・・」

「あ〜膝が痛ぇ〜・・・」

先程走っていた少年五人がちょうど到着した。

リフィル「またあなた達ね。」

五人「げ・・・」

リフィル「今回は間に合ったからって・・・」

健「ま、まぁまぁ先生。」

リフィル「・・・今日は間に合ったから良かったですが、遅刻なんかしたらどうなるか・・・」

五人「うぅ〜・・・」

リフィル「ちゃんと話は聞きなさい!!ジタン=トライバル!!モンキー=D=ルフィ!!藤田浩之!!カイル=デュナミス!!エドワード=エルリック!!」

ジタン&ルフィ&浩之&カイル&エド「は、はい!!」

先程言われた遅刻ゴレンジャーとは、少々女好きの金髪碧眼の幻想人のジタン、悪魔の実と呼ばれる物を食べてしまった麦わら帽子が特徴の幻想人のルフィ、何処にでもいるような普通の現実人の浩之、背中に常に剣を背負ってる父親が英雄と呼ばれている幻想人のカイル、訳アリで右腕と左足が機械の幻想人のエドワードことエドの五人でこいつらは遅刻の常習犯である。

「つ、着いた・・・」

そして遅れて既にバテてた赤髪の少女が来た。

浩之「あかり・・・悪かった・・・」

少女はあかり、浩之の幼馴染で浩之の巻き添えで遅刻する事がある悲劇な人。

リフィル「神岸さんおはよう。」

あかり「あ、先生・・・おは・・・よう・・・ごさ・・・います・・・」

リフィル「今朝もお疲れ様です。さ、みんな教室に行きなさい。」

その場の生徒全員「は〜い。」

そして全員校舎に入った。

この学校のクラス構成は一つの学年に三つのクラスがあり、カイルとエド、コレットは一年、健、美琴、ロイドにルフィ、ジタンと浩之とあかりは二年である。

健「は〜疲れた〜・・・」

美琴「今度からもう少し早くこようね・・・」

健「賛成〜・・・」

「おは〜お二人さん。」

そんな疲れきってる二人に一人の少女が話しかけてきた。

美琴「卑弥呼おはよう。」

卑弥呼「久々に遅刻寸前だったね。」

健「うっせ〜よ。」

少女は梶原卑弥呼、健と美琴の幼馴染である。

卑弥呼「そう言えば聞いた?竜馬がまた・・・」

美琴「聞いたわよ。それにジャンヌと義経に弁慶もでしょ。」

健「こりないったらまったく・・・」

ここであげられた四人、竜馬とは吉田竜馬、無類の銃マニアでよく本物を持ち込みリフィルに説教を喰らっている。ジャンヌとは神岸ジャンヌ、この国と別の国の人のハーフで自称誇り高い剣士で竜馬と似た理由でよく説教を喰らっている。義経とは田村義経、小柄な体系で身軽な動きが得意なイケメンであり、弁慶とは松尾弁慶、義経とは逆で大柄な体系でとてつもない力持ちであるが、この二人は共に行動する事が多く弁慶が義経に従ってる形の関係であり弁慶の乱暴に義経が巻き込む形で揃って不祥事を起こしている。四人とも健の幼馴染である。

卑弥呼「ま、変わらないってことだしいいでしょ。」

健「ま〜な。お?」

「・・・」

健の目線の先にやけに大柄な高校生とは思えないような男がいた。

健「承太郎。戻ったのか。」

承太郎「ああ・・・」

この一応少年は空条承太郎、俗に言う不良でゴロツキを何人も病院送りにしている男で最近留置所送りにされていた。

健「少しは気を付けろよ。ただでさえお前は・・・」

承太郎「ああ・・・だが気をつけるのはそっちもだぜ・・・」

健「何で?」

ロイド「知らないのか?最近このあたりで奇妙な事件が続発してるだろう。」

美琴「それの事?別に私達が狙われてるわけじゃないでしょ。」

あかり「だけど気をつけたほうがいいよ。誰が狙われてるわけじゃないんだから・・・」

浩之「そりゃな。そろそろHR始まるぜ。」

健「ああ。」

ちなみにジタンとルフィがいないのは別のクラスだからである。健達は2ーBでジタンとルフィは2ーCである。

健(でもなんだろう・・・胸騒ぎがする・・・)









「時は・・・満ちた・・・全てを焼き尽くす為の・・・」









健「!?今の声は・・・?」

リフィル「そこ!!ボウっとしない!!」

リフィルは健に黒板消しを投げた。

健「わっ!!」

しかし健はそれをキャッチした。

リフィル「健、授業はしっかりと受けなさい。」

健「分かってますよ。ただ声が聞こえて・・・」

リフィル「言い訳無用!!」

健「は〜い・・・」

リフィル「まったくこの学校には問題起こす人ばっかりで疲れるわ・・・」

健「とほほ〜・・・」

美琴「怒られてや〜んの・・・」

健「黙れ・・・」

美琴「ふふふ・・・ん?」

健「どうし・・・は・・・」

リフィル「どうしました?」

美琴「・・・いけない・・・」

健「来る・・・!!」

卑弥呼「どしたのさ?」

健「みんな伏せろ!!」

美琴「危ない!!」

二人は何かを感じ取り突然叫んだ。と、その時。

ドゴーーーーーーン!!

健「うわっ!!」

突然近くで爆発が起こった。

あかり「な、何!?」

浩之「何が起こったんだ!?」

ロイド「テロか!?」

承太郎「こんな町でか?」

卑弥呼「そんな突っ込みいらない!!」

リフィル「落ち着いて!!すぐに警察が来るでしょう!!」

健「警察待ちか・・・大丈夫だろう・・・か?」

卑弥呼「どうしたの健?」

健「・・・駄目だ・・・!!」

美琴「早く逃げなくちゃ・・・!!」

卑弥呼「二人とも一体何を?」

ロイド「ん?何だありゃ!?」

校舎に向かって人の形をした不気味な物が近づいてきていた。

ロイド「この地域に魔物なんか出てこないはずだ!!一体・・・」

リフィル「それにしても魔物とは違うような・・・」

健「亡霊兵・・・?」

卑弥呼「ま、警察方が何とかしてくれるでしょ。」

浩之「言ってたら早速来たぜ。てかアレSATじゃん。」

健「ホントだ・・・SATまで出てくるって事は・・・何かあるのかこの事件・・・」

卑弥呼「ま、SATが出てきたんならもうだいじょう・・・」

ドゴーーーーーーン!!

あかり「きゃあっ!!」

再び大きな爆発が起こった。

美琴「今のって・・・まさか!!」

何かに気付き美琴は窓の外を見ようとした。が。

リフィル「見てはいけません!!」

美琴「せ、先生・・・」

健「・・・今のでSATは全滅だ・・・奴らとんでもない力を持ってるぜ・・・」

あかり「何が・・・何が起こってるの一体・・・?」

リフィル「とにかくみんなはここに残ってなさい!!私は法術で治療に向かいます!!」

幻想人でありハーフエルフのリフィルは人を癒す法術の使い手である。

ロイド「先生一人って危険だよ!!」

リフィル「心配しなくて大丈夫です。」

浩之「んなの無理だって!!いくら先生が先の戦いで・・・」

リフィル「だから大丈夫です。あなた達はここに残ってなさい。破ったら補習いつもの倍でですよ。」

そう言ってリフィルは下へ降りていった。(教室は二階にある)

あかり「先生・・・」

ロイド「・・・何も出来ないのか・・・?」

卑弥呼「そうは言うけど・・・何が出来るのさ?」

健「そうさ・・・けど・・・けど俺は・・・!!」

美琴「私も・・・同じよ・・・!!」

ルフィ「だったら答えは一つだろ?」

健「ルフィ!!」

ルフィ「俺らは最初っから行くつもりだったぜ。お前らはどうだ?」

浩之「俺・・・ら?」

エド「俺らに決まってるだろ。」

カイル「英雄たる者見過ごすわけにいかないからね。」

ジタン「ま、そう言う事さ。」

ロイド「エド、カイル、ジタン・・・」

エド「若干不真面目な学業に反して俺は国家錬金術士でもあるんだ。少しは戦える。」

カイル「若干か?」

エド「うるせぇ英雄馬鹿!!」

カイル「何だよチビ!!」

ジタン「・・・先行くぜ。」

そう言ってジタンとルフィは先に下に向かった。

エド&カイル「あ、待て!!」

そしてエドとカイルも向かった。

ロイド「あいつら・・・」

承太郎「・・・早く行け。」

ロイド「承太郎?」

承太郎「お前は剣が使えるだろうが持ってきてないんだろう・・・」

ロイド「ああ。あいにく短剣を二本持ち込んでるジタンと剣を背負い込んでるカイルとは違うからな。」

承太郎「だったら早く取って来い。それまで俺らがやっておいてやる・・・」

浩之「どう言う風の吹き回しだ?」

承太郎「・・・」

浩之「ま、いいか。だったら微力ながら俺も手伝うぜ。」

あかり「浩之ちゃん!?」

浩之「簡単な格闘術は覚えてるんだぜ。それにあの来栖川綾香にだって勝った事もあるんだぜ。」

卑弥呼「それは一発撃ち込めば勝ちだからでしょ。」

浩之「いいだろうがよ。」

卑弥呼「ま、それなりに実力あるしいいんじゃない。」

ロイド「承太郎・・・浩之・・・ありがとう!!」

そしてロイド、浩之、承太郎も下に向かった。

健「・・・」

美琴「兄貴・・・」

健「ああ。分かってる。」

卑弥呼「どしたの二人とも。」

健「よく分からないけど何かが呼んでるんだ。俺らはそっちに行く。」

卑弥呼「はっ!?」

健「行くぞ!!」

美琴「オッケイ!!」

そう言って健と美琴も下に向かった。

卑弥呼「あ、ちょい!!・・・ったく・・・」









リフィル「くぅ!!」

その頃リフィルはSATのメンバーの治療をしながら現れた謎の亡霊のような物と戦っていた。

リフィル「これじゃあ治療に専念できない・・・どうすれば・・・!!」

亡霊?「ボァ〜・・・」

亡霊のような物も一体がリフィルに向けて剣を振り下ろしてきた。

リフィル「くっ!!」

リフィルはその剣を持っていた杖で受け止めた。が。

亡霊?「ボァ・・・!!」

リフィル「ぐっ!!」

亡霊のような物はリフィルの隙だらけだった腹部を蹴った。

リフィル「このままじゃ・・・」

腹部を蹴られて少し動けそうに無いリフィルに亡霊のような物が四体近づいてきた。

リフィル「まずい・・・!!」

リフィルは防御の構えを取った。と。

「先生ーーーーーーーーー!!」

リフィル「!?」

「おらぁ!!」

「はっ!!」

「うぉーーー!!」

「てやっ!!」

亡霊?「ボァ・・・!!」

リフィルの前に何者かが四人現れて亡霊のような物を倒した。

リフィル「あ、あなた達・・・!!」

エド「いくらなんでも無茶だぜ。」

ジタン「たまには生徒を信用してくれって。」

ルフィ「いや、遅刻常習犯のお前が言っても説得力ねぇぞ。」

カイル「お前もだろ。ってかこの四人揃ってそうだろ。」

現れたのは石で出来た槍を持ったエドと両手に短剣を持ったジタン、背中にあった剣を持ってるカイルと制服の袖をめくったルフィだった。

リフィル「どうして来たの・・・」

エド「どうしてって言われてもな。」

カイル「ピンチに陥ってる人を助けるのは英雄として当然。」

ルフィ「それに待ってろって言われても素直に待つ訳ないし。」

ジタン「先生の補習、俺は嫌いじゃないしな。」

リフィル「まったく・・・あなた達は・・・」

「俺らもだぜ先生。」

ジタン「お、また馬鹿が三人来たぜ先生。」

リフィル「え!?」

ロイド「先生!!」

浩之「大丈夫か!?」

リフィル「ロイド!!浩之!!それに承太郎も!!」

浩之「あいにく今援軍としてやれるのは俺と承太郎だけだ。ロイドは自分の剣を取ってくるからな。」

ロイド「悪いがその通りなんだ。少し待っててくれ!!」

そう言ってロイドは一度学校から離れようとした。が。

「案ずるな!!受け取れ!!」

ロイド「えっ!?」

何者かがロイドに叫び、何かを投げ渡した。

ロイド「これ・・・」

何かを受け取ったロイドの手には片手剣が二本あった。

「それを取りに行こうとしてたのだろう・・・」

ロイドのすぐ後ろに剣を投げ渡した男がいた。

ロイド「クラトス!?」

リフィル「久しぶりね・・・クラトス・・・」

クラトス「ああ・・・だが私は現役を離れているのでな・・・力にはなれぬ・・・」

カイル「クラトス・・・リフィル先生も共に戦ったって言う三年前の戦乱で活躍した天使クラトス!?」

ロイド「俺の父親だよ・・・ありがとな。その様子じゃSATと戦ってたんだろ?」

クラトス「ああ・・・だがもう戦える力は無いようだ・・・三年前全てを使い切ってしまい・・・」

ロイド「だから任せておけって。アンタの分も戦ってやるさ。」

そしてロイドは剣を二本とも握り締めた。

浩之「んじゃあ俺も・・・非力ながらやったるか。」

承太郎「・・・」

リフィル「あなた達・・・」

エド「だから先生はSATを治療しててくれ。」

クラトス「その程度なら私も手伝おう。」

ロイド「頼むな。」

カイル「じゃあみんな。」

エド「ああ。」

ジタン「おう。」

ルフィ「うっし。」

浩之「よし。」

ロイド「それじゃ。」

承太郎「やるか・・・」

そして男七人は亡霊のような物に向かって行った。









健「急げ美琴!!」

美琴「分かってるよ!!」

その時健と美琴は学校の裏門からどこかに向かっていた。

美琴「でもさ〜〜〜!!」

健「何だ!?」

美琴「兄貴足で大丈夫なの!?」

美琴は健が乗ってきた自転車に乗っていたが健は自分の足で走っていた。

健「なめるなよ!!こちとら帰宅部一の運動神経を持つ男だぜ!!百メートル十秒切るこの足を見せてやる!!」

美琴(もったいね〜・・・)

健「そんな事より急ごう!!何か胸騒ぎがする!!」

美琴「うん!!」

そして二人は全力で走り続けた。









祖父「始まってしまったようじゃの・・・」

祖母「そうですの・・・」

その頃、学校で起こった事件を健と美琴の祖父と祖母は何故か気付いていた。

祖母「あの子らは気付くだろうかの・・・」

祖父「気付くじゃろう・・・必ず・・・」

健「じいちゃんばあちゃん!!」

祖父と祖母が話していると健と美琴が帰ってきた。

祖父「来たか二人とも・・・待っておったぞ。」

美琴「それじゃあおじいちゃんとおばあちゃん気付いてたの?」

祖母「おお・・・」

美琴「私達何かの声に呼ばれて来たの。一体何が起こってるの?」

祖父「その事については後々話そう。これを持ってくのじゃ。」

そう言って祖父は剣と勾玉と鏡を差し出した。

健「さ、三種の神器!?」

美琴「うっそマジ!?」

祖父「今は話しておる暇など無い。この三種の神器を持って早く行くのじゃ。」

健「で、でもどうして?」

祖父「後で話すと言っておろうに!!行くのじゃ!!」

健「わ、分かった!!」

健は三種の神器を手に取った。

健「行くぞ美琴!!」

美琴「うん!!」

そして二人は学校を目指して再び走り出した。

祖父「ばあさんや・・・仕方の無い事とは言え・・・辛いの・・・」

祖母「そうじゃのう・・・だがあの二人があの人の生まれ変わりなのは事実・・・それで済ませとうないが・・・仕方が無いのじゃ・・・運命じゃから・・・」

そう呟いて祖父と祖母は悲しそうな顔をして健と美琴を見送った。




いたって普通だった日常に突然起こった謎の事件。健と美琴が感じた声とはなんなのだろうか・・・




続く










あ と が き
初のオリジナル作品です。
よくよく思うとシンフォニアの設定が結構変わってます。
そしてジタンもアレを隠しているし・・・
この時点ではまだそんな出てません。
この時点の相違点
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